映画:スタンド(2016年)

「スタンド(2016年)」のネタバレあらすじと結末

スタンド(2016年)の紹介:ベトナムのジャングルの真っ只中で、ベトナム戦争時代から放置されていた地雷を踏んでしまった、兄と弟。少しでも足を踏み外せば、たちまち木っ端微塵!という、ワン・シチュエーション・スリラーです。兄弟2人の会話劇が続く、地味な低予算作品ですが、得も言われぬ緊迫感に満ちて、見ごたえは十分です。

あらすじ動画

スタンド(2016年)の主な出演者

アレックス(ルーク・オブライト)、ボブ(ルイス・カラソ)

スタンド(2016年)のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- スタンド(2016年)のあらすじ1

スタンド(2016年)のシーン1 灼熱の太陽が照りつける、ベトナムの地にて。アメリカの若き軍人のボブは、休暇を利用して、ベトナムで貧しい子供たち相手に教師をしている、兄のアレックスを尋ねます。軍服を着てアレックスとの待ち合わせ場所に佇む、どちらかというと真面目で堅物といった風の弟・ボブに対し。陽気で口数が多く、冗談ばかり飛ばす兄のアレックスとは、何か会話にかみ合わないようなところも見受けられました。
それでも久しぶりの再会を祝していた2人でしたが、夜になり、ボブは今回兄を尋ねで来た「本題」を切り出します。実は、先日2人の父親が亡くなったのですが、その葬式に、アレックスが出席しなかったのです。母親からも、なぜ出席しなかったのか、アレックスは「異国の地」でどうしているのか確認して欲しいという要望があり、ボブははるばるベトナムまでやって来ていたのでした。
ボブの追求にも、葬式に出なかった後ろめたさを感じさせつつ、基本的に冗談で返し、なかなか本音を語ろうとしないアレックス。あくる日アレックスは、ボブをベトナムの「自分だけが知る名所」へ案内しようと、車を走らせます。途中、道端の屋台で買いものをしていると、母親からボブに電話が入ります。ボブが携帯を取り出し応答しようとすると、駆け寄ってきた子供が携帯を奪い取り、あっという間に逃げ去ってしまいます。

【承】- スタンド(2016年)のあらすじ2

スタンド(2016年)のシーン2 必死に子供の後を追うボブをからかうように、ジャングルの中へ駆け込んでいく子供。アレックスもその後を追いますが、そこが「危険区域」だとわかり、「危ない、引き返せ!」とボブに叫びます。アレックスの呼びかけを無視して、子供を追いジャングルの奥へ入っていくボブ。すると、数メートル先を走っていた子供の体が、いきなり爆発します。ジャングルに埋められていた、地雷を踏んでしまったのでした。
ベトナムのジャングルには、ベトナム戦争の際に埋められた多くの地雷が、撤去されないままでまだ数多く残されていたのです。目の前で子供が吹き飛んだことに唖然とするボブは、アレックスの言うとおりこの場を立ち去ろうとしますが、その時足元に嫌な感触を覚えます。ここは多くの地雷が埋められたままの恐るべき「地雷源」で、ボブも地雷を踏んでしまったのです。それを見て、助けを呼ぼうとしたアレックスも動きが固まります。なんとアレックスも同じく、地雷を踏んでいたのです・・・!
兄弟2人で、ジャングルのど真ん中で。お互いに地雷を踏んだまま、一歩も動けない状態。ボブは大声をあげ助けを呼びますが、アレックスは「さっきの爆発音でも、誰も駆けつけない。声をあげるだけ無駄だよ」と冷静に語ります。予想もしていなかった最悪の事態に、軍人であるボブの方が地雷を踏んで取り乱し、「一般人」のアレックスがそんなボブをたしなめるという、奇妙な構図が始まります。

【転】- スタンド(2016年)のあらすじ3

スタンド(2016年)のシーン3 少し落ち着きを取り戻したボブは、足元からわずかに見える地雷の表面から、踏んだものがベトナム戦争時に使われていた旧式の固体で、足をどけた途端に、あたり周辺を吹き飛ばすものだと推察。アレックスは、このまま夜になれば子供を探しに村の人がやって来るはずだ、気長に待とうと提案します。
そんな、一見のん気にも思えるアレックスの態度に、ボブは怒りを爆発させます。元々兄貴が葬式に出なかったのが悪いんだ、それで俺は今、こんな目に逢っている!・・・実は2人の家は地元の名門で、祖父の代から家名を継いで来た一族だったのです。長男であるアレックスは跡継ぎとして、医師だった父と同じく医大に進学していたのですが、中退してドロップアウト。流れ着いたのが、遠いベトナムの地での教師という職業でした。
家を継がずアジアの地へ行ったきり、父の葬式にも出なかったアレックスを、ボブは「兄貴は重圧から逃げ出したんだ」と責めます。小さい頃から、跡継ぎとして見られていた兄と比較されていたボブは、自分も家族に、一族に認めて欲しかったのだと。それで、医大はムリだったが、祖父と同じく軍人への道を選んだのだと。
弟の告白に、アレックスもこれまでの人生を振り返ります。弟とは逆に、跡継ぎと見なされることへのプレッシャー。自分の人生が、あらかじめ決められているかのような重圧感。それが、自由奔放な生活への憧れとなり、こんな切羽詰った状況でも冗談を飛ばすような性格を形成し。一族とは距離を置くような生活を送るようになったのでした。互いに一歩も動けないギリギリの状況で、兄弟は初めて腹を割って語り合うことが出来たのです。

【結】- スタンド(2016年)のあらすじ4

スタンド(2016年)のシーン2 ジャングルの中でトラの気配を感じたり、体中にアリがたかったり、地雷に足を乗せたまま「大」の排泄をするなど、数々の危機を乗り越えたものの。夜になっても助けは来ず、やがて「2日目」を迎えます。医大に通っていたアレックスの助言で、「立ちっぱなし」の状態でもなんとか体力を保ててはいましたが、それにも限界がありました。
アレックスは、地雷と同じ重さの石などをかき集めよう、それで危機を脱しようと提案。危険な賭けだと思いつつ、ボブも重み集めに協力します。しかしこれが、更に最悪の事態を招きます。足元の地面を探っているうち、アレックスが毒ヘビに噛まれてしまったのです。
噛まれた右手は明らかに毒々しく変色し、アレックスは早く血清を打たなければ危ないと判断。ボブに、「最後の賭け」を提案します。このまま立っていても、死ぬだけだ。埋められた地雷は、何十年も前の古いもの。最初に吹き飛んだ子供と、2人が今踏んでいるものと合わせて3つの地雷が、3つとも爆発するとは限らない。俺は、脚を外す。そして、すぐに助けを呼んで来る・・・!
ボブは、あまりに危険な賭けに「やめろ!」と制止しますが、アレックスは微笑みながら、その場から一歩踏み出します。そして、爆発音。アレックスは血まみれになり、その場に崩れ落ちます。兄の返り血を浴び、ジャングルに1人取り残され、呆然とするボブ。このままここにいても、助かる道はない。ボブもやがて、その足を地雷から降ろします・・・。
ボブが地雷から「降りて」も、爆発はしませんでした。どうしてだ?と、足元の地雷を掘り起こすボブ。すると埋まっていたのは地雷ではなく、見てくれと「足ざわり」が地雷に良く似た、車輪のホイールだったのです。ボブは衝撃の事実に打ちのめされ、兄の死体の前で泣き崩れるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

以前にもこちらのサイトで、リムジンの後部座席に閉じ込められた女性の危機を描く「リムジン」という「ワン・シチュエーション・スリラー」をご紹介しましたが。今回はジャングルの真っ只中で、互いに地雷を踏んでしまい、一歩も動けず立ち尽くす兄弟!という、思わず「あっぱれ!」と言いたくなるアイデアの一作であります。
主な登場人物は、地雷を踏んでしまってからは、本当に兄と弟の2人だけ。まるで舞台劇のような、2人きりの「会話劇」になるのです。軍に入隊した真面目な弟、医大を中退しアジアの地で教師をする兄という対比。その「積年の思い」が、危機的状況に陥ることにより「腹の底をブチまける」展開になるのは、なかなかに感動的であります。
すぐそばにいるかのような虎の気配を感じたり、「大」をもよおし兄弟助け合って「ことを済ませたり」と、低予算映画ならではのアイデアを組み込んだ、危機一髪ながらユーモアも含めたシチュエーションが、また素敵でございます!
最後は兄が毒ヘビに噛まれて「一か八か」の選択になるのですが、地雷に詳しいはずの弟の方が実は「大丈夫だった」という、運命の皮肉。エンドロールでの、「世界各国には、未だに放置されたままの地雷がごまんと埋まっている」というメッセージが痛切に響きます。
「地雷を踏んでも、そう簡単にはサヨウナラしたくない!」というワン・アイデアを生かした作品ですので、物語性を重視する方にはやや不満もあるかと思いますが、また、ぶっちゃけ「ジャングルの中で男2人がにらみ合う、暑苦しい絵ヅラが延々続く映画」でもありますが。こういった限定空間スリラー好きには、「まだまだ色んなアイデアがあるもんだなあ、うんうん」と微笑みながら頷きたくなるような、愛すべき一品でありました!

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