「マーシャルロー」のネタバレあらすじと結末の感想

マーシャル・ローの紹介:1998年製作のアメリカ映画。戒厳令(マーシャル・ロー)が発令されたニューヨークで、国家とテロリストの対決を描くサスペンス大作。もしニューヨークで大規模テロが発生したらという仮定に基づいて制作されたが、のちにアメリカ同時多発テロ事件がニューヨークで発生した。

予告動画

マーシャルローの主な出演者

アンソニー・ハバード(デンゼル・ワシントン)、エリース・クラフト/シャロン・ブリッジャー(アネット・ベニング)、ウィリアム・デヴロー将軍(ブルース・ウィリス)、フランク・ハダッド(トニー・シャルーブ)、サミール・ナジデ(サミ・ブアジラ)

マーシャルローのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①湾岸戦争終結後、サウジアラビアの米軍基地に爆弾テロが起きる。首謀者・シークをひそかに拉致したデヴロー将軍だが、その後アメリカのニューヨークで連続爆破テロが勃発。テロリストの要求はシーク解放。 ②表向きシークは拉致されていないことに。ニューヨークにマーシャル・ロー(戒厳令)が敷かれる。爆弾テロの真犯人を突き止めて射殺したハブはデヴロー将軍を逮捕。

【起】- マーシャルローのあらすじ1

湾岸戦争終結(1991年)の数年後…。
クリントン大統領が政権を握っている時代、サウジアラビアにある米軍基地で、爆弾が爆破されました。いわば爆弾テロで、大勢の海兵隊員が死亡します。
これを受け、クリントン大統領はアメリカ国民に「我々は国民を守る」と宣言しました。多国籍軍とアメリカ軍が戦います。
しかし、事態はそれだけではありませんでした。
戦火を縫って、砂漠を移動するベンツ車両があります。それをアメリカ陸軍が偵察衛星で監視し、特殊部隊が急襲しました。
中に乗っていたのは米軍基地で爆弾テロを行なったとされる首謀者アーメッド・タラルです。イスラム教徒からは族長(シーク)と呼ばれており、アメリカからは過激な原理主義の僧侶と思われていました。
アメリカ陸軍ウィリアム・デヴロー将軍がシークの身柄を確保しましたが、この事実は伏されています…。

…アメリカ、ニューヨーク州ニューヨーク。
ブルックリン地区で人質を取ったバスジャックが起こりました。FBI(連邦捜査局)のアンソニー・ハバード部長、通称:ハブが現場に急行しながら、爆弾処理班も手配します。
現場へ着いてみると、爆弾は爆破されていました。ところが想像していたものではなく、ブルー・ペンキでした。犯人はすでに逃走しています。
現場には「最後の要求だ」とする、変声器を使ったメッセージが残されていました。その後犯人からFAXが届きます。「彼を解放しろ」というものです。
つまりペンキは脅しの一種で、『彼』を解放しなければ次は本当の爆弾テロを行なうというものでした。しかし『彼』とは誰なのかが皆目見当がつかず、ハブたちは頭を悩ませます。
あまりの手際のよさに、ただのイタズラではなく本物のテロ集団だろうとハブは思いますが、それ以上手がかりはありません。
さてその現場に、怪しい女性が聞き込みを開始していました。ハブはその女性を「CIA(中央情報局)ではないか」と疑いますが、女性は「NSA(アメリカ合衆国国家安全保障会議)のエリース・クラフトだ。FBIの仲間だ」と名乗ります。
それでもハブは嘘だと思い、管轄外だとしてエリースを追い払うと、部下にエリースの調査をさせました。

ハブたちの中に、アラブ系のFBI捜査官フランク・ハダッドがいます。中年男性です。
フランクはアラブ系なので独自の捜査ルートを持っていました。また通訳にも活躍しますし、ハブは全幅の信頼を寄せています。
フランクが容疑者を見つけました。カリルという男性です。首に煙草の跡がありました(拷問されたという証拠です)。
捕まえただけでは何の情報も得られません。
そこへエリースがやってきて、釈放しろと主張します。泳がせて様子をみろというのです。
ほかに方法が見当たらず、仕方なくハブはカリルを釈放し、尾行をつけました。しかし裏をかかれてカリは仲間の赤いバンに乗って逃亡します。
エリースは何かを知っているようなのですが、全く話しません。

【承】- マーシャルローのあらすじ2

そして最初のテロが起きます。3人組がブルックリンの交差点の中央で、人質を大勢乗せたバスを占拠したのです。
ハブはすぐに駆け付けますが、エリースが「奴らは本物よ」と断言しました。犯人からの要求はないそうです。
エリースは、彼らの望みは「テレビカメラの前で自爆テロをすることだ」と言いました。映像でより多くの者に見せたほうが効果的だという意味です。
時間がないと感じたハブは、自分が交渉係を買って出ました。そしてフランクに通訳させ、必死の説得を開始します。
子どもを解放してほしいとハブが言うと、バスの扉が開いて子どもたちが解放されました。
話が全く通じない相手ではないと安堵したハブは、続いて「私は丸腰だ。乗客を解放して僕を人質にとればいい」と言いながら、少しずつ歩み寄ります。
続いて老人を解放してくれと言うと、バスの扉が開いて老人たちが解放されます。
ところがそこで爆破が起こりました。老人たちが出かかったところでの、大爆発です。
死者は多数出て、過去5年間で最悪のテロが起きました。

ところでカリルはただの運び屋で、全く知らないようです。その後も取り調べをしましたが、単に金欲しさで内容物が何かを知らないまま運んだようでした。
爆弾犯がアリ・ワジリと判明し、ワジリは3日前にフランクフルトから入国したばかりでした。ワジリはブラックリスト入りしている人物だったのに、なぜか入国できているのです。
入国の手引きをしたサミール・ナジデという男をハブは逮捕しました。またもやエリースは、「泳がせた方がいい」と言います。
サミールは大学の教授をしており、学生ビザをたくさん出していました。ひとりひとりのことまでは把握していないと言います。
エリースは「サミールは自分の貴重な情報源なのだ」とハブに言いました。
釈放されたサミールはエリースと抱き合います。彼らは恋人同士だったのです。

ハブのところへアメリカ陸軍のデヴロー将軍が訪問します。ハブは空挺部隊にその顔を見たことがあります。
デヴロー将軍はハブたちFBIの、捜査の進捗具合を聞きに来たのでした。
ハブは「犯人たちの狙いはシーク(族長)ではないか」と訴えます。警告の時の『彼』が気にかかっていました。ハブたちはクリントン合衆国大統領などいろいろなメンバーを考えた後、今年はじめに行方不明になったと呼ばれるシークが『彼』だと思うようになっていました。CIAの捜査ではシークの行方は「不明」としています。
デヴロー将軍は「彼は死んだ」とハブに答えました。
そこへエリースが姿を見せます。
エリースを見るとデヴロー将軍は露骨に眉をしかめ、立ち去りました。
その後、爆弾の製造元のアジトを突き止めたハブは、FBI特殊部隊を突入させ、彼らを殺します。
FBIはアメリカ国民に「事件は解決した」と宣言しました。デヴロー将軍もすぐに「FBIは迅速だ」とコメントします。

【転】- マーシャルローのあらすじ3

ハブたちは打ちあげに行きました。まだCIAと身分を明かさない、でも限りなくCIAだろうと思われるエリースも加えて飲んでいたところ、大きな振動音が聞こえます。
それはブロードウェイの劇場で爆発が起きたことによる振動でした。死者は約1600人とされます。
続けてワトリー小学校に、保護者の1人が爆弾を持って入り込む事件が起きました。
警察無線を傍受して駆け付けたマスコミのヘリを見たハブは、爆破が起きるとまずいと考え、強行突破します。単身で教室に乗り込むと、問答無用で犯人を射殺しました。
ワトリー小学校は、ハブの活躍で事なきを得ます。
しかしこのままだと次々にニューヨークでテロが起きると考え、世論は「マーシャル・ロー(戒厳令)を敷くべきではないか」という風潮が起き始めていました。
ほかならぬハブたちも、車のバックファイヤー(車のマフラーから出てくるバンという音)にすら警戒するありさまです。

会議が開かれます。そこでの議題は「軍隊を国内に派兵するかどうか(戒厳令を敷くか否か)」でした。
もし実際に派兵されると、1862年にリンカーンが起こして以来の事態になります。
デヴロー将軍は、軍隊の派遣には合衆国大統領命令が必要とし、命令があれば12時間後には派遣できるとしたうえで「それでも軍の出動は回避したい」と言います。
FBIのハブも否定しました。
その席でエリースがとうとう姿を見せます。彼女はハブがにらんだとおりCIAの諜報員で、本名はシャロン・ブリッジャーと言いました。
(正体が判明したので、以後はエリースを「シャロン」と呼ぶことにする)
ハドウィック大佐が、シャロンを中東に派遣していたことを告げます。
この会議の最中に、爆弾を積載した1台の黒い車がFBIの入るテロ対策本部ビルに突入しました。600名以上の死者を出します。

FBI本部が攻撃されたことで、世論はすっかり戒厳令を敷くべきだというムードになっていました。
こうして上院議会が採択し、戒厳令(マーシャル・ロー)が発令されます。

否定的な見解を示していたデヴロー将軍ですが、戒厳令が敷かれるとアラブ系民族を片端から捕まえてスタジアムに勾留していきました。
これには人種を越えて、皆反感を抱きます。
このままだとよくないと判断したハブは、シャロンに「サミールを動かせ」と指示しました。サミールに聞くと、タリク・フセイニという自動車修理工の存在を知らせます。
ハブはフセイニのところへ行き、シャロンはサミールの身を隠すため別行動をしました。
フセイニのところへ行ったハブですが、工場の1人が小さな爆発を起こすと共に、上空から陸軍が猛攻撃します。

スタジアムに行ったハブは、アラブ系民族が勾留されている様子を目の当たりにします。
そこにフランクがいました。フランクはFBIの捜査員で、家族もアメリカ国民であるのに、アラブ人だからという理由で、息子が勾留されたのです。

【結】- マーシャルローのあらすじ4

ハブは申し送りをしていたのですが、手違いで連行されたようです。
フランクは怒りまくり、10年以上FBIに尽くしても、アラブ系だからという理由でこの仕打ちかとFBIバッヂを投げて立ち去りました。
ハブはデヴロー将軍にかけあって、フランクの息子の釈放を頼もうとします。
そこで、デヴロー将軍がひどい拷問をかけているのを目撃しました。
ハブは「知らない場合には答えられない」と訴えますが、デヴロー将軍はそれでも何かを引き出そうとします。
ハブは「こんなことをさせている段階で、すでに彼ら(イスラム教徒)は勝っている(アメリカを揺さぶっているという意味で勝利をつかんでいる)」と訴えてその場を去りました。
ハブが部屋を出た瞬間、銃声が聞こえます。デヴロー将軍が捕虜を殺したのです(ここ大事)。

シャロンとハブは、サミールを軍隊の目から隔離し、泳がせることで、今回のアメリカの連続テロの首謀者をあぶりだそうとしました。
ハブはフランクを説得し、協力を得ます。
ハブとフランクがおとりになり、シャロンはサミールを連れて、首謀者と落ち合う待ち合わせ場所「沐浴場」へ行きました。
しかしそこには、誰もいません。

今回の首謀者はサミール自身でした(サミールはシャロンの恋人なので、つまりはシャロンも知らされていませんでした)。
サミールは沐浴場に隠してあった爆弾を身に付け、自爆テロをしに行こうとしますが、そこへハブとフランクがやってきます。
サミールはシャロンを盾(兼、人質)にしてその場を去ろうとしますが、シャロンが身体の向きをかえます。
反射的にサミールはシャロンの腹を撃ち、サミールをハブとフランクが射殺しました。
ハブはすぐに救急隊を呼びますが、シャロンの出血はひどく、ハブの胸の中で息絶えようとしていました。
コーラン(イスラム教聖典)の一節を唱えたシャロンは「アラーの許しを」と言ってこと切れます。
(シャロンがイスラム教徒だったという意味ではなく、イスラム教徒相手にひどいことをしたキリスト教、アメリカ国民への皮肉をこめ、コーランを唱えた)
シャロンの死に、ハブは無念を覚えました。

首謀者がハミールと判明したので、ハブは2枚の書状を持ち、デヴロー将軍のいるスタジアムに行きます。
1つはスタジアムの人たちを解放する要求の書状、もう1つはデヴロー将軍を殺人容疑で逮捕するという逮捕状です。拷問で殺したアラブ人への殺害容疑です。
ハブはデヴローに、シークを拉致したことを知っていることを告げました。
FBIとアメリカ陸軍で一触即発の空気が流れます。
ハブは「もしここで発砲命令を出せば、これからの若い兵士たちは消えない傷を負うことになる」と告げました。デヴロー将軍はアメリカ陸軍に、銃口を下ろす命令を下し、自らは投降します。
デヴロー将軍が逮捕、連行される後ろで、スタジアムに捕らえられていたアラブ系住民たちは解放されました。
フランクは息子と抱き合って再会を喜び、アメリカ軍は撤収を開始します…。

みんなの感想

ライターの感想

なんと驚くべきことに、9.11テロよりも前にこの作品が作られているのだ。しかも内容的にはけっこう重たい。
だれが悪い! と一概に言いにくいのだ。
デヴロー将軍は愛国心ゆえの行動。シャロンも中東で工作員としてイスラム系に「好意的」。
ハブは冷静に物事を見ようとするし、フランクに至っては、確かにFBIバッヂ投げたくもなるよ。アメリカに命を捧げてるのに、アラブ系だというだけで息子が連行されちゃね。
爆発シーンも衝撃的。なんというか、リアルなできごとを見せられている感じ。

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