「午後8時の訪問者」のネタバレあらすじと結末の感想

午後8時の訪問者の紹介:2016年製作のベルギー&フランス合作映画。診療時間外に鳴ったドアベルに応じなかった女性医師ジェニー。翌日、ベルを押していた少女の遺体が発見され、ジェニーは後悔の念から彼女の足取りを探り始めるが…。

予告動画

午後8時の訪問者の主な出演者

ジェニー・ダヴァン(アデル・エネル)、ジュリアン(オリヴィエ・ボノー)、ブライアンの父(ジェレミー・レニエ)、ブライアン(ルカ・ミネラ)、ブライアンの母(クリゼット・コルニル)、ネットカフェの受付(ナデージェ・エドラオゴ)、ランベール息子(オリヴィエ・グルメ)、ランベール父(ピエール・シュムケ)、アブラン医師(イヴ・ラレク)、ベン・マムード刑事(ベン・アミドゥ)、ベルカノ刑事(ローラン・カロン)、リガ医師(ファブリツィオ・ロンジォーネ)、糖尿病患者(ジャン=ミシェル・バルタザール)、リュカ(トマ・ドレ)、ヒモ男(マルク・ズィンガ)、クレーン操作員(モルガン・マリンヌ)

午後8時の訪問者のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①診療時間を1時間以上過ぎた午後8時5分に、診療所のインターホンが鳴った。代診の女性医師・ジェニーが無視すると、翌朝、向かいの川で頭蓋骨骨折の女性の遺体が発見され、防犯カメラに直前、彼女が診療所のベルを押したことが判明。ジェニーは「もし開けていたら彼女は助かったのではないか」と思い、独自に捜査を開始する。 ②女性の正体は娼婦。診療所の患者・ブライアンの父が買春したが揉め、女性を追いかけると女性が転落しただけ(事故)。後日女性の姉と名乗る人がやってきてジェニーは遺骨を引き渡す。

【起】- 午後8時の訪問者のあらすじ1

ベルギー、リエージュ市街。
2015年10月22日。

若い女性ジェニー・ダヴァンは、有能な医者です。老いて車椅子の生活を余儀なくされているアブラン先生に頼まれて、アブラン先生の診療所の代診をしています。
ジェニーはその有能さを見込まれて、ケネディ医療センターへの勤務が決まっていました。
ジェニーは研修医の若い男性・ジュリアンの指導をしていました。老人男性の病気の見立てをさせます。
ジュリアンは「肺気腫では」と指摘しました。正解です。しかしジェニーはジュリアンの自信のなさが、気にかかります。
その直後、待合室で待っていた男児・イリアスが、謎のひきつけの発作を起こしました。ジェニーは急いで駆け寄り、適切な処置を行ないますが、イリアスを見たジュリアンは硬直し、全く手助けをできませんでした。

診療後、ジェニーはジュリアンにきつく指導します。
その最中に診療所のインターホンが鳴りました。ジュリアンは出ようとしますが、すでに診察時間を1時間も延長していることや、ジェニーが勤務予定の医療センターでのパーティーの予定が控えているために、制止します。
(本来は午後7時までなのだが、患者が多くて午後8時まで診察していた。インターホンが鳴ったのは午後8時5分)
「患者に振り回されすぎ」と注意されたジュリアンは気を悪くし、注意するジェニーを置いて自転車で帰宅します。
ジェニーはその後、医療センターの人たちと顔合わせも兼ねた歓迎会に参加しました。

翌朝。
ジェニーが出勤すると、マムッド刑事とベルカロ刑事が診療所の外で待っていました。
刑事たちによると、前夜この近くで事件が起きたそうです。
監視カメラの映像の提供を求められたジェニーは、診療所の入り口に設置された映像を渡しました。
研修医のジュリアンは、出勤してきませんでした。ジェニーは休憩時間に、フォローする電話をかけます。
個人の診療所には、さまざまな患者がやってきました。酒量を減らしたい女性のカウンセリング、太もものケガを化膿するまで放置していた男性(パスポートの提示を求められるため、大きな病院に行きたくなかった)…診察をジェニーはひとりでこなします。
一段落した時に刑事に電話して聞くと、昨日の午後8時5分の監視カメラに、その女性が映っていました。顔の確認をしてもらいたいと、ジェニーは刑事たちに呼ばれます。

警察に行ったジェニーは、診療所を開けなかった理由を説明しました。刑事たちも特に責めはしません。
その女性は朝、川岸の工事現場で遺体で発見されました。死因は頭蓋骨骨折です。
死ぬ前に争ったらしく、女性の両手首には皮下出血が認められました。
防犯カメラの映像では、女性は何者かに追われて助けを求めるために、診療所をノックして立ち去ったようでした。
患者である可能性を刑事に指摘されますが、ジェニーは自分が代診の医者だと言います。
女性の映像を携帯で撮らせてもらい、ジェニーは診療所のアブラン先生に聞いてみると答えました。

【承】- 午後8時の訪問者のあらすじ2

いっぽうでジェニーは「もしこの夜8時5分に診療所のドアを開けていれば、彼女は助かったかもしれない」という思いに囚われます。
以降、ジェニーは診察の合間を縫って、女性の正体を探ることに没頭しました。

現場は高速道路を挟んで、反対側にある場所でした。
現場に行って女性が倒れた場所を見てみますが、特にこれといったものは見つかりません。
遺体を発見したのは工事現場のクレーン操作員で、朝の6時半に見つけたそうです。
その日の診察を終えたジェニーは、研修医のジュリアンの部屋を訪れました。
ジュリアンは医師をあきらめ、故郷に戻るつもりで荷造りをしていました。
ジェニーはジュリアンに女性の写真を見せますが、ジュリアンも見覚えがないと言います。
高圧的に接したことをジェニーはジュリアンに詫びました。ジェニーは医師になるよう引き留めますが、ジュリアンの気持ちは変わらないようです。

翌日。
車椅子で暮らすアブラン先生の元を訪れたジェニーは、女性の写真を見せますが、アブラン先生も知りませんでした。子どもの頃に診ている可能性も視野に入れ、カルテを提出すると答えます。
ジェニーがケネディ医療センターに栄転することが決まっているので、アブラン先生は後任の医師を募集するチラシを張ろうと考えていました。
ジェニーがそれを制し、自分が後任になると答えます。
医療センターには断りの電話を入れました。センターの上司は、1週間だけ答えを待つと言ってくれますが、ジェニーは診療所を継ぐ気で、24時間対応できるよう、その日から診療所で寝泊まりをします。

往診に行った時には患者にも女性の写真を見せますが、誰も女性のことを知りませんでした。
マムッド刑事に聞くと、女性は身元不明のまま、荼毘に付されたそうです。
遺骨は市営墓地に埋葬されたと聞いたジェニーは、市営墓地を訪れ、30年間保管してくれるよう代金を渡しました。
(日本と同じで、そのままだと無縁仏の扱いになってしまう。料金を払うことで、決められた期間、遺骨を保管してくれる)
ジェニーは自分が扉を開けなかったせいで、女性が死んだふうに思うようになっています。

ブライアンという青年の往診に行ったジェニーは、女性の写真を見せた時にブライアンの脈拍が上がったことに気付きました。ブライアンは知らない振りを装いますが、話す気になれば教えてくれと言ってジェニーは去ります。
後日、ブライアンは急な胃痛で高校教師に付き添われ、診療所にやってきました。
ジェニーは「黙っているからストレスになるのよ」とブライアンに声をかけ、「医者は誰にも他言しない。守秘義務がある」と言い、ブライアンに女性のことを質問します。
ブライアンは、「木曜の夜(事件の夜)に友だちと一緒に、トレーラーハウスにいる女性を見た。女性は老人にフェラチオをしていた」と答えました(嘘の発言)。
トレーラーハウスの場所を、ジェニーはブライアンから聞きます。

【転】- 午後8時の訪問者のあらすじ3

そのトレーラーハウスは、ヴァル・ポテ近くの高架下にありました。所有者の男性に連絡を取り、ジェニーは敷地内に入れてもらいます。
所有者の男性はジェニーを見ると、「母が世話になった」と感謝の念を述べました。
ジェニーは事件の話をし、トレーラーハウスに女性の荷物が残っているのではないかと話します。ところが事件の話をすると、一転して「出ていけ」と言い出しました。
ジェニーは施設にいる男性の父・ランベールに、会いに行きます。
ランベールの父は、「あの娘は何も言わなかった」と答えました。
自分の息子が話したがらないのは、高架下の場所を利用して、商売をしているからです。それが警察にばれると、摘発されるからだと、ジェニーに話しました。
娼婦をリエージュの聖マルグリット通りでスカウトし、トレーラーハウスに引き込んで客商売をさせていたと、ジェニーは父から情報を得ます。
息子がやってきて怒りまくり、ジェニーは退散しました。

通りの近くのネットカフェに立ち寄って、田舎に帰省してしまったジュリアンに留守電を残したジェニーは、カフェの女性店員に女性の写真を見せます。
女性店員に許可をもらい、他の客にも女性の写真を見せました。男性客2人は、知らないと答えます。
(ここで写真を見せて回ったのが、まずかった)

ブライアンの父が早朝に診療所へやってくると、息子の発言は嘘だと言います。だから調べ回っても無駄だと、父は主張しました。

研修医をやめて実家に帰ったジュリアンの村を訪問したジェニーは、医者になるよう説得します。
ジュリアンは、待合室で謎のひきつけ発作を起こしたイリアス少年のこと、その時に何も対処できなかった自分のことを、気にしていました。
「発作で震えるあの少年は、父の暴力に震える僕と同じだ。近所の医者も暴力を見抜けなかった」と言い、医師になる能力はないと答えます。

帰り道、車を運転するジェニーは見知らぬ男性の車に幅寄せされ、強引に停車させられました。2人組の男はジェニーに、「写真を持ってうろつくな。目ざわりなんだよ」と言われます。
先の、ネットカフェで客に見せたのがまずかったようです。フロントガラスを叩かれて、脅しの文句を吐かれたジェニーは、ショックを受けます。
それでもジェニーは、あきらめませんでした。女性のことを調べ続けます。

ブライアンのバイクを見つけたジェニーは、友人と一緒にいるブライアンを見つけました。
ブライアンは友人と共に逃げ、友人には話を聞けずじまいでした。
その夜、研修医のブライアンが考え直したようで、医者を目指すという電話をジェニーはもらいます。ジェニーは嬉しく思いました。
その直後、診療所にブライアンの両親がやってきて、主治医を変えると言い出しました。

【結】- 午後8時の訪問者のあらすじ4

「二度と息子に近づくな」とも言われます。
怒っているのは父で、母は付き添いながらも、ジェニーに申し訳なく思っているようでした。

深夜。
主治医を変えると息巻いて去ったブライアンの父が、ジェニーに電話をかけてきます。
椎間板がずれて、ひどい痛みに襲われたのです。ジェニーは往診に行き、モルヒネを打ちました。
ブライアンの父が異常に反応するので、ジェニーは「ブライアンの父も女性を知っているのかもしれない」と考え、鎌をかけてみます。父は無言で往診代を支払うと、帰れと言いました。

マムット刑事に会いに行ったジェニーは、刑事からも「あまり嗅ぎまわるな」と注意されます。警告ではなく、危ない橋を渡ろうとしているジェニーを心配しての発言です。
マムット刑事から、ジェニーは女性の名を知らされました。
女性は「セレナ・エヌドング」という名だそうです。ジェニーは遺骨に名を記すために、メモします。
女性はガボン共和国(中部アフリカにある国)のリーブルヴィル生まれで、1995年7月3日生まれだと、刑事は言いました。ガボン当局に確認中で、結果は10日以内に出るそうです。それもジェニーはメモします。

帰宅したジェニーをブライアンの父が訪問すると、話をしたいと言いました。ジェニーは診療所に父を入れます。
事件の夜、女性と一緒にいたのはブライアンの父でした。ブライアンは父をかばい、嘘をついたのでした。
ブライアンの父は娼婦である女性を買い、いっしょにいたのです。父は車中で買春しようとしますが、女性は車中を嫌い、拒否して逃げました。
あきらめきれずに川へ逃げる女性を追ったところ、彼女が転倒したそうです。
両手首の皮下出血は、逃げる前に掴んだものでした。
(つまり、単に女性が自分で転んで死んだ)

ブライアンの父は、女性が転んだのを見て、単なる気絶だと思って立ち去っていました。
まさか死んだとは思わなかったので、ブライアンの父もショックを受けており、事件の後ずっと情緒不安定でした。
ジェニーは警察に行って真相を話すよう勧めます。
しかし妻子がいるブライアンの父は、事が明るみになるのを恐れ、診療所のトイレでネクタイを使って自殺を図ろうとしました。排水口が外れて自殺に失敗したブライアンの父は、再度のジェニーの説得に応じ、「警察を呼んでくれ」と頼みます…。
(ブライアンの父のその後は明らかにされず。女性が自分で転倒しただけ。救護措置を行なわなかった罪に問われるかもしれないが、重い罪にはならなかったと思う)

後日。
診療所で忙しく患者の応対に追われるジェニーを、ネットカフェの女性店員が訪ねます。
彼女は女性の姉でした。偽造パスポートを使って不正入国しており、また名乗り出ると組織に脅されることもあって、ジェニーに知らない振りをしていたのでした。
ジェニーが奔走してくれたことで事件が解決したと礼を述べ、女性の本名は「フェリシ・クンバ」だと告げます。
女性の遺骨を市営墓地に埋葬していることを、ジェニーは告げました。姉は何度も礼を言いながら、立ち去りました。

みんなの感想

ライターの感想

日本にとってあまり馴染みのない土地なので、そういう意味では景色を見るのも興味深くはある。
あと「診療所の先生って意外と大変」と思った。あらすじには省いたが、糖尿病の患者の左足のつま先のケガを、往診で治療したり、けっこう診療風景が出てくる。
いっぽうで田舎らしい感じの「往診したついでにワッフルもらう」「パンもらう」など、ほほえましいシーンもあり。
謎解き要素については「え、けっきょくただの事故!?」肩すかしではあった。
ミステリーを期待すると、がっかりさせられる。
しかし小さな診療所の医師の生活としてみると、ほんとに興味深かった。
サボるために、偽の診断書を書いてくれ~と言われて主人公が拒否すると、怒る兄とかね。(弟の時はアブラン先生が書いてくれたらしいので)

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