映画:ラビング 愛という名のふたり

「ラビング 愛という名のふたり」のネタバレあらすじと結末

ラビング 愛という名のふたりの紹介:2016年の英・米合作。異人種間の結婚を禁じる州があった1950年代のアメリカ。法律に抗いながらも夫婦愛を貫いたラビング夫妻の実話を、名優コリン・ファースがプロデューサーに名乗り出て映画化。監督・脚本は『MUD マッド』のジェフ・ニコルズ。主演のジョエル・エドガートンとルース・ネッガの演技が各映画祭で高い評価を受けた。

あらすじ動画

ラビング 愛という名のふたりの主な出演者

リチャード(ジョエル・エドガートン)、ミルドレッド(ルース・ネッガ)、ブルックス保安官(マートン・ソーカス)、コーエン(ニック・クロール) 、ガーネット(テリー・アブニー)、レイモンド(アラーノ・ミラー) 、ハーシュコプ(ジョン・バス)

ラビング 愛という名のふたりのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ラビング 愛という名のふたりのあらすじ1

1958年アメリカ・バージニア州キャロライン郡。レンガ職人のリチャード・ラビングは、恋人のミルドレッドから妊娠を告げられます。バージニア州には様々な人種が住んでおり、リチャードは白人、ミルドレッドは黒人。人種の違いなど気にすることもなく幼い頃から友情を育み、現在は恋人同士の2人です。しかしバージニア州では異人種間の結婚が認められていません。それでもリチャードは結婚への躊躇いなど無く、新居を建てるための土地を買い、ミルドレッドにプロポーズ。2人は異人種間の結婚が許されているワシントンD.Cで結婚の手続きを済ませ、晴れてラビング夫妻となりました。
リチャードはミルドレッドの実家で、身を隠すように生活を始めます。ところが噂を嗅ぎつけた保安官が、深夜に2人の寝込みを狙って検挙に来ました。リチャードは結婚許可証を見せるものの、この州では通用しないと保安官に吐き捨てられ、2人別々に拘置されます。翌朝釈放されたリチャードに対し、黒人のミルドレッドは拘置が延長されました。

リチャードは指定日よりも早く拘置所に行き、ミルドレッドの保釈申請をします。ところが白人の保安官のブルックスは極度の人種差別者で、ミルドレッドの肉親以外に身柄は引渡せないとリチャードを撥ねつけました。その後ミルドレッドの父が保釈金を払い彼女はようやく解放されます。逮捕を防ぐためにリチャードは家を出ましたが、人目を盗んでミルドレッドに会いに行きました。
リチャードは郡で一番という弁護士のフランクに弁護を依頼。判事と友人であるフランクは司法取引をしますが、出された答えは、異人種間の結婚は許されず、リチャードとミルドレッドが罪を認めれば執行猶予にするという理不尽なものでした。しかも執行猶予とは、婚姻を解消しない限り25年間の州外退去で、州内では2人が一緒に滞在することもできない過酷な処罰。ラビング夫妻が婚姻関係を続けるためには、判決を受け入れざるを得ませんでした。

【承】- ラビング 愛という名のふたりのあらすじ2

夫妻はワシントンD.Cの親戚の家にお世話になることに。この辺りは黒人の居住地域で、リチャードは異質な存在でした。一方のミルドレッドは、転居してからずっと浮かぬ表情…。本当は助産師である義母のもとで出産したかったミルドレッドは、ある夜その旨をリチャードに打明けます。リチャードは愛するミルドレッドの想いを知り、その願いを実現させることにしました。深夜に地元まで車を走らせたリチャードは、友人のレイモンドの力も借りて、人目に付かぬよう実家に戻ります。しかしリチャードの母は息子の帰省を歓迎するどころか、「法を犯した結婚は間違いだ」と冷たく言い放つのでした。

無事に生まれた男の子はシドニーと命名されました。ところが幸せな時間はほんのひと時で、何者かの密告によりまたもや保安官が家までやってきます。覚悟を決めたミルドレッドはシドニーを家族に託すと、出産直後の体で自らパトカーに乗りました。その日は判事が法廷にいたため、即日裁判となります。情報を聞きつけたフランクが駆けつけ、“出産時に一時帰郷できると私が言った”と弁護してくれ、情状酌量されました。しかしフランクは決して、ラビング夫妻の生き方に共感した訳ではありませんでした。
今回は罪に問われることなかったラビング夫妻は、ワシントンD.Cでの生活を再開します。やがて次男ドナルド、長女ペギーにも恵まれました。しかし自然豊かな土地で育ったミルドレッドにとって都会での暮らしは窮屈で、教育には相応しくないと不満を募らせていきます。

それから数年後。デモ行進のニュースを見たミルドレッドは、夫妻が受けた不当な扱いを訴えるためにケネディ司法長官に手紙を書くよう親戚から勧められます。どうせ無理だろうと一度は躊躇したミルドレッドでしたが、ダメもとで筆をとりました。

【転】- ラビング 愛という名のふたりのあらすじ3

しばらくしてバージニア州の弁護士コーエンからミルドレッドに電話が来ます。手紙を読んだケネディがアメリカ自由人権協会(ACLU)に連絡をし、コーエンが依頼されたのです。弁護士費用もACLUが負担してくれるというので、夫婦揃ってコーエンに会うことに。夫妻の案件はおそらく最高裁まで進むケースだと意気込むコーエン。一方で、帰郷できるなら裁判はいらないと二の足を踏むリチャードは、控訴を提案したコーエンを拒みました。

ある日家の外で遊んでいたドナルドが交通事故に遭います。幸い軽症で済みましたが、狭苦しい都会での生活に耐えきれなくなったミルドレッドは、例え逮捕されても構わないと帰郷を決意しました。ラビング一家はレイモンドの友人を通じて、バージニア州キングアンドクイーン郡の一軒家を借りることに。電話さえない田舎ですが、人には見つからないとの見解でこの地に決めました。レイモンドが連絡役を買って出てくれます。

静かな生活を手に入れたミルドレッドは、このまま穏やかに暮らすため、“裁判は諦めた”とコーエンに手紙を出します。それでもなお諦めきれないコーエンは、有能な人権派弁護士ハーシュコプとタッグを組みました。コーエンから連絡を受けたラビング夫妻は、ハーシュコプとも面会します。両弁護士は既に手続きを進めており、郡の判事に訴えが棄却されていました。その代わり州裁判所への上訴ができ、次も敗訴すれば最高裁に持ち込めるのだと期待に満ちています。憲法をも変える可能性があるラビング夫妻の活動は、著名なライフ誌から取材要請が来るほどまでに知れ渡りました。もともと裁判に前向きだったミルドレッドは、積極的に活動し始めます。

【結】- ラビング 愛という名のふたりのあらすじ4

予定通りラビング夫妻の訴えは州裁判所でも敗訴でした。夫妻の活動が国民の注目の的となったせいで、陰湿な嫌がらせを受け始めます。リチャードは次第に神経過敏となり、取材陣を家にあげたミルドレッドを叱責しました。それでもミルドレッドは「自分たちが裁判に勝てば、大勢の人が助かる」と断言し、嫌がらせに動じない逞しさを見せます。
しかし久々に故郷の仲間に会ったリチャードは、裁判を揶揄されたうえ、離婚さえすれば済む話だと窘められます。気付けば裁判を始めて10年も経過していました。ミルドレッドへの愛情に変わりはないものの、リチャードは裁判へのやる気を失っていきました。

季節は代わり、最高裁が上告を受理したと朗報が入ります。最高裁の判事に言いたいことはないかとコーエンに問われたリチャードは、「妻を愛している」との言伝だけを頼み、裁判の傍聴は拒みました。リチャードは家族と一緒にいられれば、それでよかったのです。
その後、最高裁で勝利したラビング夫妻は、国中の話題となりました。一家は無事に故郷へ戻ることができ、リチャードは結婚当初に買った土地に念願の家を建てるのでした。

“ラビング裁判”により、異人種間結婚禁止法は違憲となりました。最高裁は“結婚は生得権である”と宣言したのです。
判決から7年後、リチャードは交通事故で亡くなりました。ミルドレッドは再婚せず、リチャードが建てた家で生涯暮らしました。英雄視されるのを嫌ったミルドレッドでしたが、2008年に亡くなる前、取材に応じこう語っています。“彼が恋しい。彼が私を守ってくれました”と…。

みんなの感想

ライターの感想

追われたり嫌がらせを受けたりと、息詰まるシーンの印象が強く、感動的な内容は意外とあっさりとしていました。歴史を変えるほどの出来事ですが、ごく普通の実在の人物を描いたからこそ、誇大な演出は避けたのかもしれません。
職人かたぎで朴訥としたリチャードに対し、聡明なミルドレット。2人の人柄や特徴が浮き上がってくるような両主演の演技が秀逸でした。それにしても、ラビングという名前の夫婦が愛を貫いたなんて、なんとドラマチックな人生だったことでしょう。神に選ばれしおふたりだったのかもしれません。

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