映画:コングレス未来学会議

「コングレス未来学会議」のネタバレあらすじと結末

コングレス未来学会議の紹介:2013年のイスラエルとフランスの合作映画。スタニスワフ・レムの原作小説「泰平ヨンの未来学会議」を、「戦場でワルツを」などで知られるアリ・フォルマン監督が実写映画化。主演はロビン・ライト。日本公開は2015年。

あらすじ動画

コングレス未来学会議の主な出演者

ロビン・ライト(ロビン・ライト)、アル(ハーヴェイ・カイテル)、ベイカー先生(ポール・ジアマッティ)、アーロン・ライト(コディ・スミット=マクフィー)、ディラン・トゥルーリナー(ジョン・ハム)、ジェフ・グリーン(ダニー・ヒューストン)、サラ・ライト(サミ・ゲイル)

コングレス未来学会議のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- コングレス未来学会議のあらすじ1

コングレス未来学会議のシーン1 ロビン・ライトは、女優になって25年目を迎えました。
彼女は20代の頃脚光を浴びていたものの、40代半ばとなった現在では存在を忘れられつつありました。
ロビンの家族は娘のサラと息子のアーロンです。カイトが大好きなアーロンのために、空港近くの飛行機の格納庫を改造した家に住んでいます。
アーロンはアッシャー症候群という、少しずつ目と耳が悪くなっていく難病を抱えています。彼は赤いカイトと飛行機を衝突させることで病気が治ると信じており、実行しようとするたびにロビンは空港の管理局から猛抗議を受けていました。

ある日、仕事の依頼が入ったロビンは、マネージャーのアルと共にミラマウント映画会社へ向かいます。
ところがCEOであるジェフ・グリーンから、この依頼がロビンにとって最後の仕事になると告げられてしまうのです。
ジェフは「フォレスト・ガンプ」などのロビンを評価するものの、理由をつけては撮影現場から逃げ出していた彼女を叱責します。おまけに男選びにも失敗してばかりだと、ロビンを延々こき下ろすのでした。

紹介されたロビンの最後の仕事は、彼女の肖像権を買い取りたいというものでした。
ロビンの肉体と全ての感情をスキャンしてデジタル化し、彼女のCGを使って映画を作りたいというのです。
ジェフはこの新しいビジネスによって、今後の映画制作には俳優が不要になると言います。CG俳優さえいれば何の制約もなく、どのような役柄でも自由に演じさせられるからです。
ただし、CGと化したロビンが演じることを引き換えに、本人は映画や演劇などに二度と出演できなくなるという制約がありました。すでにキアヌ・リーヴスなどの大物俳優はサインをしていると言います。
話を聞いたロビンは当然断って、家に帰るのでした。

その夜、アルがCG専門の弁護士を連れて、ロビンの家にやってきます。
彼はロビンを説得するために、彼女の顔見知りである女優がCG化して出演した作品を見せます。CGの出来映えに感心したサラは「デジタルを怖がったらだめ」とロビンにアドバイスします。
ロビンが選択の自由を主張すると、アルは泣けと言われたら泣いて、笑えと言われたら笑う俳優の仕事に元々自由などなかったと告げます。さらに、ロビンが若さを保つために整形していることや、これまで最悪の選択しかしてこなかったことを容赦なく指摘します。
ロビンには返す言葉がありませんでした。

アーロンはロビンに連れられて、主治医のベイカー先生の元で聴力検査をおこないます。
アーロンの病状は悪化しており、ベイカー先生から指示される言葉をほとんど正確に聞き取れなくなっていました。視力も低下しており、じきに夜盲症になると告げられます。
しかし、その分外からの刺激を脳内で自分なりに解釈しており、ベイカー先生は「アーロンは我々のずっと未来を生きている」と診断します。
ロビンはアーロンのことが心配で仕方ありませんでした。

【承】- コングレス未来学会議のあらすじ2

コングレス未来学会議のシーン2 ロビンは巨額のギャラを受け取るために、契約書にサインをしました。
さっそくスキャンをすることになった彼女は、笑ったり悲しそうな顔をしたりなどの演技を繰り返します。しかし、元々あがり症のロビンは、喜怒哀楽を上手く表現できず、スキャンを途中でストップさせます。
そこでアルは、自分の子どもの頃の話をロビンに語り聞かせます。
アルの同級生には、尻尾があって皆からいじめられている少年がいました。アルはそんな同級生に、尻尾を見せるために1ドルを取ればいいと提案し、その後たくさんの身体障害者が大儲けしたと言うのです。
ところが、アルは身体障害者への虐待によって逮捕されます。少年院から出た彼はハリウッドに流れつき、マネージャーの仕事を得たのでした。そして最後に、ロビンに「愛している」と想いを打ち明けました。
アルの話を聞きながら、ロビンはさまざまな表情を自然に浮かべることができて、無事にスキャンを終えられました。

20年後、白髪まじりとなったロビンは、ミラマウント社がおこなう未来会議のゲストとして招かれます。
アブラハマシティ付近のガソリンスタンドに着くと、ここからはアニメ専用の街なので、薬を吸引しなければならないと告げられます。
ロビンが薬を吸った途端、自分自身だけではなく、景色も全てアニメーション化されてしまいました。道路は花畑や海に変化し、イルカなどの動物が飛び回っているのです。
空には飛行船が浮かんでおり、そのスクリーン上ではロビンの出演作である「エージェントR: ストリートファイター」が映し出されていました。
やがて未来都市のようなミラマウントホテルが見えてきます。

ミラマウントホテルでも、出会う人全てがアニメ化されて見えました。
クリント・イーストウッドやエルヴィス・プレスリーなどの有名人が歩いており、ロビンの目の前で薬を吸った男女はジョン・ウェインとマリリン・モンローに変身したのでした。
ロビンは自宅にいるアーロンに電話をかけます。アーロンが映画の予告編を観た人間に気づかれたかと質問すると、ロビンはノーと答えます。
すると彼は「30年も誰にも気づかれない僕と同じ」と言いました。

ロビンがホテルの一室に入ると、飛行船のスクリーンでCGの彼女がインタビューをこなす様子が映し出されます。
すると突然部屋が真っ暗になり、ロビンは慌ててウェイターのロボットを呼びつけます。ロボットは「この世界ではあなたの心次第で見える景色が変わっていく」と説明するのでした。

ロビンはキャバレーで歌を披露しています。
そこにミラマウント社の手入れが入り、巻き込まれた客が死亡する事態となります。
ロビンはジェフから舞台に立ってはいけないと激怒されますが、これは全て彼女の夢でした。

その後、ジェフに呼ばれたロビンは、同じくゲストとして参加しているトム・クルーズに似た男性と雑談をします。
ジェフはトム・クルーズらしき男性の愚痴を言って、ほかの出席者はCGで参加していると言いました。
ロビンは肖像権契約の延長をさせられますが、ジェフはCG俳優で映画を作る時代も終わろうとしていると語り始めます。
ロビンが引退生活を送っている間に、ミラマウント社は製薬会社であるナガサキと合併して、「ミラマウント・ナガサキ」という会社になっていました。
そしてCGのロビンは「革命の永遠のシンボル」として祭り上げられていました。誰でも彼女になれる薬品が誕生して、もうすぐこの世界が消えてしまうとジェフが告げると、ロビンの心に迷いが生じました。

【転】- コングレス未来学会議のあらすじ3

コングレス未来学会議のシーン3 ロビンは未来会議にシンボルとして参加することになります。
ミラマウント・ナガサキ会社の社長であるリーヴ・ボブスは、CGの時代が終わり、今後は薬品を使って好きな人間を演じられる時代になったと宣言します。
スピーチの機会が与えられたロビンは、たくさんの参加者に向かって自分は破滅のシンボルだと語りかけます。そして、現在も病気と闘うアーロンの話を持ち出して、治療に役立つ薬品を開発してほしいと訴えるのでした。

ロビンが警備員に取り押さえられると、その矢先にリーヴが革命軍によって射殺されます。
会場はパニックに陥り、さらにホテルにミサイルが放たれて大爆発します。ロビンは逃げ惑う人々の中から、革命軍として突入してきたサラの姿を見ますが、彼女はロビンに気づきませんでした。
ロビンは突然現れたディラン・トゥルーリナーという男性に連れられて逃げます。

ロビンとディランがホテルの地下に辿り着くと、ジェフが手下を連れてやってきます。
ロビンはヘリコプターで連行されながら、亡くなったはずのリーヴに「こんな年寄りを生かしておく意味があるのか」と言われます。するとジェフは、彼女は美しく老いている貴重な存在だと主張しました。
そこへアーロンの巨大なカイトが接触して、ヘリコプターは墜落するのでした。

ヘリコプターでの一連の出来事は、ロビンの夢でした。革命軍が持ち込んだ幻覚剤によって、彼女はバットトリップしていたのです。
ディランはミラマウント社の元社員であると素性を明かします。20年間CGのロビン専門のアニメーターとして働き、今日未来会議の内容を知って会社を辞職したというのです。
そして、スクリーン越しからロビンを長年愛し続けていたと告げました。

気がつくと、ロビンは再びジェフたちに囲まれていました。
ディランは水に流されたとジェフは説明し、「君にはシンボルとしての価値はない」と暴言を吐きます。
そして、ロビンはホテルの前の断崖絶壁で銃殺刑となります。ジェフはこれは幻覚ではないと告げて、頭を撃たれた彼女は墜落していくのでした。

ロビンは病院のベッドで目を覚ましました。
彼女は4カ月もの間幻覚の世界をさまよい、治療が不可能な状態だと診断されます。そして、20年間液体窒素の中で凍結保存されることになりました。

【結】- コングレス未来学会議のあらすじ4

コングレス未来学会議のシーン2 それからさらに20年が経過して、ロビンは病院で目覚めます。
面会にやってきたディランは、20年間ロビンを想って待ってくれていました。家族の安否を心配するロビンに、彼はサラが革命を生き延びたこと、アーロンは未だに捜索中であることを明かします。
ディランはロビンを病院から連れ出して、歴史上の人物や往年のスターが大量発生しているニューヨークの街を歩きます。ほとんどの人間が中毒者となり、競争や暴力が存在しない世界になったのだと説明します。

2人は薬を吸って空を飛び、サラの元へ向かいます。
自然主義者となったサラは、子どもを産み続ける唯一の集団の中におり、隔離された場所で仲間とたわむれていました。
アーロンは探しても見つかりませんでしたが、彼の赤いカイトが空を飛んでいました。しかし、そこに飛行機が接近してきて衝突し、カイトは墜落するのでした。
その傍らで恋人同士になった2人は愛し合いました。

アーロンへの想いを断ち切ることができないロビンは、ディランに元の世界に戻りたいと打ち明けます。
20年もの間ロビンを待ち続けたディランは、置いていかないでほしいと懇願します。しかし、退職時に1錠だけもらった幻覚を無効化する薬をロビンに渡しました。
ロビンは薬を飲んで、ディランにキスをして別れを告げるのでした。

現実世界に戻ってきたロビンは、ボロボロの服に身を包んだみすぼらしい姿をしていました。屍のようになった人々がひしめくスラム街を歩き、飛行場へ向かうために電車を乗り継ぎます。
飛行船の中には、現実世界で生きていくことを覚悟した人々が暮らしていました。ロビンはベイカー先生と再会を果たし、「よく帰ってきた」と声をかけられます。

アーロンの行方を尋ねると、ベイカー先生はすでに幻覚の世界へ行ってしまったと告げます。
アーロンはロビンが凍結されていた19年間、ずっと帰りを待ち続けていました。病状が悪化して視力をほとんど失った彼を見かねて、ベイカー先生は向こうの世界へ行くことを何度も勧めていたのです。
そして、半年前にようやく薬を飲む決心をしたといいます。ベイカー先生は、幻覚の世界ではアーロンがどのような姿になっているのかわからないので、見つけることはできないと告げます。
ロビンはすれ違いになってしまったことを嘆き、元いた場所に戻れるかと質問します。「幻覚の世界では心境の変化によって環境が変わるため、二度と同じ世界に戻れない」と、ベイカー先生は答えました。
それでもロビンは向こうの世界へ行くことを決意し、ベイカー先生に調合してもらった薬を吸いました。

幻覚世界では、ロビンはアーロンの姿になっていました。
赤ん坊のアーロンがロビンの映画撮影を見学しているところから始まり、サラが実家を去って行くところ、歳月が流れてロビンが未来会議に向かう姿が走馬灯のように駆け巡ります。
そして、病院で凍結保存されているロビンを見たアーロンは、ベイカー先生から薬を受け取りました。
アーロンの人生を追体験したロビンは、最後にかつて住んでいた家に辿り着きます。そこではパイロット姿のアーロンが、赤いカイトから降り立っていました。
ロビンの呼びかけにアーロンが応じる場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

鑑賞後、自分だったら現実世界と幻覚世界、どちらで生きていくことを選ぶだろうかと考えました。自分ではない理想の人間となって、楽しい幻覚を見続ける行為は間違いではありません。ですが、個人的には本作を観てもそういう人生がうらやましいとは思えませんでした。今後テクノロジーが進化して、いつか本当にこういった薬が開発されたら、「自分らしさとは何か」「幸福な人生には何が必要なのか」を問われるのだろうなと、思いを馳せました。

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