「歓楽通り」のネタバレあらすじ動画と結末

歓楽通りの紹介:2002年のフランス映画で、監督は『仕立て屋の恋』や『髪結いの亭主』の巨匠パトリス・ルコント。娼婦の子供として生まれ、娼館しか知らずに育った男は、一目惚れした新入り娼婦の世話を一生涯していくと心に決める。無償の愛を注ぐ男の運命をルコント監督独特の手法にて、艶やかで切なく描き出す。

あらすじ動画

歓楽通りの主な出演者

プチ=ルイ(パトリック・ティムシット)、マリオン(レティシア・カスタ)、ディミトリ(ヴァンサン・エルバズ)、レナ(カトリーヌ・ムシェ)

歓楽通りのネタバレあらすじ

【起】- 歓楽通りのあらすじ1

パリの娼館『オリエンタルパレス』。客の子を妊娠してしまった娼婦の母のもとに生を受けたプチ=ルイは、大勢の“ママ”に囲まれて娼館の中で育ちました。彼の夢は、女の人のお世話をすること。ずっと世話をしたいと思える運命の女性を、プチ=ルイは長い間待ちわびていました。

1945年はじめ。中年になったプチ=ルイは、今も変わらずオリエンタルパレスで働いています。洗濯や食器洗い、マッサージなど娼婦のお世話係として、この世界しか知らずに生きてきました。そんなプチ=ルイの前に、ついに長年待ち続けてきた女性が現れます。幸薄そうな新入り娼婦のマリオンに一目ぼれしたプチ=ルイは、一生世話をしたいと彼女に申し出ました。
以来プチ=ルイは戦争も激しさを増すなか、マリオンのお世話係として、献身的に彼女を支え続けます。そんな彼はマリオンの夢を叶える力になりたいと願っていました。マリオンの夢のリストは、A:水泳を習う、B:まだ考えていない、C:宮殿で眠る、D:有名人になること。さらにプチ=ルイは、殆ど笑わないマリオンを自分では笑顔にすることができないと思い、運命の男に出逢うはずだと彼女に言い聞かせていました。そんなプチ=ルイにマリオンは「あなたがいるわ。そんな人待ってない」と運命の男の存在を否定しますが、プチ=ルイの考えが変わることはありません。やがて長い戦争が終わり、プチ=ルイはマリオンの運命の男を必死に探し始めるのでした。

【承】- 歓楽通りのあらすじ2

冬。歌の上手いマリオンが歌手を志望していると知ったプチ=ルイは、ラジオ局のオーディションに応募します。オーディション当日、まるで自分のことのように緊張するプチ=ルイでしたが、それ以上に張り詰めた面持ちのマリオンを懸命に勇気づけました。オリエンタルパレスの仲間たちも、祈るようにラジオの前で応援し、その力が届いたのかマリオンは見事に合格し、劇場でのテストが受けられる権利を手にしました。
結果に驚いて呆然と舞台裏でプチ=ルイを探していたマリオンは、会場へ迷い込んできた青年ディミトリと運命の出会いを果たします。会った瞬間に2人は惹かれ合いました。その現場を目撃したプチ=ルイは、早速仲間たちに報告すると、みんなは興味津々。一方で仲間たちは、ディミトリがマリオンを幸せにできるのかが疑問で、そのうえプチ=ルイの想いを知るがゆえに複雑な心境になりました。

プチ=ルイはへそくりをはたいてタロット占い師を買収し、ディミトリとも打合わせをして、彼とマリオンを再会させることに成功します。自然と口づけを交わす2人を、プチ=ルイは遠くから温かい目で見守りました。
それ以来マリオンはディミトリに夢中に。彼が金のない男だと知ってもマリオンの気持ちは変わらず、むしろ彼にプレゼントをするために仕事に精を出しました。一晩に何人もの男を相手にするマリオンを心配したベテラン娼婦のレナや仲間は、女に貢がせるディミトリとの交際に反対します。それでもマリオンの幸せを願って止まないプチ=ルイは、必死で彼女を庇いました。

ところがディミトリは闇商売に手を染め追われる身で、プチ=ルイが早々に察します。ディミトリは追手から逃げるために、マリオンをはぐらかしながら映画館へ連れ込みました。そんな時もプチ=ルイはマリオンを助けるために、囮になって追手の男たちに自ら殴られるのでした。そんなプチ=ルイの想いも虚しく、ディミトリは闇市で手に入れた金はすぐにギャンブルにつぎ込み、マリオンから貰った時計も平気でポーカーの掛金代わりするような男だったのです。

【転】- 歓楽通りのあらすじ3

ディミトリを追っていたのは、ルーマニア人の男たちでした。ディミトリが執拗に追われるため、マリオンは劇場のテストに遅刻してしまいます。閉館しかけていたところ、プチ=ルイがマリオンの歌声を聞いてほしいと懇願すると、なんと彼女は劇場との契約に漕ぎつけます。奇しくもが売春が悪の根源とされ、政府が国内中の娼館の閉鎖を決定したころでした。多くの娼婦は他の働き口などなく、街娼として街へ出ることに。マリオンも舞台に立つまでは街でポン引きしましたが、彼女のように華やかな転職ができた人など例がありません。またマリオンとディミトリを養うために、プチ=ルイもサンドウィッチマンなどで懸命に稼ぎました。

プチ=ルイはマリオンとディミトリとの気まずい共同生活を送ります。しかしディミトリが追われる度に住処を転々とする羽目に…。不安が爆発したプチ=ルイは「運命の男を間違えた」とマリオンを説得しようとしますが、彼女にはその声が届きません。一方のディミトリは強引に日曜の教会へ忍び込むと、プチ=ルイを神父に見立てて3人だけの結婚式を行います。プチ=ルイの希望も虚しく、マリオンは嬉しそうに誓いを立てるのでした。
翌日3人は宿のレストランで、パーティ代わりの食事会を開きます。プチ=ルイをチークダンスに誘ったマリオンは、「夢のリストにあなたも入っていたのよ」と打ち明けました。目を丸くするプチ=ルイでしたが、時を逸した今では彼女を抱きしめることしかできません。そして宿まで来ていた追手は、プチ=ルイが席を外した間に、マリオンとディミトリを連行していきました。

【結】- 歓楽通りのあらすじ4

程なくしてプチ=ルイは85万フランの身代金を要求されます。締め切りは翌日の夜6時。無謀な金額と思いきや、プチ=ルイやマリオンの危機を知ったパリ中の娼婦たちが、惜しみなく金を差し出し大金が集まりました。明日はマリオンの初舞台の日でもありました。
プチ=ルイは掻き集めた金を約束場所に持っていきますが、ルーマニア人の手下たちは、マリオンとディミトリを始末しようとします。すると撃たれかけたディミトリは銃を奪い、手下2人を射殺しました。プチ=ルイは動揺するマリオンに「僕がいる」と励まし、劇場へ向かわせます。
プチ=ルイが見守る中、マリオンは自身の想いを詞にしたような『手のひらに書いてあったから』という曲を歌いあげ、大喝采を浴びました。美貌と美声を持ち合わせ、何より存在感抜群のマリオンは、その場で劇場との専属契約とレコード出版を決めるのでした。娼婦から人生に成功したのです。

ある日の昼下がり。プチ=ルイはマリオンとディミトリと3人で小川に出掛け、マリオンのレコードを流しながら、穏やかな時間を過ごしていました。しかし木陰から目を光らせていたルーマニア人のボスが、ディミトリの額を撃ち抜きます。止めるプチ=ルイを制してディミトリに駆け寄ったマリオンも撃たれました。マリオンは抱きとめられたプチ=ルイの腕の中で命尽きました。

誰かにマリオンの人生を語り聞かせていたプチ=ルイは、話し終えるとうつろな目をして『手のひらに書いてあったから』を口ずさみました。雨のパリの夜。ポン引きしていたレナたちは客も捕まらず、傘を差しながら夜のとばりへ消えていくのでした。

みんなの感想

ライターの感想

昨今の日本の言い回しにするなら、こじらせおじさん。そんな中年男性がルコント作品によく登場しますが、今回のプチ=ルイは憎めず、可愛げのある人物像でした。きっとマリオンはプチ=ルイに幸せにしてほしかったのに、あまりにも彼が運命の出会いを吹き込むもんだから、それに洗脳されちゃって、皮肉にもこんな悲しい結果になってしまい…。ただただ切ないです。
現実界では分かりませんが、娼婦たちの仲がよく、プチ=ルイやマリオンの恋を応援したり、プチ=ルイのためにお金を集めたシーンでは心が温まりました。ファンタジーのような表現も美しく、悲しい結末ながらいい作品でした。

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