「ブラックビューティー」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想（1件）

〝魅力的であることは

女性の権利かつ義務である

女性は想像力の源で

人生の花だ

　　ジョン・R・パワーズ〟

アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス。

若い女性のベスとアンナは、親友同士でかつ、女優を目指す者同士でした。

ベスにはポールという若い男性の恋人がいます。アンナにはヘンリーという恋人がいました。

ベスとアンナは親友でしたが、ここしばらく会っていませんでした。

ベスはアンナに誘われて、アンナのおばの持つ別荘に遊びに行きます。

ところで、なぜしばらく会っていなかったかというと、女優という同じ夢を目指す者同士、軋轢が生じていたからです。

キャリアという意味では、ベスの方が一歩先んじていました。

映画にも何度か脇役で出演しています。ただしヌードが多いことを、ベスは気にしていました。

最近だとCM出演の依頼も舞い込んで、ベスは多少顔の知れた存在になりつつあります。

一方、アンナはまだそこまで到達していません。

ウエイトレスの仕事をして貯めた金でインプラント（人工歯）をして、女優としてのスキルアップを目指して努力しているのですが、いまひとつ運が向いてきていません。

映画の仕事が入ったベスにも、さりげなく自分を紹介しておいてくれと頼んでいますが、どうなったのかは分からないままでした。もどかしく思います。

今回、ベスを3泊4日の旅行に誘ったのも、探りを入れるのが目的でした。

売れ始めたベスと自分との違いや、ベスに頼んだ仕事がどうなったのかなどを聞くつもりです。

恋人のポールに見送られて、ベスはアンナに会いに行きます。

ポールは、ベスの親友のアンナのことを嫌っていました。アンナがきつい性格だからです。

確かにそれは当たっていました。

ベスはおっとりしていますが、アンナはきつい性格です。

アンナはその頃、自宅でガスコンロの修理をしてくれた修理工に対し、苦情を言っていました。点火プラグの不具合は聞いていましたが、修理工が見積もりなしで勝手に酸素センサーを交換したことに怒って、その分の代金300ドル（約3万円）は支払わないと声高に主張しています。

性格のきついアンナと、穏やかなベスは、しかし見た目は似ていました。これがのちに、悲劇を呼ぶことになります。

アンナの家に向かう途中、ベスは若い男性の駆け出し映画監督・マットと会いました。

マットは週末にキャンプへ行くらしく、その場所はアンナのおばの別荘の近くです。

もしかしたら現地で会うかもしれないと言いながら、ベスとマットは別れました。マットはベスに、アンナに話しておいてくれと言います。

（「何を」話しておいてくれなのかは、後に明らかになる）

次のページで起承転結の「承」を見る

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