「君の名前で僕を呼んで」のネタバレあらすじと結末の感想

君の名前で僕を呼んでの紹介:17歳の少年と24歳の青年の儚くも生涯忘れられぬ恋を、イタリアの美しい景色と情感豊かなピアノの旋律とともに綴った珠玉のラブストーリー。
2017年のイタリア・フランス・ブラジル・アメリカの合作。米のアンドレ・アシマンの同名小説を、長編5作目となる伊のルカ・グァダニーノ監督が映像化。90以上の映画賞に輝き、脚色を担当した巨匠ジェームズ・アイヴォリーは米アカデミー賞脚色賞を受賞した。

予告動画

君の名前で僕を呼んでの主な出演者

エリオ(ティモシー・シャラメ)、オリヴァー(アーミー・ハマー)、サミュエル(マイケル・スタールバーグ)、アネラ(アミラ・カサール)、マルシア(エステール・ガレル)、キアラ(ヴィクトワール・デュボワ)

君の名前で僕を呼んでのネタバレあらすじ

【起】- 君の名前で僕を呼んでのあらすじ1

1983年夏、北イタリアのどこかで。
17歳のエリオは、大学教授の父サミュエルと母のアネラと共に、夏休みの間は避暑地の別荘で過ごします。毎年別荘にはサミュエルの助手のインターン生が1人招かれ、夏の間を共にするのが恒例となっていました。今年やって来たのは、アメリカ人の24歳のオリヴァー。背が高く端正な顔立ちの彼を見たエリオは、“自信家っぽい”と好感を持てませんでした。オリヴァーは、扉1枚隔てたエリオの部屋の隣で暮らすことになりました。

陽気なオリヴァーはすぐに周囲に溶け込み、そのルックスの良さからもエリオの女友達のキアラに気に入られます。そのうえオリヴァーは、サミュエルが滞在者に毎回試しに出す問題を、いとも簡単に答えてしまう知的さも兼ね合わせていました。一方で家族との食事を平気で断るオリヴァーを、横柄な奴だとエリオは不満に感じます。

オリヴァーとは対照的に、エリオは編曲や読書が趣味で内気な少年です。そんなエリオをオリヴァーは、度々外へ連れ出します。せっかく太陽が降り注ぐ屋外にいても、楽譜を書いたりギターを弾くようなエリオに対し、マイペースなオリヴァーは自分のペースを崩すことなく、程よい距離感で接していました。快活なオリヴァーと過ごしているうちに、エリオは次第に彼に好意を抱き始めます。
ある夜ダンスパーティーが開かれ、フロアではオリヴァーがキアラと体を寄せ合い踊っていました。エリオは物悲しそうにオリヴァーを眺め、対抗するように自身も女友達のマルシアと踊った後、彼女と抜け出し薄着になって池で泳ぎます。2人は明日の夜もこの場所で会うことを約束しました。

【承】- 君の名前で僕を呼んでのあらすじ2

翌日キアラがオリヴァーに会いに来たため、妬いたエリオはオリヴァーに彼女を薦めてみます。するとオリヴァーは、余計なことをするなと怒りました。気まずい雰囲気のまま、2人はサミュエルと共に出掛けますが、気が合うのか不思議とすぐに仲直りします。エリオのオリヴァーへの想いは膨らんでいきました。帰りが遅くなりエリオは急いでマルシアとの約束の場所に向かいますが、彼女はいませんでした。

外出できないほどの雨の日。アネラが16世紀のフランス小説を読み聞かせます。王女に恋をした騎士が想いを告げられず、最終的には告白すべきか命を絶つべきかを相手に問うという内容でした。それを聞いたエリオは「自分なら勇気はない」と呟きます。息子が恋をしていると勘付いたのか、サミュエルは「いつでも私たちに話せばいい」と温かな言葉を贈りました。
エリオはオリヴァーと街に出掛けた際に、博識さを褒められますが、“大事なことは知らない”と打ち明けます。エリオの気持ちを察したオリヴァーは、なぜ僕に話すのかと問いますが、あの小説に感化されたエリオは「あなたに知ってほしいから」と本心をぶつけました。「そういう話はすべきではない」とオリヴァーは撥ねつけるものの、彼は明らかに動揺していました。場所を変えて野原に2人で横たわり、「何もかもが幸せ」と喜ぶエリオにオリヴァーは軽く唇を合わせます。それでも躊躇うオリヴァーに、たまらず自分からキスしようとするエリオ。するとオリヴァーは自制すべきだと拒むのでした。

それでもエリオは時々見せるオリヴァーの優しさに触れ、彼への想いを強めます。オリヴァーが身に着けているダビデの星のネックレスを、同じくユダヤ教徒であるエリオもつけるようになりました。恋人同士のお揃いのアクセサリーのように。しかしオリヴァーがエリオに近づくようで拒んだりと、エリオは彼の本音が掴めません。
そんなオリヴァーに反発するように、エリオは自分に好意を寄せているマルシアと体を重ねます。2人共初めての経験でした。快楽を覚えたエリオは、その後もマルシアと関係を持ちます。それでもやはりオリヴァーへの想いを抑えられないエリオは、何度も書き直して置き手紙をします。すると“大人になれ、真夜中に会おう”と書かれた返事が届き、エリオは嬉しさのあまり手紙にキスするのでした。

【転】- 君の名前で僕を呼んでのあらすじ3

約束の真夜中。バルコニーで待っていたオリヴァーは、そっとエリオの手を握りました。「本当に望んでいるのか?」と確かめるオリヴァーに、エリオは迷いもなく頷き、2人は濃密に愛し合いました。
オリヴァーは、“君の名前で僕を呼んで、僕の名前で君を呼ぶ”と2人だけの呼び方を提案し、これは2人の秘密の大切な合言葉になりました。エリオはオリヴァーをずっと感じていられるように、彼が着ていたシャツ(当時流行したオーバーシャツ)が欲しいとねだりました。朝を迎えると素っ気ないエリオに、オリヴァーは関係を持ったことを不安に感じます。オリヴァーにとっても初めての経験だったのか、背徳感を覚えましたが、エリオに後悔の気持ちなど皆無でした。
しかしオリヴァーの出発の時は刻々と迫ってきており、2人の想いがあふれ出していきます。「何日も無駄にした。合図を送ってくれてたら…」とエリオが呟くので、オリヴァーは真相を語りました。出会った当初からエリオに好意を寄せていたオリヴァーは、エリオの体にさりげなく触れてみたりして様子を伺っていました。最初はエリオの反応が悪かったためオリヴァーはエリオとの距離を保つようにしていたのです。それでもオリヴァーは毎晩バルコニーで、エリオが来るのを待ち続けていました。

それから数日後。エリオが朝目覚めると、枕元にオリヴァーのシャツが置かれていました。“オリヴァーへ”との添え書きと共に。その日家に来たマルシアが、私は彼女なのかと尋ねます。頷くことのできないエリオを見て、彼の気持ちを察したマルシアは虚しく家を後にしました。

【結】- 君の名前で僕を呼んでのあらすじ4

オリヴァーが調査のためベルガモという町に寄ることになり、サミュエルとアネラは彼とエリオの仲の良さを鑑みて、エリオを同行させることにしました。2人だけの旅が始まり、エリオもオリヴァーもはしゃぎます。大自然を巡り、お酒を飲んで羽目を外したりと、2人は貴重な時間を謳歌しました。2人だけの呼び方で、名前を呼びながら…。
しかし別れの時はすぐにやってきます。互いに言葉を掛けられないまま、オリヴァーは列車に乗りました。駅に残されたぶかぶかのオリヴァーのシャツを着たエリオは、淋しさに耐えられなくなり、駅の電話でアネラに迎えを乞いました。
帰りの車中で泣きじゃくるエリオに、アネラはあえて何も尋ねません。町へ戻ると目を腫らしたエリオにマルシアが気付きます。心優しい彼女は「あなたを恨んでいない、一生友達」と誓ってくれました。

食事をしないほど落胆したエリオに、サミュエルは穏やかに語って聞かせます。「お前は美しい友情を築いた、友情以上かも…。多くの親は息子が冷静になるよう望むが、私はそんな親じゃない。感情を無視することはあまりにも惜しい。こう言えば、より分かりやすいだろう。私はお前たちが経験したことを逃してしまった。自分を抑えてしまったのだ。お前の人生はお前のものだ。感じた喜びを忘れるな」と。サミュエルはエリオとオリヴァーの関係に気付き、別れに嘆く息子を温かく受け止めたのです。

冬。ハヌカ(ユダヤの祝日)のために、エリオたちは再び別荘へ。久々にオリヴァーからの電話が鳴り、エリオは喜ばずにはいられませんが、それは婚約の報せでした。オリヴァーはゲイということを隠し、何となく交際が続いていた女性と婚約するのです。エリオは冷静を装いながら、自分たちの関係を両親が了知していると打明けると、「君は幸運だ」とオリヴァーは答えました。僕の父なら矯正施設へ直行させるだろうと…。エリオはたまらず何度も“エリオ”と彼を呼び、オリヴァーは“オリヴァー”と返します。そしてオリヴァーは最後に想いを伝えました。何ひとつ忘れないと。
電話を終えたエリオは、暖炉の火をじっと見つめました。エリオの涙は堪えても堪えても、止まることを知りませんでした。

みんなの感想

ライターの感想

甘美な陶酔、はりさけそうな心の痛み…。イタリアの絶景や音楽など全ての要素が2人の儚い恋にリンクし、哀楽を表現していました。感じたことはたくさんあるのに、この感動を言葉にするのは難しい…。
じれったい序盤に対し、畳みかけるような高揚感と涙をくれた後半。それはまさしく恋!シチュエーションさえ違えども多くの人がエリオの目線になり、自分の心の中にある恋を重ねたのではないでしょうか。純粋なエリオの発言や行動は、まるで青春時代の自分のもののようだと…。
絶妙に表現された恋のもどかしさは、あらすじだけで体感するのは厳しいはずです。ぜひ作品で実感していただければ幸いです。甘やかなタイトルと、まばゆい夏空と青春を思わせる宣伝ビジュアルそのままの世界が待っています。

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