「殺人犯(2009年香港)」のネタバレあらすじと結末の感想

殺人犯(2009年香港)の紹介:香港東部で発生した電気ドリルでの連続殺人事件を追う刑事が襲撃されるが、現場で倒れていた同僚刑事レンには事件の記憶が無く、やがて自身が犯人では?という疑心暗鬼に陥っていくという2009年香港のサイコ・サスペンス。監督は「ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~」のロイ・チョウ。主演は「SPY_N」「極限探偵」シリーズのアーロン・クォック、ヒロインは「シルク」「東京に来たばかり」のチャン・チュンニン。

予告動画

殺人犯(2009年香港)の主な出演者

レン・クォン(アーロン・クォック)、その妻ヘイオイ(チャン・チュンニン)、その息子チャイチャイ(タム・チュンヤッ)、クァイ(チョン・シウファイ)、タイ(チェン・クアンタイ)、レンの妹マン(ジョシー・ホー)、アンディ(チン・カーロッ)、警視(ドン・ヨン)など。

殺人犯(2009年香港)のネタバレあらすじ

【起】- 殺人犯(2009年香港)のあらすじ1

10月24日。香港東部のペニンシュラ・アパートの中庭にベテラン警部チョイ・タイが転落、特捜班主席警部レン・クォンは同アパート7階廊下で気絶した状態で発見され、どちらも病院に運ばれます。タイは電気ドリルで襲われ全身血塗れの重傷ですが、レンは頭部の打撲以外ほぼ無傷でした。
病院にはレンの同僚クァイら刑事たちや、レンの妻ヘイオイが幼い息子チャイチャイと共に駆けつけますが、アンディはクァイに、タイ先輩が連続猟奇殺人の3人目の犠牲者になるなんて!事件の15分前レンから電話で呼び出されたのに、なぜレンだけが無傷なんだ?!と食ってかかります。
やがて目覚めたレンに、ヘイオイは泣いてすがり、クァイも犯人を見たか?!と聞きますが、彼は記憶障害で何も思い出せず、医者も多分治るが時期はわからないと言います。
その夜レンは、ICUで意識不明のタイに会いに行き、クァイは彼の爪にレンの服の繊維が残っていたと言い、事件の概要を話します。
それは2ヵ月間ですでに2人が殺害された連続殺人事件で、電気ドリルで穴を開け失血死させる猟奇的な殺害方法で動機は不明、昨日はレンとタイは非番で、通話記録や妻の証言から、レンは2時18分にタイに電話をし2時半に外出、アパートの防犯カメラには3時にタイが、その15分後にレンが映っていて、その後、タイが倒れてると通報があり、レンも7階で気を失ってるところを発見されたのです。
クァンは、2人ともなぜ行先も告げず行動したのかが謎で、怪しい人物の映像や目撃証言も無く、真実を知るのは2人だけだと話します。

レンが退院すると、特捜班は大幅に増員されていて、警視からは彼がマスコミに騒がれている事も含め主力から外し、昇格も保留になったと言われ愕然としますが、クァイは全て上からの命令で理由も知らされない、俺たちは事件に専念しようと励まします。
事件の被害者は、9月20日にチョン・カムムン39歳、体育大学教授の好人物、電気ドリルで殺害、10月12日にマー・チョン40歳独身漫画家、同じく電気ドリルで殺害され口が裂かれていて、どちらも金銭の揉め事はありません。
クァイは、2人には殺害方法以外共通点が無く捜査は難航、殺害現場は事件を担当しているお前の家の近くの破辺洲(ポーピンチャウ)だから注意しろと言います。
レンは断片的な事件のビジョンは見ますが記憶は曖昧で、3件とも彼が非番の日に起こったと気づきますが言いませんでした。

次の休日、レンは破辺洲を見下ろす邸宅で穏やかな朝を迎えますが、ヘイオイに昨夜遅くにびしょ濡れで帰ったと言われても覚えが無く、事件当日は3日とも午前中は家にいて午後急に出掛けてたと言われ、チャイチャイを泣かせて叱られます。彼は養子ですが実の子同様に可愛がっています。
ペニンシュラ・アパートは中央に中庭がある古い高層アパートで、様々な国籍の怪しい人々の巣窟です。
大胆な犯行から証拠が残されている可能性も高いと見たレンは、クァンと共に現場に行き、タイが落下した瞬間を9階から目撃したと思い出し9階に行きますが、不気味な誰かの顔と最後のタイの姿を思い出せただけでした。が、その時掃除夫が臭いと騒ぎ、ポンプ室で無惨な猿の死骸と血塗れの黄色い電気ドリルを発見します。
けれど本部は彼に冷たく、警視がクァイに奴を外せ監視しろと囁くのを聞いたレンは、次第に追い詰められていきます。
ドリルからはタイの血痕が出て凶器と断定されますが、指紋は出ませんでした。

が、次の休日、彼はチャイチャイの人形が穴だらけにされているのを見て、誰の仕業か聞くと、パパがやったと言い返され、物置にあった黄色い電気ドリルが消えているのに気づきます。また物置の壁には血が滴った小さな穴と赤い手形が着いていたため、ペンキを塗り隠します。
彼はタイの病室に行き、俺はやってない、なぜ俺のドリルが殺害現場に?、息子まで狙われてる、無実を証明できるのは先輩だけだ、これはワナだ、誰も信じられない、だけど引っ越さない、この手掛かりを逃せば犯人は永遠に謎だ!と語りかけます。
が、家に戻ると物置の穴と手形が増えていて、彼は2人に外に出るな!と怒ります。彼女は夫婦なのに隠し事はしないで私を信じて!と言い、マンがアメリカから帰国する、一緒に迎えに行く?と聞きますが、レンはカギを全部替えると言い出掛けて行きます。チャイチャイはマンからの絵葉書をじっと読んでいました。
レンは担当医に、いつ記憶が戻るのか、真面目に生きているのに嘘をついてるようで、誰も信じられず、夢の中にいる気分だと言い、もう過ちはイヤだと話します。
彼は2年前、息子と出かけた際、犯人と遭遇し逮捕しますが、置き去りにした息子が池で溺死した過去を打ち明け、今の息子が大切だと涙ぐみます。担当医は時間が解決すると言い、生化学検査と脳のCTスキャンを勧めます。

【承】- 殺人犯(2009年香港)のあらすじ2

やがて被害者たちのドリルの穴が、何かの図柄を表している事が判明します。
また、監禁されていた女が逃げ出しトラックに轢かれて死亡する事件が発生、監禁されていた廃屋は破辺洲を見下ろす高台にあり、壁中に無数のドリル穴が空けられていました。女は拷問を受けていたようで両眼にクギが打たれ、背中にはドリル穴がありました。犯人は戻ってないというクァイを直感で否定したレンは「なぜそう言える?」という幻聴を聞きます。
その日、自宅には彼の妹のマンが到着し、離婚もケリがつき今後は兄さんと暮らすと話します。レンは暗い顔でこの辺は治安が悪いからむやみに出るなと言い、察したマンは、昔から兄は一人で抱え込み、始めたら必ずやり遂げる、それが父の自慢だったと話していました。
その夜、ベッドで絡み合う2人を見たチャイチャイが騒ぎ、ヘイオイは彼と寝ることに。
彼は、息子が書いた点つなぎのウサギの絵が遺体のドリル穴と一致している事に気づきますが、本部には伝えませんでした。本部でもウサギのようだと気づいていたものの意味も理由も不明でした。
また、病院での検査結果は、脳に問題はないが、血液からプロプラノールが検出された、それは高血圧の薬だがめまいや記憶障害の副作用があるため、近年は心的外傷患者に用いられるもので、レンは中毒になっているため記憶は戻らないと言われます。
レンはタイの病室に行き、犯人の目星がつかない、先輩だけが頼りなんだ!妻子も狙われる!目を覚ましてくれ!なぜ俺を睨む?!と暴れ追い出されます。

彼は再び女の監禁場所に行きますが、間もなくクァイが現れます。レンは、俺は犯人に尾けられてる、今も奴は俺を見張ってると言って突然「待て!」と叫び全速力で駆け出します。けれどクァイには相手の姿は見えませんでした。
レンはクァイを家に招き、彼は前回はチャイチャイの誕生会でタイさんも一緒だったのにとため息をつきます。家の門には電子キーが3つも取り付けられていました。
レンはクァイにマンを紹介し、彼女は昔の写真を見せます。レンはその1枚を見て、殺された被害者が2人とも彼の幼なじみだった事に気づいて愕然とし、写真をソファに隠します。
その夜、ヘイオイはクァンに、まだ夫には言ってないが赤ちゃんができたと打ち明け、喜んでくれるかしらと涙をこぼします。クァンは喜ぶさ!と励まし、それを聞いたチャイチャイも嬉しそうでした。
が、彼が持っていた穴つなぎのウサギの絵に気づいて問い詰めると、僕が書いたんじゃないと言われます。クァイはそれを持ち去ろうとして咎められレンに見せるように広げます。チャイチャイは、パパが書いたと言いますがレンには全く覚えがありません。クァイは戸惑うレンを振り払い帰って行きます。
その夜、レンは浜辺でホームレスを見て追いかけますが、反撃されて気を失い、家のベッドで目覚めます。夢か現実かは定かではありませんでした。

本部に戻ったクァイは、監禁されていた女がトン・メイホウだと写真を見せられ、それがレンの家で見た写真と同じだと気づきますが、タイが亡くなったと連絡が入り駆けつけます。レンとクァイは遺体安置所で泣き、破辺洲のダムに向かいます。途中、レンは昨夜のホームレスが犯人だと言いますが、聞き流されます。
2人はダム沿いの岩だらけの急斜面の道で車を降り話し始めますが、レンは、彼を犯人だと決めつけるクァイに、俺はウサギの絵を描いてないし、毒を盛られて記憶が戻らないと言いますが、彼は被害者が全員お前の幼なじみだった事をなぜ隠した?と言われます。
レンは不利になるからだと言い、昨夜のホームレスが犯人だ、1週間で捕まえる!、ただ写真は本部に渡すな!出せば俺は終わりだと叫びます。
3人は長年親友でした。レンはタイのためにも容疑を晴らすと言い、クァイは親友だからこそ真実を知りたいと譲りません。
揉めるうちクァイはレンに銃を突きつけ、レンは、お前は俺に嫉妬してた、尾けてただろう?!出世したかったのはお前だ!と揉み合いになるうち、クァイが坂を転げ落ち岩に頭部をぶつけ倒れます。レンは慌てて駆け寄りますが、クァイは「お前を絶対に許さない」と言い携帯で連絡しようとします。レンは携帯を取り上げ、違う!違う!!と叫びますが聞く者はいませんでした。
夜遅く、家に戻ったレンはボロボロで怯え、車が故障したから徒歩で戻ったと話しますが、夕飯にも手をつけず、やがてクァイが事故で亡くなったと連絡があり、彼はずっと家にいたと言いダムの現場に駆けつけます。アンディは、クァイの遺体を呆然と見つめるレンを睨みつけていました。
レンは焦りますが、警視に打ち明けたところで長期休暇を命じられ、事件は迷宮入りになると行き詰まり、ヘイオイにも、クァンの事故の日あなたは出掛けてたのになぜ嘘をつくの?と聞かれます。

【転】- 殺人犯(2009年香港)のあらすじ3

彼はダムの岸辺でホームレスを発見し追いかけるうち、アパートで自分を襲った男だと思い出しますが、男はチャイチャイの学校へと逃げ込みます。彼は温室の影でチャイチャイと話す男を発見し追おうとしますが、チャイチャイが泣き出したため取り逃がします。
彼は、家族と自宅に立てこもり妻と妹は動揺しますが、チャイチャイは平然と遊んでいました。
やがて彼は、隠した写真が2階の壁に貼られているのに気づき、幼い頃のレン兄妹と被害者3人の後ろに映り込んだ子の記憶が甦ります。レンたちはその子を地べたに押さえつけ「俺のパパはお前のパパじゃない!お前のママは惨めだ!嘘をつけないようにしてやる!」と嗤い顔中に砂を擦り付けたのです。彼は愕然として、ベランダで笑うチャイチャイに「あの日、ホームレスの他に誰がいたのか教えてくれ」と呟きます。
チャイチャイは「僕だよ。貧乏人のね」と言ってメガネを外し、野太い声で「忘れたのか?”お前のママは惨めだ、嘘をつけないようにしてやる”ってな」と嗤います。
レンは、チャイチャイに霊が憑いたと怯えますが、彼は「霊がいるのはお前の心の中だ、俺は人間で、同じ顔なのは同一人物だからさ」と嗤い「お前はパパじゃない、弟と呼ぶべきだな、可愛い弟よ。俺はウソはついてない」と続けます。
そして霊だと言い張るレンに、「お前らは、霊は受け入れても化け物は受け入れない、俺も入院して初めてこの病気を知った、30年経っても変わらない”不老症”だよ」と言うのです。

”不老症”とは、知能は常人のままある年齢で成長が止まる、国家の研究対象となっている稀有な病気で、彼は東南アジアにいる患者6人のうちの一人で実年齢は40過ぎ、こんな俺でも天は見放さず人の温もりを与え給うたとニヤつきます。
レンはこの変態!とキレますが、さらに彼は、自分はレン・フォクウェン、お前の家族も皆覚えてる、30年前、母親と共にようやく探し当てた父親は金持ち女と結婚し2人の子供がいた、それがお前とマン、父親は俺たち親子を無一文で放り出したと続けます。
2人は東南アジアに流れ、病気がバレると化け物扱いされ逃げる生活で、ゴミ拾いや売春でしのいでいた母親も異常に老いて死んだ、「”お前のママは惨めだ”…お前のいう事は正しかった」とこぼします。
その後、彼はその病気を利用し、気のいい家族の養子となり、バレる前にその家の実子をブローカーに売り飛ばす事を繰り返し、頭も悪に染まったが、腹違いの弟であるレンが嫁を迎える頃になり、その嫁に抱かれることに興味が移ったとニヤつきます。
レンは「望みはなんだ?!」と怒鳴りますが、「お前に苦痛を与える事だ」と言われ、事件はお前1人でできるはずがないと言うと、あのホームレスは研究施設で知り合った”早老症”の男で名はアマン、動きが素早く協力して施設を脱走、彼と香港に戻った時に、お前ら夫婦が俺を選んだ、「俺は死んだ息子に似てたか?俺たちは兄弟だから似てて当然だ」と嘯きます。

そしてペニンシュラの事件の前、お前は俺が作った毒入りのケーキを食べた、薬は精神科の教授だった養父から盗みお前で試した、記憶を消し心理実験ができると踏んだからだと言い、あの日、お前の携帯を使ってペニンシュラで迷子になったとタイを呼び出し、前もってお前の拳銃を隠し、ペニンシュラの9階にあるとメールで誘い出した、お前は発覚を恐れてそのメールを消した後ペニンシュラに向かい、アマンはタイを襲った後、お前を襲って7階に運び、拳銃は俺が元に戻したと言うのです。
「誰にも何の罪もなかったのに!」とレンが叫ぶと、俺は罪無き者は殺さない、皆お前の友達だから殺した、皆有名人ですぐ調べがついた、なのにお前は1人も覚えてなかったのか?タイは俺の誕生日に「1年経っても背が伸びないな」と言ったから念のために殺したのだと続けます。
さらに、俺は誰も殺してない、俺は子供として暮らし殺す暇など無かった、全てお前が殺した、お前こそ殺人犯だ!お前は刑事と言う高貴な職業を盾にヒーロー気取りで、殺さなくてもいい親友まで殺した、それが本性だ!とレンを責め続けます。
転落した際、クァイにはまだ息がありましたが、口を塞いだのはレンだったのです。
チャイチャイは「お前を殺す気は無い、ブチ込んで廃人にし、この世には死より苦しいものがあるという事を思い知らせてやる!」と叫びます。レンは「俺は穢れた、ブチ込まれる前にお前を殺す!」とチャイチャイを投げ落とそうとしますが、悲鳴を聞いたヘイオイとマンに止められ、必死で訴えますが信じてもらえません。
彼はアンディたちに連行され、尋問を受けますが、拒否して保釈を求め、その日のうちにヘイオイが引き取りに来ます。

2人はレストランでようやく静かに話をし、ヘイオイは何があっても誰が何を言おうともあなたのそばにいると言い妊娠した事を打ち明けます。レンは少し微笑んで泣き出し、話を聞けばよかった、本当に君がいてよかったと言い心から謝罪します。
けれど彼女は、チャイチャイに2度と関わるな、あの子は俺たちに危害を加えると言っても半信半疑で、諦めた彼は、ならばあの子が成長しないと知っても検査もせず拘るな、俺がいない間にマンとアメリカに行ってくれ、そして妊娠の事は知らせるなと話します。
彼女は、クァイが来たあの日、妊娠を知られてしまったと言えないままうなづきます。

【結】- 殺人犯(2009年香港)のあらすじ4

その夜レンは、ニヤつくチャイチャイがヘイオイと寝るのを見逃しますが、浜辺で息子のウサギの絵を焼き、翌日、彼を泳ぎに連れ出します。彼は子供らしく泣き叫びますが、屋上にいたヘイオイには聞こえません。
レンは彼を海上の飛び込み台に連れて行き、妻と妹に手を出すなと迫り海に投げ込みますが、彼は小バカにしたように泳ぎ、飛び込み台に戻ります。
お前などいつでも殺せる!アマンでも呼べよ!とキレるレンに、チャイチャイは「彼は今忙しいんでね。お前は自分の女房も守れないんだな」とニヤつき、彼は慌てて自宅へと戻ります。
家にヘイオイの姿は無く、キッチンの入口に血だらけの包丁が落ちていて、レンジから夥しい血と彼女の髪が垂れ下がっていました。彼の脳裏には保釈の夜、彼女が重ねた優しい手と、公園の池に浮かぶ息子の背中が過ぎり、やがて身を裂くような叫び声を上げ慟哭します。
そこに病院の検査受付の留守電が流れます。彼女はレンの話を信じ、チャイチャイに検査を受けさせようとしていたのです。
「なぜ俺の言葉を信じたんだ…ヘイオイ…だからこんな目に…!」…

彼は狂った眼でチャイチャイを探しに出ますが締め出され、そこにアマンが現れ電気ドリルで襲い掛かりますが、その隙にチャイチャイは庭の扉から外に逃げ出します。怒り狂ったレンはアマンの頭部をドリルで破壊、森の中の水路に笑いながら入って行きます。
その先には、穴だらけの段ボールやサルの死骸が転がるアマンの異様な小屋があり、チャイチャイにクギ付きの板で攻撃されます。
レンは鬼の形相で「妻を殺したな!」と怒鳴り、チャイチャイは「検査しようとするからだ!俺は殺してない!殺したのはお前だ!この殺人鬼!」と罵りながら逃げますが、間もなく滝になった行き止まりに追いつめられます。
レンはドリルを唸らせ、凶悪な顔で睨みつけるチャイチャイに近づきますが、そこにアンディとマンたちが駆けつけ「武器を捨てろ!」「止めて!兄さん!」と叫びます。
チャイチャイは「もうお前に逃げ場はない、妹もいるしな」と憎々しげに言い、彼がその首に手を掛けた途端、子供らしく泣き叫びます。レンは「妹に手を出すな!」と言ってドリルを振り上げたところを撃たれ、倒れます。

彼は生き延び精神病院送りとなりますが、面会に来たマンが「罪を認めてないわね?無罪なら何か言って?クァイとヘイオイを殺したの?それだけでも聞かせて」と泣いて懇願しても無言で涙を流すだけでした。警視は彼の昔の写真のチャイチャイに気づきますが、遅すぎました。
レンは、精神病院の庭で暗い空を見上げていますが、その腕には木の枝で「出去報仇(ここから出て復讐する)」と刻んでいました。
チャイチャイは海岸に佇み、これまでの人生、死んだ母親、苦渋に満ちた過去、そしてレン夫妻との暖かな日々を思い返していましたが、振り向いたその顔には、幾多の困難を乗り越えた勝者の貫禄がありました。

みんなの感想

ライターの感想

途中、なぜ言わーん!とツッコみまくりだったんですが、ともかくアーロン慟哭があまりに傷ましく、無理矢理感動させられるという力技の佳作です。余談ですが、鑑賞順が、楳図の「赤んぼ少女」(2007年)、次に本作、最後に同年公開の「エスター」だったので、「エスター」の印象のまー薄い事(笑)
ギリギリまで絞り込んだアーロン・クォックの狂気と慟哭は真に迫ってるし、ダムのシーンのクァイ役チョン・シウファイも大迫力、子役だかそういう俳優さんだかは不明ですが(ここがある意味スゴイ、水路での泣き顔は確実に子役だと思うんですが)、一歩も引かず対峙するチャイチャイ役タム・チュンヤッの貫禄も一見の価値ありです。
ヘイオイ役チャン・チュンニンはすこぶるイイ女だし、マン役「ドリーム・ホーム」のジョシー・ホーも圧倒的な存在感を醸しています。
バトルや追跡シーンは言わずもがな、岩石だらけの坂落ちシーンも長く本当に見事でした。息を呑む残酷シーンは冒頭の落下・骨折シーンと、幼なじみの女性が一番酷い事に(彼女虐めにもそんなに加担してなかったのにあんまりだ)。レンジシーンは程よくカットされてるのでご安心を。

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