映画:フォーハンズ

「フォーハンズ」のネタバレあらすじと結末

フォー・ハンズの紹介:20年前、両親が強盗に殺害される現場に居合わせてしまった姉妹の悲劇を描いた2017年制作のドイツのホラー・サスペンス。監督/脚本は初長編作「Bis aufs Blut–Brüder auf Bewährung」で数々の賞を受賞したオリヴィエ・キーンル。妹役をフリーダ=ロヴィーサ・ハーマン、姉役を「顔のないヒトラーたち」のフリーデリーケ・ベヒトが演じている。

あらすじ動画

フォーハンズの主な出演者

妹ソフィー(フリーダ=ロヴィーサ・ハーマン)、姉ジェシカ(リーデリーケ・ベヒト)、マーティン(クリストフ・レトコフスキ)、マリア・ウルワット(アグニェシュカ・グジコフスカ)、クリンガー(デトレフ・ボーズ)など。

フォーハンズのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①20年前、自宅に男女2人組の強盗が押し入り、目の前で両親を殺害された姉ジェシカと妹ソフィー。事件当時ジェシカは妹の目と口を塞いで護り、2人とも被害を逃れるが、以来20年間、ジェシカは犯人の復讐に怯えて反撃の機会を狙い、妹を護る事に固執し束縛している。ピアニスト志望で平凡な生活を望むソフィーは、そんな姉を疎ましく感じていた。②犯人が釈放されて間もなく、2人は同時に事故に遭い、ジェシカだけが死亡する。③姉の死に動揺しながらも、長年の束縛から解放されたソフィーは、医師のマーティンと出会い心惹かれるが、デート中に突然ジェシカへと変貌し、犯人への復讐を開始する…。

【起】- フォーハンズのあらすじ1

フォーハンズのシーン1 ドイツの近郊都市にある一戸建てタウバー家に男女2人組の強盗が押し入り、男は出会いがしらに主を撲殺、女は男を止めますが、男はかまわずその妻をも刺殺します。
犯行時、被害者の子である幼い姉妹ジェシカとソフィーは、2人でピアノの連弾をしていましたが、いち早く異変に気付いた姉ジェシカが、ソフィーの目と口を塞いで「私が守るから」と言い聞かせて物陰に隠れ、被害を逃れます。
その20年後。姉妹は成人し、まだその家で暮らしていました。
妹ソフィーは喘息の持病がありますがピアニスト志望で、翌日の音楽院の入学試験に備えていましたが、姉ジェシカは事件以来心を病み「犯人らが出所したら復讐に来る」と思い込み、事態に備えて鍛錬し、ソフィーにも警戒するよう強要して束縛し、当然ソフィーがピアノに打ち込んでいる事も良くは思っていません。
ジェシカは、背中に窓の大きなタトゥを入れ、犯人への復讐を思い描いて、恋人も作らず夢も見ない荒んだリアリストで、ソフィーはそんな姉を疎ましく思っていました。

そして音楽院の実技試験の日、ソフィーは会場の広い音楽ホールに行き、ライバルたちの演奏を聞いていましたが、家ではジェシカが「犯人らが刑期を終え、釈放された」という弁護士の留守電を聞いてブチ切れ、試験会場に現れます。
ソフィーは、ただならぬ様子で会場に現れたジェシカに「犯人は成人した私たちの顔を知らないし、怯える必要はない」と言い聞かせますが、ジェシカは彼女の腕を掴んで言い合いになり、やむなく駐車場で話をする事に。
ジェシカは改めて「犯人が釈放されたのに、ピアノを弾いてる場合?」と絡んで、ソフィーを無理やり連れ帰ろうとしますが、ソフィーは「ウンザリだわ!」と言い捨てて揉み合いになるうち、2人とも飛び出してきた車に撥ねられます。
病院で気づいたソフィーは、身体に取り付けられた計器を引きむしって病室を出て、通り掛かった医師に「姉はどうなったの?!姉に会わせて」と懇願し、ジェシカの死亡を知り、担当医ではないからと断る彼に無理を言って、遺体安置所に運んであった遺体に会いに行きます。
ソフィーはカバーに覆われた遺体の足先に触れ、病室に戻るよう促されたところで崩れ落ち、嗚咽していました。

ソフィーは顔面のケガがひどくそのまま入院となり、院内の食堂で警官と会い、駐車場での事故の処理と火葬許可証を受け取ります。また警官は、別件だがと前置きして「マリア・ウルワットは告訴を望んでいないそうだ」と言われ1通の脅迫状を見せられます。
「出所後、ただちに街を出なければ後悔する事に」…それは明らかにジェシカの筆跡で、マリアは姉妹の両親を殺害した強盗犯の一人でした。
ソフィーは、姉の筆跡だと認め「同じ事は起きない」と言って書類にサインし、警官らはお悔やみを言い去って行きます。
またその時、あの夜の医師が、同僚の医師に悪戯を仕掛けて笑っている姿を見て癒されもします。

その夜、「私が守るから」という姉の声で目を覚ました彼女は、喘息の発作を起しますが、吸入器を落として手間取るうち気を失います。
その数分後に気づいたソフィーは、病院を出て行こうとしますが、その背中にはタトゥがあり、足取りもしっかりしています。
けれど入口で一服していたあの医師に「脱走するつもり?」と冗談ぽく声を掛けられ、一緒に病室へと戻ります。
ソフィーは昼間の悪戯の事を話して打ち解け、彼は「眠れないの?」と彼女を案じ、「脳は憶える価値がある事だけを記憶する。だからああいった冒険が止められない。その記憶が自分や他人の人生を作る」と話し、「ここを出た後も話したい事があったら電話して」と言い、名刺と睡眠薬を渡します。
彼の名はマーティンと言い、ソフィーも微笑んで名乗ります。

ソフィーはようやく退院して我が家へ戻り、ジェシカの部屋を片付けて壁を塗り直し、音楽院の再試験を受け、合格します。
また、マーティンにも連絡してデートし、楽しい一時を過ごしますが、路肩に停めた車の中でキスを交わしている最中、豹変してマーティンを蹴りつけ、歩いて帰宅する事に。
ソフィーは完全にジェシカに変貌しており、背中にはタトゥがあり、ピアノを弾く大事な手を固いブラシでゴシゴシこすり、懐中電灯を持って出て行きます。

次にソフィーが目覚めたのは、見知らぬ工場の中でしたが、作業員は誰も彼女を気にせず、財布の中身だけが空になっていました。
彼女は慌てて銀行に行きますが、残っていたのは当面の生活に困らない程度の金だけで、3000ユーロ以上あったはずの貯金は全て無くなっていました。
また、バックの中にあった”オストパーク通り”というメモを見つけて、車で向かいますが、途中でマーティンから電話があり、そのまま会うことに。
彼はデート中に彼女が豹変した事を、自分が何か気に障る事をしたせいだと反省し、謝罪したいと言うのです。
ソフィーは正直に「蹴った事すら憶えてない」と打ち明け、マーティンも少々戸惑いますが、結局キスをして睡眠薬を貰っただけで分かれます。
ようやく家に戻ると音楽院から電話が来て、(ジェシカに変化していた際に)音信不通になった事を問い詰められますが、翌日のリハーサルには出席すると答えます。
しかし家の中は荒らされ、片づけたはずのジェシカの持ち物が散らかっていて、レコーダーには、無言の荒い息遣いだけが残されていました。
ソフィーは念のためスマホのGPS機能とルート保存をオンにして、睡眠薬を飲んで眠ります。

【承】- フォーハンズのあらすじ2

フォーハンズのシーン2 しかし翌日、ソフィーはジェシカに変わっていて、幼い頃、必死で謝りながら床を磨いていた悪夢で目覚めます。
ジェシカはレコーダーにソフィー宛てのメッセージを残して、あの工場に行き、作業中の中年女性を憎悪に満ちた眼で見つめていました。
その後、彼女は場末のロックバーに行きますが、その先の記憶は無く、翌朝、ソフィーに戻った状態で警察の留置場で目覚めます。
警官は目覚めたソフィーを留置場から引き出し、矢継ぎ早に質問しますが、彼女は途中で喘息発作を起して気を失い、警察医の手当てで正気に返ります。
警察医は、彼女が持っていた吸入器で喘息と診断し手当したのですが「人間の身体はシンプルで、過度な抑圧やストレスに正直に反応する。あなたの問題は喘息が原因じゃない。精神科に掛かった方がいい」と忠告します。
しかしソフィーは、話をろくに聞かずに警察署を飛び出し、GPSのデータを確認します。

彼女がジェシカに変貌した際、侵入して逮捕されたのは、姉妹が幼い頃通っていた聖マルティネス幼稚園でした。
ソフィーは幼稚園を訪ねて卒園生だと言い「昨夜の謝罪に来た」と言いますが、職員に警戒され中には入れてもらえませんでした。しかし去り際、「これは大事なモノなんでしょ?」と言われ、割れたコンパクトミラーを渡されます。
ソフィーはGPSに残っていたもう一つの場所に向かいますが、途中で音楽院から合格取り消しの連絡があった事を知り、悔しがります。
その場所は人里離れた廃品置き場で、奥に住まいらしきバラックがあり、車を降りて様子を見に行きます。
ソフィーはそこで、幼い子供とその母親らしき女性、そしてえもいわれぬ風貌のスキンヘッドの男と出会いますが、何も言わずに逃げ帰ります。

帰宅したソフィーは、洗面所でブラシを見て、自分の手が傷だらけの理由を知り、レコーダーのジェシカの声を聞いて、我が身に起こっている異変を確信します。
「ソフィー、犯人の職場が分かった。もう1人の居場所も突き止める。分ってる…2人を生き返らせる事はできないもの…でも、あなたは守ってみせる。絶対に傷つけさせたりしない。誰にもバレないようにやる」…それは確かにジェシカの声で、日頃から彼女が繰り返してきた言葉でした。
ソフィーは腹を決めて、ネットで同一性障害、解離性障害、多重人格、精神的トラウマなどを調べ、物入れの奥に隠してあったクロロホルムと結束バンドを見つけて処分し、手持ちのわずかな金を床のタイルの下に隠します。

その夜、ソフィーはマーティンとレストランで会い、彼が睡眠薬を常用している理由を聞き「実は昔、兄がいたが、泥酔して溺死したんだ」と言われて謝り、ジェシカの事を打ち明けます。
「ジェシカは妄想に取り憑かれ、私の身に危険が無いかいつも心配してた。デートの日、私は姉の死を喜んでいた、やっと姉から解放され自由になれた事が嬉しかった…でもまだ姉に縛られてる…。あなたは起きた事を受け入れるには、時間がかかると言ったでしょ?どうしたらいいのか…」と。
マーティンは「兄貴はパーティー好きで、いつも迎えに行かされてた。しかしある時、嫌気がさして『勝手に帰ってきやがれ!クソ野郎!』と怒鳴って、それきりになった」と言い、「死者を悼むのは、後ろめたさを隠して前に進むための自分本位な行為だ。大丈夫、時間とともに楽になってくよ」と励まします。

そこに彼の準備したサプライズの誕生ケーキが出され、彼と店員たちが祝いの歌を歌い出します。
ソフィーは戸惑い、傷だらけの手を隠し、トレーに映った自分の顔がジェシカに見えて動揺し、席を立ちますが、厨房に迷い込んで店員とぶつかります。
その瞬間、ソフィーはジェシカに変貌して席に戻り、マーティンに「もう妹と会わないで!あの子にその気は無いのよ!」と一方的に言い捨て、止めようとした彼をブチのめして押し倒し、口の奥にフォークを突っ込み「今度あの子に近づいたらあんたを殺す!」と脅して出て行きます。
家に戻ったジェシカは、クロロホルムや金が無くなっている事に癇癪を起こし、バーに行ってチンピラのカップルを騙し、クロロホルムとスタンガンを強奪します。
けれどそこで記憶は飛び、森の中を走行中、対向車のクラクションに驚いて正気に返り、急停車します。
彼女はソフィーに戻っていましたが、トランクには手足を縛られた女性が閉じ込められており、必死で助けを求めていました。

ソフィーはGPSで現在地を確認し、助手席にはクロロホルムと結束バンド、そして隠しナイフを見て、ジェシカが強盗犯の一人マリアを拉致したと直感します。
彼女は吸入器を使って落ち着き、事故車の発見者のていで、トランクを開けないままマリアから事情を聞き、彼女がまだ手足を拘束されていて、ジェシカの顔を見てないと確認し、セーターで顔を隠してトランクを開け、クロロホルムを嗅がせます。
朝方、ソフィーは彼女を木に縛り付け、目隠しした状態で起こし「マリア・ウルワットね?」と聞きます。
マリアはすでに犯人が脅迫状を送りつけていた相手=強盗事件の遺児だと気づいていて「自分は殺害する気など無く、金品を奪って逃げる気だった。けれど仲間がいるはずのない父親と鉢合わせして撲殺し、母親も顔を見られたからと強引に殺害した。あいつのせいで20年も投獄された」と恨み言を言い、タウバー家をターゲットにしたのは「金持ちで近所に民家が無かったからだ」と白状します。
また事件の際、子供たちには気づかなかったと言いますが「仲間には子供がいる可能性がある」とも話します。
ソフィーはそのままマリアの首にナイフを当て、「この件は通報するな。街を出て遠くに引っ越し、2度と戻るな。戻れば殺す」と脅して復唱させ、ようやく納得します。

【転】- フォーハンズのあらすじ3

フォーハンズのシーン3 その後、ソフィーは警察図書館に行き、強盗事件の古い資料を調べ、事件当時、ジェシカが彼女の目を塞いで残酷な場面を見せずに守り、その後もソフィーの身に危険が及ぶのを異常なほど怖れていた事、そしてそれが事件前、ジェシカが幼稚園で犯人に遭遇した事への罪悪感が起因している事実を知ります。
それは事件の数日前の出来事でした。
幼稚園での外遊びの時間、ジェシカとソフィーは、園庭の木立の陰で遊んでいましたが、ソフィーが枯葉に埋まっていたミラーコンパクトを見つけて取り合いになり、ジェシカがまんまと取り上げ逃げ出したところで、柵の外からマリアに話しかけられたのです。
マリアは荷台付きのバンでもう1人の仲間と幼稚園の前に乗りつけ、優しいおばさんのていでジェシカに話しかけ、姉妹の名前や住まいや親の職業、ひいては親の在宅時間などを上手に聞き出し、ジェシカはあっさりそれに引っ掛かり、母親がピアニスト、父親が歯科医で生活が豊かである事、また自宅や医院の住所、勤務時間に至るまで詳細に話してしまったのです。
その時ソフィーは離れた場所にいて、ジェシカが誰かと話すのを見ていただけでした。
ソフィーは改めて成長期のジェシカの暗い顔の写真を見つめ、ショックを受けます。

その帰り道、ソフィーは金物屋で頑丈な鎖とダイヤル式の錠と革紐を買い、起こりかけていた人格交代を何とか抑えつつ焦って帰宅し、自らの身体をベッドに縛り付けますが、縛り終える前にジェシカへと変貌します。
目覚めたジェシカは車を調べ、拉致したはずのマリアやクロロホルムが消えた事を知って悔しがりますが、残っていたスタンガンを手にして工場に行き、マリアが正式に退職し、行方をくらました事を知ります。
次に彼女は廃品置き場に行き、スキンヘッドのもう1人の仲間=クリンガーを仕留めようと忍び込みます。

建物の中は作業場や倉庫、住まいなどが複雑に入り組んだ構造で、廃品や作業道具が散らばり、住まいにはあの女と子供もいて、クリンガーは出入口近くの狭い風呂場でシャワーを浴びていました。
ジェシカは、女と子供が住まいから出るのを確認して、2階の窓から忍び込み、スタンガンを構えて、1階へと降りて行きます。
そして声を殺して更衣室へと侵入し、襲撃のタイミングを計っていたその時、外でクラクションの音がして、仕切りを開けたクリンガーと目が合います。
2人は数秒見つめ合った後、ジェシカは弾かれたように逃げ出し、クリンガーも全裸のまま飛び出し、鉄パイプを持って全速力で追ってきます。
女はトラックで戸口に乗りつけ、ジェシカが逃げた方向を指差していました。
ジェシカは何とか逃げ切り、自宅に戻りますが、襲撃の失敗に癇癪を起し、暴れていました。

翌朝、彼女はソフィーとして目覚めますが、ベッドに鎖で縛られ、猿ぐつわとダイヤル式の錠前が掛けられ身動きが出来ません。枕元にはレコーダーと吸入器がありました。
彼女はなんとか鼻先でレコーダーのスイッチを入れ「あなたが普通の人生を望んでいるのは分ってる、そのためにはまず安全を確保しないと…あいつに見られたのは失敗だった…次は絶対に逃さない!」と言うジェシカからのメッセージを聞いて発作を起しますが、吸入器には届きません。
ソフィーは心を落ちつけ、その後3時間かけてダイヤル錠を合わせて開け、レコーダーに「これは私の人生よ!お願いだから邪魔しないで!」と怒鳴ります。
彼女はその後、呻きながらシャワーを浴びますが、両手首は鎖で、手はブラシで擦られて剥け、身体中傷だらけで、その背中にはタトゥもありません。

その後、ソフィーはマーティンのアパートを訪ね「助けて欲しいの」と言いますが、彼は彼女にひどいパンチを食らった鼻筋に湿布を貼ったまま、「悪いが俺の手には負えない」と言い、乱暴にドアを閉めます。
ソフィーはその際ドアに手を挟んで呻き声を上げ、階段に座り込みますがドアは開かず、人格交代が起こりそうになり、自分の頬を何度も叩いて押さえ込みます。
しかし彼女が車に戻った時、マーティンが出て来て、2人は近所のカフェで話しをします。
ソフィーは懸命に「ジェシカが死んだ事は理解してるが、実際に彼女は自分の中に存在し、2人しか知らない事がメッセージに入ってる!治療じゃなくてただ追い払いたいだけ!」と説明しますが、マーティンは不眠で症状が悪化してると言い、断固として治療を勧め、ついには強引に彼女を説き伏せ、彼女の車で病院へと向かいます。

ソフィーは大人しく彼と一緒に病院へと入って行きますが、彼が「同僚の精神科医を連れてくる」と言ったところで、「私が正常なら付き合ってた?」と聞きます。
彼はまず治療してからだと言い、「正常じゃないのは惚れた俺も同じだよ。でなきゃ、君のタトゥを見てとっくに引いてる」と言い、同僚を呼びに行きます。
ソフィーは一瞬わずかに頬を緩めますが、自分の背中のタトゥを見て顔色を変え、病院を逃げ出し、途中、ジェシカが映っていたバックミラーを叩き壊します。

自宅に着いた彼女は、まずあの日の遺体検案書の写真を見て、亡くなったのがジェシカではなくソフィーだと知り愕然としますが、その顔には笑みを浮かべたジェシカが現れ、強引に抑え込みます。
つまり駐車場の事故の際、生き残ったのはジェシカで、ソフィーはその肉体に出現した第2の人格だったのです。またソフィーが出現している時はタトゥは見えておらず、ジェシカに戻った時だけタトゥが見えると。
しかし実際にベースとなっているジェシカの肉体にはタトゥがあり、ソフィーの人格が第2の人格である事を知らないマーティンは、入院時にジェシカのタトゥを目にしていたのです。
ソフィーは再びベッドに自らを拘束し、目を閉じます。
同じ頃、クリンガーの住まいに落とした彼女のスマホに、マーティンからの着信があります。

【結】- フォーハンズのあらすじ4

フォーハンズのシーン2 数時間後、ソフィーはベッドに拘束されたまま目覚めますが、その顔をライトで照らし「何があった?」と聞いたのはクリンガーでした。
彼は猿ぐつわを外して説明を求めますが、ソフィーが大声を出したため、顔にビニール袋を被せられます。
彼女は詰まる息の中で、何とか錠のダイヤルを合せようとしますが、その時玄関のベルが鳴り、激しくドアが叩かれます。
クリンガーはビニール袋を一層きつく締め上げやり過ごそうとしますが、玄関の音は激しくなる一方で、諦めて応対に出る事に。また、彼が離れた瞬間に錠前が開き、ソフィーは後ろからクリンガーを殴りつけ「助けて!」と叫びます。
クリンガーは振り向きざまに彼女の首を掴んで締め上げますが、同時に誰かが玄関を破って侵入します。
それはソフィーを心配してやってきたマーティンで、2人がいる部屋でクリンガーと鉢合わせし乱闘になります。
クリンガーは、隙を見て逃げようとしたソフィーを引き倒し、マーティンを殴り倒して馬乗りになり、父親を殺害した時と同じく顔面を何度も殴打し始めます。

その光景をベッドの下から見ていたソフィーの前に、その光景を遮るようにジェシカが現れ、うなづきます。
ソフィーはジェシカとうなづき合い、尖ったスタンドの足をクリンガーの背中に突き刺して倒し、憎しみを込めて踏みつけます。
いつしか彼女は本来のジェシカに戻り、散らばった事故の資料にあったソフィーの遺体の写真を見て愕然とし、慟哭します。
ジェシカはナイフを握って茫洋と廊下に出て、宝箱から鍵を取り出し、それまで封印されていたドアを開け、カーテンを開けます。
その部屋は、家族の思い出が詰まった居間で、彼女はビニールが掛けられたソファに横になり、自らの首にナイフを当てますが、部屋の隅に落ちていたレコーダーのランプに気づいて、スイッチを入れます。
それはソフィーの「これは私の人生よ!お願いだから邪魔しないで!」と言う悲痛なメッセージでしたが、その存在を初めて知ったジェシカは「いるの?」と呟きます。

2ヶ月後、ジェシカはソフィーの遺骨を寺院の合祀墓に納骨し、職員と二人の簡素な葬儀を行います。マーティンは少し離れた所からそっと見守っていました。
彼女は容貌も人格もジェシカで、マーティンは少し遠慮がちに今後の事を聞きますが、ピアノも含め答えは決まっていないようです。
マーティンは「俺は専門家じゃないから何が正常で何が異常かはわからない。君がどっちの君なのかも。…たまには連絡をくれ」と言い、去って行きます。
家に戻ったジェシカは、ピアノの前に座り、生前のソフィーがレコーダーに録音していた練習曲に合わせ、彼女より少々たどたどしく弾き始めます。
けれどジェシカはどこか楽しげで、鏡には、微笑みながらピアノを弾くソフィーの姿が映っていました。

みんなの感想

ライターの感想

冒頭、入院中に初めての人格交代が起き、ソフィーの背中にタトゥがあるのに気づいた方も多いはず。あら?と思う間もなく戻るので、まさかのお揃い?と2度見したら、タトゥが見える後姿だけ背格好から服装まで(同じ黒のタンクトップだけど後襟ぐりの深さが異なる)別人に変わっているのです。この派手なタトゥがくせ者で、ソフィーのシャワーシーンでは無いんですよ。
つまり主観をソフィーに置き、観客にはその時点の人格が認知しているモノを見せる事で、巧妙などんでん返しが起こるわけですが、本作には表と裏があり、彼女らの行為にも2つの意味があり、何度も見直すうち、もう一つの仕掛けが見えてくる。
事故後、彼女はソフィーとして目覚めますが、ジェシカが目覚めたのは病院のベッドの下でほんの数分、しかもその交代はかなり長く、次に目覚めた時には見知らぬ男とキスしてたわけで。ジェシカが固いブラシで手を擦っていた理由、ソフィーや両親への思いや後悔、最後の「いるの?」という台詞…その一つ一つに意味があり、考えさせられます。
フォー・ハンズとは1台のピアノを2人で演奏する連弾を差す言葉だとか。オープニングの幼い頃の拙い連弾、そして全てが終わった時のどこか幸福そうな連弾が耳に残る良作だと思います。

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