映画:羊の木

「羊の木」のネタバレあらすじ動画と結末

あらすじ動画

羊の木の主な出演者

月末一(錦戸亮)、石田文(木村文乃)、杉山勝志(北村一輝)、大田理江子(優香)、栗本清美(市川実日子)、福元宏喜(水澤紳吾)、大野克美(田中泯)、宮腰一郎(松田龍平)、雨森辰夫(中村有志)、内藤朝子(安藤玉恵)、田代翔太(細田善彦)、月末亮介(北見敏之)、須藤勇雄(松尾諭)、志村妙子(山口美也子)、神崎良作(鈴木晋介)、目黒厚(深水三章)

羊の木のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①国家のプロジェクトで福井県魚深市に6人の前科者がやってきた。市役所職員の月末(つきすえ)は彼らの受け入れを担当することに。 ②福元、大野は雇用主に認められ、理江子は月末の父・亮介に伴侶として望まれる。清美はひとりだが生きる決意を。宮腰は追ってきた被害者の父・目黒を殺害し、それを目撃した杉山も殺害し海へ落ちて死亡。

【起】- 羊の木のあらすじ1

(「羊の木」…西洋に伝わる伝説の植物)

〝その種子やがて芽吹き タタールの子羊となる
羊にして植物
その血 蜜のように甘く
その肉 魚のように柔らかく
狼のみ それを貪(むさぼ)る
   『東タタール旅行記』より〟

(「羊」=「善良な一般市民」、「狼」=「殺人犯」を暗喩している)


富山県、魚深市(注:架空の町)。

魚深市は、日本海に面したさびれた港町でした。
地方都市としては、これから過疎化がますます進んでいくものと思われます。

国家では、大きな問題を抱えていました。
高齢化が進む日本の社会では、犯罪者を養う刑務所にかかる、莫大な費用がばかになりません。
そこで国家は、テストケースを示しました。仮釈放問題です。
地方都市を身元引受人になってもらい、自治体が住居と仕事を提供して、「最低10年間はそこで暮らすこと」を条件に、犯罪者を仮釈放させるというものです。
これは『地方都市移住による更生および社会復帰促進計画』と呼ばれ、極秘事項でした。
ごく一部の者しか知らないものです。


魚深市役所に勤務する若い職員・月末一(つきすえ はじめ)は、上司の課長・神崎良作から市に新規の6名が転入することを聞かされます。
月末はその新規の6名の担当を任されました。6名の住所も勤め先も決まっているから、案内しろと言われます。

魚深市に転入者がやってくるのは、珍しいことでした。月末は6名を迎えに行きます。
最初にやってきたのは、福元宏喜という若い男性でした。陰気な感じの男性で、月末は車で福元を連れて行きつつ、「いいところですよ。人もいいですし、魚もうまいです」と話しかけますが、福元は「魚、苦手なんです、すいません」と答えるので、月末はそれ以上話を膨らませることができませんでした。
食堂に連れていくと、福元はがつがつと丼をかきこみます。
福元は理髪店勤務になりました。

次に来たのは、太田理江子という若い女性です。
理江子は食堂のパフェを食べて、うっとりしました。
その後、自分の服のにおいをかぎます。
月末が聞くと、「服がカビくさい。ずっと保管してて」と言いました。
カビくさい服を着てきたということに、月末は違和感を覚えます。
理江子は、老人介護施設の職員になりました。

3人目は栗本清美という女性です。
清美はとにかく口が重く、月末が引っ越しの手伝いをするのですが、終始無言でした。
清美は清掃員になります。

4人目は大野克美という、老人の男性でした。
大野を迎えに行った際、その場所が刑務所であることに月末は驚きます。
月末が大野を乗せて車を走らせていると、蔵田という組員が背後からパッシングをし、話しかけてきました。それを、大野が帰します。


大野の件で違和感が膨れ上がった月末は、上司の神崎に問い合わせました。
そこで初めて、魚深市が身元引受人として、減刑された犯罪者を受け入れることを知ります。
神崎は月末に、「市長からの直轄案件だ(ほかに知る者はいない、他言無用という意味)」と告げました。
6人が前科者だということを、警察も知らされていないと聞き、月末は不安になります。


事情が呑み込めると、なんとなく彼らの挙動が変わっているのも理解できます。
刑務所から出てきたばかりなので、みんな甘いものに飢えているのです。
理江子が「保管してた」と洋服の匂いを嗅いでいたのは、刑務所から出てきたばかりだったからでした。

5人目は杉山勝志という、中年男性でした。
杉山はソフトクリームを食べながら、月末に「タバコ買ってきて」と用足しを頼みますが、月末は「ご自分で」とはねつけます。
杉山は月末の反応を楽しみながら、自分で買いに行きました。
杉山は船員になります。

受刑者の応対に疲れてきていたところだったので、6人目の宮腰一郎が「いいところですね。魚もうまいんでしょ」と気さくに話しかけてきたことに、月末は驚きます。
メンバーのなかでは、いちばんまっとうな感じでした。
刺し身定食をおいしそうに食べながら、宮腰は自分の刑について話します。
街で因縁をつけられてケンカになり、揉み合ったところ、相手が死んでしまったそうです。
宮腰は正当防衛を主張したのですが、過剰防衛で有罪になったと言いました。
(先にネタバレ。宮腰の証言には一部、偽りがある)
宮腰は、宅配業者になります。


・福元宏喜…理髪店勤務。
・太田理江子…老人介護施設勤務。
・栗本清美…清掃員。
・大野克美…クリーニング屋勤務。
・杉山勝志…船員、漁業関係。
・宮腰一郎…宅配業務。


上司の神崎からは、「互いがなるべく接触しないよう注意してくれ」と言われますが、小さな町のことですので、月末にはどうすることもできません。
同じ課には田代翔太という若い男性職員がおり、田代がいろいろ興味を持って調べ、月末に教えてくれます。


その頃。
月末は偶然、高校時代の同級生であり、当時ほのかに思いを寄せていた女性・石田文(あや)が市役所に来たのを見て声をかけます。
文は千葉の総合病院の事務員をして、結婚もしたという噂がありましたが、本人に聞くと独身でした。
このたび千葉の病院を辞めて実家に戻り、魚深市民になるため、住民票の移動の手つづきでやってきていました。
どうやら既婚医師と不倫した末に、病院を辞めたようです。

月末は文と高校時代にバンドをしていたので、誘いました。
もう1人のバンドのメンバー、須藤勇雄にも声をかけます。
文がギター、月末がベース、須藤がドラムでした。須藤はすでに6歳の子持ちです。
久しぶりに3人で、廃墟となった場所で演奏してみます。

【承】- 羊の木のあらすじ2

6人の受刑者はそれぞれの勤務先で、働き始めました。
その頃ちょうど、東町で釣り客の死体が発見され、ちょっとした騒動になります。
同僚の田代が月末に、6人全員が殺人犯なのだと教えました。月末は驚きます。
結局、釣り客の変死は脳梗塞(単なる病死)と後に判明しますが、前科者が町にやってきた直後だったので、月末は色眼鏡で見てしまった自分を戒めます。

文、月末、須藤が3人で練習をしている音を聞きつけて、宅配業者の宮腰がやってきました。
宮腰は面白がり、後日、ギターを買ってきて練習に加わります。
宮腰は練習しながら、文と親しくなっていきました。

理髪店で勤務する福元は、手さばきを見た雇い主の雨森辰夫から「お前、坊主刈りをどこで練習した?」と聞かれ、怯えます。
月末が呼ばれ、雨森から「理容師免許、刑務所でとってるよね」と指摘されました。
福元は泣き出しますが、雨森は福元に意外なことを話し始めます。
「実は、20年以上前なんだけどね。俺も刑務所で理容師免許を取ったんだ」
雨森も前科者だったのです。
驚く福元と月末に対し、雨森は「大事なのは、居場所があるってことなんだよね。来てくれてよかった」と言いました。
福元の涙は、嬉し泣きに変わります。
(福元は、受け入れられた)

清掃員の清美は手抜きをしないために、「ていねいにやりすぎ」と注意を受けました。
それでも波打ち際の清掃作業をしていた清美は、海岸で羊の木のイラストが描かれた、円形の缶の蓋を見つけます。
1本の樹木が缶の中央にあり、葉っぱの茂る部分には5頭の羊が果実のように描かれていました。
清美はそれを持ち帰り、家の玄関に飾ります。
(この5頭が暗示。6名の受刑者のうち、5名だけが再生、更生できる)

理江子は老人介護施設で働いていますが、そこには月末の父・亮介も通っていました。
亮介は右手に麻痺があり、理江子は亮介の歯磨きを手伝ったり、食事の介助をかいがいしく世話したりします。
妻に先立たれた亮介は、理江子に思いを寄せるようになりました。
求められた理江子も、まんざらでもない様子です。

クリーニング屋で働いている大野は、顔に傷があるために恐れられていました。
雇い主の女性・内藤朝子は、それでも大野が真面目に仕事をする様子を見ています。
船員をする杉山だけは、つかみどころのない人物でした。
仕事がない時には趣味のカメラを持ち歩き、町をぶらぶらしています。


魚深には、地元ならではの特殊な祭りがありました。
それは「のろろ祭り」と呼ばれる、異色なものです。
市の中心部には、「のろろさま」と呼ばれる異形の巨大な像が飾られていました。半魚人のような顔です。
「のろろ」はかつて、海からやってきた邪悪なものとみなされていました。
昔は、その邪悪な「のろろ」に2人の生贄を用意し、町の突端にある岬から突き落とすということをしていたそうです。
岬に2人の生贄を捧げると、片方は助かり、もう片方は死体も揚がらない状態でした。
今現在は、「のろろ」は町の守り神として、敬われています。

「のろろ」について宮腰に問われるまま、月末はそんな伝承を答えました。
話を聞き終わった宮腰は、その崖に立って月末に「ちょうど今、2人だよね」と呟きます。
その言葉にうすら寒いものを感じた月末は、初めて宮腰を怖いと感じました。


祭りの会合の席で福元が酒を飲み、暴れ始めます。
福元は酒乱でした。月末と雨森があわててフォローしますが、酒を飲んで暴れる福元を見て、清美は部屋を出ていきます。
杉山は喜んで福元が暴れる様子をカメラに収め、宮腰がすたすたと近づくと、暴れる福元に冷静に柔道の技を決めました。
大野は眉をひそめて、見ているだけでした。

清美の夫が酒乱の男で、家庭内暴力に悩まされた清美が、寝ている男を一升瓶で殴って殺したらしいと、月末は情報通の田代から聞かされます。
6人の受刑者のうち、5人までもがいちどきに居合わせてしまいました。
杉山は、何かを感じ取ったようです。

ただ1人祭りに加わらなかった理江子はその時、月末の父・亮介に招かれて亮介の自宅にいました。
亮介に迫られ、やんわりと振り払っていると、父の亮介が倒れます。
病院に担ぎ込まれたことで月末も知ることになりますが、それはもう少しあとの話です。


酒席のあと、のろろ祭りが本格的に始まります。
のろろに扮した人物が錫杖を持って町を練り歩き、白装束の町民がたいまつを持ち、列を作ってついて歩くものです。
「のろろ~、ろろの~」と唱えながら、町の中を歩く姿は、一種異様な光景でした。
列にいた杉山が宮腰に「お前、誰だよ」と聞きますが、宮腰は答えません。
祭りは急な雨で、途中で中止になりました。


父が担ぎ込まれたのを聞いて、月末が病院に駆け付けます。
父が女性を家に招いていたことや、結婚も考えているらしいと妙子おばから聞いた月末は、待合室にいる理江子に気持ちを聞きました。
理江子も本気で亮介のことを好きだと答えます。

【転】- 羊の木のあらすじ3

理江子は恋人の首を絞めて殺したと、語り始めました。
理江子の恋人は情事の最中に、首を絞められるのが好きな人でした。
理江子は要求されるまま首を絞めており、絞めすぎて殺してしまったのです。
その話を聞かされた月末は戸惑い、しばらく父と会わないでくれと言いました。
「私、一生人を好きになってはいけないんでしょうか」という理江子の言葉に、月末は何も答えられませんでした。


大野の雇い主のクリーニング店主・朝子は、怒っています。
顔の傷があるために、町の人たちが大野を遠巻きにするのが許せず、それを大野も許容しているのが歯がゆいのです。
大野にそれを叱責すると、大野は前科者だと告げました。懲役18年の刑を言い渡された、元ヤクザだと言います。
朝子は大野に店を辞めろと要求し、すぐ撤回しました。
「私には、あんたがそこまで悪い人には思えない」
朝子は大野にそう告げます。大野の真面目な働きぶりを見て、朝子が下した判断でした。
(大野も認められた)

清掃員の清美が仕事にあたっていると、どうしても小動物の死骸と向き合う時があります。
そういう時、清美は死骸を持ち帰り、アパートの横に穴を掘って丁寧に埋葬し、墓を作っていました。
幼稚園児がカメの死を嘆いていた時、清美は幼稚園の樹の下に穴を掘り、カメを埋葬します。
ひとりの少女が「これでもう、カメさんとお別れね」と言うのを、清美は否定しました。
「さよならじゃないよ。樹が生えて、またカメに会えるから」
清美はそう答えました。


のろろ祭りの写真入りの記事が、大手の新聞に掲載されます。
運悪く、その写真には、杉山と宮腰が写っていました。
新聞の記事を見て、「うちの息子が昔お世話になった」と、宮腰を探す中年男性、目黒厚が市役所にやってきます。
上司の神崎は、市民のプライバシーまでは明かせないと答えますが、目黒は町の中を探し始めました。

宅配業務をしている宮腰を見かけた杉本は、宮腰が大きな音に全く反応しないのを見て、元受刑者だと気付きます。
杉山は宮腰になれなれしく近づくと、この町が退屈なので何かしようと囁きます。
宮腰は杉山を相手にせず、黙々と仕事を続けました。


月末、文、須藤のバンドにギターの宮腰が加わった練習は、続いていました。
月末はある日、文と宮腰が付き合い始めたようだと、須藤から聞かされます。
文に気のある月末は、6人の中では最も穏やかだとはいえ、前科者の宮腰と文が付き合うのを心配し、また嫉妬も加わって複雑な心境でした。
月末が文に、宮腰のことをかばいながら、前科者であることを告げます。
すると文は「だったら最初から言うなよ」と怒りました。

月末はあとで宮腰にも電話して、文に前科を話したことを報告します。
宮腰は「それって友だちとして? 市役所として?」と質問してきました。
月末が「友だちとして」と答えると、「なら全然いいよ」と、宮腰は答えます。

宮腰を探す目黒は、町のあちこちで聞き込みをします。
聞かれた杉山は面白そうだと思い、宮腰の居場所を教えました。
宮腰が残業している時に、目黒は宮腰のところへやってくると「目黒隆(宮腰の被害者)の父親だ」と言って、襲ってきました。
宮腰はそれを返り討ちにするのですが、一部始終を嬉しそうな顔で、杉山がカメラで撮影しました。

宮腰はその後、夜の公園で文と会う約束をしていました。
やってきた宮腰は公園の水道で手を洗いますが、文は宮腰のシャツのボタンが1つ取れていることに気づいて指摘します。
宮腰が車中で迫ってきたので、文はとっさに振り払い、車を降りました。
宮腰はそのまま車で立ち去ります。


理江子はその後も、月末の父・亮介のところへ来ていました。ただし病室ではなく、ロビーにいます。
月末が父を見舞うと、理江子は亮介に前科のことを話したそうです。それでも父は、結婚する気持ちに変わりはないと言いました。
ロビーにいる理江子のところへ月末が行くと、理江子が女子刑務所の話を始めます。

刑務所は監獄部屋の中にトイレがあるので臭うのですが、それはすぐに慣れるそうです。
いちばんつらいのは夜で、昼間どんなに強がっていた女性でも、夜になるとすすり泣きました。
ひとりが泣き始めると、他のみんなもつられて泣き始めます。
女性たちが泣くのは、外にいる家族たち、会えない息子や夫のことを思ってでした。
「だから私は絶対、もう刑務所へ行かない」
そう断言する理江子を見て、月末は嘘を言っていないと感じます。
(理江子も更生の意志が強い)


職場の同僚の田代が、宮腰の処分についておかしいと月末に指摘しました。
宮腰は過剰防衛で有罪になったと言いましたが、田代が言うには「もし初犯なら、執行猶予がつくはず(懲役刑ではない)」なのです。
過剰防衛で懲役刑の場合には、未成年の時に何か問題を起こして、少年院送致になった過去があるのだろうと、田代は告げました。
月末は次第に、宮腰のことを怪しみ始めます。

【結】- 羊の木のあらすじ4

杉山が宮腰を舟に誘い、沖合で話をします。
杉山は、宮腰が目黒を殺害したところを目撃したと告げ、「組んで何か面白いことをやろうぜ」と持ちかけました。
魚深市から出るとまずいことは杉山も知っていますので、舟で沖合まで出て、海外からの薬物の受け渡しなどの話を例に挙げます。
冷静に聞いていた宮腰は、杉山と岸に戻った後、配達するバンに乗りこむと、杉山を追いかけて轢きました。後進してさらに轢きます。


過剰防衛の初犯ではなく、宮腰にはまだ何かあると感じた月末は、文に電話して話がしたいと言います。
文もちょうど月末に相談したかったので(前夜、宮腰の言動がおかしかったこと)、仕事の後で文の月末の家に立ち寄ると答えました。

ところが月末が帰宅すると、家の前に宮腰の配達車が止まっています。
宮腰が「ギターの練習をしよう」と待っていました。
追って現れた文は、宮腰の車があるために月末を訪問できません。

宮腰は月末の部屋に入って横になると、月末に文のことが好きなのかと聞きました。
「月末が文のことを好きだと知っていたら、付き合わなかった」と告げた宮腰は、「でももう別れたから」と告げます。
(非情な殺人犯ではあるものの、宮腰なりに月末へ友情を抱いている。それは文への愛情よりもはるかに深い)
月末は宮腰に、少年院へ入ったことがあるかと聞きました。宮腰は「それ、友だちとして聞いてる?」と質問します。
月末が肯定すると「行ったよ」と答えました。
月末は「何したの?」と聞きますが、答えはありません。見ると、宮腰は眠っていました。
宮腰の寝顔につられるように、月末もソファでうたたねします。

月末がうたたねから目覚めると、宮腰はいませんでした。
見ると、宮腰は庭先でこっそりとギターを爪弾いていました。
起きてきた月末を見て、宮腰は「海、見に行かない?」と声をかけます。


同じ頃。
目黒の遺体が、海から揚がります。
遺体の右手は、宮腰のシャツのボタンを握りしめていました。
警察は捜査に乗り出し、すぐに宮腰に行き当たります。

海への移動の車中、月末は車の中に杉山のカメラがあるのを見つけました。
カメラをどうしたのかと聞くと、宮腰は「買った」と答えます。
(月末は何度も杉山に会っているので、杉山のカメラと分かる。宮腰はそのことを知らないので「買った」と嘘をつくことで、だませたと思った)

月末の家の前から宮腰の車がなくなっているので、文が月末の家を訪問しますが、留守だと気付いて電話してきます。
出るのをためらう月末に、宮腰が「とりなよ」というと電話を奪い、文に直接「今から岬へ行くけど、文も来なよ」と誘いました。
海とは聞いていましたが、岬に行くのだと知り、月末は驚きます。

車からおりた宮腰は、岬まで行くと月末に「一緒に海に飛び込まない?」と聞きます。
「ごめん。僕、今も人殺し。昨日も一昨日も、たぶんこれからも」
そう言った宮腰は「たぶん月末くん、勝つよ」と言います。
岬から捧げられた生贄の、片方は助かるけれどももう片方は遺体も揚がらないという、あの言い伝えの話のことでした。


警察側は宮腰と、宮腰の使っている配送車両を緊急手配します。
車両はすぐに見つかり、荷台部分から杉山の遺体が発見されました。
宮腰の犯行として、警察は宮腰を探します。

宮腰は月末の首を絞めながら、「多分、死刑だから(岬から落ちて死んでも同じ)」だと言います。
月末はそれを振り払い、「そんなこと言うなよ。僕ら、友だちだろう」と言いました。
文がやってきたことを知った宮腰は、ひとりで岬へ近づきます。それを月末が追って手を取ると、宮腰はその手をひっぱり、2人で岬から落ちました。


文は岬から見下ろし、月末の名前を呼びます。
浮かんできたのは、宮腰でした。月末は顔を出しません。
その時、町の中央にある巨像・のろろさまの頭部が取れ、宮腰を直撃しながら海に落ちました。
しばらくして少し離れた場所の海面に、月末が顔を出します。


…後日。

玄関に飾ってある羊の木のカンを眺めた清美は、アパートの外へ出ます。
アパートの清美の部屋の横には、5つの小さな墓ができていました。
その墓のひとつから、小さな芽が出ていました。清美はしゃがんでそれを見ます。
(清美も更生して生きて行くつもり)

海では、のろろさまの頭部の回収作業が続いていました。
のろろさまの頭が海面から現れた時、野次馬から声があがります。
大野は遠くでそれを見ていますが、クリーニング店主の朝子が記念にと、のろろさま頭部を背景に2ショット写真を撮りました。

理江子は月末の父・亮介と会うことを許され、かいがいしく亮介の世話を焼いています。
福元も理髪店でいきいきと働いていました。

市役所の仕事をするために車に乗っていた月末に、対向車線の車中にいる文が、口パクで話しかけます。
その口が「ラーメン(食べにいこう)」と誘っていると知り、月末は微笑みました。

(エンドロール)キャスト名が左上から右下へ、降ってくる感じ。
やがて背景に海がぼんやりと見え始め、夜明け。

(「羊の木」は再生、更生の象徴か。
缶の羊が5つであるのは、宮腰以外の5人は更生の意志ありということを意味している。
杉山はワル風だったが、宮腰に舟の上で持ちかけた話は「殺人とは無縁」なので、殺人を繰り返すつもりはなさそうだった。
更生のためには本人の意志も重要だが、周囲の者の理解や居場所が必要だということを伝えたい)

みんなの感想

ライターの感想

ミステリー慣れしている者にとっては、割にオチが見える作品かも。
重々しく進むストーリー。豪華なキャスト。
テーマは深いのだけれども、その割に見終わったあとに浅さを感じる。
もっと人間の数を減らして、その分濃密に描けばよかったのかな。
キャラが濃い俳優さんが多いのに、いかしきれていない印象も受けた。
でも伝えたいことは充分理解できる。

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