「震える舌」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

サスペンス映画

震える舌の紹介:1980年製作の日本映画。郊外の団地で平穏に暮す親娘の三人家族の娘が、テタナス(破傷風菌)に取りつかれ、伝染の恐怖におののく家族を描く。芥川賞作家、三木卓の同名の小説を映画化したもので脚本は「わるいやつら」の井手雅人、監督も同作の野村芳太郎、撮影も高作の川又昂がそれぞれ担当。

あらすじ動画

震える舌の主な出演者

三好昭 – 渡瀬恒彦 三好邦江 – 十朱幸代 三好昌子 – 若命真裕子 能勢(昌子の主治医) – 中野良子 江田 – 越村公一 小児科医長 – 宇野重吉 昭の母 – 北林谷栄 昭の兄 – 梅野泰靖 山岸 – 蟹江敬三 山岸の妻 – 日色ともゑ 貞恵 – 中原早苗 私立病院医師 – 矢野宣

震える舌のネタバレあらすじ

【起】– 震える舌のあらすじ1

震える舌のシーン1

画像引用元:YouTube / 震える舌トレーラー映像

1980年9月。

東京のベッド・タウンである千葉県郊外には、埋め立て地に建てられた大きな団地がありました。そこに住む少女・三好昌子は捕虫網を持って、団地の裏手にある大きな沼地で遊んでいました。チョウを追って水辺の石を拾っていた昌子は、右手の中指の先をケガして出血します。

団地の中層階のベランダでは、昌子の母・邦江が洗濯物を干しながら昌子が遊ぶのを見ていました。沼地の先には工業地帯が広がっています。

その夜、昌子はマカロニサラダを刺したフォークを落としました。食卓には父・三好昭と母・邦江がいて、昌子はひとりっ子です。昭は厳しいしつけをしており、食欲がない昌子に「食べなさい」と命令しました。風邪気味なのだと邦江が横から口添えし、病院へ連れて行ったけれども医者の前で昌子が口を開けなかったのだと報告します。

食後、邦江は髪の毛を切られた人形を見せながら、昌子がやったのだと昭に言いました。まだ幼稚園にあがったばかりの昌子に厳しいしつけをするから、ノイローゼ状態になると邦江は心配しています。

昌子の話をしていた昭と邦江は、トイレから出た昌子の歩き方がおかしいと気づきました。よたよたしています。病気なのかと疑いますが、判りません。病院へ連れて行ったものの、昌子が医師に抵抗して口を開けなかった結果ちゃんと診てもらえなかったことが悔やまれました。それでもたいしたことがないだろうと判断した夫婦は、翌日また異変があれば医者に診せればよいと話します。

夜に邦江が水彩画の色を塗り、昭が勉強をしているとき、晶子が突然大きな声を挙げました。夫婦がかけつけると昌子は痙攣を起こし、舌を噛んでいました。口から血を流しています。

昭は急いで割り箸を噛ませようとしますが、昌子は嚙み切ってしまいました。昭は咄嗟に自分の指を昌子の歯に挟むと、邦江に救急車を呼べと命じます。

深夜に救急車がやってくると、団地では近所の住民が外に出て見ていました。近所の住民に見られるなか、昭と邦江は昌子について救急車に乗り込みます。

かかりつけの私立病院へ行くと、「頭のなかでなにかが起こっているのだが、明日大病院で検査してもらえ」と言われます。昌子に容態の急変が起こったときの責任を取りたくないので、医者は「当直医がひとりいるだけだから応対できない」と、昌子を連れ帰れと夜中にも関わらず抛り出されます。

腹を立てた邦江は昌子を抱きかかえながら、「私、絶対にこの子を助けるわよ!」と宣言しました。昭はタクシーを拾おうと奔走します。

自宅へ戻ると、昭はあちこちに電話をかけました。つてをたどって東都医科大学付属病院を案内してもらい、昌子を連れて行きます。

東都医科大学付属病院では、当直医の若い医師が対応しました。昌子が爪を噛む癖があるとみると、若い医師は「心因性のもの」と診断します。しつけが厳しいからだと昭と邦江に言いきかせると、「翌日、あらためて検査をしましょう」と帰しました。昭たちは昌子を連れて帰ります。

ところが翌日に小児科の医長に診てもらうと、医長は眉を顰めました。昌子に口を開けろと命じても開けないのを見て、若い医師に「これは心因性ではない」と言います。すぐに入院の手配と検査の手配をした医長は昭に、「ちょっとこれは大変だよ」と話しました。昭が詳しいことを知りたがったので「検査をしないと絞れないが、脳膜炎(脳腫瘍)か髄膜炎、破傷風のいずれかだ」と言います。

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