映画:ヘルタースケルター

「ヘルタースケルター」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(5件)

【承】– ヘルタースケルターのあらすじ2

ヘルタースケルターのシーン2

画像引用元:YouTube / ヘルタースケルタートレーラー映像

りりこの所属するタレント事務所の社長であり、りりこが「ママ」と呼ぶ多田寛子は、りりこのメイク担当をするオカマの男性・沢鍋錦二に口止め料として8カラットのルビーを渡した後、りりこが全身整形していることを告げて、フォローするよう命じました。沢鍋はそれまで全く知らなかったので驚きますが、以後、りりこの身を案じます。

メイクで隠してその日の撮影を終えたりりこは、麻布プラチナクリニックで再手術の予定を入れました。売れっ子のりりこはスケジュールが詰まっていますが、それ以上に「りりこの美しさをキープする作業」は大事なので、スケジュールを外して手術に充てます。

クリニックの患者には一般の顧客もいますが、キープし続ける治療費を払いきれずに整形が崩れ、それを苦にして自殺する女性も出ていました。

女医の和智久子は「綺麗にしてあげたら、定期的なメンテは必要になるのは当たり前。その分の費用は働けばいいではないか」と言ってのけます。

胎児の胎盤から得たプラセンタ、いわば他人のものを美容のために混ぜているため、クリニックで整形をすると一生免疫抑制剤を服用せねばなりません。それも高額です。

再手術をして美しさを取り戻したりりこですが、その頃から「美しさはいつか失われる」ことを自覚していました。

自分の付き人の羽田が35歳ですっぴんなのを見て、口紅をあげます。渡しながらも「気をつけな。ドラッグみたいなもので、こんなのやればやるほど、もっとやりたくなるのよ」と言います。確かに化粧もし始めれば止まらなくなるので、りりこの言っていることは正鵠を射ていました。

メイクを落としたりりこは、目の横と額に黒い痣が広がっているのを見て笑います。その頃には、いつまで整形してもきりがないことや、孤独、空しさ、せっかく美しくなっても芸能界ではすぐ忘れられてしまう無力感で、りりこの心は限界でした。

りりこは羽田に「羽田ちゃん、私、綺麗かなあ」と聞いた後、股間を舐めるよう命令します。羽田はその気迫に押されて、従いました。

ママこと寛子の元にりりこの妹・比留駒千加子が訪ねてきます。寛子は食事をして追い返しますが、後日千加子はりりこに手紙を送り、りりこは千加子に会いに行きました。

「強いから、お姉ちゃんは綺麗になったんだよ」と言う千加子に対し、りりこは「綺麗になれば、強くなれる」と答えます。

りりこは美しさを保つために何度も手術をせねばならず、痛く苦しい思いをしました。それでもりりこはトップとして君臨するべく我慢します。

そんなりりこの様子を見て、検事の麻田は「ヘルタースケルター(しっちゃかめっちゃか)だ」と言いました。

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