映画:サムライ

「サムライ」のネタバレあらすじと結末

サムライの紹介:ジャン=ピエール・メルヴィル監督がジョアン・マクロードの小説を映画化したフレンチフィルムノワールで、寡黙な殺し屋が思わぬミスを犯し、徐々に追い詰められていく姿を描く。アラン・ドロンが主人公のプロの殺し屋を演じており、当時の妻ナタリー・ドロンが恋人役として共演した。1967年フランス・イタリア合作。

あらすじ動画

サムライの主な出演者

ジェフ・コステロ(アラン・ドロン)、ジャーヌ(ナタリー・ドロン)、警部(フランソワ・ペリエ)、ヴァレリー(カティ・ロジェ)、ビエネル(ミシェル・ボワロン)

サムライのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- サムライのあらすじ1

サムライのシーン1 サムライの孤独は
他の誰の孤独よりも深い
同等に深いものが
あるとすれば
森にいる虎の孤独だろう

「武士道」より

この文言が映し出されるとともに、映画は幕を開けます。舞台はフランス、パリの安アパート。籠の中の鳥の鳴き声だけが部屋に響く中、この部屋の住人ジェフはベッドの上でタバコを吸っていました。タバコを吸い終わると、ジェフはトレンチコートを着てソフト帽を上品にかぶり、外に出かけていきました。

ジェフが出かけたのは、ある男を暗殺するためでした。ジェフの正体はプロの殺し屋であり、今回殺す相手はナイトクラブの経営者マルテでした。ジェフはナイトクラブに行く前に、愛人のジャーヌの元に向かいました。万が一警察に捕まったときのため、ジェフはアリバイ工作をしておこうと考えたのです。ジャーヌは年上の富豪ビエネルの恋人でしたが、心の底ではジェフを愛しており、ジェフに必要とされていることに満足感を覚えていました。ジャーヌはジェフの求めに応じ、深夜1時45分までジェフがこの家に滞在していたことにすると約束しました。

その後、ジェフはナイトクラブに行き、マルテが部屋に一人でいるところを襲い、暗殺を成功させました。ところがその直後、ジェフはマルテの部屋から出ていくところをクラブの女性ピアニスト、ヴァレリーに目撃されてしまいます。茫然とした表情で見つめてくるヴァレリーを横目に、ジェフは冷静な面持ちでクラブを去って行きました。その姿はナイトクラブの数人のスタッフにも目撃されることとなり、マルテの死体が発見されると、すぐにトレンチコートでソフト帽の男が捜査の対象となりました。

【承】- サムライのあらすじ2

サムライのシーン2 警察はただちにこの人物像によく似た男を大勢捕まえ、警察署に連行しました。その男たちの中には、ジェフの姿もありました。ヴァレリーらナイトクラブのスタッフが男たちを一人一人確認する中、ジェフが犯人のシルエットとよく似ていると証言するスタッフが現れました。警察はジェフに疑いの目を向けますが、ジャーヌの証言によりジェフにアリバイがあることが判明、そのうえ、一番近くで犯人を見ていたヴァレリーがジェフを見て犯人ではないと証言したため、ジェフは間もなく釈放されることとなりました。ジェフへの疑念を拭いきれない警部はジェフの追跡を部下に指示しますが、ジェフはすぐに地下鉄に乗り込み、警察の追手を振り切りました。

その後、ジェフは高架橋で金髪の男と対面しました。その男は、今回の殺しを依頼した人物の代理人でした。ジェフは金の支払いを要求しましたが、金髪の男はジェフが警察に拘束されたことを非難し、ジェフに銃口を向けてきました。ジェフはとっさに応戦しますが、金髪の男をとり逃してしまい、自身は右腕に銃弾を受け負傷してしまいました。ジェフは警察だけでなく、依頼人からも追われる事態になったことをこのとき理解しました。

ジェフは家に戻って応急処置を済ませると、その夜、仕事終わりのヴァレリーに会いに行き、ヴァレリーの家に招待されました。ヴァレリーの家は豪華な作りで、多くの絵画や彫刻が飾られていました。ジェフはヴァレリーに自らが殺し屋であることを明かし、もし今回の殺しの依頼人を知っているのであれば教えて欲しいと頼みました。また、ジェフはヴァレリーがなぜ犯人はジェフではないと嘘の証言をしたのかについても質問しましたが、ヴァレリーはジェフの質問に答えることはありませんでした。

【転】- サムライのあらすじ3

サムライのシーン3 ジェフがヴァレリーの家に滞在している間、二人の警察官がジェフの家に侵入していました。警察官がひそかにジェフの家の中に盗聴器を仕掛けていると、籠の中の鳥は見知らぬ人間の侵入に興奮し、バタバタと羽音を立てるのでした。

それと同じ頃、ジャーヌの家にも警部と数人の警官が押し入っていました。警部は真実を話すよう迫ってきましたが、ジャーヌはジェフを警察に売るつもりはありませんでした。警察はジャーヌを買春の罪で訴えると脅迫しますが、それでもジャーヌは警部の求めを拒み、警察を家から追い出しました。

翌朝、ジェフはヴァレリーから後で電話するよう指示を受け、家に戻ってきました。家に入ってすぐ、ジェフは籠の中の鳥の様子がおかしいことに気づき、昨夜侵入者が入ってきたことを確信しました。ジェフは室内に隠された盗聴器を取り外すと、ヴァレリーに電話をかけるために外に出かけました。しかし、ジェフからの電話にヴァレリーが出ることはありませんでした。

その後家に戻ると、ジェフは部屋に潜んでいた金髪の男に襲われ、銃口を突きつけられてしまいます。金髪の男は拳銃をジェフに向けたまま、マルテ暗殺の報酬を支払い、同じ依頼人から新たな殺しの依頼が来ていることを伝えました。すると、ジェフは金髪の男の隙をついて反撃に出て、逆に金髪の男に銃を突きつけました。ジェフがマルテ暗殺の依頼人の名前を吐くよう迫ると、金髪の男はオリビエ・レーという名前とその住所を明かしました。

【結】- サムライのあらすじ4

サムライのシーン2 その後、ジェフは金髪の男を椅子に縛りつけ、家を出ました。相変わらず警察はジェフに大勢の追手を差し向けていましたが、ジェフは軽々と姿をくらまし、ジャーヌの家にたどり着きました。ジャーヌはジェフに危険が迫っていることを心配し、助けになりたいと望みますが、ジェフはジャーヌに頼るつもりはありませんでした。ジェフは「心配するな。片をつける」と言い残し、ジャーヌの家を去って行きました。

その後、ジェフはオリビエの自宅に向かいました。そこは昨夜ヴァレリーに招かれた家でした。ジェフは家の中に一人でいたオリビエを見つけ出すと、部屋の奥に追い詰めました。ジェフは新たな殺しの依頼を引き受けると語ると、オリビエを撃ち殺すのでした。

その夜、ジェフはヴァレリーのいるナイトクラブに向かいました。ジェフはスタッフに帽子を預けると、演奏するヴァレリーの様子をカウンターから眺めました。そして、しばらくするとジェフは静かに白の手袋をはめ、ヴァレリーの元に近づいて行きました。ヴァレリーは目の前にいるジェフに少し驚きつつも冷静に演奏を続け、「ここにいちゃダメ」と語りかけました。すると、ジェフは拳銃を取り出し、ヴァレリーに銃口を向けました。「ジェフ、どうして?」とヴァレリーが尋ねると、ジェフは「金をもらった」と返答しました。

その次の瞬間、数発の銃声がクラブ中に鳴り響きました。その銃声はジェフによるものではなく、クラブの中に潜んでいた警官たちが撃ったものでした。ジェフは数発の銃弾を受け、その場に倒れこみました。警官たちはヴァレリーを守るために発砲しましたが、実際にジェフの拳銃を調べると、一発も銃弾が込められていなかったことが判明しました。力なく椅子に座り込むヴァレリーの後ろ姿を映し出し、映画は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

セリフは少なく、ゆっくりと主人公の姿を描いた作品です。アラン・ドロンはそのたたずまいだけで殺し屋という役柄を見事に表現しており、特にトレンチコートを着こなし、ソフト帽を直す様は惚れ惚れさせられました。また、映像は全体的に暗めですが、どこか絵画的な美しさを感じさせる上品な色調で、それが主人公の個性とよくマッチしていたと思います。

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