映画:体温

「体温」のネタバレあらすじと結末

ラブストーリー

体温の紹介:2013年公開の日本映画。人形を愛する男と自分を見失いかけた女の孤独と触れ合いを描くラブストーリー。「堀川中立売」の石崎チャベ太郎が世間から隔絶した自分だけの世界を生きる男を、セクシー女優として活動するほか恵比寿マスカッツの一員として歌手デビュー、テレビドラマ『嬢王 Virgin』に出演するなど多岐に渡って活躍する桜木凛が人形とキャバクラ嬢の二役に挑んでいる。

あらすじ動画

体温の主な出演者

倫太郎(石崎チャベ太郎)、イブキ&倫子(桜木凛)

体温のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①ラブドールのイブキがいることで満足の倫太郎は、イブキそっくりの人間、倫子に恋をする。 ②倫子に思いが通じベッドインするが、人形の存在がばれて倫子は嫌悪をあらわにし、去る。

【起】- 体温のあらすじ1

体温のシーン1 何も話さず身動きもしない、目を閉じたままベッドで眠っているイブキを、倫太郎は世話します…。

朝。
倫太郎の部屋のひとつは、イブキ用のものでした。
ピンクのカーテン、ピンクのベッド、可愛らしいぬいぐるみに埋め尽くされた部屋で眠るイブキに、倫太郎は朝の挨拶をしながら、カーテンを開きます。

鉢植えのひまわりに水をやりながら、倫太郎はイブキに話しかけます。
「今日は天気がいいから、散歩しよっか」
そう言った倫太郎は、イブキを着替えさせるついでにキスをすると、イブキを車いすに乗せました。
川べりまで行くと、倫太郎はイブキをスケッチします。

その後、倫太郎は出勤しました。イブキは車いすに放置されたままです。
(注:このシーンにより、演じているのは人間だけれども、イブキが高級ラブドールと分かる)
帰宅した倫太郎は夕飯の支度をすると、イブキに話しかけます。
イブキの髪の毛をドライヤーで乾かすと、布団にイブキを寝かせました。


倫太郎の休みの日。
倫太郎はイブキを車いすに乗せると、外出していました。デートです。
ボウリング場でイブキとボウリングに興じ、UFOキャッチャーをし、プリクラを一緒に撮ります。
今日はイブキの20歳の誕生日でした。
倫太郎は部屋でイブキのために、お祝いをします。

アルバムを見ながら話しかける倫太郎は、イブキと恋人同士のようです。
違和感があるとすれば、イブキが目を開けず、何も反応しないことでした。
それも、人形だから仕方のないことです。

動物園に行った思い出の話をした倫太郎は、その夜、イブキとベッドを共にしました。


ある日。
ショーウインドウを見ていた倫太郎は、横にいる女性がイブキそっくりだと気づき、驚きました。
イブキそっくりということは、倫太郎のタイプの女性ということです。
女性のあとをつけた倫太郎は、女性が新宿のキャバクラで働いていると知りました。

一度は帰宅した倫太郎ですが、あきらめきれずに再度出かけていきます。
女性が入ったキャバクラに客として入り込み、女性を指名しました。

【承】- 体温のあらすじ2

体温のシーン2 女性は、「アスカ」という源氏名で働いています。
しかし本名は、倫子という名前でした。
倫太郎の名前を聞いて、互いの名前が似ているということから、倫子は倫太郎と打ち解けます。
倫太郎も源氏名のアスカで呼ばず、倫子の名前で呼びます。


倫子に会いに行ったため、イブキのお世話がおろそかになりました。
倫太郎は後ろめたさもあり、イブキに「明日晴れたら、散歩しようか」と声をかけます。

しかし翌日、倫子からメールをもらった倫太郎は、倫子に会いに行きました。
倫子と倫太郎はデートします。

倫子に「ひとりぐらし?」と聞かれた倫太郎は、とっさに「ひとりじゃない」と答えました。
しかし「彼女ではない」と付け足します。
倫子はペットと暮らしているのだと、受け止めました。

イブキを車いすに乗せて散歩に連れ出した倫太郎は、川でいつものように時間を過ごします。
帰宅後、説明書を見ながら、倫太郎はイブキのお手入れをしました。
説明書には『Eve(イブ)』と書かれており、ここからイブキの名前はつけられたようです。


倫子から再び呼び出された倫太郎は、会いにいきます。
「一緒にいると落ち着く」と言われた倫太郎は、有頂天になりました。
倫子はキャバクラで、アスカという名前で演じることに、疲れたと漏らします。
「この先、本当の私が消えちゃいそうで」と漏らす倫子に、倫太郎は「ぼくら、似てるんだよ」と子¥返しました。

いいムードだと倫太郎は思い、倫子に「また会いたい」と告げます。
ところが倫子は「ごめん、急用できちゃった。倫太郎さん、先帰って」と言いました。
倫子との距離が縮まりかけたと思っていた倫太郎は、納得がいきません。
店先で見張っていると、倫子は別の男と去っていきました。
男はタバコを吸う男性で、どうやら倫子の恋人のようです。

【転】- 体温のあらすじ3

体温のシーン3 休日の昼間、倫太郎は倫子へ電話をしてみますが、倫子は出ません。
倫子が出ないことに落胆した倫太郎は、「イブキだけだよ、ぼくのこと分かってくれるのは」とイブキに声をかけます。

そう言いながらも、買ってきたタバコの封を開けて、倫太郎は吸ってみました。
タバコの煙に咳込みながらも、鏡を見てポーズを作ってみます。
タバコを吸ってみたのは、倫子の彼氏を意識して、でした。

倫太郎の着信を知り、倫子が折り返し電話をかけてきます。
倫太郎は前の日に店へ行き、倫子が店を辞めたことを知っていました。
その問い合わせをしたのですが、倫子は電話を切ってしまいます。


倫子との仲がうまくいかないと知った倫太郎は、倫子をあきらめてイブキとの生活に戻ろうと考えます。
イブキ用に女性用下着を買いにいくと、イブキにつけました。
イブキの手を使い、自分の胸を触らせると、妄想にふけります。
この頃になると、イブキの右目の下には、倫子と同じ場所にほくろをつけていました。
セミロングだったイブキは、髪型も倫子を真似たもの(ショートボブ)にしています。

工場で製造業をする倫太郎は、倫子に呼ばれて仕事の合間に会いに行きました。
倫子は、彼氏と別れたと言います。

倫太郎は倫子を誘い、デートをしました。
ボウリング、UFOキャッチャー、プリクラ…それはかつて、いぶきと倫太郎がいっしょに楽しんだコースと同じです。

倫子は倫太郎に、「仕事を辞めてから、自分は価値がなくなった」とこぼします。
倫子の彼氏は、倫子のキャバクラのお金をあてにしていました。
キャバクラを辞めた倫子を彼氏が捨てたと知り、倫太郎は告白します。

倫子は「初めてかも、倫子のこと好きだって言われたの」と言いながらも、「私のこと誤解してる」と付け足します。
本当は誰を呼んでもよかった、倫太郎でなくてもよかったと告げる倫子を、それでも倫太郎は嫌いになれませんでした。
倫太郎は倫子を、家に連れていきます。

【結】- 体温のあらすじ4

体温のシーン2 倫子は調子がよくないと言い、倫太郎の部屋で寝込みました。
倫太郎は倫子を介抱しようとして、冷蔵庫で額を冷やせるものがないか、探します。
ミックスベジタブルの冷凍袋を出して、額に置きました。

倫子が寝ているあいだに、倫太郎は倫子の手を借りて、自分の胸をいじらせます。
(寝ている倫子に欲情し、倫太郎は勝手に手を使っている)

やがて倫子の寝顔を見た倫太郎は、たまらずにキスしました。倫子は目覚めます。
倫子は倫太郎を拒まず、受け入れました。
倫太郎は夢中になって、倫子と肌を重ねます。
(倫子は出血している。「倫子が生理で体調不良だった」と取れる。あるいは「不正出血」。倫太郎はそれを気に留めず、自分の欲望を押し付けた形)


翌日。
倫太郎と関係を持った倫子は、メイクをしながらふと気になり、隣の部屋を覗きます。
そこには、精巧な人形がありました。車いすに座っています。
(このシーンで初めて、人間ではなく人形が映し出される。このシーンまでは人間が演じていた)

人形の目の下にほくろが加えられているのを見て、倫子は嫌悪感を抱きました。
自分への恋心は理解していますが、人形を使って何をしていたか、考えたくなくて、生理的嫌悪を抱きます。
倫子は倫太郎に「帰る。触らないで、気持ち悪い」と拒否すると、去っていきました。


せっかく両思いになりかけたのに、倫太郎は倫子に嫌われました。
落胆した倫太郎は、イブキを倒し、首をしめます。
人形の首は取れました。

倫太郎は首の取れた人形を車いすに乗せ、渋谷の雑踏を歩きます。
ひとごみを連れ歩いたあと、踏切で止まりました。
(人形を連れての心中を考えたか)
そのまま部屋に戻った倫太郎は、泣きながら、人形の頭部にキスをします…。

(人間の女性と付き合うことなく、ラブドールのイブキで満足していた倫太郎。
しかし偶然ではあるが、イブキと似ている倫子と出会い、恋をする。
倫子も倫太郎にほだされて関係を持つが、いままで人形相手でしか恋をしなかった倫太郎は、微妙に生身の女性への扱いがよくない。
そのすれちがいが倫子を傷つけ、倫子を去らせた)

みんなの感想

ライターの感想

『体温』というタイトル、絶妙だと思う。
終盤で出てくる人形、ほんとうに精巧な出来。おどろくほど。
夜には自分を愛する理想的な男性に見えていた倫太郎だが、一夜を過ごして朝になると魔法が解け、つまらない男だと倫子は気づく。
緒方貴臣監督といえば、『子宮に沈める』でシングルマザーの孤立とネグレクトを描き、『終わらない青』で虐待とリストカットを描いた人物。
74分の短い映画。そこに、いろんな意味が込められている。ぜひ一度視聴あれ。

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