映画:ブルークリスマス

「ブルークリスマス」のネタバレあらすじと結末

SF映画

ブルークリスマスの紹介:UFOと遭遇し血液が青色化する現象に怯えた指導者らの謀略による、世界的危機を描いた1978年公開のSF映画。「北の国から」の倉本聰のオリジナル脚本「UFOブルークリスマス」を「日本のいちばん長い日」の岡本喜八監督が映画化した。主演の勝野洋、竹下景子他、仲代達矢、岡田英次、小沢栄太郎、大滝秀治など錚々たる名優陣が出演している。主題歌 はCharの「ブルークリスマス」。

あらすじ動画

ブルークリスマスの主な出演者

国防庁特殊部隊沖退介(勝野洋)、西田冴子(竹下景子)、冴子の兄和夫(田中邦衛)、国営放送JBC報道部南一矢(仲代達矢)、兵藤光彦博士(岡田英次)、兵藤夫人(八千草薫)、芸能記者木所(岡田裕介)、高松夕子(新井春美)、JBC/五代報道局長(小沢栄太郎)、竹入論説委員(大滝秀治)、国防庁/原田(沖雅也)、沢木隊長(高橋悦史)、岡村(潮哲也)、国防庁次官相場(芦田伸介)、宇佐美幕僚長(中谷一郎)、代議士風の男(天本英世)、その側近(岸田森)など。

ブルークリスマスのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①世界各国にUFOの編隊の目撃談が相次ぐと同時に血が青色に変化した人々が出現、国連はこれを異星人による侵略の危機とし、世界的規模の大量虐殺計画が密かに進行する。②日本ではその事実に気づいた兵藤博士が拉致され事実が隠蔽されるが、国営放送JBCの五代局長が報道部の南に調査を命じ、彼は友人の記者から恋人で女優の高松夕子の血が青いと聞く。③国防庁は密かにUFOの大群と対峙する一方で、国連の密命で青血の人々を拉致して強制収容所での人体実験に供出。その任務を担った特殊部隊隊員沖は、理容師の西田冴子に恋をし結ばれる。また南の情報漏洩により高松夕子が失墜し自殺する。④NYで兵藤博士を発見した南はUFOと青血化の関係性を知る一方、世界規模での青血人間虐殺計画とその意図を知り、事態公表のため奔走するが国からの圧力に屈して断念。④冷徹に任務を遂行していた沖は恋人冴子が青血である事を知ると同時に、任務中青血化し研究施設に送られた後逃亡した同僚原田と再会し、彼や冴子を含めあえて見逃されている青血人間がいる本当の理由を知るが…。

【起】- ブルークリスマスのあらすじ1

ブルークリスマスのシーン1 1978年2月。京都国際科学者会議において、城北大学の宇宙科学の権威兵藤光彦博士が、UFOや異星人の存在を論じて騒動となり、その後、京都市内のホテルで数人の外国人に拉致され失踪します。
同じ頃、麻布では、国防庁特殊部隊の沖退介が、親友の国防庁パイロット原田の後押しで、思いを寄せていた理容師西田冴子に声を掛けます。
沖と原田は直後に特令を受け、沢木隊長と共にヘリで北海道の恵庭駐屯地に向う事に。
また、国営放送JBCテレビには米国大統領の秘密会議の外電が入り、報道課長南一矢が興味を持ちますが、友人の芸能記者木所に呼ばれ、局の喫茶店で会う事に。
局内は、新人女優高松夕子が看板ドラマの主役に大抜擢され騒然としていましたが、実は彼女は木所の恋人で、南もその成功を喜んでいました。
しかし当の木所は思い詰めた様子で、他言無用と何度も念を押した上で「実は夕子の血が青いんだ」と打ち明け、南は失笑しますが、木所は終始真顔でした。
また兵藤博士の失踪に目をつけた五代報道局長は、南に調査を命じます。
巷では、アメリカのロックバンド”ヒューマノイド”の『ブルークリスマス』が大ヒットしていて、メンバーの1人が超能力者だとか失神するファンが続出などと話題になり、街中にそのメロディが流れています。

南は早速世田谷の兵藤邸に行き、不安気な夫人から「夫はホテルのフロントでキーを受け取った直後に失踪し、荷物も無かった」と聞き、また城北大では、兵藤博士は最近京都医大の血液学の権威前畑博士と親交があったと聞き、京都に向かいます。
しかし博士の宿泊先のホテルでは「博士は正規にチェックアウトしたし、夫人からも思い違いだったと連絡があった」と言われ、兵藤宅の電話も不通になっていました。
また京都医大では、前畑教授の助手に「兵藤教授は前畑教授にイカの血液に関するレクチャーを受けたのでは?」「人間とイカではヘモグロビンの構造が異なる。人間のヘモグロビンはタンパクと鉄の結合体で赤だが、イカはタンパクと銅の結合体なので青い血だ」と言われます。
南は東京に戻り五代局長に報告しますが、ふと木所の話を思い出し話してしまいます。すると局長は真顔で木所の名を聞き出して厳しく口止めし、兵藤邸が全焼したので現場に向かえと命じます。
南は鎮火直後に現場に着き、代議士風の男や沢木隊長が現場に入るのを目撃します。
同じ頃、テキサスのIAPRO(国際空中現象調査機構)では、フランス人大学生が「1978年1月の午後4時頃、UFOと遭遇してその光を浴び、血液が青くなった」「神経質だった性格が改善した」と証言、青く変化した舌を見せていました。しかしパリからの外電ではなぜか「彼の報告は否定された」となっていました。

一方、北海道恵庭駐屯地ではUFOの大群が度々確認され、その日もレーダーがUFOの編隊を捉え、原田と後藤がスクランブル発進します。けれど2機はUFOの編隊と遭遇しまばゆい光を見た直後、UFOもろともレーダーから消滅します。
その一報は札幌で野外訓練中だった沢木隊長にも届き、沖に「原田と後藤がUFOと遭遇し殉職した」と話します。
また五代局長は、UFOや宇宙人に批判的な論説委員の竹入を呼び「『UFOや宇宙人は確認できなかった』として解散したはずの米国のUFO調査機関”ブルーノート”が密かに大統領直属の秘密機関として存続し、そこに失踪した兵藤博士が匿われているらしい。つまり米国の秘密機関が兵藤博士を支持したという事だ」と前置きし「日頃の批判的意見は誰かの指示なのか?」と聞きます。
竹入は憤慨しますが「本当にUFOが架空のモノだと思っているのか」と聞かれ、言葉に詰まります。

3月。イタリアやソ連から「青い血の子が産まれた」との報が入りますが、いずれも噂や否定、当該者の失踪とされていました。
同じ頃、JBC放送では高松夕子のトークショーの生放送中、突然電波がジャックされ、街中にヒューマノイドの”ブルークリスマス”が流れる騒動が起きます。
発信元はヒューマノイドの自家用機で、彼らは勝手に航路を変更して羽田に着陸、狂乱したファンが詰めかけ大混乱となります。
その騒動に紛れて到着した国防庁次官相場は、宇佐美幕僚長と合流し、移動中の車内で秘密裏に進行している『B計画』の概要を話します。
それは米国やソ連、法王庁をも含めた世界的規模で行われる大量虐殺の計画で、ターゲットは世界各国で増加している青い血を持つ人間でした。
宇佐美は「彼らは血の色が違うだけで害毒も無いのになぜ」と言いますが、相場は青い血の人間の増加予想データを見せ「1980年には日本の人口の倍になる」「現時点では害はないが、青い血の人間が人類の大半を占める将来、脅威となる可能性は否定できない」と言うのです。

同じ頃、JBC放送の理事室には兵藤宅の火災現場にいた代議士風の男(フィクサー=事件の調停役)と重役らが集まり、高松夕子の進退について話し合い、局のメンツを優先した重役らは男の提案を受け入れます。
夕子は間もなくヒューマノイドの接待係を命じられ、怪しげなパーティーに参加する事に。
しかし会場にはなぜかガードマン姿の沢木隊長と沖がいて、彼らがマリファナに興じている最中、突然警察の手入れがあり全員が逮捕、連行されます。
夕子は当初から危険を感じて薬物や飲酒を避け、木所に「早く迎えに来て!」と電話をしていましたが、沖が彼女のバッグに薬物を忍ばせ、薬物不法所持で逮捕されニュースになります。

3月25日深夜。代議士風の男は助手と共に東京の順心堂病院を訪れ、院長から青い血の女性が青い血の子を出産した事を確認、関係者に口止めをし、母子ともに”処理”するよう指示します。その夫は妻子の血が青い事すら知らず、その死因すら知らされませんでした。
母子の遺体は東大病院に移され、極秘裏に司法解剖されます。情報を得たJBC放送も南を派遣しますが、そんな案件はないと言われます。
また中国の刑務所では大規模な暴動が発生、30余名の実行犯全員が射殺されますが、うち15名が青い血だったと判明します。

JBC放送は高松夕子の降板を正式に発表し、夕子はマスコミに取り囲まれながらも自宅マンションに逃げ帰り、深夜、木所が人目を避け訪ねて行きます。
2人は多くを語らぬまま求め合いますが、翌朝、夕子の顔色を見た木所は、ゾッとして逃げ出します。
彼はアパートで酒を呷って寝てしまい、翌朝、南からの電話で夕子が自殺を遂げた事を知ります。
一方、沖は冴子の理髪店で散髪した後、タクシーで彼女の自宅へと向かいます。
けれど2人が乗ったのは彼女の兄和夫のタクシーで、2人は冴子の自宅前で初めて挨拶を交わし、冴子の手作りの夕食を一緒に食べる事に。
兄妹の住まいは公園の管理事務所だった建物で、一見教会のようにも見える古く小さな家です。
沖も和夫も極端に無口のため会話は無く、沖は夕子の自殺のニュースを見ても顔色一つ変えませんでした。

南が兵藤博士の調査のため渡米する前日、五代局長は吉池理事に「兵藤博士失踪事件の調査に圧力がかかっている」と諌められます。五代局長はそれでもひるむことなく、南を止めようとはしませんでした。
そして出発の日、南は空港のレストランで木所に会い「夕子の血が青いという事を口外したか?」と問い詰められますがとぼけ通し、逆に気にする理由を聞きます。
木所は思い詰めた様子で「僕は彼女を愛してたし、初めはむしろ気にするなと叱ったくらいだった。けれど青い血への恐怖が日々膨れ上がり、終いには『青い血は敵だ』とまで思うようになっていた。誰に言われたわけでもなく、理由は未だにわからない」「夕子がマリファナなど持っているはずがない。あれは彼女の血が青いと知ったJBCが彼女を降板させるための謀略だ」と話します。
また彼は、事件の数日前、JBCが夕子の代役を探してるという噂を聞き、さらにパーティの参加者の1人から「マリファナを持ち込んだのは、ガードマンとして雇われた正体不明の2人組の男で、その1人は墓地下の床屋(冴子の理容店)でよく見かける国防庁の制服組(沖)だ」と聞いたと言うのです。
南はニューヨークに飛び、兵藤博士の行方を追いがてら、NASAで”ブルーノート”の事を聞きますが、係員に爆笑されただけでした。
その頃東大病院でも青い血の子が生まれ、代議士風の男らにより情報がマスコミにリークされます。そのケースでは出産した母親ではなく、父親が青い血でした。

【承】- ブルークリスマスのあらすじ2

ブルークリスマスのシーン2 南がニューヨーク入りして1ヶ月ほど経った頃、木所に連絡せよとの知らせが入ります。木所は盗聴に怯えながらも、ブルックリンのフランコという情報屋に『JNのカノウから』と言うよう指示し、電話は途中で切れてしまいます。
南は公衆電話を使い怪しげな手順を経て、ようやくカフェで兵藤博士と合流します。博士は彼とニューヨーク市内を転々としながら、事態の全容を話しますが、誰かに尾行されているようでした。
博士によれば、青い血の人間は、UFOを目撃してその光線を浴び、ヘモグロビンの鉄が銅へと変異した者で、密かに『BA-1』と呼ばれ、人種や性別問わず世界各地で発見されているのだとか。
しかし問題はその極秘情報がなぜか意図的にリークされ、人々の恐怖心を煽っている事だと言うのです。
つまり世界各国の指導者らが「UFOで飛来した侵略者が人々を青い血に変え、何らかの謀略を仕組んでいる」という恐怖を意図的に作り出していると。

2人はハドソン川のほとりにたどり着き、南は改めて「青い血は人類の敵なのか?」と聞き、博士は「敵だという証拠はないが、敵ではないという証拠もない。その場合、指導者は最小限安全な手を打つしかない、つまり『青い血を敵視し、青い血に恐怖を抱くよう仕向ける』事、それがこれまでの政治家たちの常套手段だ」と応えます。
また墓地では「”ブルーノート”は現在、青い血の人間の研究や処理を行う医療機関へと変容して存続し、国籍を問わず青い血の人間を拘禁して尋問し、ロボトミー手術によって植物人間にし、生体実験の材料にしている」と打ち明け、「ここも危険だから私のアパートで会おう」と約束し去って行きますが、その直後、怪しい男らに拉致され車で連れ去られます。
南は愕然としますが、博士を尾けていた男らに迫られ、夜までかかって逃げ延びたところで、大使館員らに掴まり「兵藤博士の誘拐容疑と局からの帰国命令が出ている」と言われ、従う事に。
南はやむなく帰国し五代局長を問い詰めますが、ただ「調査は中止だ」と言うばかりで話にならず、パリ支局への転勤を命じられます。
南は激高しますが、結局「高松夕子が降ろされたのは麻薬のせいじゃない、彼女の血が青かったからだ。あれは国防庁が絡んだ謀略だ!彼女の血が青いと”あなたにだけ”軽はずみに口にした事に責任を感じている!」と言い捨てて出て行きます。

その夜、南は酒場でのんだくれた挙句、知り合いの新聞記者に「全ての資料を渡すから記事にしてくれ」と頼み、徹夜で資料を作成し、待ち合わせのホテルに向かいます。
しかし彼を待っていたのは怪しげな3人の男で、リーダーと思しき男に「ニューヨークで拾った命を大事にしなさい。奥さんも子供もパリ行きを喜んでいるんだし」と脅され、やむなく従う事に。
奪われた資料は彼の手帳も含めた原本で、男は「代金は銀行のパリ支店に開設したあなたの口座に振り込んだから、あちらで好きに使ってください。木所さんも事故死したそうで、お気の毒に」と往なされます。
南はその晩、酒場で酔いつぶれ腹をくくりますが、TVでは国連の要請に基づき全国民の血液を総点検するという『血液総点検法案』が参議院から提出されたというニュースが流れていました。

1978年12月。その法案を不服とした大規模なデモや宗教団体が街を練り歩く騒動となりますが、JBCの理事長室では吉池理事や五代局長、論説委員の竹入らが高みの見物を決め込み「青い血の人間はアメリカに強制送還されるらしい」「パリの南から『パリで拘束された青い血の人間の一部が脱走したらしい。まるで屠殺場に送られる家畜が危険を感じて暴れるかのように』と私信が来た」などと話していましたが、結局「報道規制が厳しく誰も本当の事は分らない」という愚痴で終わります。
同じ頃、沖と同僚の岡村はデモ隊の横を歩く一人の女性をマークしていました。
女性はデモには参加せず、横浜の川沿いに停泊した漁船の喫茶店に入り、店長の手引きで、船倉で行われていた地下組織の集会に参加します。
それは危機を感じた青い血の人間の集会で、迎えた男らや喫茶店の店長は赤い血を持つ彼らの支援者たちでした。
支援者がまず彼らに見せたのは青い血の人間の処遇の映像でした。
それは彼らを始め東南アジアで拘束された青い血の人間が、アメリカの原子力空母ミッドウェーに乗せられ、人権を剥奪され、ヘリでシベリアの強制収容所に送られ、生体解剖や電気針による尋問、ロボトミー手術などの人体実験に使われる様子をつぶさに撮影したものでした。
しかし、上映の途中で沖や岡村の手引きで手入れが入り、店長を含め全員が暴行され、衆目の前で連行されます。
その帰り道、沖は、新宿を行進する宗教団体に紛れて歩く原田を目撃、呼ばれた原田は一度振り向きますが見失います。
沖は岡村に相談しますが聞き流され、逆に「情報局で、年末に青い血の人間が異星人の手引きで反乱を起こす計画らしいと聞いた。UFOの編隊が多数出現して国防庁も緊張状態にある」と言われます。
岡村の話を裏打ちするかのように、世界各国からUFOの編隊が多数目撃されたと外電が入り報道されますが、国防庁は「情報に信憑性は無く、国民は冷静に対処するように」という見解を示しただけでした。

12月12日。街はクリスマスムードで浮かれていましたが、反面、UFOの襲来や青い血の人間の差別化や処置に関しての情報は、世界各国から日常的に垂れ流され、民衆の不安を掻き立てていました。
そんな中、パリのカフェにいた南は、AP通信の記者から「ヒューマノイドの超能力者と言われるメンバーがライブ中突然『クリスマスイヴに地球人による彭略が行われる!ヒットラーの亡霊が甦り、ナチズムが地球を席巻する!』と騒いで騒動となり、彼を含め各国の記者に『クリスマスイヴにはパリを離れるな』と指示が出たのが気がかりだ」と聞きます。
その直後、ヒューマノイドの自家用機が墜落、メンバー全員が即死します。そのニュースの中には謀略説もありましたが、狂乱するファンのニュースに埋もれて行きます。

一方沖は、久しぶりの休暇を冴子と共に過ごしていましたが、デート中、車でうたた寝し、木所やそれまで彼が陥れ犠牲となった青い血の人々の亡霊に責められる悪夢にうなされます。
冴子は、そんな彼を案じながらも、休暇が終われば再び会えなくなることを思い、「今晩、兄さん帰らないの」といい、関係を誘います。
2人はラブホで結ばれますが、冴子は処女で、沖はその破瓜の血を見て、彼女が青い血の人間だと知り愕然とします。
その帰り道、冴子は、かつて和夫が連れて来た恋人がいたが、結局発展しないまま「クリスマスに来る」と言ったきり姿を消した過去を打ち明けます。
以来クリスマスには、冴子は来るはずのない恋人のために支度をし、和夫は帰宅しない習わしとなったと言い「クリスマスって嫌い…寂しくなるから」と呟きます。
沖は「今年のクリスマスには、俺が行っていいか」と聞きますが、冴子は「そんな事、今から約束しない方がいいわ。10日先の事なんてわからない。もしかしたらあなた、誰かに聞かれて言ってるわ…『西田冴子、そんな女、知らない』って」と呟きます。
沖は車を路肩に停め、冴子と激しいキスを交わします。

【転】- ブルークリスマスのあらすじ3

ブルークリスマスのシーン3 沖は1人で自室マンションに戻りますが、冴子が青い血であるというショックが頭から離れません。そこにあの原田から電話があり、新宿の裏通りにあるスナックで落ち合う事に。
原田はその2階に匿われており、沖に酒を勧め、ポツリポツリとそれまでの事情を話します。
事件の日の3時過ぎ、沖が沢木隊の訓練に出掛けた直後にスクランブルがかかり、原田と後藤が千歳基地から発進したが、駒ケ岳上空でUFOと遭遇し、計器と無線が止まって操縦不能となり、機は青い光に包まれたと。
計器は彼の時計で1分後に回復したが、2機はなぜか沖縄上空にいて、燃料も残りわずかとなっていたため、緊急着陸したと。
彼らが殉職扱いになったと聞いたのはその3日後、血の色が青く変化していたため彼らは米軍基地で拘束され、様々な検査を受けたと。
その5日後、後藤が生体解剖の噂を聞きつけ脱走計画を練りますが、実行直前に後藤が呼び出され、ロボトミー手術により植物人間とされたため、原田は3人を殺害して脱走したと言うのです。

また、原田は沖の任務に気づいていて、救援組織を手伝ってるとも話します。
沖は「そんな事俺に言うな、俺を信用するな」と言いますが、原田は「俺は保障されてるからな」と薄く笑って彼の眼を見つめ、「政治における謀略というモノは、お前が思ってるほど単純じゃない」「政治は、そのための手段を択ばない。全く戦意の無い敵に対しては、戦う以前に世間に敵として認識させるんだ」と前置きし、「血液総点検で青い血と判明した人々は、強制的に収容所に送られ、生体実験などが行われ始末される。けれどその中には青い血だと判明しているのにも拘らず、故意に放置されてる人間がいる。彼らはなんのためにそうされてるのかね?」と問い、「それこそが政治が行おうとしている、今世紀最大の謀略じゃないのか」と言い捨てます。
つまり政府は、故意に放置した青い血の人々を”人間ではない敵”とし、”異星人と結託して地球侵略を企てる反乱軍”に仕立て上げた上、虐殺すると。
その計画が実行されれば、虐殺シーンが報道され、青い血に塗れた死体を見た民衆が恐怖に駆り立てられ、無差別の大虐殺へと発展すると言うのです。

原田によって、冴子が虐殺対象者であるという事実を突きつけられた沖は、クリスマスで賑わう商店街を通り、冴子の家に向かいます。
彼は途中で買い物中の彼女を見つけ、欲しそうにしていた自転車を買ってやり、公園で楽しい時を過ごし、彼女の自宅で愛し合います。
沖は、冴子に「阿武隈川って見た事あるか?俺の田舎に行かないか?お袋に会わせたい」と言い、その後、和夫の終業を待って、ラーメン屋に誘います。
2人の話は少々ちぐはぐでしたが、沖は「冴子と関係したが責任を持って結婚する気だ、けれど青い血だと知った」と打ち明け、和夫は「あんたの責任を問うつもりはないし、厚生省の派遣医が心配ないと言ったんだから、血の事は気にすんなと言ってやった」と話します。
つまり青い血の人間の悲惨な情報を全く知らされていない和夫にとって、心配事はただ一つ、青い血が重篤な病の兆候かどうかと言う事だけだったのです。

12月20日。南はパリの散歩道のベンチに座っていた兵藤博士を見かけて声を掛けます。
けれど博士は茫洋として反応が鈍く、間もなくやって来た博士の夫人に話しかけますが「主人は仕事を捨てたんです。そっとしといてください」と突き放されます。
南はそれでも食い下がりますが、博士があいさつのために帽子を取った瞬間、慄然として言葉を失います。博士の額には明らかにロボトミーと思われる傷があったのです。博士は夫人に支えられ、何も言わずに去って行きました。

一方、沖の故郷東北に向かう電車の中で、冴子は「お母様に会う前に話す事がある」と言い出し、途中の無人駅で電車を降り、青い血である事を打ち明けます。
彼女は「理髪店の社内旅行で仙石原に行った時、夜中に一人で散歩中、UFOを目撃してその光線を浴びた、その時は憎悪や嫉妬などマイナスな感情が無くなったこと以外問題無かったが、あなたと初めて結ばれた日、青い血が流れて気づいた、あなたも見たでしょう?」と言うのです。
彼女の一番の気がかりは、その先生まれる子供の血も青かった場合、沖がその子を差別なく愛せるかという事でした。
沖は終始無言のままで、その先2人が沖の実家に行ったかどうかは定かではありません。

【結】- ブルークリスマスのあらすじ4

ブルークリスマスのシーン2 12月23日夜。国防庁の小ホールには、内閣総理大臣から国防庁に正式に発令された緊急出動要請により、沢木隊長始め沖や岡村など数十人の隊員が集結、幕僚長など自衛隊幹部の面々からの伝達式が行われていました。
その要請は、国連事務総長から世界各国の軍隊に発令されたもので、命令は「宇宙的侵略者による、地上蜂起の計画が発覚」「現在総計約3万余の”宇宙人”が蜂起準備に入った」「日本国内で確認されたのは971名、対象の外見は人間と変わりないが、その血液は青である」「行動は12月24日20時ジャスト。抵抗者及びそれを庇う者は、家族友人の区別なく射殺して差し支えない」というモノでした。
「重ねて言うが、これは殺人ではない。相手は人間とはまったく異なるモノである」…命令は師団長のその言葉で締めくくられます。

沢木隊の担当は5軒の民家で、各々一丁づつマシンガンが支給されます。
対象者は”対象的生物”と呼ばれ、沖に手渡されたのは冴子の写真でした。彼は表情を変えませんでしたが、沢木隊長に「知ってる者か」と聞かれ「知りません」と答えます。
彼らはその晩、外部との連絡を一切禁止され宿舎で休みますが、深夜になり、沖は食堂の赤電話から連絡しようしますが繋がらず、沢木隊長に声を掛けられます。
隊長は「西田冴子か原田に掛けようとしたのかね?原田はもういないよ、自殺したんだ」と言い、彼にタバコを勧めます。
そして彼自身がこの半年間、青い血に変わる事に怯えていたと打ち明け、腕に無数につけられた切り傷を見せ「西田冴子を愛していたのかね?」と呟きます。

12月24日。世界は大寒波に襲われ、日本も雪模様のホワイトクリスマスとなります。南はモンマルトルのサクレ・クール寺院のミサの取材班にいました。
また、夕方6時には冴子が店を仕舞い、和夫はクリスマスケーキを準備して、夜通し家を空けようと飲み屋に向かいます。
冴子はスーパーで買い物を済ませた後、沖へのプレゼントのネクタイを買い、自宅でいつもより念入りにおしゃれをして、沖を迎える準備を始めます。
そして20時ちょうど。各国の教会の鐘が鳴り響き、冴子はテーブルにワインやご馳走を並べ、プレゼントを用意しツリーとケーキに灯を灯し、部屋の明かりを消します。
その時、玄関に沖が入ってきて、冴子が微笑みながら立ち上がり「沖さん、ほんとに来てくれたの」と呟いた瞬間、沖のマシンガンが火を噴きます。
外には特殊部隊のトラックと隊員らがいて、出て来た沖を強いライトで照らします。彼は一筋の涙を流し、絶叫して隊員らに銃を向けますが、一斉射撃を受け倒れます。
それは日本各地、世界各国でも同じ時刻に起こり、いつも通りに暮らしていた普通の人々が、次々と虐殺されていきます。ただ殺害された人々の血は青でした。

冴子は最期の力を振り絞り沖に近づこうとしますが、玄関先で力尽き息絶えます。その青い血は一筋の流れとなり、沖の赤い血の血だまりに流れ着き混ざり合います。

みんなの感想

ライターの感想

公開当時はあまり評価が芳しくなかった作品ですが、豊かだ平和だ平等だとがなり立てるばかりの政府が信頼を失い、ご長寿大国という名の超高齢化社会が現実となり、若者が意欲や希望を失い、貧富の差による選民思想がじわりと浸透している現代日本に置き換えてみると、かなりゾッとさせられるSFだと思います。
この時代は反戦が世界共通のテーマなので”青い血”が仮想敵と見なされますが、これが「赤い血は優秀、青い血は劣等なので粛清すべし」と情報操作されたら、多分、現代日本はひとたまりもない。
残念ながら鬼籍に入られた大御所俳優も多数出演し、倉本風の口数の少ない抑えた名演技が続く中、人間らしい恐れや感情を吐露する原田役沖雅也と木所役岡田裕介には心打たれます。

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