映画:ザシークレットマン

「ザシークレットマン」のネタバレあらすじと結末

ザ・シークレットマンの紹介:2017年製作のアメリカ映画。リーアム・ニーソンがウォーターゲート事件の内部告発者“ディープ・スロート”こと元FBI副長官マーク・フェルトを演じたサスペンス。FBI長官代理グレイからウォーターゲート事件の早期解決を命じられたフェルトは、マスコミを利用しようとするが…。

あらすじ動画

ザシークレットマンの主な出演者

マーク・フェルト(リーアム・ニーソン)、オードリー・フェルト(ダイアン・レイン)、L・パトリック・グレイ(マートン・チョーカシュ)、アンジェロ・ラノ(アイク・バリンホルツ)、エド・ミラー(トニー・ゴールドウィン)、サンディ・スミス(ブルース・グリーンウッド)、ジョン・ディーン(マイケル・C・ホール)、ロバート・カンケル(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)、チャーリー・ベイツ(ジョシュ・ルーカス)、CIAの男(エディ・マーサン)、キャロル・ツシューディ(ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ)、ジョアン・フェルト(マイカ・モンロー)、パット・ミラー(ケイト・ウォルシュ)、ビル・サリバン(トム・サイズモア)、ボブ・ウッドワード(ジュリアン・モリス)、スタン・ポッティンガー(ノア・ワイリー)

ザシークレットマンのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①1972年の大統領選挙戦の最中、民主党本部ウォーターゲート・ビルに元CIA職員5人が侵入、盗聴器を仕掛ける事件が勃発。折しもフーバー長官他界後の出来事。FBIのフェルト副長官は事件をもみ消す上層部に反発する。 ②ホワイトハウスが独立機関であるFBIやCIAに圧力をかけ捜査妨害、証拠隠滅などするのを、フェルトはマスコミにひそかに告発。正体が分からない告発者をマスコミは「ディープ・スロート」と呼んだ。

【起】- ザシークレットマンのあらすじ1

ザシークレットマンのシーン1 アメリカ・首都ワシントンD.C.

1972年、共和党のニクソン大統領は、大統領再選を控えていました。
当時、ベトナム戦争の撤退時期を失敗したとする『ペンタゴン・ペーパーズ(ペンタゴン文書)』が新聞にスクープされ、ニクソン大統領は窮地に立たされています。
ワシントンでは連日、デモ騒動が起きていました。

ホワイトハウスの内政担当補佐官室に呼び出されたのは、FBI(連邦捜査局)の副長官マーク・フェルトです。
フェルトはFBI勤続30年目のベテランで、真面目な人物でした。
この日、デモ騒動について言及された時にも、冷静な対応をします。


〔1972年4月11日 大統領選挙203日前〕

ディーン顧問にデモ隊をなぜ逮捕しないのかと聞かれたフェルトは、「事件ではないからです」と答えました。
フェルトの正論は的を射ていますが、その分、上層部からは疎んじられます。

さらにホワイトハウスの上層部から、フーバー長官の進退を問われたフェルトですが、それに対しても首を縦に振りませんでした。
むしろ、小さなメモ(スキャンダル)の集積がフェルトのところへ集まり、その集積をフーバー長官がファイルする…と、暗に上層部に圧力をかけ返します。


〔大統領選挙178日前〕

ただのデモには動かないフェルトですが、手をこまねいたわけではありません。
このところ30件近くの爆破を行なっている左翼テロ組織、ウェザー・アンダーグラウンドについては、捜査を続けていました。

その矢先、FBI長官のF・E・フーバーが、脳卒中で亡くなったという情報が入ります。
フェルトは報告を受け、急いでいくつかのファイルを廃棄しました。
残りのフーバー長官のファイルは、ホワイトハウスへ移送されます。


本来であれば、フェルトが長官になるべきはずなのですが、臨時の「長官代理」として、ホワイトハウスの息がかかったパトリック・グレイ長官代理がやってきます。
フェルトはグレイ長官代理に対し「FBIを最優先に考えるのなら、私は味方です」と言いました。
ホワイトハウスがフェルトを嫌い、グレイ長官代理を派遣したのは明らかです。
しかしフェルトは出世の道よりも、「FBIはあくまで独立機関、ホワイトハウスの傘下になってしまってはならない」と考えていました。

フェルトの妻・オードリーは、フェルトが長官になれなかったことを嘆きます。
ずっとFBIで地道に活動を続け、転勤を13回繰り返したにもかかわらず、長官になれなかったことを言及しました。
フェルトが長官になるのは、ごく自然な流れです。フェルト自身も妻・オードリー同様、長官になれなかったことに失望します。
しかしフェルトは出世欲よりも、正義感を大事にします。

オードリーはフェルトに、もうFBIを辞めてしまえばよいと暗に示唆します。
しかしフェルトは「まともな長官が現れたらな」と答えました。
それまでは今の地位に留まり、FBIを正しい方向に導こうと考えます。

【承】- ザシークレットマンのあらすじ2

ザシークレットマンのシーン2 〔大統領選挙133日前〕

この日、ある大きな事件が起きます。
ワシントン民主党本部であるウォーターゲート・ビルに、あやしげな手袋をした男性5人が侵入し、捕まっていました。
5人が盗聴器を仕掛けようとしていたことは、一目瞭然です。

フェルトが電話で呼び出されたのは、この犯人5人のうち4人(本当は5人全員なのだが、この段階では4人)までもが元CIA(中央情報局)の出身だということが判明したからです。
CIAだけでなくFBIにも所属していたハワード・ハントが主犯格とされ、非常にデリケートな問題でした。
フェルトは当初、ウォーターゲート侵入犯の詳細はマスコミには伏せます。


直後、大統領の顧問がFBIのオフィスへやってくると、書類に目を通しているとフェルトは知り、グレイ長官代理に食ってかかります。
FBIはホワイトハウスの使い走りではなく、独立した機関なのだと、フェルトはグレイ長官代理に主張しますが、グレイ長官代理は「48時間だけ猶予をやる。それまでになんとかしろ」と答えました。
つまりは、「48時間で捜査を打ち切り、なかったことにしろ」という意味です。
48時間でできることなど、たかがしれています。

フェルトは一計を案じました。
そして、今まで取ったことのない方法を、敢えて使います。

フェルトにはタイム誌の記者である友人、サンディ・スミスがいました。
サンディとフェルトは長い付き合いですが、フェルトはただの一度も情報を洩らすことがありませんでした。それはサンディもよく承知しており、何かを引き出そうと思ってもいません。

その日、サンディと会ったフェルトは、マスコミの反応を聞きます。
「元CIAが投了を試みて逮捕された。なにかにおうのは確かなのだが、マスコミはみんな戸惑っている」
そう答えを得たフェルトは、「グレイ長官代理がFBIに、48時間という時間制限を設けて、捜査をやめろという圧力をかけた」と機密情報を流しました。

今までフェルトが洩らさなかった機密を言ったことに驚いたサンディは、「捜査のためにマスコミに煽れということか」と気づきます。
サンディと会った後、フェルトはさらにワシントン・ポスト紙にも電話を入れて、情報をリークします。

帰宅したフェルトは、自分の娘・ジョーン宛ての手紙を大量に作ります。
フェルトとオードリーのひとり娘・ジョーンは、1年間音信不通でした。
フェルトはジョーンを探すため、心当たりのある場所へ手紙を送付してみます。


FBIに圧力がかかっているという情報が新聞にすっぱ抜かれ、グレイ長官代理は驚きました。
元CIA職員による盗聴事件だということが暴かれ、人物名まであかるみになっていました。

【転】- ザシークレットマンのあらすじ3

ザシークレットマンのシーン3 FBI内部に密告者がいるのではないかという見方も流れますが、ラノという男性は「密告者は内部にはいない」と主張します。
フェルトもラノに同調します。
(注:本当はフェルトが情報をリークしているのだが、正義のために隠した。
また厳密には、フェルトは情報を直接教えるという形を取らず、ヒントを与えて記者に探らせるという形を取ったため、機密漏洩をしたわけではない)


結局、さしたる成果も得られないまま、タイムリミットの48時間が経過しました。
ホワイトハウスは捜査の終了を宣言しますが、フェルトは当然、納得がいきません。
フェルトはFBIの同僚30人に、「司法省の発表はデタラメで、われわれは真実を突き止めなければ」と言いました。
それでも、CIAならびにFBIには、捜査打ち切りの命令が入ります。

独自に捜査したフェルトは、ウォーターゲート事件にアレックス・シプリーと、ドナルド・セグレッティ弁護士が関与していると突き止めました。
フェルトはワシントン・ポスト紙とニューヨーク・タイムズ紙に電話を入れて、匿名でこの情報を流します。


〔大統領選挙29日前〕

駐車場でウッドワードというポスト紙の若者と会ったフェルトは、情報を流しながら、マスコミの力が薄まっていることを指摘しました。
自分が与える情報は、上手に使えば11月7日に控えている大統領選挙を吹き飛ばせるほどの、威力があるものなのだと告げます。

ウッドワードはフェルトに、「謎の情報提供者にあだなをつけた」「あだなは、『ディープ・スロート』」と教えました。
(注:「ディープ・スロート」=「喉の奥、深く狭いところ」という意味。しかしウォーターゲート事件後、「ディープ・スロート」=「内部告発者」という意味が一般化した)

ワシントン・ポスト紙では、「ウォーターゲート事件は、政権によるスパイ工作だ」という記事を載せました。
グレイ長官代理は烈火のごとく怒り、今度こそFBI内部にスパイがいるのではないかと探ります。
フェルトにも疑いの目が向けられますが、フェルトは言下に否定しました。


〔選挙当日〕

ウォーターゲート事件は忘れられたかのように、ニクソン大統領が大勝で再選を果たします。
そのニュースを、フェルトはバーで数人の同僚と飲みながら知りました。

夜、娘のジェーン宛に出した大量の返送封書の束をチェックし、ひとつずつリストから消していきます。
すると、カリフォルニア州のベン・ロモンドのところに出したものが、返送されていないことに気付きました。
そこに娘がいる可能性が大きいと、フェルトは思います。

【結】- ザシークレットマンのあらすじ4

ザシークレットマンのシーン2 新聞に洩れた内容は、FBIやCIA、司法省などごく内部の者しか知りえないものが含まれていました。
フェルトが裏切り者ではないかとホワイトハウスは踏みますが、解雇するには、フェルトは内情を知りすぎており、扱いに困ります。


〔大統領選挙から2か月〕

グレイ長官代理が、本格的に長官に就任することが決まりました。
それと共に、フェルトは副長官の座から外され、ビル・サリバンという人物が就任します。

フェルト同様、古株の捜査官は軒並み人事から外され、いわば「FBIの大掃除」が始まりました。

同じ頃、フェルトにミラー捜査官から連絡が入ります。
先日フェルトが突き止めた、娘の居場所の詳細情報です。
どうやらジェーンは、あるコミューンに所属していることが判明しました。
フェルトはコミューンの詳細は聞きませんでしたが、娘が帰宅を望んでいると知り、迎えに行くことにします。


情報がことごとく洩れていることを危惧したFBIは、ニューヨーク・タイムズ紙の記者5人と司法長官に盗聴器をつけますが、このことも新聞にスクープされました。
ウォーターゲート事件がまた激化し、上層部の盗聴や汚職も明らかになります。


〔大統領選挙から3か月〕

タイム誌のサンディが暴いていくことで、ホワイトハウスのスタッフが捜査妨害や事件のもみ消しなどを行なったことが、次々に世間に知れ渡ります。

公聴会が開かれることになりました。
グレイFBI長官が審議会に呼び出され、大統領に機密情報を流していたことを認めます。
認めたことにより、グレイは長官就任の機会を逸しました。

フェルトは妻のオードリーに、娘が見つかったことを知らせます。
オードリーを連れて娘のジェーンに会いにいくと、娘は赤ん坊を抱いていました。
フェルトとオードリーは、孫息子・マークを見て喜びます。
オードリーは娘のジェーンに、束縛しすぎたことを詫びました。母と娘は和解します。


ウォーターゲート事件の余波で、ニクソン大統領は辞任に追いやられます。
ディーン顧問、グレイ長官も辞職しました。


〔4年後〕

フェルトはすでに引退しています。
亡きフーバー長官時代に、左翼テロ組織『ウェザー・アンダーグラウンド』の捜査をしたフェルトは、その際に不法に家宅侵入した罪を審議会で問われ、認めました。
フェルトはすべて自分の独断でやったと言い、仲間をかばいます。

その際にウォーターゲート事件についても触れたフェルトは、「ディープ・スロートと疑われたことがあった」と自ら話題に出しました。
審議会の席で「あなたがディープ・スロートか」と聞かれますが、フェルトは沈黙を貫きました。

〝フェルトはテロ組織に対する
違法捜査の責任を問われ有罪
1981年
レーガン大統領に免赦された
妻オードリーは
心身の衰えを苦に自殺
フェルトは2008年12月18日
娘にみとられ他界した
死の3年前の2005年
ヴァニティ・フェア誌に
自分がディープ・スロートだと
明かした
アメリカ史上
最強の内部告発者であり
その影響と遺産は計り知れない〟

みんなの感想

ライターの感想

戦後のアメリカ史ではけっこう有名な事件、一大スキャンダル。歴史の授業でも、事件名くらいは習うのではないか。
しかし「ではいったいどういうものだったのか」となると、日本で起きた事件ではないだけに、詳しくは知らない諸氏が多かろう。
フェルトは晩年、2005年にディープ・スロートだったことを認めますが、認めたのは事件から実に30年以上経過してのこと。
映画でも触れられるが、独立機関であるはずのFBIが、たびたびホワイトハウスからの圧力を受け続けている。
それに反発してフェルトは行動を起こしている。
一歩間違えれば、地位どころか自らの身も危険にさらすことを承知で、フェルトは独りで戦い続けた。
(アメリカでは都合の悪い者は、暗殺されることも多い)

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