「丑三つの村」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

サスペンス映画

丑三つの村の紹介:1983年製作の日本映画。1938年岡山県苫田郡で発生した津山事件を題材にした、同名の西村望のノンフィクション小説を原作とした映画。村一番の秀才として人人から尊敬されていた青年が結核と診断され、のけ者にされた怒りに無差別殺戮に走るまでを描く。「全編が非道で残虐的」と判断され、R-18(成人映画)に指定された。

あらすじ動画

丑三つの村の主な出演者

犬丸継男 – 古尾谷雅人 はん – 原泉 やすよ – 田中美佐子 赤木ミオコ – 五月みどり 赤木中次 – 石橋蓮司 千坂えり子 – 池波志乃 千坂多四郎 – 団巌 竹中和子 – 大場久美子 竹中常代 – 中島葵 赤木勇造 – 夏木勲 小堀八一 – 水島涼太 忠明 – 浅見小四郎 葉村文明 – 南城竜也 中山哲夫 – 新井康弘 外村ことみ(隣家のおばちゃん) – 石井富子 英子 – 斉藤林子 司嘉子(世話好きのおばさん) – 絵沢萌子 太一 – 堀礼文 赤木巌 – ビートきよし 本庄病院の医者 – 三夏伸 徴兵検査の軍医 – 浜田晃 赤松巡査(村の駐在) – 山谷初男 刑事 – 住吉博(現・住吉正博)

丑三つの村のネタバレあらすじ

【起】– 丑三つの村のあらすじ1

丑三つの村のシーン1

画像引用元:YouTube / 丑三つの村トレーラー映像

(「丑三つ」=「現在の午前2時から2時半までのあいだ」)

岡山県の寒村、新山地区のこぐれ村。戦時下の昭和12年。

村では出征する赤木巌という青年が、華々しく見送られていました。村人たちはみんな旗を振りながら赤木の出発を見送りますが、主人公である犬丸継男は赤木の母親が涙ぐんでいたのを見逃しませんでした。

赤木の乗り込んだSLが発車するのを皆が万歳で見送りました。継男はひときわ大きな万歳をして見送ります。

赤木を見送った継男は、山間にある村へ戻ろうとします。その途中で継男は、鶏をなぶり殺しにする青年3人を見つけました。彼らは殺した鶏をすき焼きにすると喜び、継男を見つけるとからかいます。継男は石を投げて3人を追い払いますが、咳き込みました。近所の人たちにも継男は、大きな声で「こんにちは」とあいさつします。

継男が住む村は、狭くて貧しい暮らしをする者たちばかりです。両親は他界して、19歳の継男は祖母・はんとの2人暮らしでした。継男は祖母を「おばやん」と呼んでいます。

真面目な継男は学業優秀で、村では「神童」扱いされていました。学校の先生になるためには師範学校に進学せねばなりませんが、おばやんをひとり村に残して師範学校に進学するのを避けた継男は、検定試験を受けて教諭になろうと考えています。教諭になるつもりですが、継男自身は「徴兵検査を受けて甲種合格し、お国のために戦う」ことを理想としていました。病弱な継男はその反動もあってか、強い男になりたいという憧れがあります。

家に戻った継男は、夕食時おばやんに「俺が兵隊に行くとき、泣かないか」と質問しました。泣かないという答えを得て安心しますが、おばやんはあとでこっそり大声を上げて泣くかもしれないと本音を漏らします。

食後、継男は自室で勉強をしました。おばやんのところへは近所の女性・赤木ミオコが金を借りにきました。おばやんはミオコに金を貸します。人口の少ない狭い村で同じ年頃の者たちが結婚を繰り返し、近親婚もありました。

継男が部屋で咳き込むのを聞いたおばやんは、村にある本庄病院へ行けと声をかけます。心配するおばやんがしつこく言うので、継男は判ったと答えました。

翌日、継男が病院で診察を受けると、本庄病院の医者は「栄養を取って身体を休めれば、三月(みつき)くらいで治る」と言いました。肺がやられていると医者に言われた継男は、自分では風邪だと思っていたので心外でした。

帰り道、継男は道で先輩である中山哲夫と会いました。中山は継男に女性の臀部が見える写真を何枚も見せると、それをくれました。代わりに金を融通してくれと言われ、継男は金を渡します。

草むらでその写真を見て股間を触っていると、継男を見つけた同年代の幼馴染の女性・やすよが声をかけてきます。継男はやすよと思いを寄せ合っている、いわば恋人同士でした。やすよは継男がこぐれ谷始まって以来の神童であることが、誇らしいと言います。従姉妹くらいの関係で近いのでふたりは結婚を許されていませんが、継男は昔だったらもっと近親婚でも許されていたのにと言います。

やすよと話をして笑い合った継男は、癒されました。

夜中の午前1時半に目を覚ました継男は、村に珍しく靄(もや)が出ていることに気づきました。外に出て歩いたのは、鶏を殺した若者3人に夜の村を歩けと言われたからです。

近所の道を歩いていると、光が洩れている家がありました。継男が覗くと、そこの家の住人の人妻・千坂えり子が夫ではない男・赤木勇造と身体を重ねているのが見えました。夫婦でもないのに関係を持っている姿を見て、継男は唖然としつつも固唾を吞んで観察します。

次のページで起承転結の「承」を見る

次のページへ
1 2 3 4 5

「丑三つの村」と同じカテゴリの映画

関連記事はこちら

×