映画:累かさね

「累かさね」のネタバレあらすじと結末

累-かさね-の紹介:2018年9月7日公開の日本映画。イブニングに連載され、累計200万部突破のベストセラーとなった人気コミックを、土屋太鳳&芳根京子のW主演で映画化したミステリアスなドラマ。キスした相手の顔を奪い取ることができる不思議な力を秘めた口紅によって、演技力と美貌を兼ね備えた完璧な女優となった2人の女性が、欲望やお互いへの嫉妬心から数奇な運命を辿る…。

あらすじ動画

累かさねの主な出演者

丹沢ニナ(土屋太鳳)、淵累(芳根京子)、烏合零太(横山裕)、淵峰世(筒井真理子)、丹沢紡美(生田智子)、富士原佳雄(村井國夫)、淵透世(檀れい)、羽生田釿互(浅野忠信)

累かさねのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①欲しいものにキスすると奪うことができる口紅。女優の娘・累は顔に大きな裂傷を持つ。発作的に眠ってしまう病を持つニナと組み、ニナの顔で累は舞台に立ち成功させる。 ②母・透世も累と同じく他人の顔を奪って舞台に立ち続けていた。ニナは顔を返せと累に詰め寄り屋上から転落、累は『サロメ』の舞台を演じきった。

【起】- 累かさねのあらすじ1

累かさねのシーン1 2017年。東京。

淵累(ふち かさね)は、伝説の女優・淵透世(すけよ)の娘でした。
透世は美人の女優でしたが、累はいまひとつ、ぱっとしない容姿です。
そのために幼少のころから、累は同級生にいじめられていました。

幼い累はかつて「もし、累ちゃんが本当にほしいものができたら、この口紅を使いなさい。これを塗って、欲しいものに口づけしなさい」と、母の透世から言われていました。
口紅には鎖がついており、ペンダントネックレスのように首からさげることができます。
累はずっと、その口紅を使ったことがありませんでした。

母・透世の13回忌の席で、累はある男性・羽生田釿互(はぶた きんご)に声をかけられます。
羽生田は俳優のマネージメントをしており、母同様に、女優としての才能がある累に目をつけました。
累は羽生田に連れられて、演劇を見に行きます。
舞台には美人でありながら、とある事情で自分の身代わりを探している女性・丹沢ニナがいました。
ニナは、羽生田が累を連れてきたのを見て、大笑いします。
それというのも、累には右頬に大きな裂傷があるからでした。唇の端から、目の下まで縫合の跡がついています。

累が首から口紅をさげているのを見たニナは、「化粧したら、少しはましになると思ってるんだ」とバカにしました。
腹を立てた累は、口紅を塗られた唇でニナにキスをします。
すると、累とニナの顔が入れ替わりました。
口紅には「キスをすると顔が入れ替わる」という秘密があったのです。
その期間は12時間でした。
累の母親・透世の知人だった羽生田は、口紅の秘密も知っていました。


累はその日から、ニナの顔を借りて外出し、ニナの顔に慣れるようにします。
累は顔に大きな傷があったために、ずっと劣等感を抱いて生きていました。
見られることにも慣れていないので、ニナの顔で街を歩くことから始めます。

ニナは若手の演出家・烏合零太(うごう れいた)が次に上演する舞台、『かもめ』のニーナ役のオーディションを狙っていました。
烏合は海外からも注目されている若手の演出家ですが、最近スランプに陥っています。
累の演技を見れば烏合が飛びつくだろうと、羽生田は看破していました。

大女優の娘と生まれたプレッシャーや、容貌のコンプレックスが相まって、累は「自分ではない何者かになりたい」という執念、異常性が顕著でした。それが舞台の演技にも現れるのです。
羽生田の見立てどおり、オーディションで烏合は、累を見初めました。累はニーナ役を射止めます。
ニナは大喜びしました。
昔、演劇のワークショップで烏合と会ったことのあるニナは、「君の美しさは武器になる」と烏合に言われたことがあり、烏合が自分を好きだと思っています。

翌日から累はニナの顔を借りて、朝9時から夜の9時まで稽古に出かけました。
累は舞台稽古をする楽しさで、思わず涙ぐんでしまいます。
「期待している」と言われ、累もニナ同様に烏合へ恋心を抱きました。

日中累に顔を貸しているニナは、烏合と累が距離を縮めていることに嫉妬を隠せません。
累も、烏合が自分に惹かれていると思い、徐々に自信を持ち始めます。

【承】- 累かさねのあらすじ2

累かさねのシーン2 ある日。
ニナが眠っていたので、累が起こさずに顔だけ借りて稽古に出かけました。
寝坊したニナはそれを知り、激高します。
(ニナが激怒した理由は後述)
怒ったニナは稽古場に押し掛けて累と顔の交換を要求し、舞台稽古に参加すると言い出しました。
ニナが稽古場に残りますが、演技がひどいと烏合に文句をつけられます。

羽生田はニナ、累の双方に、調子のいいことを囁きます。
ニナには「お前がこのゲームを支配しているんだ。病気が治ったら累を始末すればいい」と言い、累には「ニナの顔を利用しろ」と言いました。

累が烏合に恋をしたと気づいた羽生田は、わざと羽生田に演技指導の話を持ち掛けて、烏合に「累へキスシーンの演技をつけてくれ」と指示します。
烏合は累にキスをしますが、ニナが隠れて見ており、深く嫉妬しました。

烏合と深い仲になりたい累は、舞台初日の前日に「最後の稽古なのでスタッフの決起集会がある」とニナに嘘を言い、顔をさらに借りようと考えます。
しかしニナは累の考えを読んでおり、自分が代わりに烏合と出かけてくると言います。
ニナは朝帰りをして、烏合とのベッドインをにおわせました。
しかし直後、ニナは倒れます…。


倒れたニナを見て、驚いた累は羽生田に連絡をしました。
羽生田がやってくると、ニナの病気を話します。

…ニナは「ターリア病」という持病を抱えていました。急な発作に襲われると、そのまま何週間も眠り続けるというものです。
発作を起こして眠ってしまうと起きないので、ニナは舞台に立てないわけです。
これが、ニナが必死で代役を探していた理由でした…。

羽生田にそそのかされた累は、眠っているニナの代わりに舞台をつとめあげます。


…5か月と少しの後。

目を覚ましたニナは、自分が5か月以上も眠っていたことを知らされました。
ニナが眠っていた間に、累は『かもめ』の舞台をつとめあげ、すっかり売れっ子の女優になっています。
雑誌やCMにひっぱりだこで、フランスでロワール賞を獲った演出家・富士原佳雄に声をかけられて、国立文楽劇場で今度、『サロメ』の舞台に立つことが決まっていました。
眠っているあいだ、累がニナの食事、ストレッチ、マッサージ、下の世話まですべて面倒をみていたと聞いて、ニナは複雑な気持ちになります。

ニナは烏合と関係があったかのように累に言っていましたが、累はそれが嘘だと知っていました。
顔を返してもらって烏合との待ち合わせ場所に行ったニナは、「きみは本当にニナなのか」と訝られ、けっきょくその夜は、烏合とニナのあいだに、何もなかったのです。
累はそれを知り、烏合と関係を持ちました。
しかしそれも一時的なもので、次のステップに上がるため、累は烏合との関係を終わらせていました。
累からそんな報告を聞いて、ニナはショックを受けます。

【転】- 累かさねのあらすじ3

累かさねのシーン3 さらにニナを絶望させることがありました。
ニナが眠っているあいだ、累はニナの母親を呼んで、「ニナの顔」で母親に「娘役」を演じていたのです。
母親はだまされて、累を娘だと思い込んでいました。
顔だけでなく自分の人生が奪われつつあると感じ、ニナは動揺します。


累に負けっぱなしではよくないと考えたニナは、累を返り討ちにする方法がないか考えます。
昼間、顔を交換して舞台稽古に出かける累に対し、ニナは累の顔で過ごしました。
累の秘密を知ろうと考えたニナは、累の生まれ育った家に行きます。
実家には累の伯母・峰世(みねよ)がいましたが、ニナの顔は累なので、累だと思って家に入れます。

家を見て回ったニナは、累の母親が国民的に有名な女優・淵透世だと知りました。
そればかりではありません。
地下室を見つけたニナは、累の母・透世も累同様に、「美女を地下室に幽閉し、口紅を使って女の顔を奪い、他人の人生を乗っ取って舞台に立っていた」ことを知りました。

帰宅したニナに対し、累はニナに「私のことを嗅ぎまわってたんですよね」と声をかけます。
伯母から電話があり、累はニナが昼間に実家へ出かけていたと知ったのでした。
累はニナに、顔に傷ができた経緯を話します…。


…絶世の美女・淵透世の娘でありながら、ぱっとしない容姿の累は、幼少期に同級生からいじめられていました。
(母親も顔を他人から借りていたわけだから、似ていないのはあたりまえ。しかしその秘密は明かせないから、いじめられても言い返せない)
いじめっ子の主犯格はイチカという、同級生でもかわいらしい少女でした。

小学時代。
ひどいいじめに耐えかねた累はある日、口紅をつけてイチカの顔を奪い、イチカの顔で学芸会の舞台に立ちました。
ステージの上で演技をする喜びを、累はこのときに初めて知ります。

学芸会の後、顔を奪われたイチカが「元に戻せ」と言いながら、屋上でカッターナイフを累につきつけました。
そのカッターを自分の口に入れた累は「イチカの顔のまま切ったらどうなるのか」と言います。
イチカは動揺しました。
その時バランスを崩し、イチカは屋上から転落死します。
カッターナイフを口に咥えていたために、累の顔に大きな裂傷が残ったのでした…。


自分の秘密を話した後、累はニナに睡眠薬をのませて眠らせると、羽生田に「ニナがまた発作で倒れた」と連絡します。

【結】- 累かさねのあらすじ4

累かさねのシーン2 累も母親同様に、ニナの顔を奪ったまま女優の道を歩もうと決めたのでした。
それは、『サロメ』の舞台稽古をしているときに、累が突きつけられていた問題でした。


…演劇『サロメ』とは、ユダヤの預言者・ヨカナーンという男を好きになった女性・サロメの話です。
サロメはヨカナーンを愛したのですが、ヨカナーンはサロメの愛にこたえません。
ヨカナーンを欲しがったサロメは、王の前で華麗な踊りを見せます。
喜んだ王は褒美を取らせると言い、サロメは「ヨカナーンの首」を所望しました。
愛する男を殺してでも手に入れたサロメは、銀の皿に乗ったヨカナーンの唇にキスをするのです…。

他者の命を犠牲にしてまでも、自分の欲を優先させるというサロメの舞台の演技を、累はずっとためらっていました。
演出家の富士原に叱咤される累は、羽生田に「サロメという役に呑み込まれるのが怖いのか」とも言われます。
自分がしていることと同じだと気づいた累は、サロメになろうと覚悟を決めました。


舞台初日。

通し稽古を終えた累は、舞台に立つためにニナにキスをして顔を奪います。
(舞台の直前に改めてキスをしたので、そこから12時間有効)
ニナの顔を奪った累は、舞台に立ちました。

しかし…ニナは口紅をすり替えており、舞台直前のキスは無効でした。
ニナは、「午後9時になれば累の顔がもとに戻り、舞台の上で恥をかく」という罠を張ったのです。

そうしてニナは舞台を見学しに行きますが、午後9時になっても累の顔は変化がありません。
踊りが終わって褒美をつかわされる累の顔は、まだニナのものでした。
舞台裏で詰め寄るニナに、累は外へ移動しながらからくりを話します。
ニナが口紅をすり替えたことを知った累は、部屋の時計を5分間遅らせていました。

からくりを聞いたニナは、「盗まれるくらいなら、この顔を壊す」と言い、自分の顔を傷つけようとします。
屋上でもみ合いになったニナと累の2人は、そのまま転落死、庭にあるテントの上に落ちました。
(ふんわりしたテントなので、少し衝撃は吸収されている)

累は「丹沢ニナは終わらせない」と言うと、キスをして顔を奪い、舞台へ出ていきます。
騒動を見た羽生田は、救急車を呼びました。
救急隊員が駆け付けますが、ニナは羽生田に「殺して」と言いながら、意識を失います。

舞台の上では、累がサロメを演じていました。累の顔は、ニナにも累にも見えます。
ヨカナーンの首に口づけをしたサロメは、王に「あの女を殺せ」と言い渡されていました。
(芝居どおり、芝居のラストはサロメが処刑される)

万雷の拍手を浴びながら、累は舞台を終えます…。

(ラストシーン、累とニナの顔が交互に描かれていたことから、ニナは転落によって死亡した可能性が高い。
ニナの死によって、累の顔が舞台の上で出てきているように見える。
ニナと累を重ねるという、演出効果にも見られる。さらに「ニナの人生を背負って生きる」累と取れなくもない。
いちばん考えられるのは「ニナの死」の描写か)

みんなの感想

ライターの感想

本当に面白かった。見てよかった。単純に「美女が2人で、嬉しさ2倍」(笑)。
映画の前半では、顔に裂傷を負った累につい同情を寄せてしまう。
ところが…映画の後半では、累に顔を奪われているニナのほうに同情が移ってしまうのだ。
このあたり、上手に演出できていると思う。
しかも美女2人なので、映画に夢中になってみていればいるほど「え、どっちがどっちだったっけ」と混乱しそうになる。
その混乱もいい塩梅に働く!

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