映画:ラプラスの魔女

「ラプラスの魔女」のネタバレあらすじと結末

ラプラスの魔女の紹介:2018年5月4日公開の日本映画。著作が日本だけでなく、韓国などでも映像化されるなど、国内外で人気の作家・東野圭吾のデビュー30周年記念作を、三池崇史監督が主演に櫻井翔を迎えて映画化したミステリー。不可解な事件の謎に挑む大学教授がさらなる事件に巻き込まれていくさまが描かれる。

あらすじ動画

ラプラスの魔女の主な出演者

青江修介(櫻井翔)、羽原円華(広瀬すず)、甘粕謙人(福士蒼汰)、奥西哲子(志田未来)、水城千佐都(佐藤江梨子)、桐宮玲(TAO)、中岡祐二(玉木宏)、武尾徹(高嶋政伸)、羽原美奈(檀れい)、羽原全太朗(リリー・フランキー)、甘粕才生(豊川悦司)

ラプラスの魔女のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①温泉地の硫化水素を吸って人が死ぬ事件が2つ続く。中岡刑事は他殺を疑うが、地球化学専門の青江は、致死量の硫化水素を屋外で吸わせることは難しいと判断。ラプラスの魔女を名乗る円華が接近、特殊能力があると打ち明ける。 ②8年前の家族殺害の真犯人は甘粕、完璧ではない家族を一掃し悲劇の監督を装うため。生き残りの息子・謙人は復讐のため義郎と五郎を殺害。

【起】- ラプラスの魔女のあらすじ1

ラプラスの魔女のシーン1 〔何年か前〕

湖が見たいと母にねだった10歳の少女・羽原円華は、母親・美奈と一緒にいる時に、竜巻に遭遇します。
母・美奈は円華を安全な机の下に避難させましたが、直後、母は竜巻に巻き込まれました。
円華は母の死を目の前で目撃します…。


〔現在〕

地球化学が専門の教授・青江修介のところに、妙な調査依頼が舞い込みました。
それは「温泉から湧き出る硫化水素で、人を殺せるか」というものです。
調査依頼をしたのは、事故の起きた赤熊温泉の職員からでした。人が死んだことで営業中止にしていますが、温泉地としては、一刻も早い営業の再会をしたいと思っています。

亡くなったのは映画プロデューサーの水城義郎67歳で、妻・千佐都と温泉地に来ていました。
妻の千佐都がカメラを取りに旅館へ一旦引き返し、現場へ戻って来ると義郎が倒れていたとのことです。

現場を視察した青江は、微量の硫化水素があるとはいえ、致死量に達するほど溜まる場所を特定することなどできず、「事件ではなく事故」という結論を下しました。
ところがそれに食い下がったのは、警視庁麻布北署の刑事・中岡祐二です。

中岡は他殺を疑っており、「事故を装って、第三者が致死量の硫化水素を現場で吸わせることはできないか」と質問してきました。
中岡は、妻の千佐都を疑っていました。義郎が死ぬことで、千佐都にまとまった遺産が入るのは事実です。

ところで青江が現場を視察している際に、若い女性・羽原円華が現場へずかずかと入り込み、注意されるひと幕がありました。
視察の後、温泉旅館のロビーにいた円華は、机の上にこぼれたジュースを見て、スマホの位置をほんの少しだけずらせます。
スマホは、こぼれたジュースの通り道をみごとに避けました。
青江はそれが印象に残ります。


硫化水素で人が死ぬ事件が、また起こります。
今度も赤熊温泉ですが、義郎が死んだ場所からは離れた別の場所でした。
しかし、硫化水素で死亡したのは同じです。
死んだのは那須野五郎39歳で、俳優をしていました。

ひと月のあいだに2か所で同一死因の事故が起きたことで、さすがの青江も頭を抱えました。
かぎりなく事故に近いのですが、硫化水素の偶然が重なるのは、非常に不自然です。
しかし事件となると、犯人はよほど地理や知識に通じていないと無理です。
そもそも開けた戸外の温泉地で、致死量の硫化水素が溜まる場所を「読み取る」ことが困難でした。
専門の青江ですら、当日の気温、わずかな風の流れ、力学の法則などにのっとって、「そこに溜まる」と場所を特定することができません。

悩みつつ温泉地の部屋に戻った青江は、部屋に円華が忍びこんでいることに気付きました。
桐谷玲という女性が現れ、円華を追い始めます。
円華はいいところのお嬢様のようで、家出しているとのことでした。玲が話します。
玲が去った後、戻ってきた円華は、青江に「人を探している、大切な友だち、どうしても見つけたい」と、スマホの写真を見せました。
そこには青年の姿があります(先にネタバレ、青年は甘粕謙人)。

【承】- ラプラスの魔女のあらすじ2

ラプラスの魔女のシーン2 円華がジュースの軌跡を読み取ったように感じた青江は、円華を現場へ案内しました。
円華は現場を見て、「夏なら死ななかったのにね」と言います。
不思議に思った青江が聞くと、円華は自分のことを『ラプラスの魔女』と名乗りました。

ラプラスとは、ピエール=シモン・ラプラス(1749~1827年)のことです。
18世紀のフランスの数学者で、〝ラプラスの悪魔〟の提唱者です。

「もしもある瞬間における、全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつ、それらのデータを解析できるだけの能力と知性が存在するとすれば、この知性にとっては不確実なことは何もなくなり、その目には未来も過去同様に全て見えているであろう。従って、未来の状態がどうなるかを、完全に予知できる」

〝ラプラスの悪魔〟とは、未来に起きる出来事をすべて計算に入れて、それを踏まえて何が起きるかが分かる、一種、超能力に近い能力のことでした。
円華は少女ですから、自分のことを「ラプラスの魔女」と呼んでいます。
スマホの一件を思い出した青江は、円華があながち嘘を言っているとも思えず、そら恐ろしく感じました。


刑事の中岡は、死んだ2人の共通点を探します。
2人が「甘粕才生(あまかす さいせい)という鬼才の監督」で繋がっていると気付いた中岡は、青江の研究室を訪問すると、甘粕のブログを見せました。
そこには、甘粕の家族の事情が綴られています。

甘粕監督は、妻と一男一女を持つ男性でした。
甘粕監督が47歳の時、事件が起こります。
甘粕の娘・萌絵が自宅で、硫化水素の自殺を図ったのです。
娘と母・由佳子は死亡し、息子・謙人が意識不明の重態に陥りました。
それが今から8年前のことです。

ブログはその当時のことを書いていました。
謙人は手術で意識を回復しますが、最初に動かせたのは右手の薬指だけでした。
甘粕は「1回ならイエス、2回ならノー、3回なら分からない」という合図を決め、謙人に質問をしますが、謙人は事件にまつわる記憶がなくなっていました。

リハビリが進み、謙人は次第に回復していきます。
ところが謙人は、かいがいしく介護する甘粕を遠ざけるようになりました。
甘粕は生き残った唯一の家族である息子・謙人と向きあいたいのですが、謙人は父の存在を「どっちでもいい」と答えます。
甘粕は、謙人と距離を置くことになりました…。


そういった経緯を、甘粕はブログに綴っていました。
死んだ義郎は8年前、借金で首が回らなくなっていました。
義郎は借金が原因で離婚しており、中岡刑事は「甘粕監督をやっかんだ義郎が、自殺に見せかけて甘粕の家族を殺害したのではないか。それに気づいた甘粕が、復讐をしたのではないか」という推理を立てます。

ブログにある甘粕の写真を見た青江は、甘粕が誰かに似ていると気付きました。
それは、少女・円華が見せた青年とそっくりなのです。
青江は円華に連絡を取り、問いただしました。円華は認めます。
青年は甘粕監督の息子・謙人でした。

【転】- ラプラスの魔女のあらすじ3

ラプラスの魔女のシーン3 円華は朝一番に青江を庭園に呼び出すと、青江に移動するよう指示します。
微調整をした後に、円華はドライアイスを使い、青江の周囲にドライアイスのガスがくるよう見せました。
青江は、それを瞬時に計算できる円華の能力に驚きを隠しきれません。


円華と、円華を探した玲に連れられた青江は、開明大学病院へ連れられました。
そこには、円華の父親・羽原全太朗がおり、事情を説明します。
父・全太朗は、脳神経外科医でした。
手術により、謙人の意識を目覚めさせたのが、全太朗です。

そこには後日談がありました。
謙人は手術から3年後、思わぬ能力を発揮します。
サイコロを振った瞬間に、出る目を予測できるのです。
「予言」ではありません。力学的な要素が加わり、科学的な見地から「予測」ができるのです。
手術の思わぬ副産物に驚いた全太朗は、国から委託を受けて、さらに研究を進めることになりました。

そして…10歳の時に目の前で母を亡くし、苦しんでいるわが娘・円華にも、全太朗は同じ手術を施したというのです。
結果、円華も「予測」ができる才能を持っていたわけです。


円華の父・全太朗はそれを話すことにより「これ以上関わるな」と牽制したつもりでしたが、青江は唸ります。
実は謙人が事件のことを全て憶えており、復讐として水城義郎や那須野五郎を殺害したのでは…という推理を立てますが、全太朗は相手にしません。
青江に中岡刑事から、電話が入ります。

中岡刑事は、甘粕監督を見つけました。青江を案内します。
甘粕は精神障害を患い、施設で廃人同様になっていました。
絵コンテを描いてはいるのですが、それは既に昔、完成させたはずの作品のものです。
甘粕監督の犯行ではないと、中岡刑事も青江も思います。

致死量の硫化水素が溜まる場所を「予測」できるのは、息子の謙人の方でした。
謙人への容疑が高まります。


…円華は、昔のことを思い出します。
それは円華と謙人の出会いでした。
「あと40秒で降ってくるから」
そう言って、謙人は円華に傘を渡すと、バスに乗り込みます。
40秒後、本当に雨が降ってきました。円華は驚き、謙人に興味を持つようになります。
謙人と親しくなった円華は、謙人が持つ能力を欲しがりました。
もし謙人が持つ能力を自分も持っていれば、母親を竜巻から救えたかもしれないからです。
円華は父親にねだり、手術を受けることにしました…。

【結】- ラプラスの魔女のあらすじ4

ラプラスの魔女のシーン2 円華は青江に「もう少しだけ力を貸してください。教授の力が必要なんです」と言い、病院から抜け出します。
円華と逃げた青江は、考えが詰まった時には紙飛行機を作ると円華に言いました。
現実逃避だと指摘しつつ、円華は紙飛行機を飛ばします。
円華が飛ばした紙飛行機は、美しい軌道を描いて戻ってきました。

…手術で特別な能力を持つようになった円華は、謙人との距離をいっそう縮めます。
謙人は大抵の予測ができるようになっていましたが、乱流、つまり竜巻の予測は難しいと洩らします。
海辺で沖合を見る謙人と円華は、月虹(げっこう 月の光で生じる虹)を見ました。それは、幸福の印と言われているそうです…。


仮に謙人が犯人だとしても「共犯者が必要だ」ということに、青江は気付きました。
謙人は死んだ義郎や五郎と直接の知り合いではなく(顔見知りなのは、父である甘粕監督だから)、呼び出す際など、手配する者が必要です。

調査すると、甘粕監督が綴っていたブログが、まるで嘘だということが判明しました。
ブログでは「幸福な家庭を襲った悲劇」のように綴られていましたが、甘粕監督の家は家庭崩壊手前でした。
妻・由佳子は不倫して離婚を考えており、娘の萌絵は援助交際をしていました。

謙人が記憶喪失の振りをした理由を「犯人から身を守るため」と読み取った青江は、真犯人が父・甘粕監督ではないかと気付きます。
もし甘粕監督だった場合、廃人同然になっていたのは「演技」である可能性もありました。
「共犯者」を片付けに動くと踏んだ青江は、絵コンテの場所、『廃墟の鐘』という作品のクライマックスシーンの撮影場所へ行きます。


そこには甘粕監督が、共犯者の千佐都を呼び出し、殺害しようとしていました。

甘粕は完璧ではない家族を殺害することで、その後「悲劇の監督の自分」を題材にしたドキュメンタリー映画を撮影しようと考えていました。
謙人はそれを知っており、記憶喪失の振りを装います。
リハビリに励んだ謙人は、自身に特殊能力があると気付き、復讐を考えました。

当時の映画撮影を手伝った義郎と五郎を殺害した謙人は、ダウンバースト(急激な吹き降ろしの気流)を利用して、廃墟ごと父親と自分を吹き飛ばそう(心中しよう)と考えます。
それに気づいた円華は、青江と協力してダウンバーストの被害を軽減させました。
ダウンバーストの後、円華も謙人も無事でした。
父である甘粕は家屋の下敷きになったものの、息はあり、救出されます。


…けっきょく一連の事件は「不運な時う子」として片付けられ、甘粕も謙人の能力のことも秘されました。

後日。
甘粕監督が自殺したというニュースを、青江は耳にします。
甘粕は数年前から闘病生活を送っていたそうです。

研究室の外から、紙飛行機が入ってきました。
青江が見ると、外に円華がいました。
円華は青江に礼を言います。
青江は「君ならきっと、正しく力を使える」と声をかけました。
円華は笑顔を見せながら、持っていた帽子をかぶります。
直後、雪が降り始めました。
(帽子をかぶったのは、雪が降るのを予測したから)

みんなの感想

ライターの感想

可もなく不可もなく…な作品。期待して見ると、少しがっかりするかも。
櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰、豊川悦司…いずれも配役はぴったりな感じ。
しかし、…なんか「無駄に話を難しくしている」「持って回った印象」。
もっとすっきり構成できるような気がする。どんでん返しがくるのは、判っているのだから。
すっきりさせて、その代わりこの不思議な能力について、もっと深く掘り下げて描いてほしかった。
豪華なキャストだっただけに、少々落胆。

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