映画:渇き。

「渇き。」のネタバレあらすじと結末

渇き。の紹介:2014年公開の日本映画。第3回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた深町秋生の小説を、中島哲也監督が映画化した人間ドラマ。ある日突然失踪した娘の行方を捜す父親の姿を通して、関係が希薄になった現代の家族像を浮き彫りにする。

あらすじ動画

渇き。の主な出演者

藤島昭和(役所広司)、加奈子(小松菜奈)、「ボク」(清水尋也)、浅井(妻夫木聡)、愛川(オダギリジョー)、松永泰博(高杉真宙)、遠藤(二階堂ふみ)、森下(橋本愛)、長野(森川葵)、桐子(黒沢あすか)、咲山(青木崇高)、辻村(國村隼)、緒方(星野仁)、趙(康芳夫)、東(中谷美紀)

渇き。のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①17歳の加奈子が消えた。元妻から捜索を依頼された元刑事・藤島は娘の行方を捜す。独自の調査をするうちに、加奈子がとんでもないものに巻き込まれていたと知る。 ②実業家・趙と組み売春組織を作っていた加奈子は、好きだった同級生・緒方の復讐のため全部を暴露。暴力団や趙、不良グループに追われる身となっていた。 ③中学時代の担任・東の娘・晶子を売春に誘い入れたことから、加奈子は東に殺害されていた。

【起】- 渇き。のあらすじ1

渇き。のシーン1 (注:この映画は「3年前」「現在(2012~2013年)」の2つのパートが交互に描かれることにより、
徐々に真相に迫っていくという演出を取っています。
しかしそのために、読み取りが難解な部分もあります。
このあらすじでは時系列どおりに並べ替えて、説明させていただきます。
映画の記述と順番が異なりますが、分かりやすさ重視なので、ご理解ください)


〝Une époque nest confuse que pour un esprit confus.
「ある時代が混乱して見えるのは、見るほうの精神が混乱しているからに過ぎない」
                Jean Cocteau〟


〔3years ago〕

藤島昭和(あきかず)という男の娘は、加奈子と言います。
加奈子は美しく、誰もが惹きつけられるものを持つ少女でした。

(映画では直接的には描かれませんが、まだ藤島が妻子と暮らしていた時代。
藤島は加奈子に迫り、加奈子は父親に幻滅します。
父によって男性不信に陥りかけた加奈子は、緒方によって救われます。
映画の中盤以降、何度も藤島が回想シーンで見る加奈子は、藤島が酔った勢いで
娘の加奈子に迫り、首を絞めたシーンです)

中学時代、加奈子は緒方という同級生の男子生徒に、好意を寄せていました。
ところが緒方は同級生の松永に陥れられて、男色家の餌食となります。
それを苦にした緒方は、学校の屋上から投身自殺をしました。

加奈子は緒方の死にショックを受けます。
緒方の葬儀に出た加奈子は、みんなの見ている前で緒方の遺体にキスをしました。
それと共に、緒方を死においやったものに接近し、復讐をしようと考えます。

高校に入学した加奈子を、同級生の「ボク(=瀬岡)」は好きになります。
「ボク」は加奈子に対して、「緒方みたいになりたい」と言いました。
それを聞いた加奈子は、松永を使って「ボク」を陥れて、男娼にさせます。

辱められた「ボク」はようやく、緒方が自殺した理由なども知りました。
加奈子に対して抱く気持ちが、好意なのか憎悪なのか分からなくなります。
「ボク」は金属バットを持って、復讐に向かいますが、暗殺者の「スニーカー」こと愛川に殺されました…。
(注:「スニーカー」については後述)



〔12.24.2012〕

埼玉県さいたま市。

刑事をしていた藤島昭和・警部補は、妻・桐子が不倫をしていることを知ります。
クリスマス・イヴに不倫相手と桐子が車で会っているのを見つけた藤島は、その車に自分の運転する車をぶつけました。
そうして足止めしておいて、藤島は不倫相手の男性を、何度も殴りつけます。

この暴行事件がきっかけで、藤島は刑事の職を依願退職しました。
桐子に離婚され、16歳の娘・加奈子と分譲マンションを奪われた藤島は、現在は関東第一警備保障という警備会社の、警備員の仕事をしています。

精神的にすさんだ藤島は、精神科から「統合失調症」「躁鬱病」の診断を受け、投薬治療中でした。
医者に処方された薬を服用し続けないと、藤島は動くこともままなりません。薬漬けになっていると、藤島は自嘲的に笑います。


〔2013年8月〕

藤島はある日、さいたま市北区で起きたコンビニ3人殺傷事件の、目撃者になりました。
コンビニ店員・川本浩、飲食店従業員・安田彩花、写真専門学校生・小山順平が、全身をナイフで刺されて死亡した事件です。
藤島は単に第一発見者なだけでした。
しかし元刑事ということもあり、元後輩の刑事・浅井はちくちくと嫌味を混ぜつつ、重要参考人扱いをして、つきまといます。
(注:事件の犯人はスニーカーこと愛川。小山が本命)

【承】- 渇き。のあらすじ2

渇き。のシーン2 そんな折、藤島に元妻・桐子が連絡を取ってきます。
桐子の電話を受けて、久しぶりにマンションへ行った藤島は、高校生の娘・加奈子が何日か家へ帰っていないと聞きました。
桐子に促されて加奈子の部屋を物色した藤島は、加奈子のカバンの中に覚せい剤を見つけます。


〔6:58a.m. 8.16〕

桐子に聞いても、加奈子のことを把握できていませんでした。
加奈子の部屋にはほかに、神経科で処方された薬が見つかります。
交友関係を聞いた藤島は、加奈子の連絡簿を手に入れます。


〔11:45a.m. 8.16〕

同級生、森下に藤島は話を聞きますが、彼女は「友だちだったっけ」と言いました。
同席している長野はしきりと水を飲みます。
藤島が、薬物にはまると喉が渇くのだと指摘すると、森下はむっとしました。
森下は取りつく島がなく、長野は後ろめたい態度でした。

つづいて藤島は、加奈子の部屋で見つかった処方薬に記載されていた病院、「辻村神経科クリニック」へ行きます。
辻村は、加奈子に「抗不安剤と軽い睡眠薬を処方していた」と言いました。

辻村に話を聞こうとした藤島のところへ、中学時代の同窓生と連絡が取れたと、桐子から電話が入ります。
辻村は放っておいて、藤島は先に桐子のところへ駆けつけます。


ファミリーレストラン、ガストで藤島と桐子は話を聞きますが、やってきた陽子、香澄らは、オゴリ目的でやってきたことが態度で明らかでした。
それでも、加奈子の部屋にあった写真のうち、加奈子と一緒に写っている男子生徒の名が「緒方」と言い、中学のときに飛び降り自殺をしたことは判明しました。

同級生のうち、遠藤那美は加奈子にあこがれ、松永という男子生徒は素行がよくなかったことも分かります。
店に残った桐子は、娘のことを「どんな子だったのか」と嘆きます。
ここへ至ってやっと、桐子は娘の加奈子のことを理解していなかったと気づきました。


〔2:10p.m. 8.17〕

中学時代の元担任・東(あずま)教諭のところへ、藤島は話を聞きに行きました。
東は加奈子のことを、当時、不登校が続いており、ゆるやかに自殺を試みているような印象を受けたと答えます。
その際に、加奈子に憧れていた遠藤那美は、去年、薬物で死んだことを藤島は聞きました。

素行のよくなかった松永が、加奈子に薬物を渡していたのだと、藤島は気づきます。
その結果、加奈子が薬物にはまっていたのではないかという推理を立てた藤島は、独自の捜査がうまくいっていると思い、つい笑みがこぼれました。
自分の娘が行方不明なのに、笑顔を浮かべた藤島を、桐子が責めます。

【転】- 渇き。のあらすじ3

渇き。のシーン3 藤島は今回の件で手柄を立てて、桐子と復縁したいと考えていました。
加奈子の行方を捜すとともに、マンションで寝起きしています。
桐子を無理やり手ごめにした藤島は、怒られました。
桐子はマンションを出て、実家に戻ります。


〔10:02a.m. 8.18〕

松永の家へ出向いて母親に事情聴取した藤島は、車に戻ると何者かに殴られました。
犯人は松永です。
しかし松永らも襲われて、次に藤島が目覚めたときには、松永は死体になっていました。
警察官の浅井が到着しており、松永が仲間にも石丸組にも追われていたことを、藤島に教えます。
藤島はそのゴタゴタに巻き込まれて、殴られていました。

森下に話を聞こうとした藤島は、加奈子のせいで長野が薬に手を染めたのだと責められます。
森下は、長野を心配していました。藤島に罵詈雑言を投げつけると、立ち去ります。

未成年と思しきギャルを補導した藤島は、どさくさにまぎれて自宅マンションに連れ込もうとしました。
ところが部屋に先回りしていたあぶない連中(愛川)が、ギャルを殺害します。
藤島によけいなことを探るなと警告すると、立ち去りました。


〔7:10a.m. 8.19〕

気絶から目覚めた藤島が家を出ると、森下が待ち構えています。
加奈子のものだという駅北口のコインロッカーのカギを受け取った藤島は、長野が怯えていることを聞きました。
薬物にかかわった自分たちも命を狙われるかもしれないと、長野は恐れているのです。

「加奈子はかっこよかったけれども、どうしようもなく狂っていた」
そう森下が言いました。
森下は藤島を長野のところへ案内しますが、長野はすでに殺されています。

浅井から電話がかかりました。
浅井は、藤島宅にギャルの遺体があるのを見つけ、重要参考人があちこちで歩いてはならないと言います。
合流しようと、浅井は藤島に持ちかけます。


〔3:16p.m. 8.19〕

浅井はファミレスで待ち合わせしていました。
藤島は、コインロッカーの中身を持って、浅井のところへ向かうのが筋書きでしたが、藤島は行きません。

藤島は森下から「長野が最後に連絡を入れたのが、大宮北警察署」だと聞かされていました。
そのあとに長野が殺されていることから、警察内部にも関係者がおり、不祥事を隠そうとしているのだと見抜いたからです。


〔6:43p.m. 8.19〕

コインロッカーの中身は、あるファイルでした。
辻村医師のところへ行った藤島は、写真をネタに聞き出します。

【結】- 渇き。のあらすじ4

渇き。のシーン2 …辻村医師は、加奈子に「若い子が好き」という性癖を見抜かれて、利用されていました。
加奈子は、趙(ちょう)という実業家と手を組んで、売春まがいのことをしていたと、藤島は辻村から聞き出します…。
(この売春クラブに、「ボク」も利用されていた)

加奈子は相手がいちばん言ってほしいことを言って惹きつけ、めちゃくちゃにすることに秀でていました。
周囲の子はみんな、加奈子に振りまわされたと、森下は言います。


〔0:19a.m. 8.20〕

拉致された藤島は、暴力団組織・咲山のところへ連行されます。
そこで藤島は「加奈子が趙のお気に入りの娘」で「出してはならない写真を外部に持ち出し、関係者に送りつけた」ことを知りました。
松永は咲山に拉致されており、藤島の目の前で殺されます。


趙は政界・警察らの幹部連中らに「性的な接待(買春斡旋)」をし、写真に撮影して脅迫しました。
加奈子は同級生たちにクスリを斡旋し、クスリ漬けにした後は売春させて趙に協力します。
趙が持つ脅しのネタ・写真を奪った加奈子は、それを客に送りつけます。
これがもとで加奈子は追われる身となりました。
警察幹部も関わっているため、浅井らは内々で処理していたのです。

一方、趙は暗殺者・愛川に依頼し、都合の悪い人物を消しました。
加奈子は趙(愛川)、石丸組(ヤクザ)、警察、松永ら不良グループから追われていました。
(これが騒動の真相)


交換条件として、愛川の殺害を依頼された藤島は、咲山の望みを受け入れます。
愛川の妻を乱暴し、息子も人質に取った藤島は、愛川と連絡を取り、娘の加奈子と引き換えにしようと言いました。


〔0:00p.m. 8.20〕

空港の青空駐車場で藤島は、愛川と待ち合わせます。
愛川は妻を殺し、藤島も殺そうとします。

趙が派遣した愛川が、殺人を重ねすぎていました。
冒頭の、コンビニ3人殺傷事件をはじめ、愛川があまりに手当たり次第に殺害するので、趙は愛川を止めます。
しかし殺人の楽しさを覚えた愛川は、雇い主・趙を殺しました。
趙は車のトランクから発見されます。

藤島と愛川が会う駐車場に、浅井らのパトカーも大挙しました。
浅井は愛川を殺害し、自殺したと処理しようとします。
藤島は、愛川の車に潜んでおり、逃亡しました。


〔12.24.2013〕

藤島は真相に行きつきました。
加奈子は中学時代の担任・東に殺されていたのです。

加奈子は、東の娘・晶子に売春をさせていました。
小学生の晶子が携帯電話を持っていることを不審に思った東は、加奈子の所業を知ります。
東は加奈子に、やめるよう言いますが、加奈子は「(晶子は)自分で決めてやってたことだし」と、悪びれませんでした。


〔2:24p.m. 8.9〕←藤島が調査を始める1週間前

東は工具のドライバーで加奈子を刺し、加奈子は東の車の中で死にます。
その後、東はひとけのない山中へ行き、加奈子を埋めていました。


東を拉致した藤島は、加奈子を埋めた場所に案内させて、雪のなかを掘り返させます。
娘の死体が見つかるまで、藤島は東を返すつもりはありませんでした。
「何年かかろうが、掘り起こせ」と言いながら、藤島は覚せい剤を自分に打ちます。

「俺の手であいつをちゃんとぶっ殺す」と言いながら、藤島はシャベルで雪を掘り続けました。
その様子を、東は信じられないものを見る目で見ています…。

みんなの感想

ライターの感想

勢いを感じる作品。とにかく、ド派手でハイテンション。
はっきりいって「えげつない」内容。好悪が分かれる作品。
主人公の藤島が最低。そこが耐えられるか否か。
見終わって気分が悪いのではないか。
時系列はばらばらだし、複数の事件が込み入っているため、1回で理解するのは難しい。
原作を読むと理解しやすくなるが…原作も相当えげつない。

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