映画:年上の女 (1999年)

「年上の女 (1999年)」のネタバレあらすじと結末

ラブストーリー

年上の女 (1999年)の紹介:日本では未公開のイタリアン・エロスドラマ。監督・脚本はカンヌ国際映画祭に出品経験のあるアウレリオ・グリマルディ。原題は“人喰い”を意味する『Maneater』。大学生のヴァレリオは、街で出会った女性に体も心も奪われてしまう。消息が分からなくなった彼女を探すヴァレリオだったが、彼女は夜の獣のような女だった…。

あらすじ動画

年上の女 (1999年)の主な出演者

ジュリア(ロレダーナ・カナータ)、ヴァレリオ(アルトゥーロ・バグリア)

年上の女 (1999年)のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 年上の女 (1999年)のあらすじ1

地中海に囲まれたイタリア・シチリア島。大学でジャーナリズムを専攻する22歳のヴァレリオは陰気な性格で、同居している家族にも心を閉ざし反発しています。空虚感から勉学にも身が入らず大学の試験にも落第し、やさぐれた態度をとり続けていました。

夜になると港の辺りには、出会いを求めた若い男女が多く集まります。
ある夜、ふらりと港まで出掛けたヴァレリオは、ジュリアというブロンドの美女と出会います。ジュリアはヴァレリオを車に乗せると、暗い道を走り抜けて自分の家へ連れて行きました。ヴァレリオよりも年上のジュリアは知的な雰囲気で、部屋にはこだわりの絵画が飾られ、多くの本が山と積まれています。ジュリアが海に泳ぎに行ったため、残されたヴァレリオは彼女の机の中を覗くと手書きの原稿があり、どうやら執筆などの仕事をしている様子でした。海から戻ってきたジュリアは、若くて奥手なヴァレリオを挑発してきます。そして2人は激しく求め合いました。この時ヴァレリオは、情熱的なジュリアに恋をしてしまうのです。

翌朝。ジュリアのことをもっと知りたいヴァレリオは彼女に仕事を尋ねてみますが、老人のための社会奉仕をしていると曖昧な回答。彼女は自分についてあまり語ってくれません。代わりにジュリアは、家ではつかまらないからと職場の電話番号を教えてくれました。ジュリアはヴァレリオを駅に送って、2人は別れました。

【承】- 年上の女 (1999年)のあらすじ2

ジュリアとの夜を思い出すと、ヴァレリオの体は熱くなりました。居ても立っても居られないヴァレリオは、早速もらった連絡先に電話をかけてみますが、ジュリアという人間はいないと言われてしまいます。たまらずヴァレリオはスクーターを走らせ、海岸通りや駅の周辺など探してみますが、ジュリアは見つかりません。スクーターがガス欠になるほど走り回り、気づけば夜になっていました。あの夜、ジュリアの家までの道のりが真っ暗だったため、ヴァレリオは家の場所も全く覚えていませんでした。

ジュリアに会いたい一心で、ヴァレリオはその後も彼女を探し続けます。数日後、地域の住人から情報を得て、ヴァレリオはようやくジュリアの家まで辿り着きました。彼女は留守中らしく、ヴァレリオは鍵が開いていた2階の窓から中に侵入します。
家の中を物色したヴァレリオは、何本も置かれていたビデオテープの中の1本を再生してみました。そこに映し出されたのは、“ジュリア”以外の名前を自称する彼女がインタビューされた映像でした。このインタビューがジュリア(本名不明につき、以後もジュリア)にとっての真実か否かは不明ですが、離婚して5歳の子供がいると語る彼女の姿に、ヴァレリオはショックを受けました。さらにジュリアの電話機に番号が記されてあったので、ヴァレリオは番号案内に電話をかけて名前を検索しようとしますが、持ち主の希望で電話帳には名前を載せていないとのこと。結局ジュリアの本当の名前は知ることが出来ませんでした。
家に連絡も入れずに真夜中に帰宅しヴァレリオは、口うるさく叱る母に八つ当たりしたうえ、母を突き放すように女性の存在をちらつかせました。

【転】- 年上の女 (1999年)のあらすじ3

ジュリアと言えば、夜ごと男を求めて港の辺りをうろついては、見知らぬ若い男を家に連れ込み関係を持っていました。毎度のこと偽名を使い、家の場所がばれないように暗闇を通って男を家へ上げ、翌朝駅まで送り届けるのです。ヴァレリオも大勢の男の中の1人に過ぎませんでした。相手がどんな男かなんて、全く興味がありません。彼女はかつて、“女の中にはオオカミが棲み、男を喰い物にして生きていて、それを人は淫乱だと言うけれど欲望に正直なだけ”だと語っています。強く孤独を感じているジュリアは、特定の男性の存在というものを否定し、拒み続けてきました。
関係を持つのは一度きりとジュリアは決めていますが、ヴァレリオのようにジュリアの魅力に堕ちた男もいます。妻子持ちのある男は定期的にジュリアと逢瀬を重ね、彼女を満足させるためにより刺激的なセックスを演出していました。しかしその代償として、家庭は見事に崩壊していくのです。ヴァレリオが家族に冷たく当たるのと同じように…。

【結】- 年上の女 (1999年)のあらすじ4

ある夜。セックスのことで頭がいっぱいな青年フランチェスコとジョバンニが港をうろついていると、ジュリアに声をかけられました。男たちはジュリアが娼婦なのか、大金を求めてくるのかと不審に思いますが、美女とセックスが出来るのはラッキーだと興奮が止まりません。ジュリアの家に招かれた2人のボルテージが最高潮に上がると、1人ずつ交代で彼女とまぐわうのでした。
ちょうどその頃。夜ならば在宅していると睨んだヴァレリオが、ジュリアの家に電話をかけると、手持ち無沙汰のフランチェスコが出ました。腹を立てたヴァレリオは無言で電話を切ると、慌ててスクーターを走らせます。ジュリアの家まで来たヴァレリオは、見知らぬ男と絡み合う彼女を窓から虚しく覗きました。

翌朝。いつものように男を駅まで送ったジュリアが家へ戻ると、ヴァレリオが待っていました。「君は体は許しても、心は許さない。いつまで続ける気なんだ!」とヴァレリオは語気を強め、ジュリアを叱責しました。おそらくジュリアにとっては、こんな風に真っすぐぶつかって来た男は初めてのことだったでしょう。
その夜。2人は改めて体を重ねます。それが愛なのか分からないものの、ヴァレリオは全身で彼女を感じ、天国にいるような気持ちになるのでした。

ヴァレリオは再びジュリアの家で朝を迎えます。彼はジュリアのインタビュー映像のように、部屋にあったカメラに向かって、ある女性に夢中だということ、性についての自分の考えを述べました。その後ジュリアは珍しく、昼間からヴァレリオの体を求めてきます。ヴァレリオは結局、その日も彼女の家に泊まりました。翌朝、いつもと違ってジュリアは駅まで送ることはしませんでした。自宅から直接帰るヴァレリオの後姿をジュリアはそっと見送るのでした。
そしてジュリアはまた、語ります。もう孤独を恐れたりしない。まだ少し怯えているけれど…と。

みんなの感想

ライターの感想

性描写は多いですが、それよりも哲学的な作品という印象が強かったです。挿入歌も哀愁が漂い、空虚感に苛まれているジュリアとヴァレリオの心情を表しているのだろうと感じました。終始切なさに包まれている作品でしたが、ヴァレリオの存在でジュリアが変わっていくラストに少しだけ気持ちが軽くなりました。

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