映画:地球に落ちて来た男

「地球に落ちて来た男」のネタバレあらすじと結末

SF映画

地球に落ちて来た男の紹介:1976年制作のイギリス映画。ウォルター・テヴィスの原作小説の実写化作品で、故郷の星を救うために地球に降り立った宇宙人の悲哀を描いている。監督はニコラス・ローグで、デヴィッド・ボウイの初の主演映画となる。日本公開は1977年。

あらすじ動画

地球に落ちて来た男の主な出演者

トーマス・ジェローム・ニュートン(デヴィッド・ボウイ)、ネイサン・ブライス(リップ・トーン)、メリー・ルー(キャンディ・クラーク)、オリバー・ファーンズワース(バック・ヘンリー)

地球に落ちて来た男のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 地球に落ちて来た男のあらすじ1

地球に落ちて来た男のシーン1 大気圏に突入する宇宙船のような機体が、猛スピードでニューメキシコ州の湖に落下します。しばらくすると、青白く痩せた美しい男が降り立ちました。
数日後街に辿り着いた男は、貴金属店の開店と同時に入り込みます。怪しむ店主にイギリスのパスポートを見せて、トーマス・ジェローム・ニュートンと名乗ります。
彼は妻にもらったイニシャル刻印入りの指輪を換金してもらいたいと頼み、20ドルの値がつけられました。
それから川べりに向かったトーマスは、川の水をカップですくってゴクゴクと飲むのでした。

その後トーマスは、凸レンズのメガネがトレードマークのオリバー・ファーンズワース弁護士の元を訪ねます。
ファーンズワースは特許を専門としており、トーマスは持参した書類を彼に読ませます。
そこにはRCAやデュポン、コダックなどを手中に収められる9つの特許が記されており、ファーンズワースは驚愕します。この技術を使えばカメラ産業を独占できるとして、利益は3億ドル以上になると告げました。
トーマスは特許の売り込みをファーンズワースに一任させ、収益の一部を渡したいという好条件を提示します。
ファーンズワースは不思議がりますが、莫大な金を必要としているトーマスは、彼を通して「ワールド・エンタープライズ」という会社を設立するのでした。

その後、トーマスは歌舞伎のようなうさんくさい舞踊劇を鑑賞します。

化学の博士号を持っている大学教授のネイサン・ブライスは、妻と子どもに逃げられて以来、教え子である複数の女子大生と淫らな行為に耽っていました。
あるとき、ふざけた女子学生が行為をカメラで撮影します。そのカメラはワールド・エンタープライズ社製で、撮影したものが自動的にカラー現像される代物でした。
それを見たブライスは、ワールド・エンタープライズ社で働きたいと思うようになるのでした。

【承】- 地球に落ちて来た男のあらすじ2

地球に落ちて来た男のシーン2 ワールド・エンタープライズ社のオーナーになったトーマスは、カメラの特許によって莫大な金を手に入れます。
社長を務めるのはファーンズワースで、一躍大富豪となったトーマスの素性や目的を知る者は誰もいませんでした。
運転手付きの高級車を乗り回す身分になったトーマスでしたが、車やエレベーターのような高速で移動する乗り物を嫌っていました。

ある日、単身休暇をとることにしたトーマスは、ニューメキシコのホテルにやってきます。
ホテルの部屋に案内される最中、彼はエレベーターの揺れに気分が悪くなり、鼻血を出して失神してしまいます。
案内係をしていた従業員のメリー・ルーは、トーマスを抱きかかえて部屋まで運び込みました。トーマスは嘔吐し、メリー・ルーは彼を介抱します。
気分がよくなったトーマスに、メリー・ルーはアルコールを勧めます。しかし、彼は水しか飲めませんでした。
部屋を立ち去るメリー・ルーに、トーマスはテレビを運び込んでほしいと頼みます。
この後、2人は恋仲に発展するのでした。

大学を退職したブライスは、ワールド・エンタープライズ社に入社希望の手紙を送り続けていました。
願いが叶って社員になれた彼は、研究員として高給を得るようになります。

地球へ来てしばらく経つと、トーマスは何台ものテレビに囲まれる生活を送っていました。
彼はニュースや映画などから人間社会の知識を吸収して、ファーンズワースに指示を出し続けていました。
一日中テレビを同時に見続けるトーマスに、メリー・ルーはジンを勧めます。彼女はミステリアスなトーマスに惹かれて、毎日のように彼の部屋に足を運ぶようになっていたのです。
ジンを飲み干すトーマスに、メリー・ルーは一緒に教会へ行こうと誘いますが、彼は拒否します。それから自身に妻子がいることを初めて明かすのでした。

その後、メリー・ルーと教会に行くことになったトーマスは、わざと音程を外した讃美歌をうたいます。
歌いながら、彼は故郷の星のことを思い浮かべていました。

トーマスはメリー・ルーを連れて、以前自分が墜落したニューメキシコの湖へ行きます。
一人になったトーマスは、砂漠化した惑星で妻子を残して、一人宇宙船に乗り込んだときのことを白昼夢のように思い出すのでした。

【転】- 地球に落ちて来た男のあらすじ3

地球に落ちて来た男のシーン3 それからトーマスはファーンズワースに指示を出し、ワールド・エンタープライズ社の資金を使って、宇宙計画に乗り出すことにしました。
ブライスは計画の技術面を任されることになります。

トーマスは湖畔に豪邸を建てて、メリー・ルーとの生活を始めます。
彼はメリー・ルーに天体望遠鏡をプレゼントして喜ばせます。幸せ絶頂の2人は、その後激しく愛し合いました。
しかし、この頃からトーマスは酒に溺れるようになっていたのです。
ある日、テレビばかり観て話をしてくれないトーマスに耐えかねたメリー・ルーは、「忌まわしいテレビを消して」と注意します。ところが、トーマスは言うことを聞かず意地悪そうに笑ってみせて、メリー・ルーは半狂乱になってしまうのでした。

トーマスはブライスに会い、宇宙船の内部を見せて仕事を指示します。
謎の多いトーマスの素性を疑うブライスは、彼に「Through hardship to the stars.(困難を経て星へ)」という言葉を、ラテン語で言って聞かせます。
これは英国空軍の標語のため、イギリス人であれば知っているはずでしたが、彼は知りませんでした。

一方、ワールド・エンタープライズ社の一人勝ちを苦々しく思う者たちが現れ、ファーンズワースの付近で不穏な空気が流れ始めていました。

ある日、ブライスは自宅にX線カメラを仕掛けて、トーマスを招き入れます。
そして、彼の正体を暴くのでした。

故郷の星に帰ることを決意したトーマスは、メリー・ルーに別れを告げて、2人は言い争いになります。
トーマスは洗面所に閉じこもり、ずっと着けていたカラーコンタクトをとります。そして心配して様子を見に来たメリー・ルーに、突如自分の本当の姿を見せます。
毛髪がなく肌が真っ白で、は虫類のような金色の目をしたトーマスを見たメリー・ルーは、恐怖のあまり失禁してしまいます。
落ち着きを取り戻したメリー・ルーは、ベッドに横たわるトーマスに近づいて愛し合おうとします。しかし、彼が全身から出す粘液に触れて絶叫し、部屋を飛び出してしまうのでした。
その後、再び人間の姿に擬態したトーマスとメリー・ルーは、静かに語り合いました。

ブライスがカメラを仕掛けたことに気づいていたトーマスは、彼を信頼に値する人物と見なして、自身の正体を明かします。
故郷が干上がって水を求めて地球にやってきたこと、残してきた妻子の命の灯が尽きようとしていることを語るのでした。

【結】- 地球に落ちて来た男のあらすじ4

地球に落ちて来た男のシーン2 ついにトーマスの宇宙船が完成して、世間でも大きな話題となります。
メリー・ルーはファーンズワースを通して手切れ金を渡されますが、「彼と一緒にいたい」と泣き崩れるのでした。
自宅に戻ったファーンズワースの元に、ワールド・エンタープライズ社を敵視する男たちが押し入ります。抵抗もむなしく、彼は高層階の窓から投げ落とされて死亡しました。

一方、トーマスにも魔の手が忍び寄っていました。
宇宙船に乗り込む予定だったトーマスは、ブライスの密告によって宇宙人であることを知られてしまい、研究材料として監禁されてしまうのです。
医者たちはトーマスの意思を無視して、さまざまな検査や痛みを伴う生体実験を繰り返します。実験以外のときは、ホテルの部屋で一人酒を飲みながらテレビを観る、退廃的な日々を過ごしていました。

長い年月が過ぎ、ブライスは中年になったメリー・ルーに、トーマスが故郷に帰れず監禁されていることを教えます。
トーマスの居所を探し当てた彼女は、変わらず美しい彼との再会に感激します。2人はおもちゃのピストルを発砲しながら、数十年ぶりに抱き合うのでした。
その後メリー・ルーは、トーマスが本当は故郷に帰りたいと思っていないことを指摘します。さらに、医者たちの前で正体を見せたら解放されるはずだと助言しますが、トーマスは拒否して怒り出します。
言い合いになった2人は、互いに愛していないことを確認して、ケンカ別れしてしまうのでした。

トーマスの宇宙船は破壊されてしまい、さらに月日が経過していました。
トーマスはいつの間にか監禁から解かれており、自分の存在が忘れ去られていることに気づきます。
彼は部屋を出て、ホテルから静かに逃げ出しました。

年老いたブライスは、メリー・ルーと結婚して、ささやかな生活を送っていました。
ある日、トーマスが作ったレコードを偶然見つけたブライスは、彼の居場所を探し出すことにします。

依然として若い姿のままのトーマスは、カフェテラスで一人酒を飲んでいました。
彼の目は研究材料にされていたときに浴びせられたX線のせいで、ほとんど見えなくなっていました。さらに、アルコール中毒のせいで手元もおぼつかないのです。
トーマスはメリー・ルーのことを尋ねますが、ブライスは彼女と結婚したことを話しませんでした。
故郷に残してきた妻子はすでに亡くなっていると語るトーマスに、ブライスは「全てが辛辣すぎないか?」と問います。彼は「あなたが僕の星に来ても同じ扱いだった」と答えました。
そしてトーマスは、資金がまだ残っているのでブライスの力を貸してほしいと頼みます。しかし、言葉とは裏腹に酒に酔った彼がうなだれる場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

デヴィッド・ボウイの出で立ちは宇宙人そのもので、特異な設定も何ら違和感なく鑑賞できました。映画前半部は主要人物の長々とした濡れ場シーンに嫌気が差していたのですが、説明的なセリフなどを極力抑えた内容に好感を持ちました。SF映画としても、大きな目的があって地球にやってきた宇宙人が、文明に溺れて堕落してしまうというストーリーはかなり新鮮でおもしろかったです。ラストの何とも言えない切なさも後を引き、鑑賞後は気だるくなってしまったのですが、デヴィッド・ボウイファンの方にはおすすめです。

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