「オフィス檻の中の群狼」のネタバレあらすじと結末の感想

オフィス 檻の中の群狼の紹介:2015年製作の韓国映画。『チェイサー』の脚本家、ホン・ウォンチャンが初監督を務めたサイコスリラー。勤勉な会社員、キム・ヒョングクが家族を殺害して姿をくらました。刑事のジョンフンが捜査を始めるが事件は迷宮入り。やがて、キムの会社で不可解な事件が起きる…。

予告動画

オフィス檻の中の群狼の主な出演者

イ・ミレ(コ・アソン)、チェ・ジョンフン(パク・ソンウン)、キム・ヒョングク(ペ・ソンウ)、キム・サンギュ(キム・ウィソン)、ホン・ジソン(リュ・ヒョンギョン)、ヨム・ハヨン(イ・チェウン)、シン・ダミ(ソン・スヒョン)、イ・ウォンソク(パク・ジョンミン)、チョン・ジェイル(オ・デファン)

オフィス檻の中の群狼のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①真面目なヒョングク課長宅で一家惨殺事件発生、課長は以後消息不明。課長が犯人と目されるが、犯行後に会社に戻った映像が見つかり、オフィス内に潜伏の可能性があった。オフィスでは次々に殺人事件が起こる。 ②課長宅の事件の犯人は課長、犯行直後に自殺。オフィスで凶行を繰り返したのは、課長に似たインターン女性・ミレ。追いつめられて課長と同化していた。ミレは逮捕されずに世に戻る。

【起】- オフィス檻の中の群狼のあらすじ1

韓国・ソウル。
2014年10月21日の夜に、事件は起きました。
チェイルF&B社の営業2部の万年課長キム・ヒョングクが、疲れた顔で帰途に就きます。
電車に揺られ、石の階段をのぼって自宅に帰り、妻子と母と夕食を食べました。
妻がデザートの果物を剥いて義理の母に渡している時に、ヒョングクは金づちを持って来ると、母、妻、9歳になる息子を殺害しました。そして家を出ます。
警察は速やかに捜査に乗り出しました。家の主・ヒョングクが犯人であることは、ほぼ明白ですが、ヒョングクは事件後、行方をくらましています…。

…インターン5か月目の若い女性イ・ミレは、ソウルから遠く離れた場所から通勤していました。ソウルは家賃が高いので、遠くに部屋を借りるしか方法がないのです。
通勤時間が長いため、ミレは遅刻ギリギリでした。満員電車を降りて走りますが、会社のエレベーターが停電し、時間を食います。駆け込みで出勤してタイムカードを押しました。
オフィスに入ったミレは、営業2部の他メンバーの様子がおかしいことに気付きます。

・キム・サンジュ…営業部の部長。眼鏡をかけた中年男性。やたらいばっている。
・キム・ヒョングク…営業2部の課長。冒頭で殺人事件を起こした男性。
・ホン・ジソン…営業2部の代理。ストレートのロングヘアの女性。30歳近く。
・チョン・ジェイル…営業2部の代理。30歳近くの男性。婚約者がいる。
・イ・ウォンソク…営業2部の社員。20代後半の男性。ハヨンと社内恋愛している。
・ヨム・ハヨン…営業2部の社員。茶髪のボブ。20代後半。
・イ・ミレ…インターン5か月。ストレートの結び髪。20代前半。

職場には2人の男性刑事が聞き込みに来ていました。ヒョングク課長が殺人事件を犯した件で、営業2部のメンバーは1人ずつ呼ばれて、ヒョングク課長について質問を受けます。
女性のジソン代理はヒョングクをかばう発言をしますが、刑事は否定しました。人のよさそうな愛想のいい人間にかぎって、サイコパス(精神病質者)である可能性が否めないと言います。
社員をひととおり呼び出して聞いても、ヒョングク課長は特に問題を抱えていたと思えませんでした。
ただ、9歳の息子が筋肉の病気を抱えていたことや(冒頭では左足をひきずっている)、本来であれば4年ほどで課長から部長になれるところを、ヒョングク課長は6年以上課長のままであることが話題になります。
聞き込みに使った会議室で、天井の通風口から水が漏れるのを、チェ・ジョンフン刑事部長は見ました。
ミレは社員ではないので聞き込みから外されていましたが、ジョンフン刑事が見つけます。
ミレをジェイル代理が呼び出すと「よく知らないと言え、昨日のことは社外に漏らすな」と言いました。
ジョンフン刑事は、ミレがヒョングクと親しかったのではないかと思い、名刺を渡して「連絡がきたら電話しろ」と言います。
ミレは、自分の机の引き出しに、ヒョングクがかつて持っていた包丁(後に詳述)が入っているのを見て驚きました。ヒョングクの机の時計は、電池が抜かれて止まったままです。

ヒョングクとミレは、特別な関係にあったわけではありません。両者共に、似ていただけです。
ヒョングクは人一倍仕事熱心なのですが、不器用すぎて上手に立ちまわれず、それが昇進から外された理由のひとつでした。そしてミレも真面目に仕事しているのですが、自信のなさが悪い方に回っていました。
ある時、営業2部のジソン、ジェイル、ウォンソク、ハヨンで昼食に行くことがありました。ミレはヒョングク課長を誘いに行きます。
ところがヒョングク課長は行かないと言いました。遅れてミレが合流しようとしても、電話をかけてくるのを知っているはずのハヨンは、携帯の電源を切っていました。
いじめ…というほど大げさなものではないのですが、ヒョングクもミレも周囲の人間から、少しはみだしていました。

【承】- オフィス檻の中の群狼のあらすじ2

キム・サンジュ部長が営業2部のメンバーを呼び出すと、発破をかけます。もっと営業をかけて製品を置いて来いと、みんなを能なし呼ばわりします。
ジソン代理は褒められましたが、「泣いたら注文が入った」という、喜べる名誉な褒め方ではありません。
ヒョングク課長の仕事はジェイル代理に回されました。
会議の後、サンジュ部長はミレに「正社員になりたいか」と聞きます。肯定すると、来週の評価の対象となる、販促キャンペーンの企画書を考えろと言われました。
その後サンジュ部長は、ジェイル代理と喫煙コーナーで話をします。
事件当夜、サンジュ部長は本部長と酒を呑み過ごし、運転代行を頼んで駐車場で寝ていたそうです。
その時、ヒョングク課長の姿を見て、ドアを連打して去ったかと思うと、消火器で窓ガラスを割って来た夢を見た、と言いました。夢オチです。
酔っていたからと言いつつ、サンジュ部長は事件の日の夜に、駐車場でヒョングク課長を見たような気がすると言いました。
次の課長にジェイルを推すから、頑張ってヒョングク課長の仕事を引き継げという声をかけます。

販促キャンペーンの企画書を頑張れば、正社員になれるかもしれないと喜んだミレですが、営業2部にもう1人、新たなインターンが入りました。
入ってきたのはシン・ダミという美人の女性で、優秀な経歴の持ち主です。地味で内気なミレと異なり、華やかな雰囲気を持つダミは、すぐに営業2部に溶け込み、ミレは焦りました。

警察の捜査が進みます。
事件当夜、犯行を行なったとされる午後9時20分から45分後の午後10時5分に、会社の駐車場の入り口から入ってくるヒョングク課長の姿が映っていました。
ところが映像はこれだけで、「出て行くヒョングク課長」の姿はありません。エレベーターは故障して止まっており、会社の他の監視カメラの映像に映っていないことから、「ヒョングク課長がまだ社内に潜んでいる」可能性が濃厚になりました。
ジョンフン刑事は会社に行きます。

残業するジェイル代理の机に、ヒョングク課長の時計が置かれていました。
どけて仕事をしていると、電話がかかってきて、ジェイル代理はイライラします。
ヒョングク課長の引き継ぎの仕事が多くて忙しいのに、婚約者の女性が早く結婚してソウルに家を購入したいと電話で訴えるからです。残業を終えて早く帰りたいのにと思うジェイル代理は、電話の最中に「腹立つ」と手元の資料にメモします。
婚約者との通話の後、会社の電話が鳴りました。取ろうとすると切れ、そればかりではなく、会社の照明も奥から消えていきます。
まだ残業で残っているのにと、フロアを一巡したジェイル代理の机に、ヒョングク課長の時計がまた置かれていました。誰かが残って自分にイタズラしているのかと、ジェイルはむかむかします。
そこへびしょぬれのヒョングク課長が現れました。ヒョングク課長を恐れたジェイル代理は逃げ出そうとしますが、ドアは施錠されていて出られませんでした。

会社へ急行したジョンフン刑事は警備員に頼み、入れてもらいます。
オフィスを巡回してみると、ファイルを忘れて取りに来たというミレだけでした。駐車場には誰もいないという無線が入ります。
ジョンフン刑事はミレを車で家まで送りました。遠いところから通ってくるのだなと話しかけます。
ミレは車中で、「実は嘘ついていました。キム課長のことを尊敬していました。ただ1人、会社で優しくしてくれた人です」と答えると、車から降ります。

翌朝、いつまでもジェイル代理が出勤しないことに、サンジュ部長は怒っていました。
別室での会議中、上司の髪に血が落ちると、天井を突き破ってジェイル代理の首吊り死体が落ちてきました。一同は驚きます。

【転】- オフィス檻の中の群狼のあらすじ3

警察が立ち入って捜査しますが、傷は首を吊った際に生じるもので、机の資料に「腹立つ」の横に「死にたい」という文字があったことと、最後に電話したのは婚約者であることから、恋人と口論して衝動的に行なった自殺ではないかとみなされます。
ジェイル代理の葬儀の席で、サンジュ部長は飲んで荒れます。
葬儀に出ていないミレに、ジョンフン刑事が話しかけました。インターンは葬儀に出られないのです。
ミレはジョンフン刑事に、ヒョングク課長がジェイル代理を殺したのではないかと言いました。先日と言うことが違うとジョンフン刑事が指摘すると、ミレは「ヒョングク課長は会社に潜んでいるんです。私、見たんです」と言います。
残業した日に机の下を覗くと、一瞬だけ目を見たとミレは答えました。ただ次の瞬間にはもういなかったから、幻かもしれないと思って黙っていたと言います。

ヒョングク課長が社内に潜む可能性が高まり、ジョンフン刑事は機動隊を呼びます。
しかし不祥事を表ざたにしたくない、世間体を気にするチェイルF&B社の要請があり、機動隊は出動しませんでした。
ヒョングク課長は焦り、ひとりで会社を巡回して調べようとします。

ミレは新人のダミを意識します。
インターンのダミは葬儀に出ない代わりに、花束を買って机に手向けました。職場の仲間に「気が回る」と言われます。
キム・テヒョン人事課長に相談に行くと、ダミはまだ正社員になるほど勤務期間が長くないと言われ、ほっとして席に戻りました。
仕事を頼むつもりだった女性のジソン代理が待っており、なぜ中座したと怒ります。その際に、普通ならば3か月でインターンは正社員になれるのだ、なぜダミを入れたと思う、ミレが無能だからだと言いました。
ミレはショックを受けてトイレの個室で泣きます。女性のハヨンに「熱心すぎるのが逆効果、自信がないように見られる」という忠告をしました。
ハヨンは最後に、ヒョングク課長にミレが似ていると言います。

それを聞いたミレは、過去にあったことを思い出しました。ヒョングク課長がある時、包丁を見せながら話をしたのです。
ヒョングク課長の取引先の、自動車会社の社長が自殺しました。自殺の当日に、ヒョングク課長に電話があったそうです。
ヒョングク課長はそれを知りながら電話に出ませんでした。すると社長の自殺を聞き、後日、包丁が送られてきたそうです。
その包丁を持っていると、ストレスが消えるとヒョングク課長が言っていました。そしてミレにも握らせようとします。
その包丁が、事件直後からミレの机の引き出しに入っているのです(映画冒頭でミレが驚いた理由)。

女性のジソン代理は、サンジュ部長に叱責されて、会社を辞めると言い出しました。その代わり、とんでもないことを暴露します。
ヒョングク課長は事件の日、サンジュ部長にクビを言い渡されていたのです。そのことを知るのは、その場にいた部長と、死んだジェイル代理と、残業していたミレでした。
もしそれが警察に知れたらどうなるか、マスコミにばれたらどうなるかと言って、ジソン代理は立ち去ります。
ミレはいたたまれなくなり、こっそり隠れた席のところに、ダミを正社員にする通知を見つけました。落胆します。

サンジュ部長が喫煙のため階段に出ました。夜なので照明はついておらず、真っ暗です。
ライターがないので、煙が見えたところへ移動しましたが、移動した先には人がいません。
しかしその場所には、ジッポが置かれていました。そのジッポがジェイル代理の持ち物だと気付いたサンジュ部長は、驚きました。慌てて部屋に戻ろうとしますが、締め出されています。
サンジュ部長のところへ人がやってきました…。

気になったサンジュ刑事はミレ宅へ行きます。ピッキングして部屋を見てみますが、変わったことはありません。

【結】- オフィス檻の中の群狼のあらすじ4

外へ出ると、隣に住む女性が「何かあったのか」と話しかけました。
その女性は前に、酔っ払って間違ってミレの部屋を開けてしまったと言います。ミレはその時、部屋の中で微動だにせず、包丁を持って突っ立っていたと答えました。爆発しそうな何かを抱えており、ふとした拍子に爆発する時限爆弾みたい…そう隣家の女性はミレのことを表現しました。

ジソン代理は帰宅のタクシーに乗っていましたが、サンジュ部長からの陳謝のメールを受け取ります。
最初は無視していたのですが、泣きつく文面と、「君を次の課長にするつもりだった」という言葉に気をよくし、会社に戻りました。
社内に戻ってまずトイレ個室に入ると、ジソン代理の個室のドアを、がたがた鳴らす者がいました。ジソンは怯えます。
時間をかけてドアをおそるおそる開けると、ジソンは包丁で襲われました。めった刺しにされます。
刺したのはミレでした。しかしジソンにはヒョングク課長に見えます。

ヒョングク課長の遺体が発見されたという知らせを、ジョンフン刑事は受けます。
死んだのは事件当夜で、青酸カリを服用していました。修理のために止めたエレベーター内で死んでいたため、遺体発見が遅れたのです。
遺体が見つかったのは、腐敗臭を不審に思った警備員が知らせたからでした。
遺体には遺書代わりのノートがあり、ヒョングク家の殺人事件の犯人はヒョングクであると分かります。
つまり、以後に会社で起きたジェイル代理の不審死は関連がないのです。
(この段階でジョンフン刑事は、どんどん死体が増えていることも知らない)
知らせを受け、ジョンフン刑事は会社へ急ぎました。

残業するハヨンとウォンソクは恋人同士でした。2人で話しながらオフィスに入ると、コピーがどんどん出ています。
インターンのミレが仕事をしていますが、ハヨンに命令口調をします。その様子はヒョングク課長そっくりでした。
ハヨンがミレをビンタすると、ミレはホッチキスを止める器具を持ちあげて、ハヨンの頭に振るいました。ミレは包丁に持ち替えて襲おうとするので、ウォンソクは走って逃げます。
階段へ逃げたウォンソクはサンジュ部長の遺体を見つけ、悲鳴をあげました。
会社にジョンフン刑事の乗るパトカーが到着しますが、上からハヨンの遺体が降ってきます。
引き返したウォンソクは、ミレと揉み合いになりました。そのまま転倒し、ミレの胸に包丁が刺さります。
ウォンソクにも、ミレがヒョングク課長に見えていました。「お前は何者だ?」と言いながら、ウォンソクはミレの首を絞めあげようとします。
現場を見たジョンフン刑事は、ミレに馬乗りになっていたウォンソクを射殺しました。ミレは救急搬送され、一命を取り留めます。

…警察側では、ウォンソク射殺の件があるので、一連の犯人はウォンソクの仕業という見解を示しました。
ヒョングク課長宅の殺人事件の犯人はヒョングクで、自殺も報道されます。
病室にいるミレのところへジョンフン刑事が来ると、包丁について質問しました。ミレは包丁を自分が所持していたことを認め、「私にとっては大事なお守りです。持っていると、心が安らぐんです」と答えます。
ミレはジョンフン刑事の昇進のお祝いの言葉を述べました。
ジョンフン刑事は不可解な気持ちを抱えながら、病室を去りました。
(ジョンフン刑事が思っている通り、ミレは恐らくサイコパス)

ヒョングク課長の遺書代わりのノートには、「会社は、狼たちが牙をむく世界だ」と書かれていました。
退院したミレは、ハヌルF&B社に電話をし、面接の予定を入れています…。
(ヒョングクが罪をおかしたことで、ヒョングクに似ていると言われていたミレも覚醒。
ヒョングクが憑依したかのように殺人を繰り返す。
真犯人であるミレは逮捕されずに世に放たれた。
再び凶行が繰り返される可能性を示唆しつつ映画は終わる)

みんなの感想

ライターの感想

最後まで息をつかせぬ、スリリングな展開が待ち受けている。
のっけから、金づちをふるう課長。視聴者は犯人を見せられてる。
しかしそれでもなお、課長がどうなったのかと思ってしまう。
これは精神的な怖さもあるんだが、課長の登場の仕方が「幽霊っぽくも見える」ので、ほんとすごい。
包丁が! 包丁がすごいわ。これってもしかしたら、恨みの包丁のせいなんじゃない? と視聴直後、一瞬かんがえてしまった。
手にした者を狂わせていく包丁…。
けっこう見ようによっちゃいろんな解釈ができそう。サイコパス的な面もあったり。
真面目なのに報われないというのは、往々にしてあるよなあ。

映画の感想を投稿する

映画「オフィス檻の中の群狼」の商品はこちら