映画:アメリカの友人

「アメリカの友人」のネタバレあらすじと結末

アメリカの友人の紹介:ヴィム・ヴェンダース監督によるネオ・ノワール。原作は「太陽がいっぱい」で知られるパトリシア・ハイスミスの小説で、デニス・ホッパーとブルーノ・ガンツが主演を務めた。難病に冒されている中年男性がマフィアの暗殺計画に巻きこまれていく。第28回ドイツ映画賞では、監督賞と編集賞を受賞した。1977年 西ドイツ・フランス合作。

あらすじ動画

アメリカの友人の主な出演者

トム・リプリー(デニス・ホッパー)、ヨナタン・ツィマーマン(ブルーノ・ガンツ)、マリアンネ・ツィマーマン(リサ・クロイツァー)、ミノ(ジェラール・ブラン)

アメリカの友人のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- アメリカの友人のあらすじ1

物語の舞台はドイツ、ハンブルク。額縁職人のヨナタンは妻マリアンネと幼い息子と穏やかな日々を過ごしていました。幸せな家庭を築いていたヨナタンですが、自身は血液の難病を患っており、日々病院で検査を受けていました。

そんなある日、ヨナタンはとある絵画のオークション会場でリプリーというアメリカ人の中年男と出会いました。リプリーはヨナタンに握手を求めますが、ヨナタンはリプリーが投資目的で絵画を購入していることを快く思わず、握手を拒否しました。ヨナタンが去った後、リプリーはオークション関係者からヨナタンの病状を知り、ある考えを思いつきました。それは、ミノというマフィアから依頼されている人殺しをヨナタンにやらせようというものでした。

リプリーは早速ヨナタンと接触を図りました。先日からは一転、ヨナタンはリプリーに柔和な態度を取り、オークションでの失礼を詫びました。ヨナタンはリプリーからの額縁制作の依頼にも快く応じましたが、2,3日で作ることを約束しました。

それからすぐ、ヨナタンは友人から一通の手紙を受け取りました。そこには、ヨナタンの症状が悪化したと聞いて心配していると書かれていました。わざわざ友人が手紙を送ってきたこと、また、なぜか病気の悪化と書いていることに疑問を覚えるヨナタン。胸騒ぎを覚えたヨナタンは主治医を訪ね、病気が悪化しているかどうか検査してもらいました。その結果、数値に変化がないことがわかり、ヨナタンは安堵します。その一方で、誰かがデマを流しているのではないか、とヨナタンは疑い始めていました。

その後店に戻ると、そこにはミノというスーツを着た中年男がいました。ミノはなぜかヨナタンの個人情報をよく知っており、残された妻子に金を残したいなら人殺しをしろ、と頼んできました。殺す相手はマフィアの人間で、報酬は25万マルクでした。ミノはヨナタンの主治医が病状を隠していると揺さぶりをかけ、ヨナタンはひどく困惑します。ヨナタンはミノの前から去り、再び主治医の元へ向かい、再検査に臨みました。結果は以前と同じで、主治医からは症状が変わっていないとの診断をヨナタンは受けるのでした。

ヨナタンはマリアンネに今日起きた奇妙な出来事を明かし、バカバカしいとうんざりしていましたが、一方のマリアンネの表情は固く、夫に心配の眼差しを向けていました。その後もヨナタンは気にすまいとしますが、ミノからは一方的に大金を送られてしまい、病状もひどくなる一方でした。

ヨナタンは耐えきれずミノに連絡をとると、送った金でパリの専門医に診てもらうようアドバイスを受けました。ヨナタンは店の客が予約を取ってくれたとマリアンネに嘘をついてパリへと旅立っていきましたが、マリアンネはそんな夫の言葉に不信感を抱くのでした。

【承】- アメリカの友人のあらすじ2

ヨナタンは朝一の便でパリに着くと、ミノと合流し病院に向かいました。ヨナタンの検査が終わると、ミノは再び人殺しを依頼してきましたが、ヨナタンはそれに応じる気はありませんでした。その数時間後、ヨナタンは検査結果をミノから受け取りました。そこに書かれていた内容にヨナタンは落胆し、最期の時が近いことを自覚しました。

ヨナタンはミノの依頼を受け入れ、サミュエルという名の男を殺すため駅に向かいました。ヨナタンは電車に乗る標的を追い回した末、人気のない駅構内でサミュエルの背中に銃弾を放ちました。ヨナタンは事前のミノからの忠告を無視し、走ってその場から逃げてしまい、その目立った姿は監視カメラに撮られてしまいました。その日の夕方、ヨナタンは何事もなかったかのように帰宅しますが、マリアンネはパリでなにかあったのではないかとひそかに心配するのでした。

翌日、ヨナタンが店を開くと、リプリーが来店しました。二人は作業場で作りかけの額縁を見て、たわいもない話をしました。その後、ヨナタンはミノと再び会い、新たな殺しを依頼されました。今度は列車の中でマフィアの男を殺して欲しいというもので、決行日は明日でした。ヨナタンはもう二度と殺しをしないと返答しますが、ミノはきっとヨナタンならやってくれると確信していました。

その夜、リプリーはミノからヨナタンに新たな殺しを頼んだことを聞かされ、驚愕しました。列車の中での殺人はリスクが高く危険だとリプリーは忠告しますが、ミノは今さら計画を変更する気はありませんでした。

その後、リプリーはヨナタンの店を訪ね、それとなく絵画の修復を明日できないかと尋ねますが、ヨナタンは予定があるからできないと返答しました。リプリーはこのヨナタンの返答に悪い予感を覚えました。その一方で、マリアンネはよく知らないアメリカ人が来店したことに胸騒ぎを覚えていました。

【転】- アメリカの友人のあらすじ3

その翌日、ミノの指示通りにヨナタンは銃を持って列車に乗り込みました。ところが、ヨナタンはトイレで銃にサイレンサーをつけているところを標的のマフィアに目撃されてしまいます。ヨナタンとマフィアはたちまちもみあいになりますが、そこに予想外の人物がヨナタンの加勢に現れました。それは、リプリーでした。ヨナタンとリプリーは標的を倒してトイレに閉じ込めると、何事もなかったかのように外に出ました。二人は続けてマフィアの護衛も倒し、マフィアと護衛を列車から突き落としました。その後、リプリーはヨナタンに立ち去るよう指示し、自身は一般客に紛れ込んで危機から逃れるのでした。

その夜、ヨナタンは家に帰ると、マリアンネから不審な行動の数々について問いただされました。しかし、ヨナタンは真実を明かそうとせず、マリアンネからは「アメリカの友人と好き勝手やれば?」と呆れられてしまいました。ヨナタンは心身ともに追い詰められていきました。

それからすぐ、ヨナタンとリプリーは二人で会う機会を持ちました。リプリーはミノの計画の異常さに危機感を抱き、ヨナタンを止めるために列車に乗ったことを明かしました。また、リプリーは自分が列車にいたことをミノには黙って欲しいと頼みました。「友人になりたいが、友情は望めないだろう」…リプリーがそう語ると、ヨナタンは「安心した」と微笑みました。リプリーとミノの犯罪に巻き込まれたことを理解したヨナタンは、なぜ自分の死期が近いと噂を広めたのかリプリーに尋ねました。すると、リプリーは初めて会ったときにヨナタンが不機嫌そうだったから、と答えるのでした。

それと同じ頃、マリアンネは謎の大金がヨナタンの口座に振り込まれていることに気づきました。しかし、ヨナタン本人に聞いても、はぐらかされるばかり。マリアンネはついに耐えかね、幼い息子を連れて家を出てしまいました。

【結】- アメリカの友人のあらすじ4

妻子を失ったことにヨナタンが絶望していると、そこに銃を持ったミノが現れました。ミノの屋敷が何者かによって爆破されたといい、ヨナタンが標的のマフィアを殺し損ねたのではないかと考えたのです。ヨナタンはリプリーとともに標的と護衛を殺したと正直に答えると、ミノは悔しそうな表情を浮かべながら部屋を出て行きました。

その後、ヨナタンはリプリーに連絡を取り、助けを求めました。二人はすぐにリプリーの家に合流し、暗殺者がやってくるのを待ちました。待ち伏せを始めてから数時間、二人は家の中に入ってきた謎の男に襲いかかり、その後、同行していたマフィアのボスと部下も殺害しました。二人は危機を乗り切ったことを喜びますが、ヨナタンの体力は限界に近づきつつありました。

真夜中になり、ヨナタンとリプリーが遺体遺棄に動き出そうとすると、そこにマリアンネが現れました。マリアンネはヨナタンの主治医から話を聞き、パリの病院の診断はデタラメだと告げました。すぐにでもヨナタンを連れて帰りたがるマリアンネでしたが、遺体をこのままにするわけにもいかず、リプリーの指示に従い遺体遺棄を手伝わされることとなりました。

翌日の早朝、二台の車が人気のない浜辺に到着しました。リプリーは死体を積んだ方の車に火をつけ、大興奮していると、ヨナタンとマリアンネは急いで車を走らせその場から去って行きました。ヨナタンは愛する息子の元に帰ることを望みますが、意識は徐々に薄らいでいました。ヨナタンは運転することが困難となり、マリアンネはなんとか車を海辺で停止させました。マリアンネはヨナタンが帰らぬ人となったことを確認し、そっとその目を閉じさせました。同じ頃、ヨナタンたちに置いていかれたリプリーは「ついに…やったぞ、ヨナタン。気をつけろ」と独り言を呟いていました。

みんなの感想

ライターの感想

主人公の実直な性格がじっくりと描かれており、それがマフィアに利用されてしまう姿がとても残酷に感じました。また、主人公と微妙な距離感を保つリプリーも存在感があり、奇妙な友情関係を結ぶ男たちをデニス・ホッパーとブルーノ・ガンツが見事に演じ切っていると思いました。

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