「ルチオ・フルチのマーダロック」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

サスペンス映画

1970年代末から1980年代にかけて、過激な残酷描写でスプラッターブームをけん引したルチオ・フルチ監督による、1985年製作のイタリア映画です。本作の舞台はミュージカル出演を目指す若者が集まるダンススクールで、冒頭から激しいダンスシーンが続き、前年に大ヒットした『フラッシュダンス』の影響を伺わせます。ヒロインはフルチ監督の代表作『サンゲリア』で目を貫かれるインパクト絶大なシーンで有名なオルガ・カルラトスが務め、ヒロインの謎の恋人役で、青春スターとして名を馳せたレイ・ラブロックが出演しています。全編を彩る音楽は、キース・エマーソンが手掛けています。

あらすじ動画

ルチオ・フルチのマーダロックの主な出演者

キャンディス(オルガ・カルラトス)、ジョージ(レイ・ラブロック)、ディック(クラウディオ・カッシネッリ)、ホルヘス(コジモ・シニエリ)、マージー(ジェレッタ・マリー・フィールズ)

ルチオ・フルチのマーダロックのネタバレあらすじ

【起】– ルチオ・フルチのマーダロックのあらすじ1

ルチオ・フルチのマーダロックのシーン1

画像引用元:YouTube / ルチオ・フルチのマーダロックトレーラー映像

時は1984年、エアロビやエクセサイズが大流行していた時代。ニューヨークにあるダンススクールで、若い生徒たちが汗まみれになりながら必死にレッスンを受けていました。コーチの女性・マージーの「終わりにしましょう」という言葉に、皆が思わずその場にへたりこむほど厳しいレッスンを、別室でモニター越しにじっと見つめている者たちがいました。

彼らはミュージカルの公演を間近に控えたスポンサーたちで、スクールの生徒から3名をミュージカルに抜擢しようと考えていました。しかし諸事情によりオーディションは2週間も前倒しされることになり、それだけあれば生徒たちをもっと仕上げられるのにと、コーチのまとめ役であるキャンディスは苦言を呈します。

スクールの校長・ディックはそんなキャンディスを諫めますが、ただでさえ生徒間の競争意識が激しいのに、このことが生徒たちに知れたら争いになるかもと、キャンディスは心配します。そしてレッスン終了後、生徒のスーザンとウィリーが、更衣室で抱き合っていました。

ウィリーと付き合っているスーザンは、誰の目から見ても抜きんでた才能があり、今のところオーディションの第一候補と言われていました。スーザンがシャワーを浴びて着替える間、ウィリーは更衣室の外で待つことにします。しかしシャワーを浴び始めたスーザンの背後から怪しい人影が忍び寄り、薬を染みこませた布をスーザンの口にあてがいます。

怪しい人物は、宝石のような細工がされた細いピンを持ち、気を失ったスーザンの胸元にピンを突き刺します。ピンが心臓を貫いた手応えを感じ、怪しい人物はピンを抜いて立ち去ります。やがて、地元警察のボルヘス警部補が、部下のデイヴィスと共に現場検証にやって来ます。

ボルヘスは、イエール大学卒という高学歴を持つデイヴィスを「イエール君」と呼びながら、恋人のウィリーやスクールの関係者に話を聞きます。キャンディスはすでに帰宅していたため、電話でスーザンの死を知らせることにします。その時キャンディスの住むアパートの部屋に、校長のディックが訪ねて来ていました。

キャンディスとディックはどうやら「男女の関係」にあるようでしたが、キャンディスは「生徒のジャニスと一緒にいたんじゃないの?」とディックに問いかけます。ジャニスもスーザンと同じく才能ある生徒でしたが、ディックはそんな生徒たちに声をかけ、「親しい関係」になろうとしているというウワサがあったのです。ディックはキャンディスの言葉を打ち消しますが、そこで電話が入り、スーザンの死が知らされます。

そして次の日、生徒たちはスーザンの死を振り払いたいかのように、いつもにも増して必死にレッスンに挑みます。しかしそれを見ていたウィリーは、「なぜ平気で踊れるんだ?!」と皆を責め立てます。そこでキャンディスは「それは、あなたたちが優秀だからよ」と皆を称賛しつつ、「だからこそ耐えなさい、仲間が死んでも」とゲキを飛ばします。

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