映画:葛城事件

「葛城事件」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(3件)

葛城事件の紹介:2016年公開の日本映画。劇作家で監督デビュー作となった『その夜の侍』が国内外で高い評価を受けた赤堀雅秋が、自作の舞台を三浦友和主演で映画化。次男が無差別殺人を起こして死刑囚となってしまったことで運命が狂い出した、ある家族の行く末を見つめる。

あらすじ動画

葛城事件の主な出演者

葛城清(三浦友和)、葛城伸子(南果歩)、葛城保(新井浩文)、葛城稔(若葉竜也)、星野順子(田中麗奈)

葛城事件のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①亭主関白な父、気弱な母、優等生で内気な長男、飽きっぽく無為に生きる次男。どこにでもいそうな家族なのだが、内部から崩壊。長男が勤め先をリストラされ再就職が決まらず自殺。母は精神を病んで施設に入り、弟は自暴自棄に。 ②連続殺傷事件を起こした次男は死刑の執行を強く望む。次男を立ち直らせようと順子が獄中結婚するが、意識改革はできず。死刑は執行され、父だけが家に残った。

【起】– 葛城事件のあらすじ1

葛城事件のシーン1

画像引用元:YouTube / 葛城事件トレーラー映像

(この映画は時系列がばらばらで描かれています。分かりやすさ重視にするため、時系列であらすじを記載します。そのため映画の順番どおりになりません、ご了承ください。

ちなみに映画の冒頭は、父・葛城清が自宅の壁に描かれた落書きを消すシーンから始まります)

東京都。

葛城清は妻・伸子となんの変哲もない、ごく平凡な家庭を築いているつもりでした。

息子は2人います。長男・保は内気だけど優秀で、二男・稔は飽きっぽい性格でした。

父の代から受け継いだ金物店を経営する清は、若い頃から一戸建て住宅を購入し、妻子を育てていることに誇りを持っていました。

そのせいもあって、傲慢な一面もあります。

まだ子どもが幼い頃から同僚や友人を家に呼んでは、一戸建て住宅を自慢し、相手に説教します。弁の立つ清は、嘘はつかないものの尊大な態度で相手に接します。

長男・保は父・清の期待に応えるように、必死で努力しました。そのおかげで成績も優秀で、清の自慢の息子です。

ところが次男の稔は父・清に反発して育ちました。父・清も稔のことを「勉強を教えてやっても、さぼってすぐにへらへら遊ぶ。我慢を知らない」と悪しざまに言い、「同じ兄弟でも、こうも違うと愕然とする」と口にします。

妻・伸子は気弱なため、夫の清に口答えなどしません。ただ内側に不満を溜め込んでいました。

こうした親子関係は、どこにもあるものかもしれません。清と稔の父子の不和も、そう際立ったものでもありません。

そして皮肉なことですが、父・清と反発する息子・稔は非常によく似ていました。周囲の人物に偉そうに振る舞うところも、口だけは人一倍達者なところも酷似しています。

対照的に、母・伸子と長男・保も似ていました。言いたいことを癒えずに胸のうちにしまってしまうところや、清や稔のように我の強い相手には折れてしまうところなどは、そっくりです。

葛城家では「父・清と次男・稔」「母・伸子と長男・保」という似た者同士のグループがあり、しかし父・清が評価をしたのは自分に似ている稔ではなく、長男の保のほうだったのです。自分に似て尊大な稔を近親憎悪したのでしょうか…いえ、恐らく清は自分の欠点は見えていなかったように感じられます。

とにもかくにも、父・清は息子たちが学生時代の頃から「長男・保を可愛がり、次男・稔のことは見放す」という態度を取りました。見放されたほうの稔も父を憎み、母・伸子には理解を示すものの自堕落な生活を送ります。

息子たちも大人になりました。兄弟ともに成人します。

表立って夫に刃向かいはしないものの、内側に不満を溜め込んでいった妻・伸子は、徐々に精神不安定になっていきます。

その変化は料理に顕著に表れていました。息子たちが成人すると伸子は料理を作らず、ピザや店屋物ですべて済ませるようにしています。

また夫・清と一緒に出かけることもありません。

長男・保は結婚し、家庭を持つ一児の父となっています。妻は2人目を妊娠していました。

保と妻、妻の両親と中華料理店で会食をする時にも、保の側は父・清だけで、母・伸子は来ませんでした。

20年通う馴染みの中華料理屋に行き、麻婆豆腐が辛かったと味つけについて高飛車に店員に叱る清は、傍目から見ても一種異様な光景です。

息子・保は委縮しますが、父に声をかけられません。妻の両親も眉をひそめるほどですが、遠慮して何も言いませんでした。

客という上位に立って、店長ではなく店員に上からの物言いをする面が、清にあったことは否めません。

ひとしきり店員を怒った後、保の妻が妊婦であるにもかかわらず断りもなく煙草を吸い始めた清は、長男・保に家を建てろと言います。「お前の年にはもう、俺は一国一城の主だった」と叱咤します。それが保を追いこむなどとは、思ってもみません。

帰宅すると、預けていた保たちの息子(清にとっては孫)が目の横にケガを負っていました。伸子は最初、追いかけっこをしていたら机の角でぶつかってケガをしたと言いますが、本当は稔がケガを負わせていました。

稔は声優になりたいから喉を大事にしているとかで、筆談で「おれがなぐった」と書いて示します。兄・保は戸惑って、弟にかけた言葉は結局「お前、早く仕事見つけな」という見当違いのものでした。稔は「そのガキ、お前の目とそっくり。人のこと見下してんじゃねーよ」と言って2階の自室にこもります。

父・清は母・伸子を平手打ちして責めました。

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