映画:失楽園

「失楽園」のネタバレあらすじ動画と結末

失楽園の紹介:1997年公開の日本映画。渡辺淳一の同名小説を原作とする。不倫を主題としたこの作品は当時話題を呼び、映画化以外にテレビドラマ化もされ『失楽園』というタイトルが流行語にもなった。

あらすじ動画

失楽園の主な出演者

久木祥一郎(役所広司)、松原凛子(黒木瞳)、衣川和記(寺尾聰)、松原晴彦(柴俊夫)、久木文枝(星野知子)、知佳(木村佳乃)、水口吾郎(平泉成)、水口雅代(速水典子)、三浦節子(岩崎加根子)、小畑常務(中村敦夫)

失楽園のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①編集部から調査室に異動になった久木は時間を持て余し、その頃知り合った書道講師の女性・凛子と惹かれあうように。ふたりは徐々に関係を深め、離れがたく感じる。 ②互いの伴侶に浮気がばれ、家庭が崩壊。今が最高だと思ったふたりは心中を考え、重なったまま毒薬を飲んで息絶えた。

【起】- 失楽園のあらすじ1

1990年代半ば、東京。

久木祥一郎は、かつては優秀な編集長でした。ところがある日、営業部と派手に喧嘩をしたことで、編集長の座をおろされ、調査室に異動になります。「売りたい」営業部と「いいものを作りたい」久木とで、意見の相違が生じたためでした。
調査室で久木は、「昭和史の編纂」を命じられます。
調査室という課は、言ってみれば閑職でした。
多忙を極める編集から、ヒマを持て余す調査室に左遷された久木は、俄かに生じた時間を持て余すようになります。

久木は今年50歳でした。
妻・文枝との間にできた娘・知佳も徹と結婚して家を出ており、子育てから解放された文枝は、せともののタイルのデザインを考えるアルバイトをしています。
妻と不仲ではないものの、久木はふとむなしさを覚えることがありました。
大学時代からの知人で、カルチャー・センターに勤務する男性・絹川と呑んだ久木は、絹川が「無性に恋がしたいなあ」と発言したのを聞き、50歳からの恋もありうるのかと考えます。

絹川は、自分のカルチャー・スクールにやってくる書道教室の女性に、『楷書の君』というあだ名をつけていました。
その女性は松原凛子という、いかにもしとやかな美人です。

松原凛子は、38歳です。夫は医者・晴彦でした。
凛子の実父は3歳の時に家を出て、行方知れずとなっています。その後、凛子の母が再婚した義父は、凛子をわが子のように大事に育ててくれました。
凛子は晴彦と結婚したものの、子どもはいません。
何が理由というわけではないのですが、晴彦との仲がしっくりいかないことを、凛子は感じていました。

仕事への熱意が失せた久木と、夫を愛せなくなった凛子は、次第に惹かれあうようになります。
やがて会うごとに身体を重ねるようになり、凛子は「抱かれるたびごとに、深くなっている」と言いました。

【承】- 失楽園のあらすじ2

夫との営みで得られなかった快感を、凛子は久木との逢瀬で知るようになったのです。

久木と凛子は、会うごとに互いをどんどん好きになりました。
やがて久木は仕事を口実にし、凛子は女学校時代の友人と会うと言い、家を留守にして旅行にいくようになります。
会うときはシティホテルを利用していましたが、互いに夢中になってからは、都会の一室にマンションを借りることにしました。

凛子の書の表彰会で、久木と絹川は凛子に、女友だち・今井美都里を紹介されます。
美都里はつい最近フランス人の夫と離婚し、いまは独身でした。絹川は美都里にアタックしますが、1回呑んだだけでした。
久木と凛子が待ち合わせた店へ、絹川と美都里がやってきたために、2人に関係が露見します。
美都里は凛子を応援しますが、絹川は「ほどほどにしておけよ」と戒めました。程度を間違うと、大事なものを失うと言います。
大事なものとは何かと久木が聞くと、「仕事や家庭だ」という答えが返ってきました。

今まで週2回だったカルチャー・スクールの仕事を4回に増やしてくれと凛子から要請があり、絹川はそれを久木に知らせます。
金銭的に余裕がないのかと心配した久木が、連絡を取ろうとしました。なかなか連絡がつかず、苛立ちます。
凛子と連絡がつかなかったのは、義父(育ての親)が心臓発作で急死したからでした。
スクールの回数を増やしたのは、金銭の問題ではなく「出かける口実が増やせるからだ」と凛子が答えました。
凛子の声を聞いた久木は会いたくなり、時間を作ってやってきてくれと無理を言います。

【転】- 失楽園のあらすじ3

通夜の席を抜け出した凛子は、駄目だと思いながら久木に身体を許しました。
後日、凛子は自分の義父の通夜の日に身体を重ねたことに背徳の念を抱き、「このままいったら、地獄へ堕ちるわ」と言います(タイトル『失楽園』の意味)。
久木は「それなら、一緒に堕ちよう」と答えました。

義父を失った母から、凛子は「晴彦さんを大事におし」と言われますが、心はとうに冷めきっています。
すでに久木を愛した凛子は、夫である晴彦にも身体を許せないようになっており、求められても拒みました。
夫・晴彦は苛立ち、不快に思います。

久木のあとに編集長になった水口吾郎が、マロン社に異動になりました。子会社への出向ですが、左遷と同様です。
その矢先、水口にガンが見つかりました。ほかにも転移しており、水口は亡くなります。
「やりがいを失って病気になるケースがあるらしい」と聞いた久木は、自分と同じくらいの年齢の水口が他界したことで、死を身近に感じるようになりました。

凛子の夫・晴彦が興信所を使い、凛子が久木と浮気をしたと知ります。
調査報告書を突きつけた晴彦は、それでも離婚するつもりはないと言いました。
「一度結婚をしてしまうと、愛せなくなった人間といつまでも一緒にいないとならないのか。ほかの人を好きになると不倫と言われるが、そんなに悪いことなのか」と凛子は嘆きます。

久木の家庭のほうでも、あまりに頻繁に家を空けることから、浮気が勘づかれていました。

【結】- 失楽園のあらすじ4

娘の知佳は母のことを心配し、「お母さんを大事にしてあげてね」と久木に言います。
それでも久木は、凛子をあきらめることはできませんでした。密会を重ねます。

常務に呼ばれた久木は、会社に凛子と久木のことが書かれた怪文書が送られたことを知りました。
常務から、子会社の共栄社に行けと命ぜられます。
帰宅すると、妻・文枝が離婚届を置いていました。

凛子のほうも同じです。母から問い詰められた凛子は「好きな人ができた」と答え、親子の縁を切られます。
会社に送られた怪文書を見た凛子は「会社なんて辞めたっていいじゃない」と久木に言いました。
久木は退職届を常務に出し、会社を辞めます。

凛子は久木と身体を重ねながら「私、人生の中で今が最高よ」と言いました。
「でも怖い。この幸せがいつまで続くのかと考えると」とも言います。
それは久木も同様でした。
久木は、ある小説家が心中小説を書こうとしたときの話をします。
究極の心中方法がないかと小説家が調べ、知人の医師に問い合わせた際に、「くっついたまま同時に薬で死ぬ」という回答を得られたそうです。
「死後硬直で、2人の身体は離れない」
そう告げた久木も、それを聞いた凛子も、心中を決意します。

電車に乗り北へ行ったふたりは、ぽつりぽつりと今までの互いの身のうえを話しました。他愛もない、幼い頃の話です。
旅先の宿で鍋をつつき、その後、久木と凛子は身体を重ねました。
久木が赤ワインを口移しに凛子に与え、ふたりは重なったまま息絶えます。
ふたりの顔に雪が積もり、姿を隠していきます…。

〝  死体検案書
 久木祥一郎(五十歳)、松原凛子(三十八歳)両人に対する死亡状況、
および検案所見に対する考察。
 発見時、両者は全裸のまま、ともに強く抱擁し、局所まで結合したまま、
死後硬直の最も強い時間帯であるため、容易に話し得ず、
かかる状態はきわめて稀である。
 死亡原因、赤ワインに混入された毒物による急性呼吸停止。〟

みんなの感想

ライターの感想

『失楽園』という言葉がブームになるほど有名な作品。近いものに、テレビドラマ『金曜日の妻たち』というのもある。
配役を見ても判るとおり、すごくゴージャスな映画。
凛子が劇中でいう「今が最高」というのが、心中への引き金となったのだろう。
本人たちにとっては最高の死に方だったのかもしれないけれども、互いの家族のことを考えると、手放しには喜べない話。
そういうのを含めて、いろんな考え方ができそう。
  • 名無しさんの感想

    いくら、愛が深くても死ぬなんてありえない!! なら、外国で結婚して暮らせばいいのに。

  • 匿名さんの感想

    ただ気持ちよくなって現実逃避したいだけで覚せい剤やってる
    やつらとなんら変わりない

  • 匿名さんの感想

    死ぬ瞬間が脳内麻薬が出て人間が感じえることのできる快楽の中で一番らしいです。なのでこの心中方法はあながち間違ったものではないかと思います。
    私がこの映画を観たのは発表から10年強経っていましたが重々しい雰囲気の漂うクオリティの非常に高い映画だと思いました。
    役所さんと黒木さんのコンビは最強ですね。

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「失楽園」の商品はこちら

失楽園 [VHS]