「アイインザスカイ世界一安全な戦場」のネタバレあらすじと結末の感想

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場の紹介:2016年12月公開のアメリカ映画。人間が直接、戦場で戦う事のない、無人偵察機による攻撃という新たな戦争の形を描くサスペンス。危険なテロリストの排除を巡って、様々な人々の思惑が交錯し、それぞれの戦場でのモラルが問われる。

予告動画

アイインザスカイ世界一安全な戦場の主な出演者

キャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)、スティーヴ・ワッツ中尉(アーロン・ポール)、フランク・ベンソン中将(アラン・リックマン)、ジャマ・ファラ(バーカッド・アブディ)、ブライアン・ウッデール閣外大臣(ジェレミー・ノーサム)、キャリー・ガーション上等航空兵(フィービー・フォックス)、ジェームズ・ウィレット英国外相(イアン・グレン)、エド・ウォルシュ中佐(ギャヴィン・フッド)、アンジェラ・ノース政務次官(モニカ・ドラン)、ケン・スタニックアメリカ合衆国国務長官(マイケル・オキーフ)

アイインザスカイ世界一安全な戦場のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①アメリカとイギリスとケニアが協力し過激テロのアル・シャバブに訪れるテロリストを捕獲する作戦が決行。ドローンで偵察するとテロの準備がなされており、捕獲から攻撃に命令が切り替わる。ところが攻撃家屋のそばで少女・アリアがパンを売り始めた。 ②アリアをどけさせる作戦は失敗、少女へ被害が少なくなる地点へ攻撃するが、爆発に巻き込まれたアリアは病院で亡くなった。

【起】- アイインザスカイ世界一安全な戦場のあらすじ1

〝戦争の最初の犠牲者は 真実である
       ――アイスキュロス〟

ケニア・ナイロビ 東アフリカ時間AM7:00
自転車修理を行なう父に、自転車のリム(タイヤの内側にある丸い金属性の円環)を使ってフラフープを作ってもらった幼い娘・アリアが、庭で遊びます。
母は売り物のパンを焼いています…。

(以後、舞台はあちこちに飛ぶのだが、先に一括してまとめさせていただく)

〔イギリス・ロンドン 常設統合司令部(PJHQ) ノースウッド〕
・司令官は初老女性のキャサリン・パウエル大佐
 ここで現地に命令を下します。

〔イギリス内閣府 ロンドン ホワイトホール(通称:コブラ)〕
・えらいさんは、ここに詰めている(5人)
 初老男性の「フランク・ベンソン中将」の指揮の下、ベンソンの会議担当「クリアリー」や「ジョージ・マザーソン法務長官」や「ブライアン・ウッデール閣外大臣」や、紅一点の「アンジェラ・ノース政務次官」が揉めに揉め、責任のたらい回しをします。

〔アメリカ ネバダ州 クリーチ空軍基地〕
・偵察用小型ドローンを操縦しているのは、ここ(若い男女)
 若い男性スティーヴ・ワッツ中尉と、さらに若い女性キャリー・ガーション上等航空兵が担当します

〔ケニア・ナイロビ〕
・現地の工作員がいます。特殊部隊もいますが、出動態勢を取ったまま動きません(事情あり)
 現地工作員は若い男性ジャマ・ファラとバンに乗った女性で、奮闘します。

(映画では以上のところを主体にして、ほかにもシンガポールだの中国・北京だのと、あちこちに命令をたらい回ししてかなりイライラしますが、これが映画の主たる目的。
なによりも…この映画は「非常にシリアスで重たい」ものです…)

作戦当日。
イギリスのサリー州に住むキャサリン大佐は、朝4:15に起床するとパソコンを起動させ、指紋認証でメールを閲覧します。
そこには先に派遣した男性工作員・アンワルが殺害されたのを知らせるメールが、URLつきで届いていました。

ソマリアのイスラム武装勢力〝アル・シャバブ〟が最近、過激さを増しています。
2年前にナイロビのショッピングモール襲撃事件では、試写67人、負傷者175人。
今年4月にはガリッサ大学に押し入って、学生など147人を殺害しています。
イスラム法の厳しい徹底を目的としており、国連に支援されたソマリア政府、イギリス、ケニア軍を敵視しています。

これを受け今回はイギリスとアメリカ統合作戦で、〝アル・シャバブ〟のテロリストを捕獲する作戦が動こうとしていました。
入ってきた情報によると、この日、ナイロビ郊外の〝アル・シャバブ〟の協力者シャヒド・アフメド宅に、重要人物が4人訪問するのです。
ひとつは、勧誘された若者たちモハメド・アブディ・サラーム(アメリカ国籍)と、ラシード・ハムード(イギリス国籍)の2人の男性。彼らは自爆テロ実行部隊として、この日やってくる予定です。
もうひとつはソマリア人のアブドゥラ・アル・ハディと、その妻アイシャ・アル・ハディです。キャサリン大佐の本命はこの夫妻です。
妻のアイシャは結婚後に名前を変えていますが、元はスーザン・ダンフォードというれっきとしたイギリス人です(以後ずっとダンフォード呼びなので、そう記す)。
ダンフォードは昔から問題児で、15歳の時に改宗し、ロンドンで過激思想に走りました。
アル・ハディと結婚後はそれが増し、夫妻はケニアでの自爆テロにも関与しています。
東アフリカ最重要指名手配リストの4番と5番(妻・ダンフォードが4番、夫が5番)で、キャサリン大佐はこの6年間ずっとダンフォードを追っていました。
この日の目的は殺害ではなく「捕獲作戦」です。
全員が協力者のアフメド宅に揃い次第、ケニア特殊部隊を突入させる予定でした。

ジョモーケニャッタ空港では、工作員のジャマ・ファラが2人の若者がケニア入りするのを、カメラで隠し撮りして顔確認します。
アメリカのクリーチ空軍基地では、若い男女のワッツ中尉とキャリー航空兵が交代任務に就こうとしていました。
これから大変なことが起こるのを知らないので、ワッツ中尉もキャリーも明るい顔です。
キャリーは空軍に1か月前に入隊したばかりで、ワッツ中尉は入隊2年ですが任務に就くのは3か月前からです。
彼らが操縦するのは、アメリカ軍のドローン、MQ-9リーパー偵察機(通称:リーパー)でした。上空22000フィート(約6700m)を飛んでいる、飛行機の形をしたものです。
操縦席にあたる場所の下部にカメラが搭載されており、その映像を各施設で見ることができます。
さらにリーパーには武器も搭載できます。念のためヘルファイアというミサイルを2つ積んでいますが、勝手に弾数を減らしたマット・レヴェリー航空隊長を、弾数の変更の時には指示を仰げとキャサリン大佐が叱ります。
この「空の目(アイ・イン・ザ・スカイ EYE IN THE SKY)」で偵察しながら、状況を見極めていきます。

弾数の変更があったものの、現状ではさほど支障はありませんでした。
テロリストが集まる家が、映像で映し出されます。目的の家は赤い屋根の一軒家です。
上空からだと中に人がどのくらい集まっているのか分からないので、キャサリン大佐は現地工作員に指示します。

【承】- アイインザスカイ世界一安全な戦場のあらすじ2

現地工作員のジャマ・ファラと女性は、周囲に溶け込むために修理のマークを施した車に乗っていました。
女性はハチドリ(小さな鳥)の形をしたドローンを操作して、家の中を見ようとします。
しかし窓にはブラインドがあり、向きの関係であまり見えません。さらに外光の反射で窓ガラスが光るので、中が全く分からない状態でした。

(と、このように実はドローンといっても4つの輪がぐるぐる回る、民間用のドローンではない。完全に軍用タイプで、その多様性に目を見張る)

現場に変化がありました。家の中から人が出てくると、車に乗り込み始めたのです。
誰が車に乗り込んだのか、キャサリン大佐は知りたがります。
女性が1人いたのですが、それが目当てのダンフォードなのか、家の持ち主の妻なのかが分からず、思わず舌打ちしました。舌打ちしたのはキャサリン大佐だけではなく、現場のみんなが思わず溜息をもらします。
ターゲットが動き始めたので、上空の空の目・ルーパーで追跡を開始しました。
それと共に、現地工作員のジャマ・ファラたちも急ぎます。
移動すると聞いたジャマ・ファラは、現地でうまく溶け込めるように、途中でバンを止めさせると、市場でバケツを売っている男のバケツを買いあさりました。
男性のジャケットも購入しますが、ふっかけられます(言い値で買った)。

車はソマリア商人アマロゥ・ムフタル宅で止まりました。乗っていた人たちが家に入ります。
その地区は周囲を〝アル・シャバブ〟とケニア軍が混在する、治安の悪い地域でした。民家もたくさんあり、通行人も多い場所です。
移動した家は茶色のトタン屋根で、正方形の平屋(1階建て)でした。
空の目・リーパーは家とその周囲を監視します。

ジャマ・ファラ工作員は商売人の扮装をして近づくと、バケツを売る振りをします。
壁に背を預け、スライド式のスマートフォンを出すと、煙草の箱に隠したカナブンの形のドローンを出しました。スマートフォンが操縦を兼ねていますが、操縦機能だけでなく指示のメッセージが入ると表示されるようになっています。
カナブン型のドローンを飛ばして家の中に入れると、天井近くの梁で止まらせました。女性の頭の後ろで止まったので顔が見えず、移動させて横顔を確認します。
女性はキャサリンが6年追っていたダンフォードでした。顔認証で裏付けが取れます。
これで全員が揃ったことが分かりました。

しかし当初の場所から移動したために、作戦変更を余儀なくされます。
その場所に特殊部隊を突入させると、甚大な被害が発生します。銃撃戦が展開されるのは必至で、一般市民にも被害が出ます。
キャサリン大佐はフランク中将に殺害の許可を取りました。内閣府では殺す殺さないで揉め始めます。
内閣府で揉めているあいだに、新事実が発覚しました。
キャサリン大佐がジャマ工作員に他の部屋の確認も命じていたのですが、ジャマ工作員がカナブンのドローンで屋内を偵察したところ、自爆ベストと大量の爆薬が置かれている部屋があったのです。
さらにそこでは、ビデオカメラの設置もしていました。犯行声明を録画しようとしているのです。
つまり彼らは、新たに勧誘した若者2人に自爆ベストを着用させ、犯行声明を録画した後、繁華街の人が多いエリアでテロを実行しようとしているのでした。
一番近い地域だと、80人ほどの死者が出そうです。

キャサリン大佐はただちに攻撃を判断しますが、内閣府ではまだ揉めていました。
誰もが命令の判断を下したくない(判断を下した者が、あとで責任を負うことになるから)ので、意見をたらい回しします。
さらには、若者に米国籍の者がいるから、アメリカの許可を得ないとならないと言い出しました。アメリカはすでに了承済みだ(そもそもアメリカとの統合作戦なので)とキャサリン大佐は言いますが、念のため上層部に確認を取ってみると、イギリス内閣府は言い出します。
こうして現場がイライラするなか、内閣府はシンガポールにいる外務大臣に連絡を取ります。

そうしている間に、ジャマ工作員がスマホをいじっているので、ゲームをしているのだと思った少年・ハリドが見せてくれと近寄ってきました。
ジャマ工作員は「バケツを代わりに売ってくれれば、金は山分けする」と話を持ちかけて、ハリドの気持ちをそらします(相手がいくら少年とはいえ、任務内容を見せちゃダメ)。
シンガポールの外相(外務大臣)はエビアレルギーで、スピーチしながら会食で食べた食事にエビが入っていたらしく、気分が悪くなっていました。
予定を早めに切り上げてホテルに戻りましたが、顔は赤く、腹を下しています。

【転】- アイインザスカイ世界一安全な戦場のあらすじ3

トイレにこもる外相に、判断が委ねられました。
外相は「アメリカの国務長官に聞いてみろ」と、また責任を他者に丸投げします。
アメリカ国務長官は中国・北京で、卓球親睦会に参加していました。話を聞き「攻撃を許可する」と即答します。
(何度も書くが、アメリカとイギリス統合作戦が決まっており、アメリカとしては少数の危機は大数の危機の前に根絶すべきという考えが徹底している)

その頃、さらに状況は変化していました。空の目・リーパーを操縦しているワッツ中尉が気付きます。
攻撃する部屋のすぐ横で、少女・アリアがパンを売り始めたのです(冒頭のフラフープの少女)。
ヒジャブという、身体を隠す赤い布をまとった姿は、けなげでした。
上層部からの指示を待つあいだ、ワッツ中尉とキャリーはドローンを該当家屋だけではなく、周辺にも照準を合わせており、アリアがフラフープで遊んでいる姿を目に留めて、ほほえましいと目を細めていました。それは他の場所の作戦員たちも目にし、つかの間ではありますが、なごやかなムードが流れていたのです。
そんな背景があったため、攻撃命令が出された時、ワッツ中尉は思わず上官のキャサリン大佐に進言します。
該当の部屋(部屋単位で攻撃が定められるほど、精度が高い)を攻撃すると、「少女を含めた付随的損害予測(CDE)が変化した、ついては再考を願う」。
その通りなので、歯噛みしながらキャサリン大佐は攻撃中止を命じ、再考に移ります。

キャサリン大佐がまず考えたのは、パンを買い占めさせてアリアをその場所からどかせることです。
ジャマ工作員に指示し、パンを買わせようとしました。ジャマはカナブンのドローンはそのまま家の梁に残すと、バケツを1つだけ残して少年・ハリドに与えました。
1つのバケツを持ってアリアのところへ行き、ジャマ工作員が買い占めると言います。
(余談になるがパンは大きく固め。直径30cmほどの円形、厚みは5~6cm)
買ってパンをバケツに入れていると、付近にいた軍隊がジャマ工作員を見とがめました。
以前に見た事があると言い、相手の男性は露骨に警戒をしたので、ジャマ工作員はパンを放りだして逃げ始めます。
追って来た軍隊は銃撃しますが、ジャマ工作員は民家を通りぬけて、最終的には車両の下に隠れて難を逃れました。
それらの一部始終を、常設統合指令部も、内閣府も、空軍基地の2人も、固唾を呑んで見守ります。

ジャマ工作員の無事にほっと胸をなでおろしたのもつかの間、アリアのところへカメラを戻すと、アリアは落としたパンを拾って再び机の上に並べていました。また売るのかと、キャサリンは思わず溜息をつきます。
法務長官のジョージに、キャサリン大佐は訴えました。
このままテロが実行されると80人の男女が犠牲になる、ここで攻撃すると1人の民間の少女が犠牲になる、どちらを選ぶべきかと言います。
内閣府ではまたもや、意見が割れていました。
アメリカの女性・ゴールドマンが割って入り「ためらいなく攻撃すべき」と主張します。
シンガポールの外相は、言葉を濁しました。というのも、もし映像が漏れてYou Tubeにアップロードでもされると、国際的な世論の批判に遭うことが必至だからです。
法的議論と軍事的議論とで意見が飛び交います。
内閣府のアンジェラ政務次官は「少女を助けるべきだ」と主張しました。少女の命を犠牲にしてはならないと、顔をこわばらせて言います。
意見がまとまらないので、イギリス首相に聞いてみようという話になりますが(またたらい回し)、首相はストラスブーグで連絡が取れない場所にいました(壇上にいるかなにかで、それを止めてまで意見を聞くということはできない)。

議論が進むなか、アリアのパンが1枚売れます。さらに別の女性が来て2枚買い、さらにまた2枚売れました。残りはあと2枚です。
(余談、ジャマ工作員が放り投げて逃げた時、1つのパンだけ割れた。割れたパンは売っておらず、少女の横のバケツに入れられている)
誰もが、早くパンが売れて少女が立ち去ればいいのに…と祈る気持ちです。
そうしている間に、家屋内では2人の若者が自爆ベストを着用し終わり、録画を開始しています。
そこでカナブンのドローンのバッテリーが切れました。屋内の映像が見られなくなります。
もう一刻の猶予もありません。
キャサリン大佐は内閣府に対し「この周辺地帯の損害(CDE)が50%以下ならよいか」と確認します。現在は少女のいる位置に及ぼす影響は、65~75%です。
ベンソン中将が頷きました。
同じ部屋にいる黒人のサッド軍曹が、被害予測(CDE)を出しています。キャサリン大佐はそこへ行き、少女に最も危険をおよぼさない爆弾投下の位置を聞きました。

【結】- アイインザスカイ世界一安全な戦場のあらすじ4

サッド軍曹は、家の北側を指します(少女がいるのは南側)。屋内の爆薬の誘爆も計算に入れると、「45%になるかもしれない」と言いました。
多分に推測です。というか、キャサリン大佐の顔色をうかがいながら、サッド軍曹が「言わされた」ようなものです。
何があってもサッド軍曹に責任を押し付けないとキャサリン大佐は断言し、内閣府に家の北側を示し、ここだと45%だと答えました。
攻撃の命令が下ります。

ワッツ中尉のもとへ、攻撃命令が下りました。ワッツ中尉とキャリーは、涙目になりながらも遂行します。
ヘルファイアが発射されました。着弾まで50秒です。
車の下に隠れたジャマ工作員は、ボールを蹴って遊んでいた少年・アリを呼び寄せると金を渡し、モスク(礼拝堂)を左に曲がった角のところにいる少女のパンを買ったら残りの金をやる、持って帰れば謝礼も渡すと言いました。ただし、5分以内にと付け加えます。
少年・アリは全力疾走しました。
着弾までなすすべもなく見守る一同は、アリアのパンを買いに来た少年の姿を見ます。
売りきれたのでアリアは片付け始めました。机の上の布を畳み、バケツを持って去ろうとする姿を見ながら、キャサリン大佐は「急いで!」と思わず口に出します。
家の北側にミサイルが落ち、家は一瞬にして爆発炎上しました。爆発のほうが主体で、炎が上がるのは室内の一部です。
大量の砂ほこりが舞い、それがおさまるのをみんな固唾を呑んで見守ります。

少し離れた場所で倒れている映像を、キャリーがズームで拡大します。
それは倒れたアリアでした。背中に破片が刺さったらしく、複数箇所から出血しています。
アリアがもぞもぞと動くのを見て、まだ生きていると一同は確認しました。
キャサリン大佐から、爆破地点の遺体確認の命令が下ります。
涙をぬぐいながら、キャリーとワッツ中尉は爆破地点にカメラを移しました。夫のアブドゥラの遺体、シャヒドの遺体は確認されますが、東アフリカ最重要指名手配リスト4位のダンフォードが確認できません。
がれきの下からダンフォードが出てきました。それを見た瞬間、キャサリン大佐は再攻撃の命令を下します。
ワッツ中尉は2つめのヘルファイアを発射しました。着弾までまた50秒あります。

アリアの家は、爆発地点の北東側に位置していました。爆破の衝撃で、自転車修理で庭にいた父は吹き飛び、母は屋内で家具の下敷きになります。しかし2人ともアリアよりは遠い場所にいたため、無傷でした。
爆発直後、父がアリアのところへ行きます。アリアを抱き上げる父に、遅れて母も走り寄りました。
その時、2回目の衝撃が襲います。
2度目の衝撃の後、アリアの両親は駆け付けたケニア軍に頼み、最寄りの病院へ運んでもらいます。
ジープに乗せられて運ばれるアリアを、ジャマ工作員は見送りました。
キャリーとワッツ中尉は、再び遺体を確認します。ヒジャブがめくれ頭部のみになった遺体の耳部分が、ダンフォードのものと一致しました。
誰も言葉を発しません。
そのなか、任務完了とキャサリン大佐が声を出します。

キャサリン大佐はサッド軍曹に、報告書には損害予測(CDE)は最大45%だったと書けと言います。
雨の中、車で帰宅するキャサリン大佐の顔は、沈鬱でした。メンバーの中で最も傷ついたのは、キャサリン大佐かもしれません。
内閣府では、残ったアンジェラ政務次官がフランク中将に、「恥ずべき作戦だ。あなたは安全な場所で判断を下したのよ」と声を荒らげて責めます。
フランク中将は、静かに答えました。自分が5つの自爆テロ作戦で遺体を片付けた経験があり、現場はバラバラになった遺体ばかりだと言ったうえで「決して軍人に行ってはならない。彼が戦争の代償を知らないなどと」と答えます。
出世して会議の席上にいましたが、フランク中将だって軍人なのです。
アンジェラ政務次官も、コーヒーとビスケット片手に人の生死を決めていた一員なのです。
(紅茶じゃなかった、イギリスなのに…)

フランク中将は会議の前、娘の欲しがる人形を購入していました。目が動く人形を購入後、電話で確認すると欲しいのは身体が動く人形でした。
部下が気を回し、身体が動く人形を代わりに購入してくれていました。礼を言って受け取りながらも、フランク中将は意気消沈したままです。
アリアは病院に運ばれたものの、助かりませんでした。両親は遺体にとりすがって泣きます。
ワッツ中尉とキャリーは、もうずいぶん長いあいだ作戦室にこもっていた気持ちでした。
部屋に入る前の明るさはすっかり影をひそめ、部屋を出る2人は沈痛な面持ちです。
そこへ上官が現れると、「ゆっくり休め。12時間後に戻ってこい」と告げます。
(これは単なるひとつの任務であって、次にまだまだ任務が控えていることを示唆している)

(エンドロール)アリアがフラフープで遊ぶ映像。

みんなの感想

ライターの感想

これは…重たい。見終わった後、なんともいえないブルーな気持ちになる。
でも、それを覚悟しながら見てほしい。無理だろうけど、地上波に乗せてほしい。
まず驚くのは「軍用ドローンの進化ってすごい!」。カナブンの精密さは目を見張った。これ以後、ちょっと大きな虫を見たら、ドローンかと確認しちゃいそう。
序盤はそんな感じ。中盤は…もうイライラするね。この映画の目的だよね。
えらいさんがいかに責任を負わず、のらりくらりとかわしてたらい回しにするかが、ほんと見てて腹が立つくらい。
おまえらはなんのために内閣府に顔を揃えているのだ! と怒りたくなるくらい。
そして終盤、爆弾が投下されて以降は、登場人物みんな言葉少ななわけですが、それも理解できる。
心を打つのは、スネイプ先生、もとい、フランク中将の「決して軍人に言ってはならない。彼が戦争の代償を知らないなどと」という一言。
みんな作戦メンバーは心がちぎれるような思いをしつつ、それでも決断して実行した。それを一概に責めることはできない。
今後、ドローン採用で本当に、戦場に人がいない作戦が遂行されるようになるのか。そらおそろしいと思った。
ぜひ見て、そして討論してもらいたい映画。いろいろ考えさせられる。

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