「ブレードランナー2049」のネタバレあらすじと結末の感想

SF映画

ブレードランナー 2049の紹介:2017年公開のアメリカ映画。1982年に公開され、その後のSF作品に多大な影響を与えたカルト的名作『ブレードランナー』の続編であり、前作から30年後の世界を描く。前作のリドリー・スコット監督は製作総指揮にまわり、変わって監督となったのは、『ボーダーライン』『メッセージ』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ。主演は『きみに読む物語』『ラ・ラ・ランド』などのライアン・ゴズリング。前作に主演したハリソン・フォードも同じくリック・デッカード役で出演している。

予告動画

ブレードランナー2049の主な出演者

K(ライアン・ゴズリング)、リック・デッカード(ハリソン・フォード)、ジョイ(アナ・デ・アルマス)、ラヴ(シルヴィア・フークス)、ジョシ警部補(ロビン・ライト)、マリエット(マッケンジー・デイヴィス)、アナ・ステリン博士(カーラ・ジュリ)、ミスター・コットン(レニー・ジェームズ)、サッパー・モートン(デイヴ・バウティスタ)、ネアンダル・ウォレス(ジャレッド・レト)、レイチェル(ローレン・ペタ/ショーン・ヤング)

ブレードランナー2049のネタバレあらすじ

【起】- ブレードランナー2049のあらすじ1

巨大企業タイレル社によってレプリカントと呼ばれる人造人間が造られ、奴隷として使役されるようになった近未来。レプリカントたちは自我を持ち、人間に反抗するようになっていました。それを防ぐため、タイレル社はレプリカントたちに4年という短い寿命が設定されていましたが、レプリカントたちの反乱を防ぐことはできません。そしてレプリカントの製造は禁止されました。そんな中、2022年に「大停電」と呼ばれる大規模な事故が発生、大量のコンピュータ・データが失われて社会が大混乱に陥ります。
しかし2025年、天才科学者のネアンダル・ウォレスは遺伝子操作によって合成食料を大量生産し、社会を安定させることに成功しました。彼は自ら社長となってウォレス社を設立し、政府に働きかけてレプリカント製造禁止法を解除させると、タイレル社を買収して新型のレプリカントの製造を開始します。それはタイレル社の製造したレプリカントと違い、寿命に制限のない新型でした。
新型レプリカントたちは人間社会の中で便利に使役されていましたが、その中には廃棄処分を生き延びた旧型のレプリカントを「解任」する任務を受けた者もいました。彼らは「ブレードランナー」と呼ばれていたのでした。
2049年のある時、LAPD(ロサンゼルス警察)のブレードランナーで、最新型のレプリカントでもあるKはロサンゼルス郊外にある農場を訪れ、そこで働く旧型レプリカントのサッパー・モートンを射殺します。その間際、Kが新型レプリカントだと知ったモートンは「お前たち新型は奇跡を見たことがない、だから人間の言いなりになっている」と言い残していました。DNA情報の証拠としてモートンの目玉をくり抜き、帰還しようとしたKでしたが、家の外に立っている一本の木に気づきます。その根元には小さな花が添えられていました。Kがセンサーでその木を調査すると、根本に何かが埋まっているのがわかりました。Kはそのことを報告し、LAPD本部に帰還します。
戻ったKを待っていたのは、人間の同僚による冷たい罵声とレプリカントの反抗心をチェックするための定例のチェックでした。それを無事に終えて警察署を出た彼は、自宅アパートに帰ります。そこで彼はウォレス社製のホログラフAIの女性ジョイと「同棲」していました。独身男性に尽くすために作られたジョイですが、Kは彼女のことも恋人のように扱っていました。
その日Kはエマネーターという拡張メモリをジョイにプレゼントしました。そこにジョイのデータを収納することで、彼女を部屋の外に持ち出せるようになるのです。初めて部屋の外に出たジョイは、ロサンゼルスに降り続ける雨の中で、うっとりとしていました。そして感謝の気持ちを表すようにKに抱きつきます。といってもあくまでもホログラフですから、Kに触れることはできません。しかしKはその気持ちに応えるようにジョイを抱きしめる仕草をしました。その時、LAPD本部から連絡が入ったため、ジョイは停止してしまいます。連絡は至急の呼び出しでした。
本部を訪れたKを待っていたのは、モートンの農場から回収した箱の中身でした。そこには遺骨が納められていましたが、帝王切開の際の合併症で死亡した女性でした。しかもその女性はレプリカントでした。そのレプリカントは人間のように妊娠していたのです。
Kの女性上司ジョシ警部補は、その事実を人とレプリカントの壁を崩し、社会に対する脅威であると判断、Kに子供の行方を捜し出して処分するよう指示します。

【承】- ブレードランナー2049のあらすじ2

さっそくKは遺骨に記載されていたナンバーをもとに、ウォレス社を訪れました。
ウォレス社の担当者はそのデータが大停電前のもので、既に失われていると告げます。しかしウォレス社長直属の部下である女性レプリカントのラヴがKを案内し、古い記録を補完する倉庫へと導きました。そこに収められていたデータにより、妊娠していたレプリカントがレイチェルという名前だと判明します。記録されていた音声メモリから、彼女がデッカードという刑事から検査を受けていることがわかり、Kはデッカードの行方を追うことにしました。
しかし大停電のせいでデータはほとんど失われてしまっています。Kはかつてのデッカードの同僚だったガフに会うために老人ホームを訪れましたが、何の手がかりも得られませんでした。ガフは「デッカードが望みのものを手にいれた」とだけ告げました。
一方、ウォレス社では、社長のウォレスがラヴから報告を受けていました。ウォレスはレプリカントの妊娠という情報に興味を抱きます。彼は自社の女性レプリカントの誕生の場に立ち合い、そのレプリカントを戯れに刺殺してしまいました。自らを神にたとえるウォレスは、レプリカントに生殖能力を与えようと考えていて、ラヴにデッカードの子供を捜すよう命じました。
その頃、ロサンゼルスの街ではフードを被った女が街頭で客待ちをしている3人の娼婦に、露店で食事をしているKに近づくよう指示していました。Kがブレードランナーだと気づくと2人の娼婦は離れていきましたが、残った一人マリエッタはKに興味を抱いたようでした。
Kはデッカードの情報を求め、再びモートンの家を訪れました。室内を捜索していたKは、壊れたピアノの中に子供の靴下と、あの木の前で幼い子供を抱く母親の写真を見つけます。その木に近づいたKは、根元の部分に「6 10 21」と数字が彫られているのに気づきました。その数字はKの記憶にあるものでした。動揺したKはモートンの家に火をつけてその場を後にします。
一方、ラヴはLAPD本部に入り込み、鑑識を殺してレイチェルの遺骨を盗み出していました。
自室に戻ったKのもとにジョシ警部補が訪れ、鑑識が殺されたことを告げ、捜査を急ぐよう言いました。ジョシは危機感を抱きながらも、Kに過去の記憶について訊ねます。レプリカントは情緒を安定させるため、偽りの記憶が与えられているのです。Kは自分の記憶が与えられたものだと知りつつ、幼い頃にいじめっ子たちに玩具の木馬を取り上げられそうになり、焼却炉の中に隠したことを語りました。
Kは「6 10 21」の日付の手がかりを元に、遺伝子データベースからレイチェルの子供の記録を捜索しました。すると男女の双子の情報が見つかります。女児の方は死亡していますが、男児の方はロサンゼルス郊外にある孤児院に預けられたとのことです。情報を調べている間、ジョイもエマネーターでKと一緒にいました。ジョイはKが特別な存在だと言い、ただの記号ではない「ジョー」という名前を贈りました。
Kはジョイを連れたまま、孤児院に向かいます。そこはロサンゼルス郊外にある治安の悪い地域でした。略奪者たちに攻撃され、Kの乗る飛行車両は墜落します。略奪者たちがKを取り囲みましたが、どこからともなく飛来したミサイルが略奪者たちを吹っ飛ばしました。そのミサイルを発射させたのは、ラヴでした。
難を逃れたKは、孤児院を訪れました。そこは廃工場で、大勢の子供たちがスクラップから電子部品を回収する仕事をさせられていました。Kは監視役の男を脅し、過去の記録書類を閲覧させます。
記録は紛失していましたが、Kはその孤児院として使われている廃工場に見覚えがあるのに気づきます。彼の記憶にあった幼い頃の思い出の焼却炉がそこにありました。そしてその中には、玩具の木馬が隠されていたのです。その木馬の足の裏には「6 10 21」と印されていました。人工的に植え付けられたものと思っていた自分の記憶が本当だったことに、Kは激しく動揺します。

【転】- ブレードランナー2049のあらすじ3

Kはレプリカント用の記憶をデザインする女性科学者のアナ・ステリン博士のもとを訪れます。先天性の免疫障害をもつ彼女は周囲から隔離された施設の中で育ったため空想好きとなり、その特技を生かして記憶のデザイナーとなったのです。
ステリン博士に自分の記憶をチェックしてもらったKは、それが作られたものではなく本物の記憶だと告げられました。自分が単なるレプリカントではなく、人間のように育ってきた存在だと知り、Kは動揺のあまり声を荒げてしまいました。探していたレイチェルの子供は、K自身だったのでしょうか?
ジョシ警部補に呼び出されたKは、検査で異常を検出されてしまいます。そしてジョシに捜査の進捗状況を聞かれたKは、とっさに子供を処分したと嘘をついてしまいました。ジョシはKの言葉を信じたのかわかりませんでしたが、彼に休暇を与えました。
Kが自宅に戻ると、前に街で会った娼婦のマリエッタが訪ねてきました。ジョイは自分が彼女を呼んだのだと言います。ジョイは自分が肉体でKを慰めることができないため、マリエッタの身体を借りようと考えたのです。ジョイはホログラフの体をマリエッタの身体と同期させ、そのままKと一夜を共にしたのでした。
翌朝、目覚めたマリエッタはKがコーヒーを淹れている間に彼の服に発信機を忍ばせました。そんなことには気づかず、ジョイは「もう帰っていいわよ」と用済みになったマリエッタを追い出そうとします。マリエッタは「空っぽの女」と捨てゼリフを残して部屋を出ていきました。
ジョイは出かけようとするKに、追跡されるのを防ぐためエマネーターのアンテナを折って欲しいと頼みます。しかしそうすると、ジョイは部屋のサーバーから切り離され、エマネーターの中にしか存在できなくなってしまうのです。エマネーターが破壊されたら、ジョイも失われてしまう。そう言って一度は断ったKでしたが、ジョイに重ねて懇願され、やむなくアンテナを折るのでした。
街に出たKは怪しげな電子機器の店であの玩具の木馬を調べてもらい、特定の放射線が検出されたことを知りました。その放射線が発生しているのは、現在は汚染されて廃墟となったラスベガスでした。Kはラスベガスへと向かいます。
その頃、ラヴはLAPDを訪れてジョシ警部補からKの行く先を聞き出そうとしていました。しかしジョシが拒否したため、ラヴは彼女を殺害し、警察のシステムを利用してKの現在地を突き止めます。
一方、ラスベガスのホテルを訪れたKは、年老いたデッカードと出会っていました。デッカードはKの言葉を聞かず、銃撃してきます。Kは彼から銃を奪い取りましたが、デッカードはさらにKを殴りつけてきました。Kが無抵抗で殴られていたため、デッカードはようやく彼を信用し、酒を勧めます。デッカードはホテルの廃墟で一匹の犬とともに密かに暮らし、本や古い音楽で無聊を慰める日々を送っていました。
そこでデッカードは、自分とレイチェルの子供が捕らえられて実験材料にされることを避けるため、秘密を守ってくれる人々と協力して情報を隠蔽したと明かしました。子供を守るために離れ離れになったのです。そして子供が今どこにいるか、デッカード自身もわからないようでした。
Kがデッカードのコレクションしている古い音楽を聴いていた時、ラヴの率いる追っ手の部隊がやってきました。Kとデッカードは脱出しようとしますが、追っ手の飛行車両がホテルに突入してきて、デッカードは捕らえられてしまいます。助けようとしたKはラヴによって叩きのめされてしまいました。さらにラヴは、Kが取り落としたエマネーターに気づくと、破壊してしまいます。その寸前、ジョイは「愛してる」とKに告げて消失してしまいました。

【結】- ブレードランナー2049のあらすじ4

ラヴの一味が立ち去った後、負傷して横たわるKのもとに何者かが近寄ってきます。目覚めたKは、自分がマリエッタたちに助けられて治療されたことに気づきました。マリエッタは、フレイサという女性レプリカントに率いられたレプリカント解放運動の一員でした。
フレイサはデッカードの情報擬装に協力したことを明かしました。男女の双子というのは情報を混乱させるための偽装工作で、実際は女の子しかいなかったということです。Kはオトリ役として偽の記憶を与えられた、ただのレプリカントだったのです。
さらにフレイサはレプリカントの出産というのが奇跡で、人間からの解放という大義があることを訴えます。そしてその大義のため、秘密を知っているデッカードを殺害するようKに依頼しました。大義のために死ぬことが人間らしいのだとフレイサは訴えました。
デッカードはウォレスのもとに連行されていました。ウォレスはデッカードとレイチェルの出会いが操作されていたものだったと告げ、さらにレイチェルそっくりに作られたレプリカントを見せて協力を求めます。しかしデッカードはそのレプリカントを一目見ただけで、「彼女の目はグリーンだった」と言って拒否しました。ラヴは即座に用済みになったそのレプリカントを射殺します。デッカードは秘密を吐かせるため、街の外へと連行されることになりました。
一方、フレイサたちの元を離れ、街をさまよっていたKに、巨大なホログラフの広告が語りかけてきました。そのウォレス社の男性向けプログラムの広告は、ジョイと同じモデルでした。ジョイの姿をしたそのホログラフはKに「グッド・ジョー」と呼びかけ、自分を購入するよう薦めます。Kはあのジョイも単なるプログラムに過ぎず、贈られた「ジョー」という名前もまたよくあるパターン化されたものだったことに気づきます。もはやKに信じられるものはなにもありませんでした。
デッカードを護送していたラヴ一味の飛行車両が、何者かの襲撃を受けます。それはKでした。Kはラヴの飛行車両を海岸に不時着させると、運転手を射殺してラヴに戦いを挑みます。
二人が激しく戦っている間、波打ち際に放置された飛行車両は次第に波に呑まれ、沈みはじめました。拘束されたデッカードは車内から逃げ出せません。
ラヴはKに深手を負わせると、波に呑まれようとする車両に駆けつけてデッカードを解放しようとしました。しかし追ってきたKは彼女の頭を掴んで水中に沈め、殺害しました。
ラヴが息絶えたことを確認すると、Kはデッカードを助けて岸に戻ります。
Kはデッカードに娘に会わせると言って、彼をステリン博士のいる施設へと連れて行きました。アナ・ステリンこそが本当のデッカードとレイチェルの娘だったのです。
デッカードが施設の中に入っていったのを見届け、Kは入り口前の階段に座りました。彼の腹部にはラヴから受けた深い傷があります。Kは傷口から出血するままにまかせ、そのまま階段に横たわりました。静かに降り続ける雪が、Kの体に積もりはじめていました。

関連する映画

SF映画

みんなの感想

ライターの感想

往年の名作映画の35年ぶりの続編ということで話題となったこの作品。たしかに旧作『ブレードランナー』の続編としてはこれ以上ない出来映えだと思います。旧作の雰囲気やテーマ性はきちんと継承していますし、前作のデッカードとレイチェルの間に子供ができていたという設定は旧作の観客にとって、なかなか衝撃的なストーリーになっているのではないかと。映像的にも単に旧作をなぞるのではなく、さらにその世界観を広げて新しいブレードランナー世界を構築したと言えるでしょう。
ただ、問題としては前作を丁寧に継承したせいで、映像的な衝撃がいまひとつ失われてしまっているということ。
前作は哲学的かつ深みはありますが、その分非常にわかりづらく、一般の観客になかなか受け入れられない物語でした。しかしそれが名作として語り継がれるようになったのは、とにかく世界観が衝撃的だったからだと思います。それまでのSF映画の未来感を一新したあの世界観は独特のもので、ストーリーに入り込めない観客をも虜にするだけの魅力があったのです。
それに比べて今回の作品は、その辺の求心力がいまひとつ……というか、これは観客の方が既に「こういう未来」を当たり前のものと受け入れてしまっていることもあるのでしょう。だから映像と音楽だけで3時間近い長尺の間、画面に集中させるのはかなりシンドイ体験です。
ストーリーそのものは比較的シンプルですので、もう少し哲学的に意味深な描写を刈り込んでテンポよく話を進めていけば、一見さんにも入りやすい作品になったような気がします。もちろんそうすると作品の深みも失われてしまうので、悩ましいところではありますが。

映画の感想を投稿する