「ファンタスティックプラネット」のネタバレあらすじと結末の感想

ファンタスティック・プラネットの紹介:1973年制作のフランス・チェコ合作によるアニメ映画。ステファン・ウルの原作小説「オム族がいっぱい」を、ルネ・ラルーが監督した。日本公開は1985年。

予告動画

ファンタスティックプラネットの主な出演者

ティバ(ジェニファー・ドレイク)、テール(エリック・ボージャン)、大人になったテール(ジーン・ヴァルモント)、シン(ジャン・トパール)

ファンタスティックプラネットのネタバレあらすじ

【起】- ファンタスティックプラネットのあらすじ1

惑星イガムには、ドラーグ族とオム族が生息していました。
ドラーグ族は赤い目と青い皮膚の巨大な種族で、人間のような風貌のオム族の数十倍はありました。ドラーグ族がロケット技術を持つほどの高度な文明を築いているのに対して、オム族は旧石器レベルの文明で止まっていました。
同じ惑星に生きてはいても、ドラーグ族にとってオム族は知能が低く短命で、退屈しのぎのおもちゃでしかありませんでした。また、オム族がすぐに繁殖するため、駆除の対象として見る者も少なくありませんでした。

あるとき、ドラーグ人の子どもたちは、赤ん坊を連れたオム人の母親を追いかけて遊んでいました。
彼らの巨大な手に弄ばれて、母親は亡くなってしまいます。残された赤ん坊は、シン知事の娘のティバが拾って、ペットとして飼われることになりました。赤ん坊は「テール」と名付けられ、逃げないように首輪をはめられます。

議会に出席したシン知事は、ほかの県知事らと情報を交換します。オム族の増加による被害が深刻化し、定期的に駆除されることになったのです。
しかし、一部の学者は文明の痕跡が見られることから、実はオム族は高い知能を持つのではないかと懸念していました。

ドラーグ族にとっての一週間は、オム族にとっては一年でした。
ティバの元でみるみるうちに成長していったテールは、赤ん坊から少年になります。ティバはテールに対して愛情を注ぎ、テールも彼女にイタズラを仕掛けるほど仲良くしていたのです。

【承】- ファンタスティックプラネットのあらすじ2

やがてティバも教育を受ける年齢になります。
ドラーグ族はレシーバーという機械を頭に装着して、知識を直接脳に送り込むという学習方法を用いていました。
傍らにいたテールもティバと一緒に学ぶようになります。その後もテールはティバの目を盗んでレシーバーを使い、知性を磨いていきます。それを見ていたシンは、テールの学習を妨害することもありました。
やがてドラーグ族の知識を身につけたテールは、オム族の境遇に疑問を抱くようになります。

ドラーグ人は1日の多くを瞑想に費やしていました。
彼らにとって瞑想は必要不可欠なもので、小さな精神体をシャボン玉のような赤い球体に包み、上空へ飛ばしていたのです。

ティバも大きくなり、テールと遊ばなくなっていきます。テールも知能を高めていき、ドラーグ族から解放されたいと思うようになっていました。
テールはティバが瞑想に初参加する日を狙って、知識の源であるレシーバーを持って逃げ出します。ところが、テールが逃げたことに気づいたティバが、首輪の機能を使ってテールを引きずり戻そうとします。
そんなテールの首輪を外して救ってくれたのが、ドラーグ族から隠れて生きるオム族の少女でした。

テールは少女と一緒に、オム族の隠れ家である廃園の大木に足を踏み入れます。そこには大勢のオム族が暮らしており、ドラーグ族から盗んできた物資で生活をしていました。
ところが、ドラーグ族の文字を読めない彼らは、盗品の罠にかかり危険な目に遭うことも少なくありませんでした。そこで、文字が読めるテールは重宝されます。

その晩、眠れないテールは外へ出ます。
そこではオム族の男女が建物に登り、光る謎の物体を口にしていました。建物から出てきた女たちは裸になり、男たちを魅了します。
こうして大勢の男女がつがいになる光景を、テールはただ眺めていました。

【転】- ファンタスティックプラネットのあらすじ3

テールは持ってきたレシーバーを使って、仲間たちにも知識を与え始めます。
それを見ていた一派のボスが妨害し、部族間で仲間割れが生じます。テールは決闘に駆り出されますが、鍛え上げた知力を生かして見事勝利します。
こうしてテールを否定していたボスも、彼をオム族の一員として迎えるのでした。

テールはどんどんオム族らしくなっていきます。廃園の向こうで暮らす木の穴族という盗賊と遭遇したり、巨大な捕食動物の襲撃に立ち向かいながら日々を過ごします。
オム族の仲間たちもレシーバーによる学習に勤しみます。
テールは自分をこの場所に連れてきてくれた少女と惹かれ合い、やがて恋仲となるのでした。

そんなあるとき、廃園の壁にドラーグ族の文字で「オム族撲滅作戦」と書かれているのが発見されます。
オム族の間で緊張が走りますが、大木に立てこもる作戦をとります。
夜間一人で外に出たテールは、木の穴族に拉致されて気絶させられます。テールは「明日ドラーグ族が殺しにやってくる」と、彼らに警告しにやってきたのです。女族長はその言葉を信じず、結局その日は投獄されてしまいます。

翌日、オム族狩りが決行されます。
木の穴族の隠れ家にドラーグ族が持ち込んだ機械が侵入し、毒ガスを撒き散らします。オム人はバタバタと倒れていき、女族長はテールを解放し、共に逃げ出します。
生き残った仲間たちと廃園の外へ出ると、二人組のドラーグ人に見つかってしまい、大勢が踏み殺されてしまいます。残った者たちは武器を持って反撃に出て、一名のドラーグ人を殺害することに成功します。
しかし、戦いの最中にオム族のボスが命を落としてしまうのでした。

ドラーグ族はさまざまな殺戮兵器でオム族を追い詰めます。
ホバリングしながらオム族の庭園に銃弾を打ち込む無人攻撃機で、多くのオム人が死亡します。
庭園に戻ったテールは、少女がレシーバーを引きずりながら逃げるのを見つけて、合流します。
その後、女族長の案内で、生き延びたオム人たちはロケットの墓場を新しい隠れ家とします。

一方、ドラーグ族の会議では、オム族によって一名のドラーグ人が命を落としたことが問題視されていました。
知事たちはオム族の知能の高さや繁殖ぶりを懸念し、さらなる狩りの強化を訴えます。大半のドラーグ人は賛成の意を示しますが、シンだけは異なる意見を持っていました。

【結】- ファンタスティックプラネットのあらすじ4

ロケットの墓場に移動してから、オム族にとって15年の歳月が経過していました。
彼らはロケットの墓場に地下都市を作り、大勢のオム人が流れ込んで住み着いていました。
テールたちはレシーバーで知性を磨き続け、ロケットをオム人専用に改造して、「野性の惑星」という星に移住することを目標としていました。
ようやく試作機が完成しますが、オム族の危機を救った木の穴族の族長は、老衰でロケットに同乗することは困難でした。女族長は少女に野性の惑星で平和な世界を作るよう言い残して、息を引き取ります。

地上ではドラーグ族が放った探索機がウロウロしていました。
地下都市に侵入した探索機は宇宙船を発見しますが、このときは攻撃を仕掛けずに退散します。
その直後、探索機が地下都市に攻め入り、オム人を次々と捕獲します。さらに、無人吸着器やビームまで用いて、オム族を殲滅する作戦に出たのです。
同胞が虫けらのように殺されていく中、テールたちは試作機2台を発射させ、惑星イガムから飛び立ちます。

テールたちは野性の惑星に到着します。ロケットから降りると、首のない巨大な全裸の男女像がいくつも並んでいました。
彼らはそこでドラーグ族の秘密を知ることになります。ドラーグ人は瞑想している間、野性の惑星の像に精神体をくっつけて、異星人と交流していたのです。そして異星人と婚礼の儀を挙げて、エネルギーを得ることで種を存続させていたのでした。
それを知ったオム族は、レーザー光線で像を次々と破壊していきます。ドラーグ族はダメージを受けて、絶滅の危機に追いやられます。
オム族と戦うことは危険だと判断したドラーグ族は、和平交渉を持ちかけてきます。こうして両者の争いは決着します。

その後、ドラーグ族とオム族は共存共栄の道を歩みます。
ドラーグ族は相変わらず野性の惑星を瞑想の場として使用し、オム族は人工の星を作ります。その星は「テール(地球)」と名付けられ、新しい世代にレシーバーで知識が伝えられていく場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

青い皮膚に赤い目という強烈なビジュアルのドラーグ族が、流暢なフランス語で会話する姿は不気味ながらもスタイリッシュでした。ハンドメイド(?)らしいカクカクした動きも相まって、トラウマになるレベルでシュールな作品なのですが、ストーリーはびっくりするほど真面目でした。正統派SFを楽しみたいという方にもおすすめできます。ドラーグ族がオム族を駆除するために用いる兵器も、一つひとつが残酷かつコミカルで、そういったディティールも魅力となっています。

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