映画:ピエロがお前を嘲笑う

「ピエロがお前を嘲笑う」のネタバレあらすじと結末

ピエロがお前を嘲笑う(Who am I?)の紹介:2014年製作のドイツ映画。「コーヒーをめぐる冒険」のトム・シリングが主演したドイツ製スリラー。警察に出頭した天才ハッカーの自白を元に調査を開始した捜査官が、次々と証言と食い違う事実を目の当たりにして、疑念を深めてゆく。全編に仕掛けられたトリックが話題を集め、ドイツアカデミー賞で6部門にノミネート、ハリウッドリメイクも決定した。

あらすじ動画

ピエロがお前を嘲笑うの主な出演者

ベンヤミン(トム・シリング)、マックス(エリアス・ムバレク)、シュテファン(ヴォータン・ヴィルケ・メーリング)、パウル(アントニオ・モノー・Jr)、マリ(ハンナー・ヘルツシュプルンク)、マルティン・ボーマー(シュテファン・カンプヴィルト)、ハンネ・リンドベルク(トリーヌ・ディルホム)

ピエロがお前を嘲笑うのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①ベンヤミンは天才的ハッカー。マックス、シュテファン、パウルと組みCLAYというチーム名で他愛ないイタズラをしていたが、ハッカー界のヒーロー、MRXにバカにされ、罠にはめられる。 ②ベンヤミンは出頭し、ユーロポールのサイバー捜査責任者・ハンネと交渉、MRXを逮捕させる代わりに証人保護をしてくれと要求。MRXは逮捕された。 ③ベンヤミンの素性を調べたハンネは、ベンヤミンが多重人格だと思い込み、同情して新たな身分を与えるが、実はそれもベンヤミンの罠。マックスたちは実在した。

【起】- ピエロがお前を嘲笑うのあらすじ1

「こうなると分かっていたら、違う行動をしていた。
僕は透明人間のつもりでいた。名無しのままで。
でも今の僕は、最重要指名手配のハッカーだ。
名前は『Who am I』」

ドイツ。

ユーロポールのサイバー犯罪センターの捜査責任者でありながら、現在は停職中の女性ハンネ・リンドベルクのところへ、若者のベンヤミン・エンゲルが1時間前に出頭してきました。
ベンヤミンは「あなたにだけ話す」と、ハンネに今までの犯行について自供します。

(以後、映画はベンヤミンの語りで、ベンヤミンがいかにハッカーになったかを説明する。
オープニングは、途中でまた出てくる)


…ベンヤミンは、スーパーヒーローにあこがれる少年でした。
ベンヤミンの父は家族を捨ててフランスへ逃げ、8歳の時に母親が自殺したために、ベンヤミンはずっと祖母と2人暮らしをしていました。
祖母の家には、祖父が戦争から持ち帰った3発の空薬莢があり、祖母はそれを缶に入れて保管しています。

スーパーヒーローに憧れたベンヤミンですが、実際の彼は地味で目立たない、大人しい少年でした。
そんなベンヤミンは、14歳の時にコンピューターにはまります。
コンピューターの勉強をしたベンヤミンは、その頃に初ハッキングを試み、成功しました。
同時にダークネットにも入り込み、同じハッキング仲間とネット経由で接触するようになります。

アングラのハッキング仲間の中でヒーロー的存在だったのは、『MRX』と呼ばれる人物でした。もちろん誰も、正体を知りません。
日常生活で地味なベンヤミンも、ネットの世界では好きなことができました。
ハッカーのアッパー(気分を盛り上げる精神薬)のリタリンを服用しつつ、仮想世界でベンヤミンは満足します。


祖母と2人暮らしをしていたベンヤミンは、高校卒業後はピザの宅配のバイトをして暮らしていました。
ある日、ベンヤミンは中学時代の初恋の女性・マリと、10年ぶりの再会を果たします。
再会を果たしたものの、地味なベンヤミンのことをマリは覚えていませんでした。
マリは大学生になっており、ピザの宅配のベンヤミンに対し、「試験問題を盗んでちょうだい」と言いました。
一介の宅配ピザの配達員にできるわけがないと、マリは冗談のつもりだったのですが、ベンヤミンは初恋のマリの言葉だったので、盗む気になります。

試験問題を盗むには、大学に侵入してサーバーに接続しないとなりません。
警備員にあっけなく見つかったベンヤミンは、すぐさま逮捕されました。
ベンヤミンは初犯だったため、50時間の奉仕活動を言い渡されただけで済みます。

奉仕活動の最中に、ベンヤミンに話しかけてきた男性がいました。
「お前は何をやった?」と聞いてきた若者はマックスと名乗り、ベンヤミンがコンピューター犯罪をしたと聞くと、食い付きます。
ベンヤミンがマシン語を理解できると知ったマックスは、仲間内のパーティーにベンヤミンを招待しました。
その奥にある個室で、マックスはベンヤミンに2人の男性、タトゥーだらけのシュテファンと、マッチョなロン毛の男性・パウルを紹介します。

コンピューターの腕前を見せろと言われたベンヤミンは、窓のカーテンを開けると、あっという間に周囲一帯を停電させました。
マックス、シュテファン、パウルは喜びます。
警察がやってきたので停電騒動を起こしたせいかとベンヤミンは慌てますが、実はパーティー会場がマックスの家ではなく、休暇中の人の家だったからでした。
マックスは笑いながら、ベンヤミンを連れて逃げます。その時、ベンヤミンを見たマリも一緒についてきました。マリもパーティーに参加していました。

【承】- ピエロがお前を嘲笑うのあらすじ2

街でみんなと別れた後、ベンヤミンは祖母が徘徊しているのを見つけます。
祖母は4年前から、初期のアルツハイマー病と診断されていました。
「専門的な介護の必要あり」とみなされ、祖母は施設に引き取られます。
ベンヤミンは祖母の屋敷に、一人で暮らし始めました。

パーティーの件で親しくなったマックスは、性格はベンヤミンと対照的なのですが、以来行動を共にするようになります。
マックスもMRXのファンでした。
マックスはベンヤミンに「どんなことでも大胆にやれば、できる」と言います。
その証として、店の外に捨てられたドーナツ店のレシートを見せ、「2つ入っていなかった」とレジでクレームをつけました。
面倒を恐れた店員は、確認もせずドーナツをマックスに渡します。


ベンヤミン、マックス、シュテファン、パウルの最初の犯行は、ドイツの国民同盟の会場に入り込み、プレゼン用の端末をハッキングすることでした。
駐車場の車のロックを解除して使い、会場に行って堂々と機材をいじることで、4人はそれを果たします。
おふざけの動画を会場に流したいたずらを、4人は喜びました。
祖母がいなくなったので、ベンヤミンの家を活動拠点にして、4人は活動を始めます。

動画のアップロードの際に、チーム名を決める必要もありました。
ピエロの仮面をかぶったことで、ベンヤミン発案の『CLAY(「ピエロがお前を嘲笑う」=「Clowns Laugh At You」の頭文字)』という名で、チームを組むことにします。
CLAYは金融業界のビルをハッキングし、株式相場の変動を「中指を立てた波形」にしたり、大手製薬会社をハッキングして、ビルの窓に「私たちは動物を殺しています」という文字を流したりしました。
他にもポルノサイトをハッキングして公開したり、新聞記事を捏造したりします。
CLAYという名は売れ始め、検索ワードでも上位に入るようになりました。


世間的にはCLAYは有名になりましたが、ベンヤミンたちが気にするのは「尊敬するMRXがどんな反応を取るか」でした。
残念なことに、MRXは無反応でした。ベンヤミンたちは苛立ちます。

ユーロポール(欧州刑事警察機構)でもその頃、最も気にかけていたのはCLAYではなく、ロシアのハッカー集団『FRIENDS(フレンズ)』でした。
フレンズは3年前からユーロポールが追い続けていますが、いまだ正体がつかめず、サイバー犯罪センターの捜査責任者・ハンネは焦っています。


CLAYとして世間をにぎわせ、バカ騒ぎをしていたベンヤミンですが、いっぽうで憂鬱な気持ちも抱えていました。
CLAYはクイズ番組に電話して、ハッキングで正解を導きだし、スポーツカーを手に入れます。
そのスポーツカーでベンヤミンはマリをドライブに誘い、キスしますが、時期尚早だったと後悔しました。


そんな折に突然、MRXがCLAYに接触してきました。
ベンヤミンたちCLAYは期待しますが、ダークネットでMRXが渡したものは、ユーロポール特捜班の資料でした。
そこにはCLAYよりもFRIENDSの方が、捜査優先度が高いことを示されており、つまりCLAYはMRXにバカにされたのです。

【転】- ピエロがお前を嘲笑うのあらすじ3

むきになったベンヤミンは、「FBIを相手にしよう」と言い始めました。
FBIのごみ捨て場をあさって個人情報を手に入れ、ゲルディという中年女性のパソコンの端末に侵入します。
それを介して夜中にFBIに入り込んだ4人は、サーバーを操作して「安全なシステムはない」というピエロマークの用紙を、FAXなどから吐き出させました。
その時、ベンヤミンはこっそりFBIの極秘データを持ち出します。それは、MRXの鼻を明かすためでした。


FBIのハッキングに成功したどんちゃん騒ぎで、マリがマックスとイチャついているところを見たベンヤミンは、大いに動揺します。
マックスは、ベンヤミンがそこまでマリに思いを寄せていたと知らなかったので、申し訳ない気持ちになりました。しかしベンヤミンに取りつく島がないので、謝ることもできません。
嫉妬したベンヤミンは、マックスたちを自宅(活動拠点)に入れずに、ヤケになってMRXにFBIの極秘データを渡しました。


この行動が、思わぬ騒動を引き起こします。
通称・クリプトンと呼ばれる男性の遺体が、発見されました。
クリプトンは以前からFRIENDSの一味ではないかと目されていた人物で、FBIのハッキングの時期からして「クリプトンを殺害したのは、CLAYではないか」という嫌疑がかけられます。
慌てたベンヤミンは、マックスたちに正直に白状しました。FBIの極秘データを持ち出して、MRXに渡したことを告白します。

考えられる可能性は、「MRXはFRIENDSの一味で、MRXがデータを売り、その結果クリプトンはイヌ(スパイ)と思われて殺害された」ということでした。
その頃になると、世間では「CLAYはロシアのハッカー・FRIENDSと共謀している」と報道され始め、ベンヤミンたちは焦ります。

CLAYはMRXの正体を暴くために、再び接触を図りました。
今度は「FRIENDSの一味になりたい」と志願することで、コンタクトを取ります。
MRXが条件に出したのは「ユーロポールに、トロイの木馬(というコンピューターウイルス)を仕込め」ということでした。


ユーロポールの敷居は高く、FBIの時のようにゴミあさりもできず(施錠されている)、下水口にも入れません。
その頃になると、ベンヤミンは罪悪感に苛まれました。
なんとか自分で解決しようと考えたベンヤミンは、見学者の女子生徒が落とした入館証のパスを拾い、夜に警備員に見学者の振りをして「食堂に財布を忘れた。忘れたことがバレたら、父親に叱られる」と泣きつき、2分だけ入らせてもらいます。
その時に食堂の机の下にパウルの箱を設置し、偽のアクセスポイントを作りました。

アクセスポイントの近くで誰かが端末を操作すれば、ユーロポールの中へ侵入できる仕組みを作ったベンヤミンは、単独でMRXに接触します。
そうやって相手の正体を暴くつもりだったのですが、相手の方が一枚上手(うわて)でした。
逆にベンヤミン自身が正体を暴かれることになり、追われる身となります。

アジトに戻ると、すでに仲間のマックス、シュテファン、パウルは殺害されていました。
ショックを受けたベンヤミンは、身の安全を図るために、出頭したのです…。

【結】- ピエロがお前を嘲笑うのあらすじ4

(ここがオープニングにあたる)
…ベンヤミンの話を聞いたハンネは、同僚のマルティンに連絡を取ります。
ハンネは3年ものあいだ、FRIENDSの正体を突き止められない責任を問われ、停職処分の身でした。
ベンヤミンは、MRXの情報を渡す見返りに、証人保護を求めます。

ダメでもともとと思い、ハンネはベンヤミンの条件を呑みました。
ベンヤミンはダークネットでMRXになりすますことでMRXのプライドをくすぐり、うまくおびきだしたところで正体を明かさせます。
これは、MRXがベンヤミンの正体を明かさせたのと、同じ手口でした。
こうして、MRXの正体が暴かれ、逮捕に繋がります。

逮捕してみると、MRXはニューヨーク在住の、19歳の少年ショーン・ダナムだと判明しました。
ハンネは功績を挙げたとして、元の身分に戻されます。
またベンヤミンも条件の証人保護…新しい身分を作れるはず、だったのですが、ハンネはベンヤミンの話を聞いている時に、ベンヤミンの手に釘の跡があることに気付きました。
その釘は、ベンヤミンが今までの仲間の話をした時に、「マックスが負ったケガ」のはずだったのです。
違和感を覚えたハンネは、ベンヤミンの周囲を調べ直します。


すると、意外なことが判明しました。
マリは「ベンヤミンと会ったことがないし、会おうとも思わない」と言います。
ベンヤミンの母親は解離性障害、つまり多重人格者でした。この病歴は、遺伝することがありえます。
ベンヤミンが出頭する時に持参した空薬莢は、祖母の家にあったものでした。
なによりも…ベンヤミンが話したマックス、シュテファン、パウルの死体など、ないのです。

「ベンヤミンが多重人格で、マックス、シュテファン、パウルという人格を作っていた」
そう結論づけたハンネは、ベンヤミンにそれを指摘します。
ベンヤミンは認めたがらず、証人保護をひたすら求めました。
「奴らに殺される」と連呼するベンヤミンの姿を見て、ハンネは気の毒に思います。
ハンネは表向きはダメ出しをしつつ、「証人保護は、コンピュータープログラミングよ」と言い、暗にハッキングして新たな身分を作れと、ベンヤミンに示しました。
ベンヤミンは脱走したという筋書きも、作ります。

ベンヤミンは新たな身分を作り、ハンネとお別れをしようとしました。
ハンネは、最初にベンヤミンが見せた角砂糖のマジック、4つの角砂糖が1つになる種明かしだけしてくれと、最後に言います。
ベンヤミンは4つの角砂糖を左手に置く振りをしながら、右手に残り3つを隠し持っていました。
「人は、見たいものを見る」と言い、ハンネに角砂糖を渡して去ります。


別れた後、ハンネはベンヤミンの発言を反芻し、騙されたことに気付きました。
「人は、見たいものを見る」…つまり、ハンネはベンヤミンにうまく操られ、表面上の事実だけを繋げて推理させられていました。
コンピューターを操るハッキングと同じで、ハンネもベンヤミンに操られていたのです。

…ドイツを去る船には、ベンヤミン、マックス、シュテファン、パウル、マリが乗っていました。
ベンヤミンは自分の母が解離性障害だったことを利用して、「マックスたちはいない」と、ハンネに思い込ませたのです。
マックスたちは実在していました。それを、ベンヤミンがうまく騙したのです。
新たな身分を得たベンヤミンに、マックスが「ハンネは信じたのか?」と聞きました。
ベンヤミンは「もう気付いているさ」と言いました。

(ベンヤミンも、ハンネが頭の切れる女性だと評価している。
そのうえで、自分を見逃してくれると分かっている。
ベンヤミンは殺人などの重罪を犯していないし、なによりも
MRXを逮捕させる手柄を、ハンネに立てさせたため)

みんなの感想

ライターの感想

最後、にやっと笑って終われる映画。
えーと、コンピューターの知識がなくても、じゅうぶん理解できる内容。さほど難しくない。
要は、主人公たちと、敵になるMRX、捜査官のハンネさんの関係性が、物語の肝となる。
特に最後の「どんでんから続く、さらにどんでん」二重のどんでん返しは痛快。
どんでん二重がよかった!

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