映画:スノーマン雪闇の殺人鬼

「スノーマン雪闇の殺人鬼」のネタバレあらすじと結末

スノーマン 雪闇の殺人鬼の紹介:ノルウェーの人気作家ジョー・ネスボのベストセラー「刑事ハリー・ホーレ」シリーズ第7作「スノーマン」の映画化作品。真冬のオスロで、酔いどれのハリー警部が現場に雪だるまを残す連続猟奇殺人鬼を追う、2016年制作の米/英/スウェーデン合作のホラー・サスペンス。監督は「裏切りのサーカス」「ぼくのエリ 200歳の少女」のトーマス・アルフレッドソン。主演は「HUNGER/ハンガー(2008年)」「プロメテウス」のマイケル・ファスベンダー。

あらすじ動画

スノーマン雪闇の殺人鬼の主な出演者

ハリー・ホーレ(マイケル・ファスベンダー)、カトリーネ・ブラット(レベッカ・ファーガソン)、ラケル(シャルロット・ゲンズブール)、オレグ(マイケル・イェーツ)、マティアス(ヨーナス・カールソン)、スヴェンソン(トビー・ジョーンズ)、ラフトー(ヴァル・キルマー)、アルヴェ・ステープ(J・K・シモンズ)、ヴィトレセン医師(デヴィッド・デンシック)、少年(レオナルド・サミュエルソン・ハイネマン)、少年の母(ソフィア・ヘリン)、シルヴィア・オッテルセン/アーネ・ペデルセン(クロエ・セヴィニー2役)、ヴィルテ・ベッケル(ジェネヴィーヴ・オーライリー)、その夫フィリップ(ジェームズ・ダーシー)、ハーゲン部長(ロナン・ヴィバート)など。

スノーマン雪闇の殺人鬼のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①かつてノルウェー山間部の凍湖で入水自殺した女性と遺児がいた。②現代のノルウェーオスロ。警部ハリー・ホーレは優秀だがアル中で、離婚した妻ラケルの連れ子オレグを案じるが彼女は医師マティアスと再婚。彼は9年前ベルゲンで発生したオーセン産業の社長夫人ライラの未解決猟奇殺人事件を追っていたが、事件を知る若い女性刑事クリスチーネが着任、オスロでは子持ち女性の失踪事件が相次いでおり、共に事件を追う事に。③事件発生時には雪だるまをアイコンにした犯行予告があり、いつも豪雪で現場には雪だるまが残され、被害者はいずれも堕胎医ヴェトレセンに関わる”身持ちの悪い女”と判明。④ヴェトレセンは大実業家ステープに女を斡旋して取り入るが、ステープはかつてライラと不倫関係にありオーセン産業を買収した男だった。当時の担当刑事ラフトーは事件直後謎の死を遂げたが、ハリーのベルゲンでの捜査により同一犯による殺害事件であり、彼の遺児がクリスチーネだと判明。⑤ハリーは急ぎオスロに戻るが、ヴェトレセンは殺害され、停職処分となったクリスチーネはステープへの潜入捜査に踏み切り殺害される。⑤ハリーは被害者の夫の証言から犯人を特定するが、それは同時にラケルとオレグの身に危機が迫る事を意味していた…。

【起】- スノーマン雪闇の殺人鬼のあらすじ1

スノーマン雪闇の殺人鬼のシーン1 冬のノルウェー。豪雪の山間部で暮らす少年と母親の元に警官の”ヨーナスおじさん”がやってきます。彼は2人に生活用品を渡し、少年に歴史のテストをし、少年がつかえるたび、隣で見ている母親を殴りつけ「もっとしっかり教えろ」と言います。母親は椅子から転げ落ち、少年はその手からこぼれ落ちたコーヒー豆を拾って庭に出て、その豆を口に見立てた雪だるまを作り始めます。
彼が戻ると、ヨーナスと母親は2階の寝室で行為を終えた直後で、少年の視線に気づいた母親は「あなたの子だと奥さんに話す。奥さんは皆に言いふらすわ」と言います。ヨーナスは慌てて身支度をして「では2度と会わん」と言い、そそくさと出て行きます。
少年はヨーナスに取りすがり、母親は少年と車で後を追いますが振り切られます。母親は凍りついた湖畔を走行中、ハンドルから手を放し、車はのろのろと凍った湖面に侵入、少年がサイドブレーキで停止させます。
間もなく軋み音がして車が沈み始めます。少年は車外に逃げて懸命に母を呼びますが、母親は無表情でドアをロックしたまま、車と共に湖に沈んでいきます。
・・・

現代のノルウェー、オスロ。
酔いどれて雪の公園の小屋で気づいたハリー・ホーレは、気まずそうにその場を逃げ出します。
自宅アパートには勝手にカビ取り業者が入って作業を始めていて、息子オレグへの誕生日プレゼントだったチケットを渡し忘れている事に気づきます。
彼はオスロ警察のベテラン警部で、画廊に勤める元妻ラケルと妻の連れ子で高校生の息子オレグがいますが、ラケルは医師のマティアスと再婚、オレグは元妻夫妻と暮らしています。

警察署では新しい情報システムが導入され、説明会が行われていました。それは本部のコンピューターと直結した指紋認証式の情報端末で、録音や録画、指紋照合などが即座に行えますが、サイズは少々大きめです。
ハリーが溜まった郵便物を抱えてラウンジに座るなり、ハーゲン部長がやってきて「叔父が死んだ」と言い訳する彼に「休暇願はきちんと出せ、もう庇えないぞ」と注意されます。
その郵便物の中には、幼い字で書かれた差し出し人不明の封筒があり、中には「刑事さん あれじゃ凍死しちまうよ あんたが寝てる間 ママを見てた あんたがこれを読む頃、俺はママに…」というメッセージと雪だるまが描かれたカードが入っていました。
その夜、ハリーはラケルと会い、オレグの誕生日をすっぽかした事を詫び、オレグがマティアスと合わずハリーを慕っていると聞きますが、彼女を家に送った後、バルで酔いつぶれ再び路上で寝てしまいます。

その頃、一人夜道を歩いていたビルテ・ベッケルは雪玉をぶつけられて振り向きますが誰もおらず、車で帰路につきます。
彼女の車は赤い車に尾けられている事に全く気付かず、幼い娘ヨセフィーネとラインしながら帰宅し、窓で手を振る娘に、身振り手振りで庭にあった雪だるまを誉めますが、娘には意味が解らないようでした。
赤い車は先回りして、向いに停まっていました。
部屋ではヨセフィーネが大喜びで出迎えますが、夫のフィリップは「帰宅時間が遅い」と怒り、出張へと出掛けていきます。
深夜、彼女の寝室の窓に雪玉がぶつけられ、彼女はようやく赤い車と、雪だるまが家を向いて立っている事に気づきます。
翌朝、ヨセフィーネは玄関から吹き込む冷たい風で起き出し、母親がいない事に気づきます。庭の雪だるまには、ビルテのスカーフが巻かれていました。

その頃、ハリーは署の喫煙室で若い女性刑事カトリーネ・ブラッドに声を掛けます。
カトリーネは彼を”署の伝説”だと褒め「あなたと組むように言われ、ベルゲンから転任して来たばかり」と言いますが、彼は彼女のバッグからのぞいていた”極秘資料”に気づきます。
署には間もなくビルテ失踪の報せが入り、カトリーネとハリーが向かいます。ハリーは車を運転しない主義で、この日以降頻繁にカトリーネに送ってもらう事に。
ベッケル家では、カトリーネが近所の主婦に事情を聞く間、ハリーは彼女の車の中を調べ、実業家アルヴェ・ステープのワールドカップ招致の新聞記事を見て、彼女のバッグから”極秘資料”を抜き取ります。
”極秘資料”に入っていたのは、9年前、ベルゲン市で発生した失踪事件にまつわるもので、長年彼が追い続けていた事件でした。

9年前、事件を初めて相談されたのは、地元警察のベテラン刑事ラフトーでした。
失踪したのはオーセン産業の社長フレデリクの美貌の若妻ライラで、フレデリクは、友人のラフトーに内密に捜査して欲しいと頼み、夫婦生活が破綻していたにも関わらず、彼女が妊娠の専門医に掛かっていたと打ち明け、浮気の可能性を示唆します。
相手はオーセン産業の支援者で実業家のアルヴェ・ステープだと思われ、彼は会社のパンフレットにもデカデカと載り、ライラの視線も彼を向いていました。
ほどなくしてライラの遺体はウルリケン山の山頂近くで発見され、無線を聞きつけたラフトーは素知らぬ顔で、現場を見に行きます。彼はアル中で停職中の問題児で、現場の誰もが彼を煙たがっていました。
遺体はバラバラに切断され、山頂のロープ―ウェイ乗り場にほど近い崖下の豪雪の中に人型に並べて放置され、無数のカモメがたかっていて、崖の上には小さな雪だるまがありました。
ラフトーは現場責任者のスヴェンソン医師にロクな挨拶もせず、たかっていたカモメを銃声で追い払ったのです。

ハリーはそのファイルを持ち出し、庭にある雪だるまに気づき、彼宛てのカードを思い出します。
彼は、子供部屋にいたヨセフィーネから、両親の仲が悪く父親が泣いていた事、そして雪だるまは彼女が作ったモノではない事を聞き、カレンダーの書き込みから、ビルテが妊娠専門医ゲリオン・クリニックのヴェトレセン医師に予約を入れていた事を知ります。
カトリーネに家まで送ってもらったハリーはコーヒーに誘いますが「私と寝たいの?」と返され「いや…でもビルテは浮気だ、戻って来る」と言います。
彼女はムッとして「玄関も開けっ放し、コートとバックも置いて、子供までほったらかしなんて(単純な浮気のはずがない)」「彼女だけじゃない、彼女と同じ年齢、幼い子供を抱え不幸な結婚生活を送っていたヘーゲ・ダールも2週間前に失踪した」と言い返します。
ハリーはただ一言「ビルテの夫に話を聞け」と言い、帰っていきます。

翌日、ハリーは閉店後のレストランでカトリーネと会い「この事件は未解決で調べる権限は俺にある」と言い、以降情報を共有する事に。
彼女の情報では、6年前の11月には3人の幼子の母エーリ・クヴァーレ、11月8日は同じく幼子がいるヘーゲ・ダール、そして先日のビルテ・ベッケルも幼子の母で、どの日も雪が降っていた事から、彼女は「雪が犯人を駆り立てる。全員が既婚者で子供がいる」と言い、「こういった事件は大抵夫が犯人だ」と言い切るハリーに「事件当時、ビルテの夫は遠方に出張中でアリバイがある」と話します。
ハリーはその後ベッケル家に行き、夫のフィリップに事情を聞きますが、夫婦仲や浮気に関しては言葉に詰まり、ヴェトレセン医師に予約を入れていた理由も知らないようでした。
同じ頃、ある母娘が大きな屋敷に行き、母親は娘に入るように促し、娘はおずおずと屋敷の扉を叩き、招き入れられます。

ほどなくしてハリーは、ラケルと共にオレグのホッケーの試合を見に行きいい雰囲気になりますが、すぐにマティアスが来て2人きりになり「疲れてるんだが眠れない」と打ち明け、スマホで易々と処方箋を出され驚きます。
試合の後、ハリーは「ラケルに『父親(ハリー)に会うな』と言われた」と言うオレグに「ラケルはお前の事を思って俺と別れた。悪影響を受けるのを怖れてるんだ」と言い、”父と子のキャンプ”に一緒に行く約束をしますが、件のコンサートの途中で、ヤイロでの失踪事件に呼び出されます。妻の失踪届けを出した夫が、彼を名指しで要請したというのです。
父子はカトリーネの車でオレグを送り届け、エプロンを着けたマティアスは気さくに迎えますが、ラケルとは気まずいままで分れます。

ヤイロで失踪したのはシルヴィア・オッテルセン。通報者は彼女の夫で、2度の離婚歴があるが子供はいない自営業の女性でした。
しかし、2人が訪ねた際には、家の中には陽気な音楽が大音量で流れ、彼女自身は鶏小屋で鶏を絞めていて無事でした。
シルヴィアは、突然やってきた刑事たちに戸惑いながらも「夫は冗談を言わない人(なので、なぜ通報したかはわからない)」「今、駅に妹を迎えに行ってる」「夫婦2人だけで子供はいない」と言い、ハリーたちも悪戯電話だと納得し引き上げます。
しかし2人が去った後、雪の中からフードを目深にかぶった別な男が現れて鶏小屋に近づき、夫に電話をして通報の件を罵っていたシルヴィアの背後で細工をします。
彼女が振り返った時には、鶏の首を落とす台座の上に血塗れの胎児の人形があり、それに気を取られた隙に薬剤を注射されて倒れます。
男は改造した結束工具のワイヤーで、彼女の首を易々と切り落とします。

間もなくカトリーネに再び同じ連絡が入り不審に思った2人が戻ると、彼女の双子の妹アーネ・ペデルセンが走り出して来ます。
鶏小屋で無数の鶏に突かれていたシルヴィアの首無し遺体を見たハリーは、家の隣にある水力発電所の入口で足跡を見つけ、凍りついた貯水槽の底で、雪だるまのようにされたシルヴィアの生首を発見します。
アーネは「シルヴィアは善人だが若い頃から男性が好きで自由な人だった」「実は妊娠していて、数週間前中絶した。父親は不明だ」と話します。

その頃オスロは、第15回冬季スポーツワールドカップ招致で活気づき、オスロ市役所の古く立派な大講堂では盛大なパーティが開催されていました。
そのパーティの主賓であり招致事業のリーダーであるアルヴェ・ステープは、皆を前に軽快なジョーク交じりの挨拶をしていました。
会場入口では一人の男がゴネて若い女性を招き入れ、挨拶中のステープに手を振らせます。その不審な行動に気づいたカトリーネは、男と女性の写真を撮り、後を尾けます。
ハリーは参加していたハーゲン部長に「連続失踪事件は殺人事件だった」と報告、件のカードを渡し「犯人は犯行前に通報し我々の動きを見てる」と言い、少人数の捜査チームと捜査本部を設置するよう要請します。
男と女性が入って行ったのは無人の中央会議場で、男は「こんなところに連れてくるとは!」と憤慨するステープの前で、女性のドレスを脱がせ、乳房を見せます。
その女性は以前大きな屋敷に入って行った女性で、男は好色そうにニヤつき、ステープは女性の乳房をしげしげと見つめ、スマホで写真を撮り去って行きました。

【承】- スノーマン雪闇の殺人鬼のあらすじ2

スノーマン雪闇の殺人鬼のシーン2 オスロ署には捜査本部が設置され、チームでの捜査が始まります。
カトリーネは「狙われてるのは”身持ちの悪い女”だ」と話しますが、ハリーはこれまでの被害者がゲリオン・クリニックに掛かっていた事から、院長のヴェトレセン医師に目星をつけます。
彼は以前女性が入って行った屋敷の主で、パーティではその女性をステープに引き合わせたのです。
ハリーとカトリーネは早速ヴェトレセンの屋敷に行き事情を聞きますが、守秘義務を盾に断られます。
カトリーネは屋敷内で件の女性を目撃、壁に貼ってあったステープの新聞記事を見て、彼や女性との関係を辛辣に問い質しますが、捜査なら正式な手順を踏めと言われたところで、ハリーが話を切り上げます。
彼女のイラついた様子から、彼女が撮影した会議場での映像などを知ったハリーは、カトリーネの書類入れの裏板を外してラフトーのフォルダを抜き出し、単独で事件の発端となったベルゲンへと向かいます。

彼は、ベルゲンに向かう列車の中でマティアスと会い、ヴィトレセンの患者だった被害者の資料を受け取ります。それはヴィトレセンが漏らした「医者には患者の守秘義務があるが、医者であればどの患者のカルテでも閲覧できる」という法律の裏をかいた作戦でした。
マティアスは形成外科医ですが「これからの形成外科にはメスよりもホルモン療法だ」「処方した薬は効いてるか」と話し、「今日はオレグの”父と子のキャンプ”の日だが、キャンセルしたの?」と聞きます。
ハリーはその件を完全に失念していて困り果てますが、「オレグは君が忙しい事を知ってるし、もう彼の父親じゃないんだから」と言われ「俺にはあの子が大切なんだ!」と憤慨したものの「父親という荷は、我々には重すぎる」と言われてしまいます。
オレグはキャンプを止めてしまいますが、結局マティアスがフォローして罪をかぶり、ハリーは「余計な事を」と呟きます。

ハリーは、ベルゲンに着くなりオーセン産業に行き、隠居同然のライラの夫、元社長のフレデリクに話を聞きます。
フレデリクは「オーセン産業は当時、辺り一帯の土地を所有していたが、商売が傾き、父親が信頼していたステープに買収を持ちかけた。我々は1年も経たずに追われ、彼はその土地を売って巨額の資産を得た」と言い、パンフレットのライラが、ステープを見つめていた事には気づかなかったとこぼします。
また、彼女がかかっていたのはモルトン・フライバルグ医師でヴェトレセンは知らず、ラフトーはライラの事件直後に死亡したと話します。
事件直後、ラフトーは入浴中に物音を聞き、ナイフを構えてバスルームを出ますが、床には転々と溶けた雪が落ちていて窓辺に1通の封筒が置かれていました。
それはハリーに届いたカードと同じ筆跡で「刑事さん 酒の邪魔をして悪いが 俺について知りたくないか? あんたの小屋でコーヒーでも」と書かれたカードで、やはり雪だるまのイラストが描かれていました。
彼はライラの掛かっていたハウラケン病院に目星をつけていましたが、その捜査中に亡くなったのです。

ハリーは当時、事件の現場責任者だったスヴェンソン医師に事情を聞く事に。
彼によれば、ラフトーは”自殺癖のイカレ野郎”で、アル中で停職処分となり、デスクの中からは現場から盗んだ証拠品が出て来たと。
ハリーはカトリーネの書類入れから抜き出したラフトーの遺体写真を見せます。それは小屋のような場所で椅子に座り片手にショットガンを持ったままの、首が吹き飛ばされている死体写真でした。
スヴェンソンは「彼が所有する岬の小屋で飲んだくれて自殺した」と言い、ハリーは「足元に落ちているコーヒー豆を調べなかったのか」と責めますが、「ただの酔い覚ましだろ?小屋には中からカギが掛けられ頭が吹っ飛んでた、調べる必要も無い」と言われて終わります。
またラフトーには自殺の1年前に別れた妻と娘がいましたが行方知れず、その小屋は放置されたままでした。
ラフトーの小屋ではその日、「俺の銃をどうする気だ!バカめが!」と怒鳴り声がして銃声が響き、頭を吹き飛ばされた彼の遺体の上には、コーヒー豆の口をした雪だるまの頭部が乗せられたのです(コーヒー豆は雪だるまが溶けて床に落ちた)。

最後に彼は、ラフトーの小屋に行き、床下から中へと侵入します。その小屋はフィヨルドの岬の崖の上にぽつんと建った一軒家で、ほとんど手付かずで放置されていました。
ハリーは現場写真と見比べ、ショットガンの弾痕の位置で殺人だと確信、遺された絵本に添えられた「ハッピーバースデー 愛するクラウドベリー パパより」というシールや、子供用のレインコートのネームなどから、ラフトーの行方知れずの娘がカトリーネである事を知ります。

その頃カトリーネは、ようやく書類が無い事に気づきハリーを追おうとしますが、彼のデスクの電話に通信会社から「失踪人ビルテ・ベッケルの携帯から発信が入ってる」と連絡が入ります。発信場所はヴェトレセンの屋敷でした。
彼女は急ぎヴェトレセンの屋敷に行き玄関ブザーを鳴らしますが、応答が無いため門を乗り越え室内に侵入、ベルテの携帯を呼びます。しかしその携帯は物入れに貼り付けられバイブ設定にされていました。
間もなく彼女は、車庫に足跡と灯りが点いている事に気づき、中の椅子に座らされ頭を吹き飛ばされたヴェトレセンの遺体を発見します。
その殺害方法はほぼラフトーと同じで、庭にはやはり雪だるまが作られていました。

ヴェトレセンの事件はすぐさまステープに報告され、現場にはハーゲン部長がいて、遅れてやってきたハリーを嫌味で出迎えます。
屋敷から見つかったのはビルテとヘーゲのバラバラ遺体、カトリーネは通信会社からの通報を報告しなかったかどで停職処分となっていました。
ハリーは「ショットガンでの自殺なのに水平に撃つのはあり得ない」と言いますが聞き流され「扉が閉まり、足跡も一組。屋敷から2体も遺体が見つかったのだから自殺だ。捜査終了だよ」と言われます。

その夜、彼は資料室から強引に現場写真を持ち出し、カトリーネの自宅に向かいます。彼女は携帯にも出ず、自宅アパートでも返事が無く、ドアを蹴破り侵入する事に。カトリーネは室内にいて、彼に掴み掛りますが、反撃されて床に組み伏せます。
ハリーは彼女を押え込んだまま「多分事件は解決だろう」と呟きますが、彼女は振り払えない悔しさに目を潤ませ「ヴィトレセンは犯人じゃないし自殺でもない、私たちが核心に近づきすぎて殺された」と話します。そして「君の父親と同じにか」というハリーに「父は絶対自殺などしない。私を一人にするわけがない。どいて!このクソ酔っ払い!」と暴れます。
ハリーは「俺は酔っ払いだ…君の父親と同じ」と言い、ようやく彼女を解放します。

カトリーネは「ライラはステープの愛人で、最初の事件の時ヴィトレセンはステープとベルゲンにいたのよ!」と言いますが、ハリーは「想像だけで断片を結びつけるな」と言い、彼女はさらに「ヴィトレセンは、ビルテの予約日にクリニックを休んでた!」と続けますが、それでもハリーは「自宅に死体2つとビルテの携帯があったんだ」と返します。
カトリーネは改めて「それで警察は易々と犯人を特定し、ステープはお咎め無し!本気でヴェトレセンが犯人だと思ってるの?!」と言い、キッチンで酒を注ぎ「度胸を取り戻して!」と言って差し出します。
ハリーはその酒にタバコを突っ込み、カトリーネの銃を取り上げて立ち上がります。
そして去り際、ラフトーが彼女をクラウドベリーと呼ぶ理由を聞きます。彼女は「クラウドベリー・ジャムを添えたアイスクリームが好きだったから」と答えて声を詰まらせます。ハリーは後ろから彼女をそっと抱き、髪にキスをして去って行きます。
ほどなくしてカトリーネも出かけていきますが、アパートの入口にはニンジンの鼻の雪だるまがありました。彼女は横目で通り過ぎますが、それは犯人が作った彼女の部屋を向いた雪だるまの上に、誰かがニンジン鼻の頭を乗せた物でした。

【転】- スノーマン雪闇の殺人鬼のあらすじ3

スノーマン雪闇の殺人鬼のシーン3 その夜、ハリーのアパートにラケルがやってきて「オレグがまた家出した!」と怒ります。原因はマティアスのテレマルクの別宅への転居でしたが、オレグは街を出たくないと言い、彼女は迷っていました。
オレグは友人宅で見つかりますが、彼女には連絡が無かった事がショックで、ハリーの元にいるのかと考えたと。
ラケルはぽつりと「あなたが恋しい」と言い、床に寝そべっていた彼にまたがり熱いキスをします。
しかし途中でマティアスからの電話が入り、彼がまだオレグを探していた事を知ってイラつき、今ハリーの家にいると打ち明けますが、彼は気を揉むどころか「これからパーティに出なくちゃならない、朝戻ったら話を聞く」と言い、切られてしまいます。
また、洗面台ではマティアスの処方した薬を見つけ、結局ムッとして帰ってしまいます。

一方、カトリーネが向かったのは、ワールドカップ招致のカウントダウンパーティでした。
彼女を会場に入れたのは件の女性で、カトリーネはセクシーな黒のブラウスに赤いルージュでステープに近づき、「スピーチに感動しました。私も親を亡くした身ですが励まされた。ベルゲンのケアセンターで働いています」と話しかけます。ステープは「そこは仕事を始めた地だ。いつでも連絡をくれ」と微笑んで彼女の写メを撮り、パーティ後ホテルで密会する約束を取り付けます。
彼女は早めにホテルに入り、警察の情報システムを本棚に忍ばせ、ベッドに銃を隠し、裸足になります。
同じ頃、発表が近づいたパーティ会場では、参加者はモニターに釘付けになっていました。
ホテルの部屋には誰かが侵入し、ベッドルームの灯りが消されます。
彼女はベッドに座ってステープを待ちますが、気配はすれど返事は無く、銃が奪われている事に気づき探し始めますが、背後から押さえつけられ、首を絞められて殺害されます。
犯人は、彼女をあの小屋にあったタペストリーで包み、件の工具で彼女の人差し指を切り取ります。それは、犯人がカトリーネの人差し指の指紋で警察のシステムにログオンし、ファイルを削除するためでした。
開催地はオスロに決まり、ステープは上機嫌でホテルの部屋に入りますが、部屋は元に戻され、誰もいませんでした。

翌朝、ハリーはアパートの下に停まったカトリーネの車の屋根に降り積もった雪に、雪だるまが描かれている事に気づき、カトリーネの遺体が座らされている事に気づきます。
彼女が撮影した映像は2日前、ビルテの夫フィリップを隠し撮りした物以降は、全て消去されていました。
その映像の中で彼女はフィリップに、ビルテがヴィトレセンに予約を入れていた日が休診だった事やその理由を問い質し、フィリップは「我々が会った日など憶えていない」と答えていました。
ハリーは自ら車を運転してベッケル家に行き、フィリップを車に呼び「以前は『妻がクリニックに掛かった理由など知らない』と言っていたのに、クリスチーネの映像では『我々が』と言っている。夫妻で会っていたのでは?」と問い詰め、彼自身が生まれつき不妊症で子供を得られない身体であり、そのホルモン治療の段階でヨセフィーネが彼の子ではないと判った、そのためどうしてももう一人子供が欲しかったと打ち明けられます。
しかし、その検査をしたのはヴェトレセンではなく、家に来てくれるホルモン専門医だというのです。

ハリーがその名を聞き、慌ててラケルに電話した時、ラケルは家の掃除中で、同時に玄関が慌ただしくノックされます。
ラケルが電話を取る前に入って来たのはマティアスでした。
彼女はまだオレグの心配をし「ハリーはいないのか」と聞くマティアスにイラつき、「オレグは学校だしハリーもいない!彼に薬を処方してくれと頼まれたの?私のためなら結構よ!」と絡みます。
するとマティアスは冷たい顔で「君のためなものか」と言って、ポケットから結束バンドを取り出し、持って帰ったカバンを開きます。

間もなくハリーはマティアスの家に到着し、署に「今、彼の家の前にいる。ラケルが電話に出ない。誰か彼女の家に」と連絡し、家の中に入って行きます。
床にはこれまでの被害者のカルテがきちんと並べて置かれていましたが、その最後にはオレグとラケルのカルテも並んでいました。
ハリーは再度ラケルに電話を入れますが、彼女の携帯はオレグを迎えに行ったマティアスの車にあり、走り出した車の助手席にいたオレグは、彼女の携帯がそこにある事に違和感に怯えます。
マティアスは静かな声で「君は僕に似てる。僕も父親を知らないんだ」と話し、オレグに薬剤を注射します。

マティアスの家の中は白が基調で、神経質に片づけられていて、テーブルにはあのカードの白い封筒とペンがあり、カトリーネを盗撮した写真(ハリーを送り届けた際、エプロン姿の彼が窓越しに撮影したモノ)、ハリーがバルで酔いつぶれている写真、そして憐れな母子や恋人を描いた童話の切り抜きなどが飾られていました。
ハリーは捜査本部にラケルの携帯の位置情報を調べさせ、マティアスの車はテレマルク方面へ、彼の生家が連絡道路と大きな湖しかない僻地にある事を聞き、全速力で向かいます。
マティアスは、冒頭の少年で名前はマティアス・ルン=ヘルゲセン、”ヨーナスおじさん”とは元警官のヨーナス・ルン=ヘルゲセン、車ごと湖に沈んで自殺した母親の事件の担当者で、1989年に失職していました。
しかしマティアスはヨーナスの子ではなく、事件後施設に送られていました。
ハリーが向かう間、マティアスは母と暮らした家を手短に片付け、車のトランクに拉致していたラケルと薬で眠らせたオレグを運び込み、ハリーを迎える準備を始めます。一方、ハリーの携帯は圏外となり本部との連絡が途絶えます。

【結】- スノーマン雪闇の殺人鬼のあらすじ4

スノーマン雪闇の殺人鬼のシーン2 その家のドアは施錠されておらず、内側にはカトリーネの人差し指が釘で打ちつけてありました。ハリーは拳銃を構えて静かに中に入りますが、中には誰もおらず、背後を誰かが過ぎった事にも気づきません。
彼がラケルの携帯の音に誘われ2階を調べている時、下で物音がし、戻った時にはテーブルにラケルとオレグがテープで口を塞がれた状態で縛られて座らされ、マティアスがじっと見つめていました。
その席は、マティアスと母親の席でした。
マティアスの手には、あのくくり罠のような工具が握られ、そのワイヤーの輪はラケルの首に掛かっています。
彼は、静かな声でハリーをヨーナスの席に座らせて銃をテーブルに置かせ、「よく気づいたな」と言い、工具のレバーに指を掛けます。
それは結束工具を改造したモノで、Y字型の先端に輪にした細いワイヤーが掛けてあり、ワイヤーを切断部にかけ、拳銃型の本体のレバーを引くと瞬時にワイヤーが絞まり切断する仕組みですが、レバーの加減と本体後部のノブで絞め具合が調節できます。

ハリーが「ビルテの夫と話した」と言うと、マティアスに「ヨセフィーネが彼が実の父親ではないと知ったら?」と聞かれ、「彼女には父親だ」と答えます。
マティアスは「違う」と言ってワイヤーをノブでわずかに絞め、「シルヴィアが父親が分らないという理由で胎児を殺した事は正しいか?」と聞きます。ハリーは「彼女の選択だ」と言いますが、マティアスは「それだけか?」と言うなりワイヤーをさらに絞め、ラケルが呻きます。
ハリーが慌てて「彼女は不安だった」と言うと、彼は手を止め「お前はどうだ?お前を愛する女と慕う少年がいるのになぜ見捨てた?」と聞きます。ハリーは重い口調で「2人のためだ」と言いますが、彼は短絡的だと鼻で笑ってワイヤーを締め付けます。ハリーは再び「俺が身勝手だから!俺はアル中だ…心に余裕が無い」と付け足します。
マティアスはワイヤーを緩め、「最初に新聞でお前の写真を見た時、いくつもの勲章…”完璧な家庭を持つ男だ”と思ったが違った」とニヤつきます。
彼の脳裏には、あの時、ヨーナスの質問に答えられず怯える自分と、いきなり張り飛ばされ床に倒れ込む母親の姿が浮かんでいました。

そして「最後の質問…この子(オレグ)は父親が誰か知らない。お前や僕のような男が父親代わりになる…母親には生きる資格があるか?」とマティアスが聞き、ハリーが「彼(オレグ)に聞いてみろ」といった瞬間、オレグの足に掛かったワイヤーが引かれて椅子ごと背後に傾ぎ、ハリーはマティアスに飛び掛かり、ラケルの首からワイヤーを外しますが、代わりに左手の人差し指を切断されます。
2人は乱闘となりますが、床に押さえつけられたマティアスは、金具でハリーの足を何度も突き刺し、外へと逃げ出します。
ハリーは、床に倒れていたラケルの口のテープを外し自分のコートをかけてやりますが、彼女は「殺して…彼を殺して!」と叫び、ハリーはセーター姿で外へと駆け出します。

彼は凍りついた湖のほとりで「来い!俺が相手だ!」と叫んで、マティアスに撃たれ、倒れます。
彼は腹を押えて起き上がり、軋む湖面を歩いて近づいてくるマティアスに、静かな声で「母親を責めるのか?」と言います。
マティアスの脳裏には、この凍りついた湖のほとりから見たヨーナスの姿が浮かんでいました。パトカーの窓からじっと見つめていたヨーナスの冷たい目、そして、沈みゆく車の中からじっと見つめていた母親の目…彼は拳銃の引き金に指を掛け1歩、また1歩と近づいていきます。
「お前はずっと誤解している。彼女ではない…お前を拒んだのは母親じゃない、父親だ」…確かにその時、ヨーナスは彼の視線から逃げるように去り、沈みゆく瞬間、母親は彼に微笑みかけていたのです。
「ヨーナスは、お前の事を望んでいなかった」…ハリーがそう言い終わった瞬間、マティアスは困惑したような顔で彼に銃を向け数歩歩きますが、薄氷を踏み抜き、水中に落下します。
ハリーはさらに上体を起こして、彼が水流に呑まれ湖の底に引きずり込まれる姿を見て、糸が切れたように仰向けに倒れます。
その後、ハリーはマティアスの家まで歩いて戻り、ラケルとオレグの無事を確認して微笑みます。

後日、オスロ署の捜査会議には、若い捜査員に混ざり、義指となった左手人差し指を上げ「俺が担当する」というハリーがいました。

みんなの感想

ライターの感想

無口な酔いどれ警部ハリー・ホーレ(マイケル・ファスベンダー)の魅力全開のサスペンスです。冒頭、北欧の美しい冬景色の中で起こる残酷な謎の親子の事件から始まり、ハリーの事情を絡めつつ、着々と犯人は雪だるま=被害者を増やしていく。ハリーと相棒のクリスチーネはある意味似ていて腹の探り合いでしか情報が共有されず、すれ違いや伏線の多さにイラつきながらもぐいぐい引き込まれていきます。
ハリー同様酔いどれのはみだし刑事ラフトーを演じたヴァル・キルマーのあまりの変わりようには肝を冷やしましたが、大物実業家ステープ役のJ・K・シモンズ、ハリーの元妻ラケル役の「アンチクライスト」のシャルロット・ゲンズブール、脇役でもったいないオバケが出そうなスヴェンソン医師役トビー・ジョーンズ等々、個性派実力派の役者陣が惜しげも無く投入されているのも大きな魅力だと思います。
ハリーと真逆の元妻の今夫神経質な医者マティアス(ヨーナス・カールソン)も独特な空気感を醸していて強い印象を残します。
伏線が作り込まれる前半、犯人が二転三転する後半、そして犯人との一騎打ちとなるクライマックスもまた極寒の冬景色。環境ビデオのごとき美しい北欧の冬景色も大いに堪能できる1本です。

※原作本はこちら
*「スノーマン 上巻」ジョー・ネスボ著

*「スノーマン 下巻」ジョー・ネスボ著

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