映画:生きてるだけで、愛。

「生きてるだけで、愛。」のネタバレあらすじと結末

生きてるだけで、愛。の紹介:2018年公開作で、本谷有希子の同名小説を、今作で長編映画デビューを果たした関根光才が映画化した。鬱による過眠症の寧子は寝てばかりで、家事もせず引きこもり状態。同棲中の津奈木もまた無気力に仕事をこなし、寧子にどんなに激しく感情をぶつけられても、何となく受け流していた。ある時津奈木の元恋人が現れ、寧子を部屋から追い出すために、彼女に仕事を紹介するのだったが…。

あらすじ動画

生きてるだけで、愛。の主な出演者

寧子(趣里)、津奈木(菅田将暉)、村田(田中哲司)、真紀(西田尚美)、磯山(松重豊)、美里(石橋静河)、莉奈(織田梨沙)、安堂(仲里依紗)

生きてるだけで、愛。のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 生きてるだけで、愛。のあらすじ1

育った環境の影響でメンタルが不安定な寧子は、学生時代から全身を剃毛するなど奇行に走ることが多く、社会人になっても無職のまま暮らしています。ある夜飲み会に参加した寧子は、ゴシップ週刊誌のライター津奈木と知り合います。泥酔している寧子を津奈木が送ることになりましたが、“時々針が振り切れる”と寧子が自称するように、彼女は自販機に頭をぶつけて出血しました。寧子は血を気にすることもなく、突然夜の道を走りだし、驚いた津奈木が必死に追いかけます。この出会いをきっかけに2人は交際を始めました。

それから3年。
寧子と津奈木の同棲は続いているものの、寧子はうつの影響で過眠症となり、1日中寝ています。仕事はおろか家事も全くせず、食事は仕事帰りの津奈木が買ってくる弁当です。部屋から出ることのない寧子が、唯一世界との繋がりを感じるのは、姉との電話やメールだけでした。
何かに苛立っている寧子はいつも不機嫌で、理不尽に津奈木に当たっています。それに反し、傷つくことも傷つけることからも避けて生きている津奈木は、ただ「ごめん」と謝るだけで、怒ることもありません。そんな津奈木もまた、物書きを目指して出版社に入社したものの、ゴシップ誌の部署に配属させられ、葛藤しています。人と触れ合うことが苦手な津奈木は取材にも向かず、誰かが持って来たネタを記事にするという仕事にやりがいを感じることもできず、日々を淡々と過ごしていました。

姉から早く仕事をするよう忠告された寧子は、コンビニの面接を受けると勢いで豪語していまいます。しかし結局、面接の時間までに起きることが出来ず、すっぽかしました。悔しくなった寧子は、せめてでも夕飯を作ろうと立ち上がります。
津奈木のリクエストでハンバーグを作ろうとした寧子は、久々にスーパーへ出掛けますが、ひき肉はすでに完売…。寧子は店でもおろおろとし、ハンバーグは諦めて味噌汁だけでも作ろうとしましたが、それさえもうまく出来ずに苛立ち、買った食材を袋ごと電子レンジにかけました。古いアパートはよくブレーカーが落ちるため、スイッチを入れた途端に部屋は真っ暗に。幼い頃、停電の度に裸で踊る母を見ていたせいで、暗闇が苦手になった寧子は、1人ではブレーカーを直すこともできずに狼狽しました。

【承】- 生きてるだけで、愛。のあらすじ2

一方の津奈木は仕事が手一杯なのにも関わらず、裏付けもとれていない危険な記事の執筆を、編集長の磯山から押付けられます。数年前、ゴシップ記事が掲載されたことで自殺に追いやられた女優がおり、その記事の担当者だった津奈木の後輩の美里は、津奈木が依頼された記事は危ないと指摘しました。「どうせ忘れられる」と無関心な態度をとる津奈木に、美里は辛辣な言葉を投げかけます。津奈木がぐったりして帰宅すると、暗い部屋でうずくまる寧子の姿が…。泣きわめく寧子を津奈木は何も言わずに抱きしめるのでした。

ある日寧子が1人で部屋にいると、キャリアウーマン風の小奇麗な女が訪ねて来ます。女の名前は安堂。津奈木とかつて交際していました。安堂は津奈木に未練を残しており、よりを戻すために彼や寧子の尾行を続けていたのです。
安堂の知人が営むカフェに連れ出された寧子は、部屋を出て津奈木と別れてほしいと、一方的に安堂から乞われます。安堂は「もし私のことを津奈木に言ったら、死んでやるからね」と、脅迫まがいの発言も。寧子に家を出て貰うためにまずは仕事が必要だと言って、安堂はその場で店のオーナー村田と妻の真紀に、寧子を雇ってもらえるか掛け合います。突然のことに驚き逃げようとする寧子に対し、村田は「立ち直りたいんだろ」と声をかけました。寧子は急遽、明日の朝10時に出勤することになったのです。

急な展開に混乱した寧子は、昔と同じように眉を剃って現実から逃げようとしますが、「ダメだダメだ!」と自身を制して剃刀を外へ放りました。寧子に大きな展開があった一方で、またもや仕事を増やされ、疲れ果てていた津奈木は、バイトを始めると報告した寧子に「いいんじゃない?」とたった一言でした。
翌朝。気合で起きた寧子は村田の店で働いてみますが、慣れない作業に失態を繰返します。なぜか店には寧子を監視するために、安堂の姿も…。どうにか1日の業務を終えた寧子は、活き活きと店でバイトする莉奈に励まされ、仕事を続けられそうな前向きな気持ちに。莉奈もまた以前は引きこもりだったのです。足取りも軽く帰宅した寧子に対し、津奈木は疲れ果てていました。話を聞いて欲しい寧子に、津奈木は帰宅早々「寝かせて」と冷たく返すと、寝室のパーテーションをぴしゃりと閉めるのでした。

【転】- 生きてるだけで、愛。のあらすじ3

翌日寧子が目を覚ましたのは、村田からの電話でした。遅刻した寧子をまたもや安堂が店で待ち構えます。安堂の説教中にも、寧子は居眠りをしたうえに、仕事中もトイレに籠っては知らぬ間に寝ていました。そして翌日も、目が覚めたのは夕方の4時過ぎで、遅刻しても店には懲りずに安堂がいるのです…。寧子の状況を見兼ねた村田は、「人にやらされていると言う気持ちだったら、いつまでも変わらないぞ」と諭します。その言葉は寧子の心に響きました。過眠が酷くなっていることや安堂の存在で、不安いっぱいの寧子は津奈木が帰宅してすぐさま、愚痴を零してみますが、今の彼に話を聞いてやる心の余裕はありませんでした。

その後も寧子は出勤時刻に起きられず、無断欠勤を続けます。痺れを切らした安堂が家まで迎えに来て、寧子は無理矢理店に連れ出されますが、村田や真紀は彼女を責めることもなく迎え入れました。何個グラスを割って失敗しても寧子は咎められず、仕事後はスタッフ揃って食事をしました。「何とかなるよ、家族みたいなもんでしょ」との村田夫妻の言葉に涙が零れた寧子は、彼らに心を開こうとします。安堂は寧子の社会復帰を手伝っている、寧子の笑った顔を初めて見たなど、4人の会話は弾みました。酒も入って興奮した寧子は、トイレのウォシュレットが怖くて使えないと話してみます。そころが村田たちは笑うだけで共感はせず、すると寧子は突然“針が振り切れ”てしまい、トイレに籠りました。

その頃津奈木は、ゴシップ記事の代わりに、ボツにされた美里の政治記事を勝手に入稿します。もちろん磯山は激怒しますが、普段は静かな津奈木が暴れ、窓からPCを投げ捨てました。当然津奈木は、即クビを言い渡されました。
会社を去ろうとしていた津奈木に、トイレに籠る寧子からSOSの電話が。「みんないい人だけど、私、みんなに見抜かれちゃう。生きてるだけで、疲れる」と寧子は嘆きました。心配した村田たちがトイレのドアを叩いたため、驚いた寧子は携帯電話を落としてしまい、津奈木との通話が切れてしまいます。パニックになった寧子はトイレを破壊すると、店を飛び出しました。

【結】- 生きてるだけで、愛。のあらすじ4

服を脱ぎながら、冬の夜の街を走る寧子を見かけた津奈木は、服を拾いながら追い続けます。寧子は全裸でアパートの屋上にいました。上着をかけてやった津奈木に寧子は、この場で全裸じゃなきゃ話せないと言って、想いを伝え始めます。
「私がこんなに感情をぶつけてるのに、楽されてると嫌なんだ。私と同じだけ私に疲れて欲しい」と。更には、店でうまくやっていけると思ったのに、どうしていいか突然分からなくなったことも打ち明けました。「私、頭がおかしいよ」と涙を零す寧子を、津奈木はぎゅっと抱きしめます。自分に嫌気がさしている寧子は、「あんたが別れたければ別れてもいいけど、私は私とは別れられない」と嘆きました。なぜ自分に魅力を感じたのか、最後だから教えて欲しいと乞う寧子に、津奈木は答えました。「初めて会った夜、自分と同じ思いを感じていて驚いた。自分は色んなものを近づけようとしていなかったのに、寧子は血を流しながら走っていたことを凄いと思った。走っていた時に揺れた青いスカートが綺麗で、綺麗な物がまた見たいと思ったから」と。

寧子と津奈木を尾行し、2人のやり取りを見ていた安堂が、屋上に現れます。津奈木は安堂の存在を無視するように、寧子の手を引いてその場を去りました。
2人が部屋に戻ってエアコンのスイッチを入れると、再び停電します。津奈木は改めて寧子を抱きしめると「本当はお前のこと、もっとちゃんと分かりたかったよ」と本心を伝えました。その言葉に寧子は、“私たちが分かり合えたのなんて、ほんの一瞬くらい。でも、そのほんの一瞬で私は生きてる”と、心の中で呟くと、母と同じように暗闇の中を全裸で踊り出すのでした。

みんなの感想

ライターの感想

16ミリフィルムによる少し粗目の映像が、2人のもどかしい気持ちとマッチしていたように思います。エキセントリックな寧子を演じた趣里さん、無気力な津奈木を演じた菅田さんともに、20代とは思えない圧巻の演技でした。
寧子も津奈木も、本当に再起する時は、2人が離れる時なのかな?とも思いました。

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