「世界の中心で、愛をさけぶ」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(4件)

【転】– 世界の中心で、愛をさけぶのあらすじ3

17年前のあの日…台風29号が去った後、アキは、一人で死んでいった___。

アキは、最期に俺に会おうとはしなかった…だから、ここに来るとまだアキがいるような気がする…。

朔太郎は交錯する過去と現在の狭間で泣いていました。

その頃、律子は土砂降りの雨の中で重じいの写真館を訪れていたのです。

そこには古い写真がたくさん飾られていました。

そのうちの一枚に、律子が目をとめたのです。

それは、モノクロのサクとアキの”婚礼写真”でした。

…黒いテイルコートを着たサクと、ウエディングドレスのアキです。

「この子らは、私の恩人でね。女の子の方は、この写真を撮ってすぐに死んじまったんだ。”忘れられるのが怖い”って、これを撮ったんだ…」

その重じいの言葉を聞いて、律子は、涙ぐみながら言いました。

「私、奪ってしまったんです。二人の”約束”を、奪ってしまったんです…」

幼い頃、律子は病室を離れられないアキに頼まれて、何度も高校のサクの靴箱にカセットテープを届けていたのでした。

そしてこの写真館にも、アキが無人島で拾ったカメラのフィルムを現像してもらいに来ていました。

そこに残されていたのは、オーストラリアの広大な自然の風景でした。

その頃、律子の母親がアキと同じ病院に入院しており、彼女は優しいお姉さんとしてアキに懐いていたのです。

そうしてもたらされた数枚の写真は、アキの中で憧れの場所になっていきました。

ことに”ウルル”という赤い大きな岩山は、先住民のアボリジニの聖地で、「ここが世界の中心」という場所だったのです。

「行ってみたいなぁ」と言うアキ。

「行こうよ」と答えたサク。

しかし、その頃のアキの髪は抜け、症状はどんどん悪化していたのです。

二人はオーストラリアに行くためにパスポートを作ろうと、こっそり病院を抜け出して重じいの写真館を訪れました。

そこでアキにせがまれて二人で婚礼写真を撮ったのです。

「良いよ。お前らには借りがあるから」

重じいはそう言って快く引き受けてくれました。

いつもの小さいカメラではなく、古い大きなカメラを使った本格的な撮影でした。

レースのウエディングドレス姿のアキに見とれていたサク。

二人は緊張してぎこちなくも、一枚の写真に納まったのです。

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