「ソラリス」のネタバレあらすじと結末の感想

SF映画

ソラリスの紹介:2002年製作のアメリカ映画。原作はポーランドのSF作家スタニスワフ・レムが1961年に発表した『ソラリスの陽のもとに』。1972年のアンドレイ・タルコフスキー監督による『惑星ソラリス』以来、2回目の映画化である。監督・脚本は『オーシャンズ11』『セックスと嘘とビデオテープ』などのスティーブン・ソダーバーグ。製作は『アバター』『タイタニック』のジェームズ・キャメロン。

予告動画

ソラリスの主な出演者

クリス・ケルヴィン(ジョージ・クルーニー)、レイア・ケルヴィン(ナターシャ・マケルホーン)、スノー(ジェレミー・デイビス)、ヘレン・ゴードン(ヴァイオラ・デイヴィス)、ジバリアン(ウルリッヒ・トゥクール)

ソラリスのネタバレあらすじ

【起】- ソラリスのあらすじ1

精神科医のクリス・ケルヴィンは、妻を亡くしたことで苦悩していました。そんなある日、彼は当局の人間による召還を受けます。
彼が見せられたのは、調査のため惑星ソラリスに向かっていた友人のジバリアンからのビデオレターでした。ジバタリアンはクリスに助けを求めていました。ソラリスの調査チームに異変が起きたようですが、ジバタリアンは具体的なことを伝えません。すでに保安要員が送り込まれた後でしたが、そちらも連絡を絶ったとのことです。やむなくクリスは一人でソラリスに向かうことになりました。
青い霞に包まれたソラリスは一面が海の惑星で、調査チームは軌道上のステーションにいます。クリスが宇宙船アテナ号でステーションに到着すると人影はなく、あちこちの床に血痕がありました。冷凍室には、ジバリアンと他一人の遺体が置かれています。
さらに他のクルーを探していたクリスは、自分の部屋でパソコンに向かっているクルーの一人を見つけます。スノーというその男は、床の血痕が発狂して射殺されたメンバーのもので、もう一人は姿を消した、ジバタリアンは自殺し、リーダーで黒人女性のヘレン・ゴードンは自室にこもりきりになっていると話します。何があったのか聞いても、体験してみないとわからないと言って言葉を濁すばかりでした。
ゴードンの部屋を訪れようとしたクリスでしたが、彼女はクリスを部屋に入れようとしません。
廊下を戻ろうとしたクリスの前に、こんな場所にいるはずのない子供が現れます。クリスが後を追うと、その子供はいつの間にか姿を消していました。
スノーを問い質すと、ジバリアンの子供だと言います。なぜ子供を連れてくることができたのか? スノーの返事は要領を得ません。
ようやく部屋から出たゴードンは何かが起きたと説明しますが、具体的なことはいっさい語らずに、それと対決することだけを口にします。一方、スノーは地球への帰還についても気が乗らない様子でした。

【承】- ソラリスのあらすじ2

何が起きているのか理解できないまま眠りに就いたクリスは、妻レイアと初めて出会った時の夢を見ます。そして目を覚ましたクリスは、レイアが傍にいるのに気づきました。そこにいるはずのない妻の出現に、クリスは自分の正気を疑います。出会った時のことを尋ねますが、レイアは正確に答えました。
クリスが他のスノーたちに状況を確かめに行こうとすると、レイアは必死に止めて「一人にしないで」と言います。混乱し、自分の正気を疑ったクリスは、彼女を宇宙船の脱出ポッドに入らせて、宇宙船から射出してしまいました。
呆然としているクリスにスノーが声をかけます。スノーのもとにも同じように、死んだはずの弟が来ていたのだと言います。しかし、弟はもう出てこなくなりました。「戻ってくるのか?」と尋ねるクリスに、スノーは「来て欲しい?」と聞き返しました。
その夜、眠りについたクリスは再びレイアの夢を見ました。今度は彼女にプロポーズした時の夢です。レイアには心を病んだ母親がいて、最初はクリスの求婚をこばんでいました。
クリスはふたたびレイアに起こされました。彼女は自分がなにも覚えてなくて、どうやってここに来たのかもわからないと言います。クリスはレイアが情緒不安定で、知的ですがすぐに嫌なことから逃げる女性であることを思い出しました。
レイアは、自分がいま生きている実感がないと言って不安そうでした。クリスはそんな彼女を励まして、地球へ戻ろうと言いました。
クリスはかつて子供を堕ろしたことでレイアを追いつめ、酷い言葉でなじったことがあったのです。クリスはずっとそのことを後悔していました。

【転】- ソラリスのあらすじ3

クリスはレイアを連れ、会議室でスノーとゴードンに会いに行きました。ゴードンによると、このレイアのような存在はソラリスからの「来訪者」であって、粒子で出来ているとのことです。ゴードンはそういった存在を分解する装置を製作しようと考えていました。そのためには大きなエネルギーが必要なので、ステーションの機能を一部停止させなければなりません。
クリスはサンプルとしてレイアを地球に連れ帰ろうと言いますが、ゴードンはソラリスから送られてきたものを地球に連れ帰ったら危険だと反対します。さらに彼女は、連れて変えるならポッドで宇宙に廃棄したもう一人のレイアも回収するのかと皮肉まじりに言います。クリスが自分と同じ存在を破棄していたことを知って、レイアはショックのあまり部屋に閉じこもってしまいました。ゴードンはクリスに「彼女は鏡よ」と言い、クリス自身の頭の中から生まれたコピーだとつけ加えます。
その夜、目を覚ましたクリスのもとに、ジバリアンの姿をした「訪問者」が現れます。彼は地球へ帰るよう警告し、クリスが目を離した隙に消えてしまいました。
レイアの様子を見に行ったクリスは、彼女が自殺しているのに気づきます。液体酸素を飲んだことで彼女の美しい顔に酷い傷が出来ていました。しかし、ベッドに運ばれたレイアは、クリスの目の前で蘇生を始めます。顔の傷はみるみるうちに消えてしまいました。その様子を見守っていたゴードンは「訪問者」が死んでもすぐに復活するのだと説明します。
ゴードンは「訪問者」を消滅させる装置を作りましたが、クリスはそんなことはさせないと言いました。そしてレイアを守るために自分は眠らないと断言します。
レイアは自分がソラリスによって作られた存在だと気づいていました。彼女はクリスの記憶から生まれたもので、自殺衝動も彼の記憶にあるものだったのです。涙にくれる彼女を抱き締め、クリスは「僕は君だけだ」と慰めるのでした。しかしレイアはあの装置を使って自分を消し、地球に帰ってくれと頼みます。そして眠りにつくのを拒むクリスを案じて、横になるだけでもと懇願するのでした。

【結】- ソラリスのあらすじ4

薬物によって覚醒状態を続けていたクリスですが、ふと気づくとレイアの姿がありません。彼女を探してさまようクリスは、地球でレイアが自殺した時のことを思い出します。
いつの間にか眠っていたクリスが目覚めた時、壁のディスプレイにレイアのビデオメッセージが映されました。彼女はクリスの私物の中から本物のレイアが残した遺書を見つけたと言いました。そして愛してくれてありがとうという言葉を残して、ゴードンに自分を消滅させに行ったのでした。
クリスはゴードンのもとに駆けつけ、クリスを殺したことを詰め寄ります。しかしゴードンは、あれは人間ではないと言い返します。さらにゴードンは地球に帰るために船の機能を復活させようとします。
その時クリスは、部屋の天井に血痕があることに気がつきました。そこにはスノーの死体が隠されていたのです。
今までいたスノーは「来訪者」でした。本物のスノーは彼が現れた時、混乱して襲いかかり、はずみで殺されてしまったのです。
ゴードンはスノーを例の装置で処分しようと言いますが、スノーの姿の来訪者はそんな余裕はないと言います。装置の影響でソラリスが重力を増大させ、ステーション自体が飲みこまれようとしているのです。
他に選択肢はなく、クリスとゴードンは、スノーの「訪問者」を閉じ込めた上で、帰還のためにアテナ号へと移動します。
しかしゴードンがコクピットで航行準備をする一方、クリスは船に乗り込む直前で立ち止まりました。
地球に戻った彼は、かつての生活を取り戻せなくなっていました。レイアについても後悔しかないと思っていたのです。そんなある日、食事の準備をしようとしたクリスは、包丁で指を切ってしまいます。しかし、その傷はすぐに消えてしまいます。それはすべて幻想でした。クリスはまだアテナ号に乗り込む直前だったのです。彼はステーションにひとりで戻ると、レイアの姿をもとめてさまよい歩きます。
ゴードンの宇宙船が脱出し、赤く膨張したソラリスがステーションを飲みこんでいきました。凄まじい轟音がステーション内に響き、クリスは思わず頭を抱えて倒れ込みます。そんな彼にジバリアンの子供が近づき、手を差し伸べました。その手を掴んだクリスは、自分が地球の自宅にいることに気づきます。その時レイアが声をかけてきました。彼女は「私たちのしたことはすべて許されたの」と言い、クリスを抱き締めます。
彼らを飲みこんだソラリスは、真っ赤に膨張していました。

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みんなの感想

ライターの感想

原作『ソラリスの陽のもとに』とこの映画はほぼ同じプロットですが、ソラリスとは何かという問いかけのあった原作に対し、本作はそのほとんどが主人公の内面にのみ焦点があてられています。ということで、宇宙船のようなガジェットこそ出てくるものの、SF的な知的好奇心とは無縁の物語です。また死者の復活うんぬんといったホラー性やサスペンスもないので、その手の需要にはまず向かない作品でもあります。
端的にいってしまうと、妻を失って苦しんでいた主人公が愛する人と再会して二人だけの世界で幸せになったという話。ある意味ハッピーエンドなのかもしれません。
  • elecpianoさんの感想

    ロシアを代表する映画監督、タルコフスキーの代表作で、難解な彼の映画の中では一番見やすい作品です。
    1つの生命体だと思われるソラリスの海と、その調査をする宇宙飛行士たちとのやり取りが主に描かれています。SF作品に分類されますが、正体不明なソラリスの海と、宇宙飛行士たちの思考や記憶を読み取ったソラリスの海が発生させる、奇想天外な出来事が面白く、予想の付かない展開が楽しめます。
    SFでありながら人の心理面にまで踏み込んだ作品で、考えさせられる映画となっています。

  • outlandさんの感想

    主人公は最後、理想郷に留まるか、それとも現実世界に戻るかという選択を迫られる。そこで、この主人公は地球には戻らずソラリスにのみ込まれていった。

    時に厳しい現実を受け入れられないとき、頭の中の理想郷は心を慰めてくれるだが、そこに長居することはできない、というメッセージが作品の意味ではなかと思う。

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