「誰が為に鐘は鳴る」のネタバレあらすじと結末の感想

誰が為に鐘は鳴るの紹介:1943年のアメリカ製作による戦争映画。アーネスト・ヘミングウェイによるスペイン内戦を描いた小説を映画化した作品で、ゲーリー・クーパー、イングリッド・バーグマンがファシストに抵抗するゲリラ組織員を演じた。勇敢なゲリラ組織の女性を演じたカティナ・パクシヌーは第16回アカデミー賞で助演女優賞を獲得した。

誰が為に鐘は鳴るの主な出演者

ロベルト・ジョーダン(ゲーリー・クーパー)、マリア(イングリッド・バーグマン)、パブロ(アキム・タミロフ)、ピラー(カティナ・パクシヌー)、エル・ソルド(ジョゼフ・カレイア)

誰が為に鐘は鳴るのネタバレあらすじ

【起】- 誰が為に鐘は鳴るのあらすじ1

「誰も人の死より逃れられぬ。ゆえに問うなかれ。『誰が為に鐘は鳴る』と。そは汝がために鳴るなり」。

物語はイングランドの詩人ジョン・ダンの説教の一節から始まります。舞台は1937年、内戦に揺れるスペイン。ロベルト・ジョーダンはアメリカ人ながら、人民戦線軍の一員として民主主義を守る戦いに身を投じていました。そんなある日、ロベルトは戦略的に重要な峡谷の橋を爆破するよう命令を受けます。この爆破によって、一気に人民戦線軍は攻勢をかけようとしていたのです。

ロベルトは早速山中に潜伏するゲリラと合流しますが、他のメンバーに温かく迎えられる中、リーダー格のパブロに明らかな敵意を抱かれてしまいます。山中には女性のゲリラも二人いました。パブロの妻で誰もが恐れるほど勇敢なピラー、そして金髪を短く刈り上げた美しい娘マリアでした。ピラーの話によれば、マリアはフランコ軍から辱めを受けたといい、そんなマリアをピラーは何よりも大事な存在と考えていました。そして、ピラーは何気なくロベルトの手相を見ますが、その結果をロベルトに教えることなく立ち去ってしまいました。

その後、ロベルトは仲間に橋を爆破する計画を伝えますが、パブロは敵の反撃を恐れて作戦に反対の意思を表明します。そんなパブロをピラーは臆病者と罵倒し、他の仲間の同意を確認してロベルトへの協力を確約しました。その夜、マリアがロベルトの寝床にやってきました。パブロに注意してとピラーからの伝言を言った後、ロベルトと話したかったと本音を漏らすマリア。無邪気な笑顔を見せるマリアに、ロベルトは惹かれていきました。その後、他の仲間から今のうちにパブロを殺すべきと忠告を受けたものの、俺は臆病者じゃないと馬たちに語り掛けるパブロをロベルトは殺す気になれませんでした。

翌朝、ロベルトたちは街に潜伏する仲間からフランコ軍が山岳地帯の掃討作戦を計画していることを知らされます。これを受けて、ピラーはロベルトとマリアを連れてエル・ソルドが指揮する別のゲリラ組織を訪れ、援助を取り付けました。

【承】- 誰が為に鐘は鳴るのあらすじ2

その帰り道、ピラーはロベルトとマリアが恋人同士になることを期待し、二人を置いて先を歩いて行ってしまいました。ロベルトに深い信頼を寄せたマリアは自らにふりかかった悲劇について語り始めました。両親がフランコ軍によって目の前で殺されたこと、兵士に連行され髪を刈られたこと…ロベルトは涙を流すマリアを抱き寄せ、優しくキスをするのでした。

その夜、春だというのに山には雪が降り始めました。雪上の馬の足跡から敵に居場所を気づかれる可能性を懸念するロベルトたち。その様子をパブロはあざ笑い、ロベルトを挑発してきました。この態度にピラーを始めとする仲間たちは反発し、パブロをアジトから追い出してしまいます。パブロを殺すべきという主張が仲間内で優勢になる中、ピラーはかつてのパブロは勇敢なゲリラだったと語り出しました。しかし、パブロには残虐な一面もあり、怒り狂う群衆がフランコ軍陣営を次々と嬲り殺すのに目をつぶっていたといいます。すると、パブロがアジトに戻り、作戦への協力を申し出てきました。突然の態度の変化をロベルトたちは怪しみますが、この大掛かりな作戦を成功させるために渋々パブロの協力を受け入れることを決めるのでした。

翌朝、一行が山中に出ると、フランコ軍の偵察隊の兵士一人と遭遇しました。ロベルトはこの兵士を射殺、偽の馬の足跡を作るためにパブロが一時的に離脱しました。その後、ロベルトたちは大人数の敵兵が山奥まで進んでいくのを目撃します。その様子を観察していると、兵士たちが向かっていたのはロベルトたちの援護に向かう途中のエル・ソルドたちの元でした。エル・ソルドたちは敵兵相手に大健闘したものの、空から爆撃を受けてしまいます。ロベルトたちはその様子をただ見ていることしかできませんでした。

【転】- 誰が為に鐘は鳴るのあらすじ3

ロベルトたちがアジトに戻ると、先にパブロが戻っていました。パブロは戻る途中でエル・ソルドたちの死体を発見、死体からはすべて頭がなくなっていたことを報告しました。ロベルトたちはエル・ソルドたちの死に深いショックを受け、一部のメンバーは復讐心を燃やし始めていました。すると、そこに橋を見張る仲間が戻り、ロベルトたちに大軍が橋を渡っているという情報を伝えました。フランコ軍は人民戦線軍の一斉攻撃の計画を知り、先制攻撃を仕掛けるつもりなのです。

この事実を知らせるべく、ロベルトは人民戦線軍のゴルツ将軍の元へ仲間を派遣しました。しかし、もし翌朝までにゴルツ将軍から何の指示もなければ、ロベルトたちは敵の進撃を防ぐために予定通り橋を爆破することを決めます。仲間の間で緊張感が張り詰めていましたが、そんな中パブロが失踪するという事態が発生しました。

その夜、ロベルトの元にマリアがやってきました。マリアはロベルトへの愛と、橋の爆破作戦に同行する意思を伝えてきました。そして、マリアは再び両親が殺されたときの悲劇をロベルトに語りました。すべてを打ち明けたマリアに優しくキスをするロベルト。そして、アメリカでの幸せな暮らしを夢見るマリアの言葉に、ロベルトは耳を傾けるのでした。

夜明けが近づく頃、ロベルトたちは橋を爆破するための起爆装置が壊されていることに気づきました。先にアジトに戻っていたパブロによるしわざとロベルトたちは確信しますが、そんな中パブロが戻ってきました。パブロは起爆装置を壊したのは魔が差したからと言い訳し、三人の男たちを協力者として街から連れて来たことを報告してきました。パブロへの不信感をぬぐうことはできなかったものの、背に腹を代えられないロベルトたちはパブロたちを連れて行くことを決めます。

【結】- 誰が為に鐘は鳴るのあらすじ4

出発を前に、ピラーはロベルトの手相に何が見えたのかを明かしました。それは、マリアと幸福になる手相だったといいます。それに対して、ロベルトは「知ってる」とクールに返答しました。

峡谷に着くと、退却用の馬の見張り番のマリアを除き、その他のメンバーは橋へと向かいました。各々が緊張した面持ちで配置につく中、太陽が昇って来ました。ゴルツ将軍からの返答は結局届くことはなく、ロベルトたちは作戦を実行に移します。ピラー、パブロらが抜群の連携で敵兵を打ち倒していく中、パブロは手投げ爆弾を橋に取り付けていきました。そして、多数の死傷者を出しながらもロベルトたちは橋の爆破に成功、あとは峡谷から迅速に逃げるだけとなりました。しかし、そんな中パブロは協力者の三人の男を射殺します。退却用の馬が人数分なかったために殺害したのです。パブロの非人道的なふるまいに驚きあきれつつ、ロベルトたちは馬を走らせ始めました。

峡谷の出口に向かう途中、一行は激しい銃撃にさらされ、ロベルトが重傷を負ってしまいます。ロベルトは死期を悟り、自らしんがりを務めることを申し出ました。ロベルトは動揺し涙を流すマリアに「君と私はひとつだ」と告げ、先に行くよう優しい言葉で説得しました。「強く生きろ、私の分も」と語るロベルトの言葉に泣き叫びながら、マリアはピラーに連れられその場を去って行きました。残されたロベルトは祖国のことでもスペインのことでもなく、ただマリアのことを考えていました。「彼女は私と生きる」。ロベルトはマリアと交わした約束を胸に、追走してくる敵兵に銃弾を放ちました。

みんなの感想

ライターの感想

刻々と変わる戦況、暗躍するパブロ、仲間の死など、戦争描写に緊張感と不安感があふれています。その一方で、イングリッド・バーグマン演じるヒロインは神々しいほど可憐に映し出され、戦時下における悲恋物語を美しく彩ります。そんなヒロインとは対照的に、カティナ・パクシヌー演じる漢気のある女性ゲリラは他を圧倒する勇猛さを披露し、清々しさを感じるほど。かと思えば、母親のような慈しみの心をしっかり持っていて、物語の中で最も感情にあふれたキャラクターだったと思います。

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