映画:ソイレントグリーン

「ソイレントグリーン」のネタバレあらすじ動画と結末

あらすじ動画

ソイレントグリーンの主な出演者

ロバート・ソーン(チャールトン・ヘストン)、ソル・ロス(エドワード・G・ロビンソン)、ウィリアム・R・サイモンソン(ジョセフ・コットン)、シャール(リー・テイラー=ヤング)、タブ・フィールディング(チャック・コナーズ)、ハッチャー(ブロック・ピータース)、マーサ(ポーラ・ケリー)、ギルバート(スティーヴン・ヤング)など。

ソイレントグリーンのネタバレあらすじ

【起】- ソイレントグリーンのあらすじ1

2022年ニューヨーク、マンハッタン。その人口は4000万人に膨れ上がり、そのうち2000万人の失業者で、路上や建物の階段内で暮らし、夜間は暴動抑制のため外出禁止令が出ています。
また温室効果による地球温暖化から、気温は常に高く水不足が日常化、水は配給制です。また公害汚染で農作物、動植物が壊滅の危機にあり、政府は無味の人工食物、クラッカーのような高栄養植物食品ソイレントシリーズを配給、レッド、イエローに続き海中プランクトンが主成分という”ソイレント・グリーン”の配給が始まります。

それでも職に就けた人間はましな方で、殺人課の刑事ロバート・ソーンは、人で埋まった狭いアパートの一室を占有し、”本”という役割の老人、元大学教授のソル・ロスと同居しています。ソルは多くの書物を読み博識で思慮深く、捜査資料や相談相手となるいわば彼専用の生き字引のような存在です。
彼は、ソーンの仕事中、ソイレントや水の配給の列に長時間並び、自転車式発電機を漕いで発電もします。しかし高齢のため、ソイレントを嫌い、入手困難で高価な自然食品を想うばかりで、食欲も減退しています。

街では、路上生活者のギルバートに、黒メガネの男ドノバンがバールを渡し、何事かを依頼しています。
一方、空調完備の瀟洒な超高級マンションの一室では、弁護士ウィリアム・R・サイモンソンが、マンション付きの”家具”という役割の美女シャールと共に、優雅に暮らしていました。”家具”というのは、若い美女のみが就ける家主のメイド兼愛人のような仕事です。
また彼には、専任のタブ・フィールディングという”護衛”がいて、2人に食料の買い出しを頼みます。
彼らは、闇の天然食材店に行き、少量の萎れた野菜や天然材料の瓶詰、希少な牛肉などを高額で買い取ります。

その夜、ギルバートはバールで高い塀をよじ登り、サイモンソンの部屋に侵入します。
サイモンソンは、その襲撃を予測していたようで、落ち着いた様子で「まことに残念だが君は信用できない。破局は避けたい」という伝言を聞いて「正しい」と呟き、おずおずとバールを見せ「ならこれは?」と聞くギルバートに「正しくないが、神にとっては必要だ」と言って背中を見せ、無抵抗で殺害されます。

捜査にやって来たソーンは、管理人のチャールズから警報装置が滅多に無い故障をしていた事を聞き、部屋にいたシャールとタブからも事情を聞きます。
タブは「サイモンソンはほぼ引退状態の弁護士で大富豪だ」と言い、「殺害時間にはシャールと買い出しに行っていて、戻ったらドアが壊され、殺害されてた」、無抵抗だったのは「サイモンソンの人柄だ」と話しますが、その間ソーンは、エアコンで涼み、バーボンを要求し、天然食材をつまみ、洗面所からふんだんに出る水にため息をつきます。

また、シャールは「サイモンソンは死にたがってたのに、私がいれば(止められたのに)…」と悔い、「彼は紳士的で暴行は一切無かった」と話し、タブとの関係を否定します。
ソーンはタブに調書を書くよう命じて、洗面所の高級石鹸で思う存分顔を洗い、シルクの枕カバーを袋代わりにその石鹸や高級タオル、バーボン、天然食材など手当たり次第詰め込みます。
やがて衛星班がサイモンソンの遺体を引き取りに来ますが、現場検証も葬儀も無く、遺体は死亡恩典(遺族に支払われる手当)の札と引き換えに、郊外のゴミ処理場に送られます。
衛星班のリーダーはその札をもったいぶってソーンに渡し、タブも身内のいないサイモンソンの恩典の受取先を気にしていました。

【承】- ソイレントグリーンのあらすじ2

ソーンは一旦自宅に帰り、調書と彼の部屋からくすねた戦利品をソルに渡します。
ソルはまず調書の紙と鉛筆、石鹸に目を見張り、土産の目玉である”ソイレント海洋調査報告書 2015~2019年”という大判の全2巻の書籍とバーボンに感激し、萎れた野菜や牛肉を見て、ついには泣き出し「わしには何もできない、”ホーム”に行った方がマシだ」とこぼします。”ホーム”とは安楽死を望む市民のための公営施設です。
ソーンはなにをバカなと苦笑し、署に戻ります。

警察署には、ソイレント食品や死亡恩典の受付窓口があり、オフィスの半分は市民でごった返しています。
ソーンのボスは黒人のハッチャーで「ソルは年だからそろそろ”本”を変えたらどうか」と言いますが聞き流され、ソーンは「サイモンソン事件は、強盗に見せかけた暗殺だ。手引きは”護衛(タブ)”がした」と話し、サイモンソンの死亡恩典の札を”職権(乱用)”の分け前として渡し、彼の取り分を現金で受け取ります。

ソーンは、タブのアパートに張り込み、彼が外出するのを待って部屋に押し掛けます。
そのアパートはソーンより幾分かマシで、廊下には人がおらず、ライフルを持った男の護衛付きでした。
のんびり音楽を聞きながらイチゴジャムを舐めていたタブ占有の”家具”マーサは、舐めかけのスプーンを仕舞い忘れて応対に出ます。
ソーンは、とぼけて彼の居場所を聞き、そこそこ贅沢な暮らしぶりを確認すると、ジャム付きのスプーンを失敬して出ていきます。

帰宅したソーンは、ソルとバーボンで乾杯し、ソルの手製の貧相ですがこの上なく贅沢な”天然物”ディナーを楽しみます。
ソルによれば、サイモンソンは1959年生まれで未婚、サンティニー知事の後ろ立てを得て、食品冷凍乾燥機の製造会社社長に就任、2018年その会社がソイレント社に買収され、ソイレント委員会の委員になった男でした。
ソイレント委員会は今や食料供給の要を握るポストで、ソーンが持ち帰った書籍はソイレント委員会の機密文書であり、彼はその重役の一人だったというのです。
ソーンは「ムリでも”情報交換所”を調べてくれ。何としてでもこの事件は解決したい」と言い、ソルに土産のジャム付きスプーンを舐めさせ、出掛けて行きます。

夜の街は、外出禁止令で静まり返っていましたが、彼は尾行に勘付き、街頭のカギ付公衆電話から警察署のハッチャーに、サイモンソンがソイレント委員だった事実を手短に伝えます。
しかし、署にはサイモンソン暗殺を命じたドノバンがいて、2人の話を聞いていました。
彼とサンティニー知事はグルで、ハッチャーに圧力をかけていたのです。

一方、サイモンソンの部屋では、シャールが同僚の”家具”たちと優雅なパーティーをしていましたが、ソーンは騒ぎたてもせず、シャールを寝室に呼び、事情聴取を建前にして関係を求めます。
シャールは衒いなく彼を受け入れ、「サイモンソンは仕事の話はしなかったし、来客も滅多に無かった」と前置きし、来客の1人としてサンティニー知事の名を口にします。
また「サイモンソンは、1ヵ月前と死の直前に教会に行き、祈りを捧げ神父と話してた」「その頃彼はおかしかった、私とも寝なくなり、急に泣き出したりもした、寂しかったのかも」と話します。
ソーンは「年のせいさ」と笑い「俺がもし富豪の重要人物で、バーボンと君みたいな女がいれば教会には行かん」と言いシャールにキスします。

しかしその最中、居間に管理人のチャールズが来て”家具”たちを怒鳴って殴りつけます。
チャールズは、寝室から現れたソーンを見て、慌てて取り繕いますが「月に一度休みをやるとつけ上がる」と怒り心頭の様子でした。
彼はピストルをちらつかせ、訴えるか?と言うソーンに「友好的でありたいので」と言い、苦々しい顔で出ていきます。
パーティーはお開きになり、ソーンは管理人の横暴に腹を立てますが、シャールは気にしてないようで、彼を引き留め、結局長居し甘いひと時を過ごすことに。

その後ソーンは教会に行き、行き倒れた母親の遺体の傍で泣いていた子供を連れて入ります。内部は、貧しい人々で埋め尽くされた野戦病院のようで、パウロ神父は疲弊しきっていました。
彼は「”富豪”のサイモンソンが死んだ」と言われてようやく彼を思い出し、その告白の内容を聞いた途端「口にしたら、身の破滅を招く…神よ」と呻いてへたり込んでしまいます。

【転】- ソイレントグリーンのあらすじ3

ソーンが次に行ったのは警察署で、ハッチャーに「サイモンソンの一件は終決した」と言われ、調書へのサインを求められます。
彼は解雇を盾に脅されていて「署名しろ!」の一点張りでしたが、ソーンは「文書偽造はできん!俺には尾行がついてるし、ソイレント社の幹部が殺されたんだ!これは並の殺人事件じゃない!誰の指図だ!」と怒鳴って出ていきます。
けれど、外では暴動鎮圧部隊が組織され、彼も駆り出される事に。

その頃ドノバンは、砂漠化したニューヨークのテント庭園でサンティニー知事に会い、これまでの事を報告し、指示を仰ぎます。
サンティニー知事は、サイモンソンの懺悔を聞いた神父がいた事を聞いて顔色を変え「任務を遂行せよ」と答えます。
間もなくタブは、長蛇の列に並んで懺悔室に入り、虚ろな眼をして耳を傾けていたパウロ神父を射殺します。

一方、ソイレント食品市場に集まった大群衆は、目当てのソイレント・グリーンが不正取引で欠品、配給の少なさに激怒し暴動が勃発、ソーンら鎮圧部隊はヘルメットを着用して鎮圧に勤めますが、怒れる大群衆になす術もありません。
その群衆に紛れてギルバートがソーンを狙撃しますが、彼の足をかろうじて撃っただけで、周囲にいた一般人を射殺する羽目に。

その時、鎮圧部隊の大型パワーショベルが到着、人間をゴミのようにすくい上げ、ゴミ回収車のような車体に次々と放り込んで行きます。
市場は阿鼻叫喚に包まれますが、ソーンはギルバートと揉み合いになり、倒れたギルバートはショベルに潰され圧死します。
その後ソーンはタブの部屋に押し入り、タブとマーサを暴行、ソイレント社の手先である事を吐かせようとします。タブはそれでも口を割らず、ソーンは「これ以上捜査の邪魔をすると2人とも殺す!尾行はするな!」と言い捨てて出ていきます。

次に彼は、サイモンソンの部屋にいるシャールの元を訪ね、休息し、ケガの手当てをしてもらいます。
彼女は「仕事を休んで旅に出ましょう」と言いますが、ソーンは「仕事は2日休めばクビになる、田舎の土地は処理場とソイレント工場が独占してる」と話します。
しかし彼女もまた、今夜新しい主人(借り主)がくると不安がっていて、「君は優秀な”家具”だからきっと気に入るさ」というソーンを、寂しそうに見送ります。
新しい家主は、若く好色そうな富豪でした。

その頃、ソルは優秀な”本”たちが集まる図書館のような”情報交換所”に行き、件の機密文書”ソイレント海洋調査報告書”を見せ、サイモンソン暗殺に関する”本”たちの見解を仰いでいました。
交換所のリーダーである品の良い老夫人は「サイモンソンは、真実を知って正気を失い、口外を恐れた会社側に消された。事実を立証し、国際審議会に提訴すべきだ」と意見し、神よと嘆くソルに「神とは?…どこに神が?」と言います。
ソルは「”ホーム”…そう”ホーム”に」と一人ごちて、去って行きます。

【結】- ソイレントグリーンのあらすじ4

”ホーム”は、ビル街の外れにある白く巨大な体育館のような建物で、ナース服のスタッフがにこやかに彼を出迎え、受付には老人に限らず数十人の市民が並んでいました。
彼らは安楽死を希望する市民の好きな色と音楽を聞き、たった20分で安楽死させるのです。
ソルが連れて行かれた部屋には、男女の看取り人がいて、彼の服を脱がせてベットに寝かせ、液体を飲ませて退出します。
一方、帰宅したソーンは、「”ホーム”に行く」というソルの書き置きを見て駆けつけますが、彼に会えたのは処置が終わった後でした。
ソーンはスタッフを脅して、のぞき窓からソルの姿を見て通話できるようにさせますが、ソルは動けず彼の声しか聞こえません。
部屋はソルの好きなオレンジ色に染まり、ベートーベンの交響曲第6番”田園”が流れ、周囲の白壁には、失われた大自然の風景がパノラマで映し出されていました。
2人はともに愛してると言い、暫しその素晴らしい光景に目を見張り、それを初めて目にしたソーンは感動の涙を流します。

その命の灯が消えかけた時、ソルは怯え、自らが知ったソイレントの真実を口にします。その時、機械の不調で会話が途切れ、ヘッドホンで聞いたソーンは愕然とします。
ソルは最期に「裏付けを取れ…”交換所”に行け…立証しろ…」と言い息絶えます。
その瞬間、部屋は元に戻り、看取り人が事務的にソルの遺体をベッドごと排出口へと押し入れます。

ソーンは”ホーム”の地下に行き、安楽死した市民らの遺体がゴミのように収集車に放り込まれるのを目撃、その一台の屋根に隠れます。
収集車の行先は、ソイレント社の巨大プラントで、出入口には鉄条網が張り巡らされライフルを持った数十人の”護衛”がいました。遺体はやはりゴミのように工場の投入口に投入されて行きます。
彼はプラント内に侵入、作業員の隙を見て地下へと降りていきます。
白布に包まれた遺体はベルトコンベアで巨大な水槽に投げ落とされ、その最後は、ソイレント・グリーンの完成品が流れるベルトコンベアでした。
その直後、彼は作業員に見つかり、振り切って回収車に忍び込み、プラントから逃げ出します。

彼が次に向かったのは”情報交換所”でしたが、入口にはタブを含めた数人の”護衛”がいて入れません。
彼は公衆電話でハッチャーに電話しますが、通話待ちの間にシャールに繋がせ「新しい家主に気に入られた、けどあなたと暮らしたい」という彼女に「幸せに暮らせ、絶対その男から離れるな」と話します。
ソーンはハッチャーに居場所を言い助力を求めますが、”護衛”に気づかれ銃撃戦になり、タブに腹を撃たれて教会に逃げ込みます。
教会の中は人で埋め尽くされていましたが、ソーンの血痕を追っていたタブは、物音を立てた市民を射殺、発砲するたび市民が倒れ悲鳴が上がります。
そこでソーンが飛び出して掴み合いになりますが、ソーンは落ちていた包丁でタブを刺し、倒します。

そこにハッチャーたちが駆けつけ、彼の最期の言葉に耳を傾けます。
彼は「”交換所”の連中に『(あなた方の見解は)正しかった』と伝えてくれ」「俺は連中に必要な”証拠”を目撃した。海もプランクトンも絶滅した。ソイレント・グリーンの原料は人肉だ」と言い、運ばれる寸前、それでも必死に手を伸ばし「人肉が食料になれば、次は食用人間の飼育だ!」「いいか!必ず皆に伝えろ!」「ソイレント・グリーンは人肉だ!」「絶対に阻止しろ!」と叫びます。
ハッチャーはなす術も無く彼を見送り、彼の叫びに耳を貸す者はおらず、突き出した血だらけの腕は、人の波に呑み込まれて行きました。

みんなの感想

ライターの感想

「華氏451」(1966年)「猿の惑星」(1968年)と合わせて、人類の暗澹たる未来を描いた往年の名作SF映画ですが、当時心配された人口増加による食糧危機は、超高齢化社会や少子化にすり替わった事を、果たして「回避された」と喜んでいいものやら。
ちなみに1917年のマンハッタンの人口はリアルで166.5万人ですから、2022年に4000万人というのはかなりSF的な数字だと思いますが、その半数が失業者というのはかなり生々しい数字かもしれません。
ちなみに「スノーピアサー」の”食料”のように、タンクで回っているのが”人体”だとわかるシーンがあると記憶していたのですが、少なくとも今回チェックしたバージョンには無かったですw
2018年の夏も暑かった。街には老人があふれ、想像を絶する異常気象や自然災害が次から次へと襲い、そのため野菜が高騰しているのはリアルで起こっている事で、人間貧すれば鈍する、飢えれば人肉原料のソイレントでも食うでしょうが、こう暑い上に水が無いのは本当に困る。そんな未来にならない事を祈るばかりです。

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「ソイレントグリーン」の商品はこちら