映画:血濡られた兄弟

「血濡られた兄弟」のネタバレあらすじと結末

血濡られた兄弟の紹介:経済的に恵まれていた一家の、ゲームやホラー映画好きな「オタクな長男」が、連続猟奇殺人の容疑者として逮捕されてしまいます。被害者の若い女性はみな長男と付き合っていた過去があり、容疑は間違いないと思われましたが、長男は無罪を主張します。長男を救うべく、弟が単独で事件を調査し始めるのですが・・・といった内容の、TVムービーサスペンスです。事件の謎解きと平行して、揺れ動く家族の絆に重点を置いた作品になっています。

あらすじ動画

血濡られた兄弟の主な出演者

アンドレ/刑事(マルク・アンドレオーニ)、ブルーノ/父親(イヴォン・バック)、マルタン(クレマン・チェブリ)、ブリス(シルヴァン・デュエード)

血濡られた兄弟のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 血濡られた兄弟のあらすじ1

舞台はフランスのパリ。父親は神経外科医を勤め、母親は広告代理店の幹部。ブリスとマルタンという、顔はあまり似ていませんが仲のいい2人の兄弟と、何不自由ない「幸せな暮らし」をしていたルムニエ一家。唯一の悩みは、親の言うことを聞く「いい子」である弟のマルタンに比べ、兄のブリスはネットやゲームに夢中で、家族と一緒に食事を取ろうともしないオタク気質であることでした。
しかしそんなルムニエ一家をある日、激震が襲います。突然警察が家にやってきて、ブリスを逮捕したのです。しかもブリスの容疑はなんと、若い女性の首を鎖で絞めて殺していることから「鎖の殺人鬼」として恐れられている、猟奇連続殺人犯でした。ブリスは殺された女性たち全員と性交渉があり、最後に殺された女性の家の監視カメラには、犯行時間前にブリスの顔がはっきりと映っていました。
ブリスは監視カメラの映像を「俺じゃない!」と犯行を否定しますが、映像の中で被っている帽子もブリスの部屋から押収されました。父親は知人である腕のいい弁護士を呼びますが、ブリスにとってはあまりに不利な証拠が揃い過ぎていました。繰り返し、むごたらしい死体写真を突きつけられ、お前がやっただろ!と尋問され続けるブリス。頑なにブリスは否定していましたが、状況は更に悪化します。

【承】- 血濡られた兄弟のあらすじ2

まず、父親が監視カメラの映像を見て、ブリスに間違いないと証言してしまいます。母親はこれを責めますが、父親は「ブリスとしか思えなかった」と力なく答えるのみ。更に、行方不明になった娘を探していた女性が、報道を見て「娘は捕まったこの男=ブリスと付き合っていた」と証言します。そしてこの娘の死体が、ムルニエ家の庭の花壇の下から発見されたのです。
ここまで証拠が揃ってしまっては仕方ないと、父親と弁護士は、このまま否認し続けると極刑の可能性もある、認めて情状酌量を狙うべきだと母親に相談します。ブリスの無罪を信じる母親はそんなことは出来ないと否定し、ブリスに面会して励ますのでした。ブリスの逮捕以来、家族が崩壊状態に陥りつつある中、弟のマルタンは、独自に兄の無罪を証明しようと奔走し始めます。
マルタンはまず、ゴシップ雑誌の記者に会い、「連続殺人鬼の弟」として独占インタビューを受けると持ちかけ、その見返りに、連続殺人の被害者の詳しい情報を知りたいと依頼します。後日、記者が持ってきた被害者のデータを受け取ると、マルタンはインタビューを受けずに逃走します。
そして、自宅から発見された死体は、兄が埋めたのではないなら、「他に誰か埋めた者がいるはず」と考え、庭の手入れを依頼しているガーデンサービスの会社を訪ねます。マルタンはそこで、死体が埋められた時期に家に来た業者を探り当てます。また、最後に殺された被害者の犯行日は、人気のゲームが発売された日で、その夜はブリスと2人で買ったばかりのゲームで一晩中遊んでていたことを思い出します。

【転】- 血濡られた兄弟のあらすじ3

マルタンは、捜査を担当する刑事に、日付の記録されたゲームのデータを見せます。証人が「実の弟」ではアリバイとしては弱いと考えた刑事でしたが、最後の犯行だけ死因が絞殺ではなく頭蓋骨折だったことから、念のため被害者の家を訪問します。すると、被害者の夫の証言が、以前事情を聞いた時と微妙に食い違っていることに気付きます。そして夫はその後、自宅で首を吊って自殺します。遺書には、自分が妻を殺したと書かれていました。
最後の犯行がブリスのものではないとわかり、刑事はもう一度事件を洗いなおすことにします。その一方でマルタンは、家に来たガーデンサービス業者、ニコラ・ラスカンに会いに行きます。しかしラスカンはすでに引っ越しており、施設に入った母親の近くにいるのではないかということでした。教会で見つけたラスカンの母親は車イスに乗り、明らかに精神を病んでいました。そして、そこへやってきたニコラの顔は、ブリスそっくりだったのです。
その頃ブリスとマルタンの母親は、洗おうとしたマルタンの服から、「ニコラ・ラスカン」の名前が書かれたメモを見つけて唖然とし、父親を問い詰めます。父親は以前ラスカンの母親と浮気しており、父親とラスカンの母親との間に生まれたのがニコラだったのです。このことに気付いた両親は、意を決して警察に証言しに行きます。

【結】- 血濡られた兄弟のあらすじ4

その頃マルタンは単身、ニコラの住むトレーラーハウスへと潜入していました。トレーラーハウスの中は、まだブリスやマルタンが少年の頃からの写真に始まり、つい最近のものまで、ムルニエ一家を密かに撮影し続けた写真でいっぱいでした。更に、殺された女性たちの写真も。真犯人は間違いなく、こいつだ!とマルタンが気付いた瞬間、ニコラが帰ってきて、マルタンを捕らえます。
「俺とブリスは、ほぼ同時に生まれた。お前は俺の弟なんだよ、マルタン」と、ニコラは縛り付けたマルタンに刃物を突きつけながら独白します。ブリスとマルタンの父親に捨てられ、母親は精神を病んでしまい。それ以来不幸な人生を送り続けてきたニコラは、幸せなルムニエ一家の様子を、ずっと恨めしく観察し続け。遂に「復讐」を始めたのです。「俺は幸せではないが、不幸ならいくらでも分けてやる」とニコラに顔を切りつけられ、マルタンは気を失います。
夜になり意識を取り戻したマルタンは、両親から事情を聞いた刑事に助けられます。刑事はニコラの行方を部下に追わせていましたが、部下と連絡が取れなくなり、ムルニエ家へと急行します。部下の刑事は殺され、そしてニコラは「実の父親」を追って、森の中へ入っていったところでした。
父親を殺そうとするニコラを、すんでのところで刑事が逮捕します。真相が明らかになり、ブリスは釈放され、ルムニエ一家は「全員で食事」を取るようになりましたが、その様子は何かぎこちないものでした。そして、母親と同じく精神病と診断され、拘束されたニコラを、父親は1人、「また会いに来るから」と見舞いに行くのでした。

みんなの感想

ライターの感想

フランス産のTVムービーサスペンスで、TVムービーとしては猟奇殺人の被害者たちの死体描写がかなりエグい出来になっており、そこはなかなか「力作」と言えますが。どうせなら「殺害現場」も見せてくれると良かったなあ~とも思いつつ。
捕まった兄・ブリスが本当に無実なのか、だとしたら真犯人はいったい?というところが本作の「キモ」になるはずで、最初は「オタクな兄と好対照」な弟が臭いのかと思ったら、顔は似てないっていうし独自に真犯人探しを始めるし、どうやらそういうわけではなさそうだぞと。でも、この「真相探し」がなかなかはかどらないんですよね、ルムニエさん一家が徐々に「崩壊」していく様子を描く描写がところどころ差し込まれて、話が前に進まない。
で、この「崩壊描写」がなんら目新しいものがなく、これまで色んなドラマや映画で見てきたものをなぞってるだけみたいで、胸にグッと来るものがなかったのはちょっとキツかったですかね。遅々として進まない真犯人探し、その合間に挿入される「もういいよ」って言いたくなるような、ありきたりな「不運を被った家族の描写」、みたいな。
しかし尺は90分程度なので、終盤に真相探しは一気に進んだと思ったら、父親の浮気の結果でした、ってのはねえ。いくらなんでもそりゃないでしょう、っていう。兄貴のために真犯人のもとへ乗り込む弟が捕まっちゃうのは、どうなるんだろう?とわくわくしましたが、アッサリ刑事に助けられちゃうし。
ニコラの動機もね、ルムニエ一家への復讐ってのはわかるけど、セリフでは「父親憎し」ばかり強調され過ぎて、肝心の一番ヒドい目に逢った、逮捕されたブリスへの言及がなかったのは物足りなかったかな?「よく似た顔を持つ同士」として、あまりに違う境遇を意識せざるを得なかった、その思いが高じて・・・なんてのをもっと表現してくれると良かったんですけどね!そういった点も含め、本作は残念ながら、家族モノとしサスペンスとしても、ちょっと中途半端な出来になっちゃってましたかね・・・??

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