映画:旅情

「旅情」のネタバレあらすじと結末

旅情の紹介:1955年にイギリス・アメリカ合作で製作されたラブロマンス。アーサー・ローレンツによる戯曲「カッコーの季節」をデヴィッド・リーン監督が映画化、主演はキャサリン・ヘップバーンが務めた。アメリカ人中年女性がヴェネツィアで恋に落ちていく姿がせつなく描かれていく。第21回ニューヨーク映画批評家協会賞では監督賞を獲得した。

あらすじ動画

旅情の主な出演者

ジェーン(キャサリン・ヘップバーン)、レナート(ロッサノ・ブラッツィ)

旅情のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 旅情のあらすじ1

物語の舞台となるのは、水の都ヴェネツィア。独り身の中年アメリカ人女性ジェーンは長年憧れていたヴェネツィアをやっと訪れることができ、感激しきっていました。ホテルではオーナーの女性や、同じ旅行者の客と触れ合い、ジェーンはヴェネツィアを満喫します。

しかし、ヴェネツィアを楽しんだのも束の間、ジェーンはパートナーがいないことの孤独感に苛まれるようになってしまいます。そんな中、ジェーンはサン・マルコ広場のカフェへ。ジェーンはフィルムカメラで広場の風景を撮りますが、そこに映るのはカップルばかり。ジェーンがその風景にうんざりしていると、近くに座っていた顔立ちの整った男性と目が合いました。男性に警戒心を抱いたジェーンはすぐにウェイターを呼んで勘定をしようとしますが、イタリア語がわからず、ウェイターは来る気配を見せません。そんなジェーンを見かねて、男性はウェイターを呼びつけてくれましたが、ジェーンは支払いをすませると男性にお礼の言葉も言わずに去ってしまいました。

その翌日、ジェーンはある骨董品店に入りました。ジェーンは店にあった赤色が鮮やかなヴェネツィアングラスのゴブレットを買おうとしますが、店の奥から出てきたのは、サン・マルコ広場で目が合った男性でした。男性の名前はレナート、この店の店主でした。レナートは訛りのある英語でこのゴブレットが18世紀の年代物だと語ってきましたが、ジェーンはレナートを意識してしまい、うまく返答できずにいました。レナートはジェーンのためにこのゴブレットを大幅に割引、さらに、ペアで欲しがるジェーンのために、もう一脚探しておくことも約束してくれました。ジェーンはレナートに感謝しながらも、足早に店から出て行きました。

その翌日、ジェーンは現地のホームレスの少年マウロと親しくなり、マウロに街案内を頼みました。そのとき、ジェーンは再びあの骨董品店に通りかかりました。ジェーンは店の中を覗きますが、店番の青年によればレナートは不在だといいます。レナートに会えることを期待していたジェーンは、せめてでも店の外観を撮ろうとフィルムカメラを取り出しました。しかし、撮影に熱中するばかり、ジェーンは足を踏み外して運河に落ちてしまいました。

【承】- 旅情のあらすじ2

ジェーンがホテルに戻り着替えを終えた頃、ちょうどレナートがジェーンに会いにホテルを訪れました。レナートはジェーンに会いにきた理由を正直に明かしました。この数日間でレナートはジェーンに惹かれてしまい、その気持ちはジェーンも同じだというのです。レナートは積極的にアプローチしてきましたが、ジェーンは自らの気持ちをうまく表現できずにいました。

すると、そこに同じアメリカからの旅行者のマキルヘニー夫妻が帰ってきました。夫妻はヴェネツィア観光にかなり満足したようで、街の工房で買ったばかりのゴブレットをジェーンに見せてきました。すると、そのゴブレットはジェーンがレナートから買ったものとまったく同じものでした。値段はジェーンが買った値段より高額でしたが、ジェーンはレナートに騙されたような気分になりました。夫妻が去ると、レナートはヴェネツィアでは伝統的なデザインを繰り返し作っており、ジェーンが買ったゴブレットは間違いなく18世紀のものだと説明しました。レナートが真摯な想いを何度も伝えると、ジェーンは涙を流しレナートの気持ちを受け入れました。

その夜、ジェーンとレナートはサン・マルコ広場のコンサートに行きました。レナートからクチナシの花を贈られ、ロマンティックな夜に満足するジェーン。しかし、その帰り道にジェーンはクチナシの花を運河に落としてしまいました。それからすぐ、レナートは突然ジェーンにキスをしてきました。ジェーンはそのままレナートと別れホテルに戻りましたが、レナートの予想外のキスに不安な気持ちを覚えていました。

【転】- 旅情のあらすじ3

その翌日も、ジェーンはレナートと夜を過ごす約束をしました。この日のためにドレスアップをし、ジェーンがカフェでレナートの到着を待っていると、そこにレナートの甥の青年が現れました。青年はレナートが遅れることを連絡しに来ましたが、このときジェーンは青年がレナートのことを父と呼んでいることに気づきました。ジェーンが問いただすと、レナートは叔父ではなく血の繋がった父親で、今は体調を崩した娘の看病をしているといいます。ショックを受けたジェーンは、来なくていいとレナートに伝えるよう青年に頼み、カフェを後にしました。

その後、ジェーンがバーで一人飲んでいると、そこに同じホテルに泊まるイエーガー夫人が現れました。どうやら夫との間に何か問題が生じたらしく、夫人はひどく落ち込んでいました。ジェーンはそんなイエーガー夫人と語らい、ポテトチップスを頬張りました。

その後ホテルに戻ると、ジェーンはイエーガー氏とホテルの女主人が親密な様子で語り合っている場面を目撃してしまいます。やがて二人はマウロにゴンドラを手配させ、その場を去っていきました。マウロはイエーガーたちから報酬をもらって喜んでいましたが、そんなマウロをジェーンは激しい口調で責め立てました。マウロが困惑していると、そこにレナートが現れ仲裁に入りました。

【結】- 旅情のあらすじ4

マウロが去ると、ジェーンは妻がいたことを隠したレナートを批判し始めました。レナートは妻がいることを言えば、ジェーンに拒まれると思い言えずにいたことを明かしました。そして、妻とは話し合いの末別居していることも告白しますが、潔癖症のジェーンは不倫に激しい拒否感を示しました。しかし、ジェーンはレナートに「正直になればいい」と迫られているうちに、泣き出してしまいました。レナートはそんなジェーンにキスをし、デートのやり直しを提案しました。

二人は夜のヴェネツィアを回り、ダンスや散歩、空に打ち上がる花火を楽しみ、一夜をともに過ごしました。二人は翌日も各地を観光し、恋人の時間を過ごしました。

しかしその翌日、ジェーンは突然帰国すると言い出し、レナートを驚かせました。ジェーンはレナートを愛していましたが、二人の関係に未来がないことを悟り、つらくならないうちに帰国しようと考えたのです。レナートは何度もキスをして引き止めてきましたが、ジェーンはレナートを振り切りヴェネツィアを離れてしまいました。

その2時間後、ジェーンの姿は街の駅にありました。すると、そこにマウロが現れ、観光客に売りつけている万年筆を差し出してきました。ジェーンが買う気がないことを伝えると、マウロは「これは僕からのプレゼントだよ」と言いました。理由を尋ねられ、「あげたいから」と照れくさそうに笑うマウロを、ジェーンは思わず抱きしめました。

出発の時間が近づき、ジェーンは汽車に乗り込みました。レナートが現れることを期待していたジェーンでしたが、そうしているうちに汽車は出発してしまいました。その直後でした。駅の奥からレナートが走ってこちらに向かってきたのです。レナートの手にはラッピングされた小箱があり、必死に汽車に追いつこうと走っていました。しかし、レナートが汽車に追いつくことは叶わず、ジェーンは手だけ振り続けました。そんなジェーンに、レナートはクチナシの花を持って手を振り返しました。ジェーンは涙ぐみながら手を振り続けました。その後、汽車は本土とヴェネツィアを結ぶ鉄道橋を渡り、美しい青い海を越えていきました。

みんなの感想

ライターの感想

美しいヴェネツィアを舞台に展開する大人のロマンスがとてもせつない作品でした。主人公の感情の揺れ動きを表現したキャサリン・ヘップバーンの演技は素晴らしく、それと並行して描かれるヴェネツィアの人々の暮らしや自然の美しさとマッチしていました。プレゼントを渡すことができないまま別れてしまう二人の姿は一見悲しく感じられますが、それぞれの表情はどこか満足感があるのが印象的でした。

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