「クイズショウ」のネタバレあらすじと結末の感想

クイズ・ショウの紹介:1950年代にアメリカで放映されたテレビ番組「21(トウェンティワン)」を巡るスキャンダルを映像化した作品。監督はロバート・レッドフォード。日本公開は1995年。

予告動画

クイズショウの主な出演者

ハービー・ステンペル(ジョン・タトゥーロ)、チャールズ・ヴァン・ドーレン(レイフ・ファインズ)、ディック・グッドウィン(ロブ・モロー)、マーク・ヴァン・ドーレン(ポール・スコフィールド)、ダン・エンライト(デヴィッド・ペイマー)、アル・フリードマン(ハンク・アザリア)、ジャック・バリー(クリストファー・マクドナルド)、ドロシー・ヴァン・ドーレン(エリザベス・ウィルソン)、サンドラ・グッドウィン(ミラ・ソルヴィノ)、トビー・ステンペル(ヨハン・カルロ)、デイヴ・ギャロウェイ(バリー・レヴィンソン)

クイズショウのネタバレあらすじ

【起】- クイズショウのあらすじ1

舞台は1950年代のアメリカ。ディック・グッドウィンは、ユダヤ人でありながらハーバード大学法科を首席で卒業します。その後彼は合衆国議会立法管理委員会で働くことになり、新車の購入を検討していました。

NBCで放映された、ジャック・バリーが司会を務める賞金獲得クイズ番組「21(トウェンティワン)」は、社会現象と言われるほどの人気を集めていました。
毎週勝ち抜き制のクイズとなっており、勝利する回答者には数万ドルの大金が渡されます。クイズの質問は、放送直前まで銀行で管理されていました。
ユダヤ人のハービー・ステンペルは、8週連続で勝ち抜いており、盛り上がりを見せていました。しかし、ステンペルの華のないルックスはスポンサーから疎まれていました。プロデューサーであるダン・エンライトと、アル・フリードマンの元に、視聴率が横這いという連絡が入ります。
ステンペルはその日も勝利しますが、エンライトはNBC社長の指示に従って、彼を切る決断をします。

そんな折、NBCの番組のオーディションに、ハンサムなチャールズ・ヴァン・ドーレンが受けに来ます。彼は著名な詩人のマーク・ヴァン・ドーレンと、小説家のドロシーを両親に持つインテリでした。しかし現在は週給86ドルで、コロンビア大学で講師をしていたのです。
ヴァン・ドーレンのルックスに目をつけたエンライトたちは、さっそく「21」への出演を勧めます。そして、ステンペルとの対決時のクイズの質問内容を、事前に知らせると持ちかけます。ヴァン・ドーレンは不正を拒んだため、エンライトたちはフェアに戦わせるという約束で、出演を依頼します。

その夜、エンライトはステンペルをレストランに招きます。
そこで、次回の出演時の「1955年のアカデミー作品賞は?」という問題を、正解は「マーティ」であるのに「波止場」と答えるように指示するのでした。ステンペルは誰でも知っている問題を間違えることはプライドが許さないと拒否しますが、エンライトは彼を別の番組に出演させると約束を交わします。
自宅に帰ったステンペルは、番組のやらせによって敗退させられることを、妻のトビーに打ち明けます。彼女に猛反対されたステンペルは、エンライトの指示に従わない決心をするのでした。
ところが対決の日、ステンペルは映画部門の問題で「マーティ」と答えずに、ためらいながらも「波止場」と誤答します。彼の回答は視聴者を驚かせ、ついにチャンピオンが交代します。こうしてヴァン・ドーレンは、多額の賞金を獲得するのでした。

【承】- クイズショウのあらすじ2

新たなチャンピオンとなったヴァン・ドーレンでしたが、事前に質問を知らされて勝利するという方法に異論がありました。しかし、これまで手にしたことがない高額の報酬に魅了されて、そのまま不動のクイズ王へとのし上がっていきます。
エンライトたちの思惑通り、エリートで容姿端麗なヴァン・ドーレンの人気は爆発し、番組の視聴率は鰻登りとなります。NBCは一躍トップに躍り出て、ヴァン・ドーレンは「タイム」や「ライフ」などの雑誌の表紙を飾り、テレビ界の寵児となりました。

一方、チャンピオンの座を失ったステンペルは、エンライトから次の出演番組が来るのを待っていました。
ところがことごとく無視され、もらった賞金を全てギャンブルに使ってしまった彼は、怒りを爆発させます。「21」の八百長を大陪審に訴えますが、なぜか告発は封印されてしまうのでした。

たまたま告発の封印を新聞記事で知ったグッドウィンは、番組の不正を裁くためにニューヨークへと向かいます。彼は大衆を熱狂させるメディアになったテレビ業界を、引きずり出す機会を狙っていたのです。
さっそくグッドウィンはステンペルの元を訪ねます。ステンペルは同じユダヤ人である彼に好意を抱き、番組を降ろされた経緯を話すのでした。
グッドウィンはさらに調査を続けるため、今度はヴァン・ドーレンに会いに行きます。2人はランチを共にして、ヴァン・ドーレンは番組の不正を疑っていることをほのめかします。
グッドウィンを警戒したヴァン・ドーレンは、エンライトたちに質問の答えを教える必要はないと言います。ところが、その後とうとう答えまで教えられるようになるのです。
その後ヴァン・ドーレンは、面会を求めるグッドウィンを父親マークの誕生日パーティーに招待します。そこでグッドウィンは、ヴァン・ドーレン一家の知性に惹かれます。
テレビに関心がないマークは、息子の華々しい活躍を一切知りませんでした。そこでヴァン・ドーレンは、最新型のテレビをマークにプレゼントします。
ヴァン・ドーレンと2人きりになったグッドウィンは、ステンペルが番組から負けるように強要されたことを伝えます。しかし、ヴァン・ドーレンは信じようとしませんでした。

エンライトたちに会いに行ったグッドウィンは、ステンペルが番組側を脅迫する録音テープを聴かされます。
そして、ステンペルが精神科医の元で治療を受けていることを知らされたのです。グッドウィンは、彼は正しいことを言っていたとステンペルをかばい、その場を去ります。
グッドウィンを待っていたステンペルは、クイズの質問と答えを教えられていたのは、ヴァン・ドーレンだけではなく、自分も同じであったことを知らせます。グッドウィンは呆れて、トビーも夫をペテン師呼ばわりするのでした。

【転】- クイズショウのあらすじ3

あるとき、「21」の過去の収録フィルムを見ていたグッドウィンは、司会者のジャック・バリーと、正解を答えた出演者との不自然なやりとりを確認します。
さっそくグッドウィンは、間違えるべき問題を正解してしまった出演者とコンタクトを取ります。彼は番組から教えてもらった問題を、自分宛に書留で送っていたと説明するのでした。
証拠を掴んだグッドウィンは、エンライトに会いに行きます。身の破滅を前にしたエンライトは、番組にグッドウィンを出演させる案を持ちかけます。当然グッドウィンは、交渉を拒否するのでした。

不正によって14週連続で勝ち抜いたヴァン・ドーレンでしたが、良心の呵責に悩み始めていました。
そこでヴァン・ドーレンは、15週目の対戦でわざと答えを間違えて、自ら連勝を止めたのです。チャンピオンの座を降りた彼は、思わず笑みを浮かべます。
一方、番組の意向を無視したヴァン・ドーレンの行為に、エンライトたちは慌てふためきます。そして出演料5万ドルで、彼を他番組に出演させようと交渉します。ヴァン・ドーレンは戸惑いながらも、契約書にサインします。

翌日、ヴァン・ドーレンの元にグッドウィンが訪ねてきます。番組を観ていた彼は、わざと負けたことを見抜いていました。
グッドウィンは聴聞委員会が開かれても、ヴァン・ドーレンが召喚されないように取り計らうと宣言します。そして、友人としてクイズの答えを教えられていたのか知りたいと尋ねます。
ヴァン・ドーレンは質問に答えず、グッドウィンはその場を去るのでした。

いよいよ委員会が始まりました。気合を入れてきたステンペルは、自らの不正の事実や、ヴァン・ドーレンも番組の指示に従っていることを話します。
しかし、彼はグッドウィンが止めるのを聞かず、好き勝手にしゃべり出します。そして精神科に通っていることを委員側に指摘されて、NBCやスポンサーの不正を暴けなくなるのでした。

【結】- クイズショウのあらすじ4

ヴァン・ドーレンはマークの元へ行き、これまで番組の不正行為に関わってきたことを打ち明けます。
それを知ったマークは、「お前の名は私の名だ」と怒りますが、ヴァン・ドーレンは委員会に一緒に出席してもらえるように頼むのでした。
その後、ヴァン・ドーレンは両親と共に委員会に出席します。グッドウィンが見守る中、番組の不正に関与し、人々を裏切ったことを認めます。
「泥にまみれて人生を築くことをせず、借り物の翼で舞い上がった結果である」という彼の発言は、多くの委員に感動を与えます。しかし、一人の委員が真実を語るだけで賛辞を受けるのはおかしいと指摘し、場内で拍手が起きるのでした。

こうしてヴァン・ドーレンは委員会を退場して、マスコミに囲まれます。
記者はマークに対して、不正を犯した息子をどのように思うかと尋ねます。マークは「これで大学の仕事に専念できる」と答えますが、大学側がヴァン・ドーレンに辞任を求めていることを知らされます。
ステンペルは、ヴァン・ドーレンが葬られる姿を呆然と眺めていました。そしてグッドウィンは、本来の目的であったテレビ業界を叩けなかったことに失望するのでした。

その後の委員会では、エンライトの聴聞がおこなわれました。
不正行為とNBCやスポンサーは無関係で、自分一人でやったことであり、成功しすぎたせいで過ちを犯してしまったと語ります。
テレビ業界に政府の規制が必要であるかという委員の質問に対して、エンライトは「テレビはショウビジネスであり、公的事業ではない」と答えるのでした。

~~ヴァン・ドーレンは二度と教壇には戻らず、作家となりました。グッドウィンはジョン・F・ケネディのスピーチライターを経て、その後作家に転向しました。ステンペルは交通局に勤めて、ニューヨークに住み続けました。
フリードマンはテレビ業界を離れて「ペントハウス」に勤務しました。エンライトは数年おとなしくしていましたが、やがてテレビ業界に復帰して富を築きます。NBCとスポンサーは、事件との関わりを問われませんでした。~~

みんなの感想

ライターの感想

テレビ局のやらせ問題は、日本でもたびたび問題になっていることです。国境や時代を越えても起きることであり、華やかな舞台装置やお金が絡む複雑な関係性が招いてしまうことなのだと、改めて気付かされました。テレビが操作した演出を見せることは、果たして本当に悪いことなのかと聞かれると、楽しんでいる以上は何とも言えません。しかし、本作ではそれによって人生を狂わされてしまった人々の姿が描かれており、やらせ問題について深く考えるきっかけとなりました。テーマがおもしろいのはもちろんのこと、登場人物たちのちょっとした会話にもエスプリが効いており、見どころ満載です。
  • トムヤムクンさんの感想

    また懐かしい映画だなこれは。マスメディアに対する皮肉を通して人間を消費する社会への警鐘を目的とした作品だと思う。ヴァン・ドーレンの怯えたような姿はさながら悪神に差し出された羊のようでいて印象深い。誰しもがメディアによって消費される社会。この時代では人々はSNSでもリアリティショーでも平気に望んで自らを差し出し、突然にして自分が得も言われぬ恐怖の贄となったことに気づくのです。現代だからこそこの作品から学ぶべきことは多い。

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「クイズショウ」の商品はこちら