映画:海外特派員

「海外特派員」のネタバレあらすじと結末

海外特派員の紹介:ヴィンセント・シーアンの回顧録を原案にしたアルフレッド・ヒッチコック監督によるスパイスリラー。第二次世界大戦直前のヨーロッパを舞台に、アメリカ人記者がスパイによる陰謀を追う姿を描く。第12回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では、トップテンに選出された。1940年アメリカ製作。

あらすじ動画

海外特派員の主な出演者

ジョーンズ(ジョエル・マクリー)、キャロル・フィッシャー(ラレイン・デイ)、スティーブン・フィッシャー(ハーバート・マーシャル)、フォリオット(ジョージ・サンダース)

海外特派員のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 海外特派員のあらすじ1

物語の舞台は1939年、ナチスドイツの脅威に揺れるヨーロッパ。このとき、ヨーロッパは第二次世界大戦の開戦が現実味を帯び始めており、アメリカのメディアはその動向に注目していました。そんな中、アメリカの新聞社グローブ社の記者ジョーンズは、海外特派員としてヨーロッパに行くよう辞令を受けました。ジョーンズはヨーロッパの政治にあまり詳しくはありませんでしたが、それが現地での粘り強い取材に繋がると社長のパワーズは判断したのです。

ジョーンズは早速ヨーロッパに行き、ヴァン・メアというオランダの外交官を取材することとなりました。ヴァン・メアは老練な政治家で、ヨーロッパの国々の対立を平和的に解決することができると期待されていた人物でした。

世界平和党が主催する昼食会にヴァン・メアが参加すると聞き、ジョーンズもその昼食会に向かおうとホテルを出たときのことでした。ジョーンズはちょうどタクシーに乗り込もうとするヴァン・メアと遭遇しました。ジョーンズが話しかけると、ヴァン・メアは親しげな態度を取り、ジョーンズをタクシーに同乗させました。しかし、ヴァン・メアは政治的な話を語ることを避け、ジョーンズの質問は受け流されてしまうのでした。

その後の昼食会で、ジョーンズはキャロルという利発でかわいらしいイギリス人女性と出会います。キャロルは世界平和党の党首フィッシャーの娘で、父親の助手として働いていました。ジョーンズはすぐにキャロルをデートに誘いますが、キャロルはそんなジョーンズを無視し続けました。ジョーンズがキャロルに見とれていると、ヴァン・メアが昼食会を欠席したことをフィッシャーが参加者に案内しました。一緒に会場に来たはずのヴァン・メアが急にいなくなったことに、ジョーンズは違和感を覚えました。

その後、ジョーンズはヴァン・メアが出席する予定の会議を取材するため、アムステルダムに向かいました。雨が降る中、ジョーンズは会場に入ろうとするヴァン・メアを直撃しました。しかし、ヴァン・メアは親しげに話しかけてくるジョーンズに戸惑っていました。そんな中、カメラマンのふりをした暗殺者がヴァン・メアに発砲、ヴァン・メアはジョーンズの目の前で殺されてしまいます。

ジョーンズは暗殺者をすぐに追い、近くを走っていた車に飛び乗りました。偶然、その車にはキャロルと、ジョーンズと同じ海外特派員のフォリオットが乗っており、ジョーンズの追跡に協力してくれました。しかし、一行は暗殺者が乗った車を風車が立ち並ぶ田舎町で見失ってしまいます。

とある風車の前で車を一時停止していると、ジョーンズは近くにある風車が風の動きとは異なる動きをしていることに気づきました。また、その上空では小型の飛行機があたりを飛び回っていました。ジョーンズは直感的にこの風車の中に暗殺者たちが隠れていると疑います。風車の動きで上空の飛行機に指示を出しているとジョーンズは考えたのです。

【承】- 海外特派員のあらすじ2

ジョーンズはキャロルたちに警察を呼びに行くよう頼み、自身は風車の中に単身潜入しました。ジョーンズの読み通り、風車の中には怪しい男たちの姿がありました。さらに上に行くと、ジョーンズは捕われたヴァン・メアの姿を発見します。ヴァン・メアは薬を投与されており、意識が朦朧となりながらも、殺されたのは自分自身の身代わりだとジョーンズに説明しました。わかっているのはそれだけで、ヴァン・メアは自分を誘拐したのは何者なのかわかっておらず、そのまま意識を失ってしまいました。

その後、ジョーンズは誘拐犯に見つからぬよう風車から脱出し、警察に事態を懸命に説明しました。しかし、アムステルダムの警官は英語がわからず、予想以上に時間がかかってしまいます。結局、風車に戻ったときにはヴァン・メアと誘拐犯たちは姿を消してしまっていました。

その後、ジョーンズがホテルに戻ると、突然二人の警察官が部屋に入ってきました。警察官たちはジョーンズに署に来て欲しいと求めてきましたが、ジョーンズは彼らが変装したスパイであることをすぐに見破りました。ジョーンズは準備をすると嘘をつき、浴室からひそかに部屋を抜け出し、キャロルの部屋に逃げ込みました。事情を理解したキャロルはジョーンズに協力することを決め、二人はすぐにイギリス行きの船に乗り込み、スパイたちから逃げることに成功するのでした。

その夜、激しい嵐に見舞われながら、ジョーンズは思い切ってキャロルにプロポーズをしました。すると、キャロルはジョーンズのプロポーズを承諾、ジョーンズは予想外にキャロルが自分との結婚を快諾してくれたことに困惑しつつも、キャロルとの幸せな結婚生活を夢見るのでした。

イギリスに到着すると、キャロルは自分の屋敷にジョーンズを招き入れ、父親のフィッシャーに引き合わせました。そのときちょうどフィッシャーは大使館員のクルーグという男と面会していました。ジョーンズは挨拶しようとクルーグの方を向くと、その顔に見覚えがあることに気づきました。クルーグは風車にいたヴァン・メア誘拐犯の一人だったのです。ジョーンズはひそかにフィッシャーにヴァン・メア暗殺が嘘であり、クルーグが誘拐事件に関わっていることを教えました。フィッシャーは驚きの表情を浮かべ、自分に任せて欲しいと言ってクルーグと話をしに行きました。

ジョーンズとキャロルはフィッシャーの協力に期待を寄せますが、実際のところ、フィッシャー自身もヴァン・メア誘拐に加担する一人でした。フィッシャーはクルーグと話し合い、ジョーンズを仲間に暗殺させることを決めます。

その後、フィッシャーはジョーンズとキャロルの元に戻り、黒幕を探るためクルーグをこのまま泳がせようと提案しました。ジョーンズは渋々フィッシャーの考えを受け入れ、しばらくの間クルーグの出方を伺うことを決めます。フィッシャーはその間ジョーンズにボディーガードをつけるよう勧め、ロウリーという探偵を紹介しました。このロウリーこそがフィッシャーが雇った殺し屋でしたが、ジョーンズはこの恐ろしい事実を知らないままロウリーと行動をともにするようになりました。

【転】- 海外特派員のあらすじ3

一緒に行動をするようになってすぐ、ロウリーは怪しい人影がいるとジョーンズに言い出しました。ロウリーは追手を避けるためにウェストミンスター大聖堂へジョーンズを連れ出し、聖堂の展望台へ昇りました。ジョーンズは展望台からの風景に見入っていましたが、その最中、ロウリーが異様な目をしてこちらを見ていることに気づきました。ロウリーは後ろから勢いよくジョーンズを突き落とそうと近づいてきましたが、間一髪のところでジョーンズはロウリーを避けました。ロウリーはそのまま転落、ロウリーの転落死は奇妙な事故として片づけられました。ジョーンズは今回の暗殺未遂がフィッシャーによって仕組まれていたことを確信し、深いショックを覚えるのでした。

そんな中、ジョーンズはフォリオットと合流、ヴァン・メアを救出するために協力することとなりました。ここで初めてジョーンズはヴァン・メアが誘拐された理由をフォリオットから教えられました。ヴァン・メアはある条約の調印者であり、その条約の最重要条項の内容を知る数少ない人物だと言います。その内容を聞き出すために、誘拐犯はヴァン・メアを襲ったというのです。

ヴァン・メアを救うためにはフィッシャーの情報が必要でしたが、そのためにフォリオットが提案した方法はジョーンズには受け入れがたいものでした。フォリオットはフィッシャーの娘キャロルへの愛を利用し、キャロルを誘拐してフィッシャーを脅迫しようと考えたのです。ジョーンズはキャロルを巻き込むことに反対しますが、そこに突然キャロルが現れ、危険から避けるために郊外に身を隠そうと提案してきました。ジョーンズは自分がキャロルを誘拐するのではなく、キャロルが自分を誘拐すると思うことで自分を納得させ、渋々郊外に移ることを決めました。

その後、ジョーンズとキャロルが郊外のホテルに到着してからすぐ後のことでした。キャロルは二人で一つの部屋に泊まるつもりでいましたが、ジョーンズはキャロルのためにもう一部屋用意するようホテルのフロントに頼んでいました。キャロルはそんなジョーンズの姿を見て、ひどく傷つくのでした。

同じ頃、フォリオットはフィッシャーの屋敷に乗り込み、キャロルを人質に取っていることを明かしました。フォリオットはあと少しでフィッシャーからヴァン・メアの居場所を聞き出せるというところまで迫りますが、ちょうどそのときキャロルが屋敷に戻ってきました。ジョーンズの愛に疑いを抱き、キャロルは一人戻ってきたのです。

フォリオットは作戦の失敗を悔しがりつつ、すぐにフィッシャーの後を追いました。すると、フィッシャーはとある古びた建物に入って行きました。その中には、大量の薬物を投与されてぐったりするヴァン・メアの姿がありました。ヴァン・メアは友人のフィッシャーが黒幕であることを知り、ひどい言葉で非難しますが、フィッシャーは気にする様子を見せませんでした。ヴァン・メアは「戦争がしやすくなる」と語り、秘密条項を漏らすまいと口を閉ざしますが、フィッシャーは部下に拷問を命じ、ついにヴァン・メアは条項の内容を明かしてしまいました。フォリオットから連絡を受けたジョーンズが駆けつけたときにはすでに遅く、フィッシャーとその仲間たちは建物から逃げ、その場には意識不明のヴァン・メアだけが残されました。

【結】- 海外特派員のあらすじ4

その翌日、フィッシャーとキャロルが飛行機でアメリカに渡ると聞き、ジョーンズとフォリオットも同じ飛行機に乗り込みました。時を同じくして、イギリスがドイツに宣戦布告、ヨーロッパはついに開戦の時を迎えました。

飛行機でアメリカに向かう途上で、フィッシャーはフォリオット宛の電報を見つけました。電報を盗み読みしたフィッシャーは、ヴァン・メアが意識を取り戻し、フィッシャーをアメリカで逮捕する手配になっていることを知ります。フィッシャーは観念し、キャロルに自分がスパイであることを明かしました。フィッシャーは自分が半分しかイギリス人の血を引いていないまがいものと語り、イギリスを裏切り、祖国のために働いていたことを明かしました。キャロルはフィッシャーの言葉にショックを受けつつも、父親の手を優しく握るのでした。

すると、そこにジョーンズとフォリオットが現れました。キャロルを愛したのは取材のためではないと語り、ジョーンズが誤解を解こうとしていると、突然機内に大きな揺れが起こりました。ドイツの艦隊が誤って飛行機を攻撃してきたのです。飛行機は海に墜落、乗客たちは溺れまいと翼部分に乗りますが、乗れる人数はすでに限界を超えようとしていました。その状況を見かねたフィッシャーは海に飛び込み、自ら命を絶ちました。ジョーンズはフィッシャーの英雄的な行動に深く心を打たれるのでした。

その後、ジョーンズら乗客たちはアメリカの船に救助されました。ジョーンズはキャロルと和解し、キャロルはフィッシャーがスパイという特ダネを報道することを許しました。ジョーンズたちはすぐにグローブ社に連絡を取ろうとしますが、船長は中立を維持するために私的な電話以外の無線機の使用を許可しませんでした。

そこで、ジョーンズは叔父に電話をするフリをしました。ジョーンズはグローブ社のパワーズに無線を繋いだまま、わざと船長と激しい口論に臨みました。ジョーンズ、キャロル、フォリオットは無線を通じて聴いているパワーズが状況を理解できるよう、わざわざ説明的な表現で船長にこれまでの経緯を説明しました。飛行機が墜落させられたこと、政治的事情のために船から新聞記事を送れないこと、フィッシャーがスパイであったこと、フィッシャーの娘であるキャロルも報道を希望していること…この一連の会話を聞いたパワーズはすぐに記事の作成を指示、記事はただちに印刷されました。

ジョーンズはこのヴァン・メア誘拐事件の後も多くの特ダネを飛ばし、その後もヨーロッパで戦争の取材を続けました。激しい空襲に遭う中でも、ジョーンズはロンドンからアメリカにヨーロッパの惨状を中継で伝え続けました。その隣には、キャロルの姿もありました。「どこも暗闇です、アメリカ以外は。灯火を絶やすな。鋼鉄で包み、銃で守れ。軍艦で囲い、爆撃機で覆え。アメリカよ、灯火を守れ。世界に残された希望だ」…空襲で停電し、あたりが暗闇になる中、ジョーンズとキャロルは最後までアメリカへの訴えを続けました。

みんなの感想

ライターの感想

かなり古い作品ですが、アクション場面には迫力があり、特に終盤の墜落シーンは今見てもたいへん見応えがありました。また、謎が謎を呼ぶスリリングな展開だけでなく、主人公の恋愛模様も描かれ、見所がたくさんありました。製作当時、ドイツの脅威に実際に直面していたアメリカの空気感も画面から伝わり、主人公がアメリカ国民を奮い立たせるラストは非常に印象に残りました。

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