映画:英雄の条件

「英雄の条件」のネタバレあらすじと結末

サスペンス映画

英雄の条件の紹介:2000年公開のアメリカ映画。極限状態で発砲を命令した軍人と、彼の正義を信じる戦友の苦悩を描く。2大実力派俳優S・L・ジャクソンとT・L・ジョーンズの迫真の演技が生み出す、緊迫感あふれる軍事裁判シーンが圧倒的な迫力!

あらすじ動画

英雄の条件の主な出演者

テリー・L・チルダーズ大佐(サミュエル・L・ジャクソン)、ヘイズ・ホッジス大佐〔ホッジ〕(トミー・リー・ジョーンズ)、ビッグス少佐(ガイ・ピアース)、モーリン大使(ベン・キングズレー)、ソーカル大統領補佐官(ブルース・グリーンウッド)、モーリン大使夫人(アン・アーチャー)、リー大尉(ブレア・アンダーウッド)、H・ローレンス・ホッジス将軍(フィリップ・ベイカー・ホール)、ペリー将軍(デイル・ダイ)、ビン・リー・カオ大佐(バオアン・コールマン)、トム・チャンドラー大尉(マーク・フォイアスタイン)、アマー医師(アミドゥー)、E・ワーナー判事(リチャード・マゴナグル)、ヘイズ・ホッジス三世(ニッキー・カット)、ラジオDJの声(フランク・ウェルカー)

英雄の条件のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①イエメンで米大使館包囲デモ事件発生。チルダーズは大使救出後、民衆への銃撃を命令。一般市民83名死亡、100名以上が重傷を負い世界中の世論が騒いだ。騒ぎをおさめるため国務省のソーカル補佐官はチルダーズを軍法会議にかける。 ②圧倒的に不利な状況でありながら、元戦友のホッジスは弁護を全うし、チルダーズを勝訴させた。実際には一般市民からも銃撃があったが、証拠はすべて隠滅されていた。

【起】- 英雄の条件のあらすじ1

1968年、ベトナム。
ベトナム戦争で、アメリカ海兵隊が移動します。
ジャングルに降り立ったホッジスとチルダーズの運命は、コインの表裏で決められました。
カールーへ二手に分かれて移動する800mのルートを、ホッジスは沼地から、チルダーズは陸地から移動し始めます。
沼地から移動したホッジスたちは、迫撃砲が襲いました。ホッジスの手下たちはあっという間に銃弾に倒れます。
同じ頃、陸地を移動したチルダーズは沼地側の攻撃を知り、潜んでいたベトナム兵を見つけて撤退命令を出すよう命令していました。
拒否したベトナムの無線兵を射殺し、チルダーズは次の者(後で出てくる、カオという男)に命令します。
「撤退させたらお前たちの兵を解放する」という条件を聞き、カオは撤退命令を出しました。
全滅は免れましたが、生存者はホッジスだけでした。信号弾で知らせながらも、ホッジスは気が遠くなります…。

…アメリカ・ノースカロライナ州、キャンプ・ルジューン。
28年後(1996年)。

ホッジスとチルダーズの道は大きく分かれました。
ホッジスは生還した後、ジョージタウン大学で法律を勉強して弁護士資格を取得し、海兵隊で事務員をしています。裁判の折には弁護士として駆り出されますが、決して優秀な弁護士ではありませんでした。
チルダーズはその後もあちこちの前線に出ていき、今も第一線で活躍しています。
両者共に、大佐です。

ホッジス大佐の退役が近付きました。いちおう退役後も軍人養成学校などで指導する予定ではありますが、釣りでもしようかとホッジスは言います。
旧友のチルダーズ大佐が、地球を半周して退役のパーティーに駆け付けました。2人は久しぶりの再会を喜びます。
チルダーズは第24特殊進攻舞台の指揮官に任命されていました。
その頃、中東のイエメンでは情勢が悪化しています。アメリカに対する反感のムードが漂い、連日アメリカ大使館では抗議デモが行なわれています。

インド洋上、ヘリコプター母艦ウェーク。
イエメンのアデン湾へ行けというペリー大将からの命令を受け、3機のヘリが飛び立ちます。
現地アメリカ大使館でデモが行なわれており、イエメン政府が鎮圧部隊を引き揚げたため、米軍が警護しろというものでした。
チルダーズは兵を率いて向かいます。

イエメン・サヌア。
アメリカ大使館にデモ隊が投石しています。それは火炎瓶に代わり、銃の狙撃隊もいます。
大使館に近づくヘリを見つけると、狙撃隊はヘリも狙いました。
チルダーズは「退去レベル」と判断し、館の北側にヘリを止めると、大使一家を救出に行きます。
大使館ではモーリン大使夫婦と息子のジャスティンがいました。
大使館に着いた兵たちは、屋上で見張りと防御する隊、大使一家を救出する部隊とに別れます。
チルダーズは大使夫婦と息子をヘリに乗せますが、そこで離陸を待ってくれと言い残し、再び屋敷に行きました。怖いので、モーリン大使は早く離陸しろと騒ぎ立てます。
チルダーズは、屋上に掲げられているアメリカ国旗を取りに戻ったのでした。手間取りながらも国旗を回収したチルダーズは、大使に手渡します。
モーリン大使は感謝の意を述べ、ヘリで立ち去りました。

【承】- 英雄の条件のあらすじ2

残ったチルダーズは、続いて部下たちを撤退させようとしますが、銃撃はひどいものでした。
部下が2名亡くなっており、屋上の見張り役の部下・クラセビッチが腕の中で死んだ(3人目の死者が出た)瞬間、チルダーズは兵士たちに「群衆に向けて発砲を許可する」と命令します。思わず脇にいた部下のリーが「群衆にですか」と確認しますが、チルダーズは肯定しました。
リーは発砲許可を出し、アメリカ兵士たちは群衆に向けて発砲を始めます。
イエメン側の狙撃手が撃つのを止めました。チルダーズは「発砲やめ」の命令を出します。
群衆は多数死んでいました。それを見ながらチルダーズは、死傷者からヘリに搬送するよう命令を下します…。

チルダーズが群衆に向けて発砲した事件は、大きな波紋を呼びました。
「非武装の83名死亡、100名以上が重傷」と、全世界の新聞ででかでかと報じられます。
チルダーズは聞かれても「任務を全うしただけ」としか答えません。
このままだとアメリカは、世界中の世論から糾弾されること間違いなしでした。
国家安全保障局のソーカル補佐官は、烈火のごとく怒ります。このまま放置しておくと、ただでさえ不安定な状況にある中東の他の地域に飛び火し、他国の大使館まで畳まねばならなくなります。
…そこでソーカル補佐官は考えました。
「こいつが悪人でした」という明確な悪役を仕立て上げて処分すれば、表向きはアメリカは手を打ったと思われます。
そこでソーカル補佐官はチルダーズを軍法会議にかけ、彼を有罪に追いこもうと考えました。
さらには、検察側に若くて有能な検事マーク・ビッグス少佐を据えます。

軍法会議にかけられることを知ったチルダーズは、親友のホッジスに弁護を頼みました。
チルダーズの嫌疑は「治安破壊」「越権行為」「殺人容疑」です。
成績がよくないと辞退しようとするホッジスに対し、チルダーズは「実戦経験のある弁護士がいいのだ」と言いました。
ホッジスはベトナム戦争の際にチルダーズに命を救われた恩義があるので、断りきれずに引き受けることにします。
チルダーズは、除隊は銃殺刑と同じだと言って泣きました。30年国のために任務にまい進したのに、こういう形で裏切られたくないと言います。

ソーカル補佐官は、チルダーズ側の弁護をするのがホッジスと知り、調べさせました。
ホッジスがチルダーズの旧友であり、離婚歴や飲酒問題もある、2週間後に退役予定の一介の兵士に過ぎないと知り、あなどります。
なんとしてもソーカル補佐官は、チルダーズを有罪に追いやりたいと考えていました。
そこでチルダーズの過去を洗い、さらにはモーリン大使に脅し、証拠品の監視カメラのテープを暖炉の火にくべます。

イエメンに飛んだホッジスは、現地を見て回りました。
まずホッジスの目に入ったのは、多数の銃痕が残る大使館です。デジカメで証拠写真を撮ります。
監視カメラを見て回ると、1つだけ攻撃を受けていないものがありました。その写真も撮ります。

【転】- 英雄の条件のあらすじ3

大使館内に入ると、現場はひどく荒らされ、壁のいたるところにアラビア文字で落書きがなされていました。こんなところで任務に就いていたのかと、改めてホッジスはチルダーズの置かれた環境の危険さを思い知らされます。
屋上で殺戮場所を見たホッジスは、そこに片足がない少女が立っているのを見ました。あとを追いかけていきます。
そこには路上の一角を仮設救護施設にした場所がありました。手当てにあたっているアマール医師は、ホッジスに負傷者を見せます。
現場にカセットテープが落ちているのを見つけたホッジスは、写真におさめて拾い上げました。同じものが、大使館の大使の引き出しにも入っていました。
チルダーズは暴力的な面はあるものの、仲間思いでもあります。
現場を見て、83名の一般人を殺したチルダーズを改めてひどいと思ったホッジスは、殴り合いをしました。しかし「大けがする前にやめよう」と言い、笑いあいます。
ホッジスは、自分ひとりがベトナム戦争で生き残った時に、まず思ったことが「生き残れてよかった」という想いだったことを告げました。
それを言いながら、恐らく現場を見ただけでは足りないパズルのピースのようなものがあることを、長年の友人・チルダーズの人間性を知るホッジスは思います。

軍法会議が始まりました。
ソーカル補佐官はチルダーズを敗訴に追いやろうと考えていますので、出てくる証拠はことごとく不利なものばかりです。
まずモーリン大使が嘘の証言をさせられました。チルダーズは横柄な態度で、非常に失礼だったと言います。
大使の妻の表情から、証言は嘘だと見抜いたホッジスは、後日夫人に証言してくれと頼みますが、断られました。
一方、ホッジスは無事だった監視カメラを指摘し、このカメラ映像はないのかと詰め寄ります。
ないと答えるビッグス少佐に国務省へ届いた荷物一覧を見せ、テープが国務省まで届いていたことを指摘しました。ビデオテープが歩いて国務省から立ち去ったのかと言います。
(ビッグス少佐はテープの存在を知らず。ソーカル補佐官が内々に処分したから)
もしテープを隠しているのならば、ソーカル補佐官の証拠隠滅だとも主張します。
ホッジスは、銃弾でズダボロになったアメリカ国旗も見せました。これはつまり、大使が避難する時にはすでに銃撃が始まっていたことを意味します。

それでも検察側は、イエメンの狙撃手が狙撃したことを認めても、一般人は非武装だったという前提で話を進めました。
ビッグス少佐は現地人のアマール医師を呼び、普段のデモ隊の様子を聞きます。アマール医師は銃弾が飛び交うようなものではなく、大使が避難するまでもなかったと答えました。
対してホッジスはカセットテープを出し、アマール医師に訳してくれと言います。
そのテープはイスラム聖戦機構のもので、「アメリカ人を殺し、財産を見つけたら奪え」というアジテーション(群衆を煽るようしむける演説)でした。

【結】- 英雄の条件のあらすじ4

…映画はここで、その当時の映像が流れます。
屋上にいた部隊たちは、始終飛んでくる銃弾に、顔を出すことができませんでした。
顔を出していた唯一の「見張り役」であるクラセビッチは、銃弾に倒れて死亡しました。
大使を避難させ、屋上へあがってきたチルダーズが見たものは、狙撃手だけでなく、大使館前の群衆がみな銃を持ち、一斉に発砲している姿でした。
そのなかには、射撃で足を失った少女すら、銃を持って撃ってきていました…。

しかし見張り役はチルダーズの腕の中で死に、その衝撃的な映像を見た者は、チルダーズだけなのです。
証拠となるビデオテープは、ソーカル補佐官が処分してしまいました。
アメリカ兵によって銃撃された後、イエメン側の他の生き残りが隠したため、真相はやぶの中なのです。

ビッグス少佐が招致した証人として、1968年のベトナム戦争時のビン・リー・カオ大佐が出廷します。
ビッグス少佐はカオに、目の前でチルダーズが部下を射殺したことを聞き、カオは肯定しました。
ホッジスはカオに「もし立場が逆だった場合、あなたなら同じことをする?」と質問しまっす。カオは肯定し、不利な状況を覆します。

状況は限りなく不利なままでした。最終弁論になります。
ビッグス少佐は、それでもやはりチルダーズの命令は過剰防衛だったと訴えます。
それに対しホッジスは、30年間チルダーズが国に尽くしてきたことを挙げ、部下を3人失うまで発砲を一切しなかったことも指摘しました。
陪審員による評決が出ます。
チルダーズは、治安破壊という罪では有罪でしたが、越権行為と殺人容疑については無罪でした。実質的な、チルダーズの勝訴です。
チルダーズはこっそりとホッジスに「釣りを教えてくれ」と言い(勝訴とはいえ前線は退かないとならないから)、ホッジスは「俺が下手なのは知っているだろう」と答えます。

ビッグス少佐は「まだ訴追できるぞ」と言いますが、ホッジスは「ベトナム戦争で前線に出て戦った兵士の、平均生存期間を答えられるなら、受けて立つ」と返します。
答えは「わずか16分間」でした。
(同じ問いをホッジスはソーカル補佐官にも投げかけている。
ソーカル補佐官もビッグス少佐も「ベトナム戦争の恐ろしさを知らない世代」)
館を出たチルダーズに、ベトナム戦争で戦った証人・カオが敬礼をしました。カオの立つ車の背後には家族がおり、カオは生き残ったから家族を持てています。
カオに対し、チルダーズも胸を張って敬礼を返しました。
(不利な証言をさせられたカオも、チルダーズの勝訴を喜んでいる)

〝捜査の結果 ソーカルは
証拠隠滅で有罪となり
国家安全保障担当補佐官を辞任
大使は外交団から解任されて
偽証罪で起訴された
チルダーズ大佐に対する
新たな告訴はなく
海兵隊から
名誉ある退役をした〟

みんなの感想

ライターの感想

法廷サスペンス映画。サスペンス…というよりも、法廷ドラマというべきか。
チルダーズが発砲命令を下すのは序盤にある。しかしやや唐突な感じはする。
実際の映像が出てくるのは、なんと映画の1時間35分を経過したあたり。
少女までもが銃を持っている映像は、かなりのインパクトを持つ。
証拠たりうるビデオテープが補佐官によって焼かれてしまうので、どうしようもないのだが、
やはり口での弁論だけで勝訴…なんか、ぴんとこないんだよね。明確な証拠がほしかった。
  • つまらない。。さんの感想

    感情論での軍法会議、評決に違和感しかないような映画。
    フリードキン監督における駄作の一つ。

  • たけさんの感想

    一点目  被告のチルダース大佐(サミュエル・L・ジャクソン)が部下に下の群集に向けて発砲しろと命じるが、まずここがおかしい。下からの銃撃なら屋上の壁から少し下がれば全く当たらない。水平方向からの銃撃の方が脅威なのは明らかで優先順位がおかしすぎる。壁から下を撃つ=その間狙撃兵の良い的になるのと同義だからだ。
    二点目  トミー・リー・ジョーンズ演じる弁護士が単独で事件現場の大使館に訪れる、その際壁に残ったおよそ300発と表現されている銃弾の跡から弾道検査(どの方向から撃つとこの壊れかたになるのか)を行えばいいのにしないまま帰国。
    そして被告のチルダース大佐に収穫は無かったと報告する。この時点で、この弁護士じゃあ勝てる裁判も勝てねえよと思った。(作品内で自らを三流の弁護士だと言うセリフもたしかあった気がする)
    三点目  群衆が銃撃を行っていたのかが争点のはずなのに、83人を射殺した兵士達の証言及び証人喚問がリー大尉たった一人で済まされている。射殺したのなら相手が武器を持っているかどうかはスコープ越しであれ確認できるはずだ。
    そして最もわかりやすい証拠を検察側はもちろん弁護士まで見落としたまま判決は微罪で実質勝訴となり終わる。
     映画は娯楽だが、素人が見ただけでおかしいとわかるような裁判映画は作ってほしくない。これでは面白くもなんともない。

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