映画:沈黙の死

「沈黙の死」のネタバレあらすじと結末

沈黙の死の紹介:フランスの片田舎で、海辺の物件を紹介する不動産業を営むマリーは、幼い娘のジュリーが、叔母のフローレンスを殺したという知らせを聞いて、驚愕する。マリーは娘の罪を晴らそうと、事件の真実を探ろうとするのだが・・・というサスペンスで、序盤から中盤にかけては、ややホラーなムードも漂う作品になっています。

あらすじ動画

沈黙の死の主な出演者

マリー(パスカル・アルビロ)、ジュリー(メリジャーヌ・マヤンス)、フローレンス(カロル・フランク)、ファリダ(ヴィクトリエ・ヴェレジー)

沈黙の死のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 沈黙の死のあらすじ1

沈黙の死のシーン1 フランスのとある海岸沿いの町で、緊急の知らせを受け、自宅へ向かって車を走らせるマリー。自宅へ帰り着くと、家の周りを何台ものパトカーや救急車が取り囲んでいます。マリーは家に1人で残っているはずの、我が娘を探します。家に入ると、床にはシーツで覆われた死体が。2階の部屋にいた娘・ジュリーは、マリーに向かって話し出します。「ママ、あたしが殺したの・・・」
事件が起きる、数ヶ月前のこと。
ジュリーがまだ小さい頃に、マリーは夫と離婚し。更に数年前、ジュリーの兄が、近所の子供たちに強制的に崖の上から飛び込まされ、死亡するという事件が起き。それ以来ジュリーは、自分で作り上げた「空想の友人たち」と遊ぶようになります。絵の才能があるジュリーは、兄が持っていた日本の漫画などを参考に、空想の友人たちとの日常を漫画にしていました。
ジュリーは決して自閉したり引きこもっているわけではないのですが、ジュリーの書く漫画は、時に色使いやその内容が刺激的過ぎることがありました。これを見た、マリーの姉であり、共に海外沿いの物件を売る不動産業をしている上司でもあるフローレンスや、フローレンスの娘のファリダは、ジュリーに危険な兆候があるのではないかとマリーに忠告します。しかしマリーは、自分に1人残された家族であるジュリーを「信用しているから」と、その忠告をはねつけるのでした。

【承】- 沈黙の死のあらすじ2

沈黙の死のシーン2 最初のうちジュリーは、メガネをした少年「ボリス」とよく遊んでいる絵を描いていましたが、いつしかボリスよりも年上の青年・ゼルダが頻繁に登場するようになります。そしてフローレンスは、ジュリーが「イカれた格好」をして、見知らぬ青年が運転するバイクの後ろに乗っていたとマリーに告げます。ジュリーの漫画の中で、ゼルダはバイクに乗っていました。ゼルダは空想の友人ではなく、「実在する存在」なのか・・・?マリーの心の中にも、不安がよぎり始めます。
そしてマリーは、自宅の屋根裏で不審な物音を聞くようになります。屋根裏は別れた父親や今は亡き息子が使っていた部屋で、マリーにとって「タブー」な場所でした。今はジュリーがそこへよく行っているようでしたが、マリーは隠し持っていた拳銃を手に、屋根裏部屋へ上がってみます。しかしやはり、部屋に入る直前で思いきりがつかず、そのまま部屋を後にするのでした。
そんなある日。イカれた格好をしていたジュリーのために、「子供らしい服装」を紙袋につめて、フローレンスがマリーの家を訪れます。ジュリーがいるらしい2階への階段を上ったところで、銃声が響きます。そして場面は、映画の冒頭へ戻ります。フローレンスを撃ったのは自分だ、ママの拳銃で撃ったのだと言うジュリーを、警察は保護し、病院へ収容します。
ジュリーがそんなことをするはずがないと考えたマリーは、ジュリーの書いた漫画を基に、手がかりを探し始めます。すると、ジュリーが書いた風景と同じ、トレーラーハウスが何台も泊まっている場所がありました。そこにメガネをかけた少年がいて、飼っていた犬に「バルザサ」と呼びかけていました。それは、ジュリーの漫画に出てくる犬と同じ名前でした。

【転】- 沈黙の死のあらすじ3

沈黙の死のシーン3 メガネをした「イゴ」という名の少年が、ジュリーがなくしたと言っていた腕時計をしていたことから、マリーはイゴが、漫画に登場する「ボリス」のモデルに間違いないと考えます。しかしここで、イゴの兄と名乗る粗暴な青年が現れ、時計は返すからと、マリーをトレーラーから追い出します。それからマリーは、ジュリーがよく行っていた、防波堤沿いの小屋へ。小屋は鍵がかかっていて入れませんでしたが、近くの林の中に、乗り捨てられたバイクを見つけます。
そこでマリーの携帯に、「娘に俺の分け前を渡せと伝えろ。警察には言うな」と脅しのような電話が入ります。「バイクに乗ったゼルダ」は実在の人物で、娘は何かの犯罪に巻き込まれたのだと確信したマリーは、脅迫電話のことも思い切って警察に訴えますが、全ては息子を失い、娘を殺人犯と思いたくない母親の妄想だ、カウンセラーを紹介しますからと言われてしまいます。
自分で真実を見つけるしかないと、マリーは遂に屋根裏部屋へ足を踏み入れます。そこにはトランプのカードが散らばり、そして置いてあったバッグの中には札束が詰め込まれていました。すると、誰かが屋根裏部屋へ上がってくる気配が。マリーが物陰に隠れ見張っていると、イゴの兄が入ってきて、バッグから金を取り出し始めます。
手にしたナイフを突きつけ、「あなたが“ゼルダ”なの?」と詰め寄るマリー。しかしイゴの兄は、「違う。ゼルダは俺の知り合いだ」と、ことの真相を語りだします。

「ゼルダは、ポーカーのギャンブラーだ。めっぽう強いから、俺は金を奴に預けて稼いでたんだが、ある日かなり大きく負けて、俺も借金を背負うことになった。それで奴は、郵便局に押し入ったんだ。俺は自分の借金分の金をもらえれば、ゼルダにもあんたの娘にも用はない。」

【結】- 沈黙の死のあらすじ4

沈黙の死のシーン2 イゴの兄は、ゼルダの行方はわからないと言って去って行きます。残る手がかりは防波堤の小屋しかないと、マリーは小屋に行き、ドアを叩きますが返事はありません。マリーはジュリーの漫画の中に、海に飛び込むシーンがあったのを思い出します。思い切って海へ飛び込み、海中から小屋の下へ潜りこむと、小屋の床が開く場所がありました。
ずぶ濡れになりながら小屋の中へ上がると、そこには半ば腐乱した男の死体が。これが「ゼルダ」の成れの果てだと、マリーは確信します。そして、通報を受けた警察と共に、防波堤の小屋で、現場検証をするマリーとジュリー。ジュリーはここで始めて、それまで黙っていた「真実」を語ります。
漫画の登場人物としての「ゼルダ」に憧れ、恋をしていたジュリーでしたが、実在のゼルダはもっと現実的な「男」でした。強盗をした後、屋根裏部屋にジュリーとゼルダが2人でいる時、フローレンスが訪ねて来て。ゼルダはフローレンスを見るなり、秘密がバレると思って撃ち殺したのです。(ゼルダは、ジュリーから母親の銃を借りて強盗をしていたのでした)「人殺し」をしたゼルダから逃げ出すジュリー。必死に防波堤の小屋に逃げ込みますが、ゼルダも追って来ます。
小屋で2人きりになると、ゼルダはジュリー濡れた体をタオルで拭くフリをして、ジュリーの体を強引にまさぐり始めます。理想と現実の違いを思い知らされたジュリーは、ゼルダの持っていた母親の銃を奪い、ゼルダを撃ったのでした。
ジュリーは未成年であり、ゼルダを撃ったのは「正当防衛」と認められ、ジュリーは釈放されます。マリーはジュリーと共に、遠い日本へと旅立つことを決めるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

フランス産の、そこはかとなくアンニュイでスリリングなムード漂うサスペンス・ドラマであります。最初は少女ジュリーの妄想が、死んだお兄さんの亡霊に影響されたものなのか・・・?と、ホラータッチのストーリーも予想したりもしますが、漫画で描いた登場人物は実在の人物で、実は犯罪者だったという種明かしでありました。
中盤過ぎまでかなりホラーな雰囲気も漂わせながらお話が進んでいくので、真相が明かされると少し「なぁんだ」という気分にもなりますが、漫画の中に描きこんだ「理想の世界」と現実とのギャップに苦しむ少女・ジュリーの心境を思うと、何かやるせない気持ちにもなってしまいます。最初に出会った頃は、ゼルダもきっと「素敵なお兄さん」だったんでしょうけどね、多分ね。
多少おせっかい過ぎる気もする、ヒロイン・マリーのお姉さんフローレンスと、その娘ファリダも、実は基本的に「いい人」なんですけどやっぱり「常識人」というか、ジュリーの「刺激的過ぎる漫画」を見て不安に思ったりするとこはね、それが日本の漫画を見て影響されたらしいというのも、フクザツな心境ではありますが。
ラスト、マリーとジュリーが「富士山」を目指すっていう設定はあまりに突飛な気もしますが、やっぱり今はアニメ、古くはフジヤマが、日本のイメージの代表格なんでしょうかね?それはともかく、明かされる真相には賛否両論あるかもしれませんが、なかなかに見ごたえのあるサスペンスに仕上がっていたと思います、はい!

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください