「ブラッドワーク」のネタバレあらすじと結末の感想

ブラッド・ワークの紹介:クリント・イーストウッド製作、監督、主演による2002年製作のアメリカのミステリースリラー。原作はマイクル・コナリーの「わが心臓の痛み」で、心臓移植を受けた元FBI捜査官が連続する殺人事件の捜査に挑んでいく。主人公の担当医はベテラン女優、アンジェリカ・ヒューストンが演じた。

ブラッドワークの主な出演者

テリー・マッケイレブ(クリント・イーストウッド)、ジャスパー・ヌーン(ジェフ・ダニエルズ)、ボニー・フォックス医師(アンジェリカ・ヒューストン)、グラシエラ・リバース(ワンダ・デ・ジーザス)、ジェイ・ウィンストン(ティナ・リフォード)

ブラッドワークのネタバレあらすじ

【起】- ブラッドワークのあらすじ1

舞台はアメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス。FBI捜査官テリー・マッケイレブはある連続殺人事件に手を焼いていました。殺人の現場には必ずテリーを挑発する文字が血で書かれており、ある夜に起きた殺人事件にも「マッケイレブ捕まえてみろ 903 472 568」というメッセージが残されていました。

現場を出ると、テリーは群衆の中に怪しい人物を見つけました。テリーは単身でその人物の後を追い、後一歩のところまで追い詰めますが、その瞬間激しい痛みがテリーを襲いました。心臓発作を起こしたテリーはその場に倒れてしまい、容疑者と思しき人物を取り逃がしてしまいます。テリーにできたのは拳銃数発を撃つことだけで、テリーはそのまま意識を失ってしまいます。

それから2年後、FBIを引退したテリーは心臓移植を受け、港でクルーザー生活を送る日々を過ごしていました。そんなある日、グラシエラという女性がテリーを訪ね、2ヶ月前に姉グローリアが殺された事件を捜査して欲しいと依頼してきました。さらにテリーの心臓はグローリアのものだったとグラシエラは明かします。グローリアの血液型は非常に珍しいため、グラシエラはテリーの心臓移植の記事を見てすぐに気づいたといいます。

真実を知ったテリーはその依頼を受けることを決め、捜査状況を確認するために早速ロス市警にいる元同僚の元に向かいました。事件当時の監視カメラのビデオを見ると、スキーマスクをかぶった強盗犯が雑貨屋に押し入り、グローリアは店主とともに銃で撃たれ殺されていました。グローリア殺害後、犯人はすぐに店を出て行きましたが、その後不可解な映像が映ります。謎の男が店に入り、グローリアを手当てするとまたすぐ店を出て行ってしまったのです。

その後、テリーは昔の仕事仲間の保安官事務所のウィンストン刑事に捜査協力を求めました。テリーはグローリアの事件の2週間前に起きたATM強盗殺人事件に注目していました。この事件もスキーマスクをかぶった犯人による犯行で、被害者の名前からこの事件はコーデル事件と呼ばれていました。ウィンストンは長年の恩を返すために事件資料のコピーの手配を快諾します。

そして、次にテリーが向かったのはロックリッジという中年男性の元でした。ロックリッジはコーデル事件の第一発見者で、被害者のために救急車を呼んだ人物でした。テリーが事件当時のことを聞こうとすると、ロックリッジは一方的に警察批判を始めました。ロックリッジがすぐに警察に通報したにもかかわらず、警察は救急車に別の場所を指示、結果的にまだ息があった被害者は死んでしまったのだといいます。

その後、テリーはコーデル事件の現場であるATMに向かいました。テリーは詳しく現場を観察しようとしますが、ATMの利用客が現れたためにテリーは捜査を断念します。

次の日、テリーは担当医のボニーにグローリアのことを尋ね、彼女のために捜査していることを報告しました。これを聞いたボニーは激怒、心臓の安静のために捜査を直ちにやめるよう責め立ててきました。しかし、テリーはこの言葉を聞かず、捜査を続けます。

【承】- ブラッドワークのあらすじ2

テリーは隣のクルーザーに住むジャスパー・ヌーンという陽気な中年男を運転手として雇い、金属工場へと向かいました。この工場にはボロトフというロシア人が働いており、テリーはグローリア事件とコーデル事件で使われたサブマシンガンの入手ルートにボロトフが関わっていると見ていました。しかし、テリーが保安官と名乗り話を聞こうとすると、ボロトフは突然暴力的になり、工場から逃げ出してしまいます。この一件はウィンストンの知るところともなり、テリーは捜査を自粛するよう求められてしまいます。しかし、ウィンストンからは有力な情報も新たにもたらされました。グローリア事件のビデオ映像を解析した結果、犯人はカメラに向かって「ハッピー・バレンタイン」と言っていたことが判明したのです。

その後、テリーはグラシエラ、そしてグローリアの遺児レイモンドと話す機会を設けました。テリーは捜査の現状をグラシエラに報告、グローリア事件とコーデル事件に関係性が見えてきたことを伝えました。その後、テリーはグラシエラから有力な情報を得ます。グローリアが大切にしていた十字架のイヤリングが遺留品の中になかったというのです。テリーはコーデル事件の現場に行ったときに現れたATMの利用客の男を思い出しました。男は髭を生やしサングラスをかけ人相がよくわかりませんでしたが、その耳には十字架のイヤリングがつけられていたのです。それを裏付けるように、ビデオ映像には犯人がグローリアの耳からイヤリングを取る様子が映っていました。

現役時代の感覚を徐々に取り戻しつつあるテリーは、今度はコーデル夫人の元へ向かいました。コーデル夫人を尋ねてわかったことは二点ありました。コーデルは献血していたこと、そして、愛用していたサングラスがなくなっていたことでした。そのデザインはテリーが怪しんでいるATM利用客がつけていたサングラスと同じでした。テリーはあの男がグローリアとコーデルを殺した犯人と確信します。犯人と接近していながらまったく気づけなかったことにテリーが情けなさを感じていると、ウィンストンから連絡が入りました。郊外でボロトフの遺体が発見されたというのです。

【転】- ブラッドワークのあらすじ3

テリーが現場に急行すると、不可解なものがボロトフの口から見つかりました。自殺に使ったものとは違う口径の銃弾が入っていたのです。ロス市警や保安官事務所はボロトフをグローリア事件とコーデル事件の犯人と断定しますが、不審な点が多い自殺であることからテリーは捜査の続行を決めます。

テリーはコーデルの血液型に注目しました。テリーはコーデルが自分やグローリアと同じように非常に珍しい血液型であるために狙われたのではないかという仮説を建てました。そこでテリーは担当医のボニーに臓器移植ネットからコーデルの血液型の確認を依頼。ボニーはテリーが心臓の検査を受けることを条件に臓器移植ネットの不正アクセスを引き受けることを決めます。それだけボニーはテリーの心臓を心配していたのです。

テリーが検査を受けている間にボニーは確認を済ませ、コーデルもグローリアと同じ血液型だったことが判明します。テリーは一連の事件が血液を狙ったものと確信、グローリアの手当てを行ったのは犯人自身によるものだったことを突き止めます。手当てをしたのは、臓器移植ができるよう脳死状態にするためだったのです。コーデルの手当てをしたロックリッジにも共犯の可能性が浮上し、早速テリーはウィンストンとともにロックリッジを追おうとしますが、その道中でテリーは怪しい車両を見つけます。テリーは車両に発砲し捕らえようとしますが、逃げられてしまいました。さらにロックリッジは行方不明、ロックリッジを訪ねたコーデル夫人が死体で発見される事件も発生します。

完全に捜査に行き詰まったテリーはグラシエラ、レイモンドと過ごすひと時に癒しを求めました。テリーはふと「マッケイレブ捕まえてみろ 903 472 568」の中にある数字の意味をレイモンドに尋ねてみました。それに対してレイモンドは「1がない(ノー・ワン)」と答えを出すのでした。

その夜、心を重ね合わせたテリーはグラシエラとベッドをともにします。捜査を通じて、二人はもはやレシピエントと臓器提供者の親族という関係を越えていました。

【結】- ブラッドワークのあらすじ4

幸せな時間もつかの間、テリーの元にロックリッジの死体が見つかったという知らせが入りました。さらにテリーを驚かせたのは、その殺害現場の場所でした。そこはかつてテリーが心臓発作で倒れた場所だったのです。そして、ロックリッジの死体のそばには「ハッピー・バレンタイン」というメッセージよ謎の数字が書かれていました。2年前にテリーを苦しめた連続殺人犯が戻ってきたのです。連続殺人犯のテリーへの執着を証明するかのように、ボトロフの口に入っていた銃弾は、テリーが連続殺人犯に撃ったものと完璧に一致していることにテリーは気づきます。連続殺人犯はテリーの復帰とともに再び動き出し、2年前のようにテリーに追われるスリルを味わいたいと欲している…それがテリーの心理分析結果でした。

テリーはひとまず港に戻ると、クルーザーにいるはずのグラシエラとレイモンドの姿が消えていました。そして、何気なくメモを見て、テリーは恐ろしい事実に気づいてしまいます。運転手として雇っていた隣人のヌーンのスペルはレイモンドが解いた暗号の答え「NOONE(ノーワン)」だったのです。

テリーが銃を突きつけ尋問すると、薄ら笑いを浮かべながらヌーンはあっけなくすべてを白状します。そして、グラシエラとレイモンドを人質に取っていることも明かしました。テリーはヌーンの足を撃ち、無理やり二人の監禁場所へ案内させますが、たどり着いたのは座礁した船でした。

船内に入ったテリーは二人を解放するも、その最中にヌーンを見失ってしまいます。テリーは二人を外に待機する船に乗るよう指示し、自身はヌーンを探しに船の奥へと進んでいきました。ヌーンは隠し持った銃でテリーを襲いますが、グラシエラの援護によりテリーはヌーンを追い詰めることに成功します。ヌーンはテリーに深い絆を感じていることを伝えますが、テリーはヌーンに致命的な銃撃を浴びせます。「命の恩人なのに」と悲しむヌーンでしたが、グラシエラはヌーンの顔を水中へと沈め、最後のトドメをさすのでした。

多くの被害者を出した事件は解決し、テリーはようやく晴れやかな気持ちで引退生活を満喫できることとなりました。夕陽を背景にクルーザーを走らせるテリーの横では、愛するグラシエラとレイモンドが笑顔を浮かべていました。

みんなの感想

ライターの感想

一つ一つの伏線が終盤に向けて一気に繋がっていき、知的興奮を刺激される作品でした。技術を駆使した捜査はいかにも現代の刑事もの映画と言う印象ですが、作品からハードボイルドな空気が漂うのは哀愁漂う主人公をクリント・イーストウッドが好演していたからこそ。また、元FBI捜査官を前にしても物おじせずはっきりとものを言う女医の存在も作品にアクセントを与えています。クリント・イーストウッドに負けない迫力を見せるアンジェリカ・ヒューストンの演技にも注目です。

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