映画:共喰い

「共喰い」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(2件)

サスペンス映画

映画「共喰い」の感想

ライターの感想

見終わった瞬間「うまい」と思わずうなってしまった。 原作との違い、原作では「仁子の『右』手が義手」映画では左。 仁子の恩赦うんぬんの発言は、原作では一切なし。この、恩赦うんぬんが監督の付け加えたメッセージ。 最初に「あの人」と言われた時、「だれ?」と一瞬考えた。新聞の見出しと言われ、「あっ!」と気付いた時、粟肌が立った。 もちろん性行為の最中に暴力を振るうという、円の身勝手かつひとりよがりの行為の嫌悪描写などが悪目立ちするが、主題はここではない。 そして、仁子も「何が何でも生きたい」というわけではない。「シャバに出てやりなおしたい」というわけでもない。 戦争でなくした腕のために、仁子は結婚を台無しにされた。それを「恩赦」として受け取らなければ、割りに合わない、これは仁子の一種の「意地」だ。 それが判ると途端にこの作品の深みが理解できるし、仁子という女性の哀愁を帯びた生きざまが浮き彫りにされる。 昭和63年という設定をうまくいかした作品。
  • ABURA=DEBURAさんの感想

    唱和という時代と共に流れて征った或る生は、戦後打ち捨てられた河っぺりで人の生活の澱みに捕らわれた。高度成長という大海へただ飲み込まれるのをなし崩し敵に諦観してるかのような死んだ河づらの底からは、奔流となって横溢する性の抵抗もあった。笑話崩御の落とし子として生まれた恩赦という余生。男の手を縛って営まれる女性騎乗という兵制の快楽。 好きなように介錯してください。これだってただの遊びでしょう? 意味などない。

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