映画:サラエヴォの銃声

「サラエヴォの銃声」のネタバレあらすじと結末

サラエヴォの銃声の紹介:2016年のベルリン国際映画祭で銀熊賞と国際批評家連盟賞に輝いたダニス・タノヴィッチ監督の群像サスペンス。日本では2017年に同監督の『汚れたミルク』と共に公開された。原案はベルナール=アンリ・レヴィの戯曲『ホテル・ヨーロッパ』。歴史上の大事件であるサラエボ事件から100年が経ち、記念式典会場のホテルは準備に追われていた。その中で従業員、ジャーナリスト、VIPら様々な人々が交錯し、運命の歯車が狂い始める…。

あらすじ動画

サラエヴォの銃声の主な出演者

ジャック(ジャック・ウェベール)、ラミヤ(スネジャナ・ヴィドヴィッチ)、オメル(イズディン・バイロヴィッチ)、ヴェドラナ(ヴェドラナ・セクサン) 、ガブリロ・プリンツィプ(ムハメド・ハジョヴィッチ)

サラエヴォの銃声のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- サラエヴォの銃声のあらすじ1

2014年、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ。第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件から100年が経過し、記念式典が行われるサラエボ最高級のホテル「ホテル・ヨーロッパ」では、200人もの客を迎え慌ただしさを増していました。
公演を行うため招待されたフランス人俳優のジャック。彼の警護のため館内に多くのカメラを設置し、警官も配備されましたが人手は足りていません。警官エドワードは警備担当ながらドラッグ浸りで平常心を失い、ジャックの部屋の中にもカメラを取付けて様子を伺っていました。屋上ではテレビ撮影のためジャーナリストのヴェドラナが、数名の有識者に戦争について話を聞いています。いつもとは違うホテルの状況下、ここ2ヵ月も賃金が支払われていなかった従業員たちは、ストライキを決行しようとしていました。

フロントを担当する賢女ラミヤは、リネン室で働く母ハティージャからストライキの計画を聞かされます。仕事熱心で支配人オメルに忠誠心のあるラミヤは、ストライキに強く反対しました。その話を聞いた直後ラミヤは館内の移動中に、ストライキのリーダーであるアヤンが暴行されている現場を目撃します。ホテルの地下は闇カジノやストリップバーなど裏組織のアジトとなっており、オメルが地下を牛耳るエンゾに、ストライキを止めるため依頼したのでした。

【承】- サラエヴォの銃声のあらすじ2

アヤンが逃げたと思い込んだ従業員たちは厨房に集まり、ストライキの決行か否かを話し合います。やはり従業員たちの不満は変わることなく、一番の古株であるハティージャが新たなリーダーに推薦されました。
アヤンを始末したエンゾからストライキは中止だと聞かされたオメルでしたが、警察が設置した監視カメラを見て、従業員が結束している姿に驚きます。オメルは偵察のため、ラミヤを厨房に向かわせました。現場に行ったラミヤはハティージャが新しくリーダーとして仕切っていることを知り、必死に母を説得します。しかしラミヤは、アヤンが暴行されたことは恐怖で言い出せません。これまで我慢に我慢を重ねて来たハティージャの意思もまた揺るぎませんでした。

ラミヤが戻って来ず痺れを切らしたオメルは、自ら厨房へ行き、ハティージャがリーダーだと把握します。オメルは30年間共に働いたこと、ラミヤを雇ったことなどを恩に着せハティージャを問い詰めました。せめてストライキ決行まで2日待って欲しいとオメルは要望しますが、テレビ中継が行われ、要人も来る今日でなければ、ストライキの意味はないとハティージャは確固とした態度でした。

【転】- サラエヴォの銃声のあらすじ3

ラミヤはハティージャを庇うために、オメルの前で白を切ります。しかし支配人室へ呼ばれたラミヤは、オメルから退職を命じられました。そのうえ「アヤンの次は、君の母親だ」と宣言され、ラミヤは悔し涙を流しながら持ち場を去りました。
失意に暮れながらもラミヤはリネン室へと急ぎ、アヤンが袋叩きになったことをハティージャへ伝え、今一度ストライキに反対します。ところがその時、エンゾの手下がハティージャを連れ去り、ラミヤは個室へ閉じ込められました。偶然通りかかった同僚に助けられたラミヤは、ハティージャを探して館内中を駆け巡りますが、一向に見つかりません。そこでラミヤは支配人室へ駆け込み、ハティージャの救助を懇願しました。しかしオメルは解放の条件と言わんばかりに、ラミヤの服を脱がせ始めます。これに耐えることのできなかったラミヤは、震えながら支配人室を飛び出しました。

【結】- サラエヴォの銃声のあらすじ4

屋上でインタビューを続けていたヴェドラナは次のゲストに、サラエボ事件の暗殺者であるガヴリオ・プリンツィプと同じ名を名乗る男を迎えます。過去のプリンツィプを英雄視する過激な思想のプリンツィプとヴェドラナは意見がそぐわず、言い争いになりました。インタビュー中に席を立ったプリンツィプと彼の後を追ったヴェドラナは、カメラが回っていない場所でも激しく口論します。腹を割って意見を言い合った2人は、落ち着きを取り戻しました。銃を持参して「彼(過去のプリンツィプ)なら今日誰を殺すだろうか」と問うプリンツィプに、ヴェドラナの答えは“彼なら自分を殺す”でした。

ストライキの影響なのか、2人がエレベーターを待ってもなかなか来ません。何度か館内を移動し、エレベーターの到着を待っている間、ヴェドラナが隠れて会話を録音していたことが判明します。ヴェドラナの行動に激怒したプリンツィプは、その場を立ち去りました。
その頃警官エドワードは、監視部屋からジャックの部屋付近の警備へ配置転換されます。再びドラッグを摂取して警備についたエドワード。ジャックが部屋を出た後、銃を持ったプリンツィプが偶然その場に現れたため、エドワードは迷わずプリンツィプを射殺しました。一発の銃声が響き、館内にいた多くの人々が一斉に非難を始めます。地下のバーで捕らわれていたハティージャは、騒動に紛れて逃げ出しました。幸いにも暴力を振るわれなかったハティージャは、無事にラミヤと再会します。
一方、気力が抜けてしまったオメルは、騒ぎに反応することもなく支配人室のテレビをつけると、ジャックが主演する戯曲『ホテル・ヨーロッパ』の公演が中継されていました。ホテルはすでにもぬけの殻となり、静けさが広がっています。虚脱したオメルが、ゆっくりとホテルを出ていきました。

みんなの感想

ライターの感想

サラエボ事件について無知だったため、ヴェドラナのインタビューシーンや、ジャックの演説内容はさっぱり内容が分からないのですが、有識者にとってはもの凄く深いストーリーなのだと思います。
迷路のようなホテルの広さと奥行きを感じさせる撮影技術が素晴らしいうえ、混沌とした人間模様が重なり見事でした。ラミヤの足早なヒール音と後姿に、自分も現場にいる感覚になり、終盤は怒涛の緊迫感でした。監督の祖国への想い、黒い歴史、様々な要素が絡み合った高度なサスペンスでした。

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