「死刑にいたる病」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

サスペンス映画

死刑にいたる病の紹介:2022年製作の日本映画。櫛木理宇による同名小説を原作に白石和彌監督が映画化。鬱屈した日々を送る大学生・雅也のもとに、24件の殺人容疑で逮捕され、死刑判決を受けた榛村から1通の手紙が届く。榛村は犯行当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよく店を訪れていた。出演は「彼女がその名を知らない鳥たち」の阿部サダヲ、「望み」の岡田健史、「名も無き世界のエンドロール」の岩田剛典。

あらすじ動画

死刑にいたる病の主な出演者

榛村大和:阿部サダヲ 筧井雅也:岡田健史 金山一輝:岩田剛典 加納灯里:宮﨑優 筧井和夫:鈴木卓爾 根津かおる:佐藤玲 佐村:赤ペン瀧川 クラタ:大下ヒロト 地元の農夫:吉澤健 滝内:音尾琢真 赤ヤッケの女:岩井志麻子 相馬:コージ・トクダ 筧井衿子:中山美穂 小松美咲:神岡実希 久保井早苗:川島鈴遥 宮下陸:大原由暉

死刑にいたる病のネタバレあらすじ

【起】– 死刑にいたる病のあらすじ1

死刑にいたる病のシーン1

画像引用元:YouTube / 死刑にいたる病トレーラー映像

栃木県宇都宮市。

田舎の小さな用水路に、榛村大和(はいむら やまと)が手を高く掲げてなにかを投げ入れていました。それは桜の花びらのように見えます。榛村はひとしきりピンク色の花びらのようなものを用水路に入れたあと、堰き止めていた樋門を開けて水を流します。花びらのようなそれは水の底に沈んでいましたが、水の流れに乗って流れ始めます…。

(ピンクの花びら様の正体は映画中盤で判明します)

筧井雅也は両親とともに、祖母の葬儀に出ていました。喪主を務めるのは父・和夫です。母・衿子は親族にお酌をして回りますが、ビールの追加注文をすべきか判断できず、雅也に判断を委ねました。雅也は注文します。

年配の親族に呼ばれて雅也は挨拶に行きますが、すぐに引っ込みました。雅也は東京の大学の法学部に進学していますが、志望したところではないため親族にその話題を触れられたくないのです。生前に校長先生をしていた祖母のお別れ会が後日開かれるそうですが、父は雅也に出席してほしくなさそうでした。雅也は早々に東京へ戻ろうと考えます。

雅也の家は父親が教育熱心でした。父の期待に応えるべく全寮制の進学校の高校に入学した雅也ですが、高校の授業にはついていけず大学も父の期待に副うものではありませんでした。父が息子である自分を不満に思っていることを、雅也は判っています。

葬儀を終えて奥の台所へ引っ込んだ雅也は、そこに自分宛ての郵便物が届いていることに気づきます。封書は丁寧な楷書で書かれており、封を開いて読んでみると「君に頼みたいことがある。よかったら一度会いにきてほしい」と書かれていました。差し出し人は、榛村大和です。

雅也は自転車に乗って近くの商店街へ行ってみました。商店街の隅にあるベーカリー『Rochelle(ロシェル)』は廃墟となって久しく、いまだに売り手が見つかっていません。潰れたベーカリー店を見ながら雅也は、榛村のことを思い出します。

榛村は自分の決まりごとに沿って生活するのが好きでした。決まった時間に家を出て決まった時間に店を開け、パン屋の店主として熱心に働いていました。そして決まった年代、決まったタイプの少年少女に目をつけると、決まったやり方で拉致して家に運び、決まったやり方でいたぶって殺害し、死体を処理したのです。

榛村が捕まえた子どもが逃げて助けを求めたことで、榛村の犯行があかるみになりました。榛村は23人の少年少女と1人の成人女性を殺害した容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴されて死刑判決を受けたのでした。

榛村が逮捕された当時、雅也は中学生で榛村のベーカリーによく通っていました。

逮捕・立件された榛村は、法廷で自分の犯行について悪びれることなく証言をしていました。子どもたちを冷酷、残忍な手口で殺害したあと、死体を燻製小屋で処理して骨にして埋めていたことを話す榛村は、自分が慢心・油断したために犯行が露見したという発言をしました。検察に聞かれた榛村は「もう一度やり直せるなら、捕まらないでしょうね」と答えます…。

(映画タイトル)

2021年5月10日。

榛村の手紙を読んだ雅也は、東京拘置所に会いに行きます。面会申出書に記入してしばらく待ち、10階のコンクリート打ちっぱなしの壁が広がる廊下を歩いて面会室へ行きました。面会室は暗く雅也が椅子に座って待つと、しばらくして奥から刑務官に連れられて榛村がやってきました。雅也と榛村のあいだにはアクリル板が張られており、触れることはできません。

榛村は昔のように優しく、雅也をねぎらいました。自分も手にかけるつもりだったかと雅也が質問すると、榛村は「15歳の中学生じゃ駄目なんだよ」と否定しました。榛村がターゲットにしていたのは、17歳か18歳の真面目そうな子ばかりでした。「君と話していると、僕は落ち着いていられた」と榛村は言います。

次のページで起承転結の「承」を見る

次のページへ
1 2 3 4 5

「死刑にいたる病」と同じカテゴリの映画

関連記事はこちら

×