映画:ジョーカー

「ジョーカー」のネタバレあらすじと結末

ジョーカーの説明:2019年公開。DCコミックスのキャラクターで、世界的に有名なアメコミ作品である「バットマン」シリーズの最強の悪役ジョーカーを主人公とした作品である。今作はコミックとは異なる、オリジナルのジョーカーの誕生を描く。1989年公開の「バットマン」でジャック・ニコルソンが演じたジョーカー、2008年公開「ダークナイト」で故ヒース・レジャーが演じたジョーカー、2016年公開「スーサイド・スクワッド」でジャレッド・レトが演じたジョーカーとも全く関連性は無く、バットマンも登場しない。新たなジョーカーを演じるのはホアキン・フェニックス。監督は「ハングオーバー!」シリーズでの監督として知られるトッド・フィリップス。今作は第76回ヴェネツィア国際映画祭でアメコミ映画としては史上初の金獅子賞を受賞した。

あらすじ動画

ジョーカーの主な出演者

アーサー・フレック/ジョーカー(ホアキン・フェニックス)、マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)、ソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ)、トーマス・ウェイン(ブレッド・カレン)、ペニー・フレック(フランセス・コンロイ)、テッド・マルコ(マーク・マロン)、ランドール(グレン・フレシュラ―)、ゲイリー(リー・ギル)、ブルース・ウェイン(ダンテ・ペレイラ=オルソン)

ジョーカーのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ジョーカーのあらすじ1

ジョーカーのシーン1  ゴッサムシティのある道で、一人のピエロが黄色い看板を持って踊っていました。「閉店セール中」と書かれたその看板は、目の前にある楽器店の物で、楽器店から道化師を雇っている事務所へ閉店セールの依頼が届いたのでした。そういう訳で派遣されたアーサーは、店の前で踊っていました。そこへ不良少年のグループがやって来て、アーサーの看板を奪って走り去っていきました。「待ってくれ!」と叫びながらアーサーも追いかけますが、ピエロ特有の大きな靴を履いているためうまく走れません。裏路地に入った少年たちを追いかけ、ようやく追いついたところで、突然物陰から看板で殴られてしまいました。看板はバラバラに砕け、倒れこむアーサー。少年たちは一斉にアーサーを殴る蹴るの暴行を加え、去っていきました。アーサーは落ち込み、しばらく立ち上がることができませんでした。

 市営の福祉サービスの事務所。面談室の中でアーサーはタバコを吸いながら面談を受けていました。カウンセラーの女性に「日記は書いてるの?」と訊ねられると、突然笑い出すアーサー。声を上げて笑うアーサーの様子をカウンセラーは落ち着いた様子で見ています。アーサーは笑いながらノートを取り出して手渡しました。落ち着きを取り戻したアーサーは「そのノートは日記だけではなくて思いついたジョークも書いてある」と言いました。開くと日記の他に、多くのアーサーが考えたジョークが書き記されていました。それを淡々と読むカウンセラー。彼女にアーサーは「コメディアンになりたいんだ」と言いました。彼女は「聞いていない」と言いますが、アーサーは「言ったはずだ」と言った後、「薬を増やすよう医者に言ってくれ」と頼み、タバコを消しました。

 帰りのバスの中。窓際に座ったアーサーの前の席には、黒人の親子が座っていました。男の子が後ろ向きに座り直し、アーサーの顔を見つめます。アーサーは喜んでもらおうと、変顔をしてみせます。男の子は嬉しそうに笑いますが、それに気づいた母親がアーサーに「構わないで」と言い、息子を前に向き直させました。「すみません」と謝ったアーサー。すると次の瞬間から、アーサーは声を上げて笑い出しました。その母親だけでなく、バスの乗客全員がアーサーを不審そうに見つめます。その母親が「何かおかしいの?」と訊ねるとアーサーは手で否定するジェスチャーをしながら首を振り、自信の口角を手で押さえて笑いを抑えようとしますが、笑いは続きます。アーサーは笑ったままジャケットのポケットから1枚のカードを取り出してその母親に渡しました。そこには「ごめんなさい。脳と脊髄の神経系の病気で、突然笑い出します。これは病気です」と書いてありました。その母親はそれを読み終わり、複雑な表情でアーサーにそれを返しました。

 薬局に寄って自宅に帰ったアーサー。小さくて古いマンションに入り、郵便受けが空なことを確認してエレベーターに乗りました。ドアが閉まりかけたとき、「待って!」という声が聴こえました。アーサーが急いで足でドアを止めて開けると、親子が駆け込んできました。母親と小さな娘。母親は小さな声で「ありがとう」と礼を言いました。ドアが閉まり動き出しますが、途中で一度止まってしまいました。その女性はアーサーに「ほんと、嫌な建物よね」と言いました。それを聞いて笑みを浮かべるアーサー。同じ階で降りたその親子は、アーサーの部屋とは反対方向に歩いていきました。

 家に帰ったアーサー。家の奥から「ハッピー、帰ったの?」という母親ペニーの声が聴こえます。アーサーは台所に入って薬を飲み、ペニーの夕食を作ります。出来上がった食事をベッドルームにいるペニーの元へ運びます。ペニーは年老いて体が弱っており、アーサーはペニーの生活を手伝っていました。「郵便受けは見てくれた?」と言うペニーにアーサーは空っぽだったことを伝えます。ペニーは「ウェインさんにもう何通も手紙を書いているのよ。そろそろ返事が来ても良いと思うのだけれど」と不安そうに話します。アーサーは「忙しいんだろ」と返します。しかしペニーは「30年前に私は働いていたのよ。あの人が従業員を忘れるはずはないわ」と言います。トーマス・ウェインとは、ウェイン社という自信の会社を持つゴッサムの大富豪で、今回ゴッサム市長選にも立候補している有名人です。ペニーは30年以上にウェイン社で働いており、生活の助けをトーマスに手紙で何度も頼み込んでいたのですが、一向に返事がないことをペニーは気にかけていました。

 「金なら心配ない。僕がいるよ」とペニーを安心させ、テレビをつけて電気を消しました。これからアーサーとペニーが毎週楽しみにしているコメディ番組が始まります。マレー・フランクリンのコメディ・ショー。コメディアンを目指すアーサーはベテランコメディアンのマレーの大ファンでした。テレビに見入るアーサー。生放送の中でステージに登場したマレーは、ゴッサムの環境問題などをジョークに変え、観客の笑いを誘います。それを観ながらアーサーは自分がその番組を観覧している姿をイメージします。

 幕が開き、大歓声の中でマレーが登場。ジョークを話し始めて笑いを取ったとき、アーサーは「マレー、愛してる!」と声援を飛ばします。それに気づいたマレーはアーサーをその場で立たせます。照明スタッフがアーサーにスポットを当て、他の観客は大歓声。「どこから来たんだい?」と訊ねるマレーに、「ゴッサムに住んでいます」と言うアーサー。「母親と二人暮らしです」というと、周りからクスクスという笑い声。それを聞いたマレーはフォローするように「笑うところではないよ。私も若いころは母親と暮らしていた」と言います。アーサーが「母親が体が悪くて、生活を支えているんです」と言うと、一転して観客は同情するような声。マレーはステージにアーサーを呼び、ハグをしました。大歓声を上げる観客。生放送がCMに入ると、マレーはアーサーにだけ聞こえるように「君は素晴らしい。君の為ならこのカメラも観客もいらない」と言い、アーサーは感激する・・・

 そんな妄想を番組を見ながら繰り広げていました。

【承】- ジョーカーのあらすじ2

ジョーカーのシーン2  今日も事務所を訪れたアーサー。そこへ訪れた同僚のランドール。ランドールは、アーサーが看板を奪われたことを聞いて、心配していました。そして「次に襲われたときはこれを使え」と言って袋を渡しました。そこには、38口径の銃と複数の弾が入っていました。アーサーは笑ったあとに、「ランドール。銃はダメだよ」と言いますが、ランドールは「良いから。持っておけ」と言いました。そして部屋に入ってきた、小人症のゲイリーに「やぁ、今日も小さいね」と挨拶します。ゲイリーは悲しそうに「あぁ、そうだね」と言いました。そしてゲイリーは「アーサー、大変だけど、所長が呼んでる」と言いました。

 所長室に入ったアーサー。所長はアーサーに「楽器店からクレームが来た。看板を返さなかったそうじゃないか」と言いました。アーサーは驚いて「いえ、あれは不良に壊されてしまって・・・」と弁明しますが、所長は信じてくれません。「返さなければお前の給料から引くぞ」と言われたアーサーは、身体が震え出し、また笑いがこみ上げてきました。

 前回の面談以降に起きた出来事や、思いついたジョークをカウンセラーに話しますが、彼女は何も返事をせずにアーサーの顔をじっと見ているだけです。それに気づいたアーサーが「俺の話を聞いていないだろ?」と訊ねると、彼女は「市の予算が削られることになったの。ここも対象になって、閉まることになったの。面談は今日で最後よ」と申し訳なさそうに語りました。それを聞いたアーサーはタバコを消し、「じゃあ、薬はどうなるんだ?」と訊ねました。

 夜。スタンダップコメディが行われているバーに足を運んだアーサーは、勉強のためにノートを取りながらコメディを見ていました。時折自分も笑いながらメモを取りますが、しばらくしてアーサーはある違和感を覚えます。周りが笑うときは自分は何も思わず、自分が笑うときには周りは笑っていないのです。アーサーは次第に周りに合わせて無理矢理笑うようにしていました。

 しばらく経ち、アーサーはある小児科に派遣されました。入院している子供たちを楽しませるためです。音楽に合わせて陽気に踊るピエロ姿のアーサー。子供たちも楽しそうに手を叩いています。調子が出てきたアーサーが足を大きく上げる踊りをしたとき、ポケットから拳銃が落ちてしまいました。ランドールから貰った拳銃を念のために携帯していたのでした。一気に凍り付く病室。アーサーは追い出されてしまいました。

 電話ボックスで所長と電話するアーサー。小児科に拳銃を持ち込んだことを問い詰められたアーサーは、「小道具です」と誤魔化しますが話を聞いてもらえず、そのままクビを言い渡されてしまいました。電話を切られたアーサーは絶望します。

【転】- ジョーカーのあらすじ3

ジョーカーのシーン3  アーサーはピエロのメイクと衣装のままで地下鉄に乗っていました。車両にはアーサーと一人の女性のみ。すると停車駅でスーツをきたサラリーマンらしき3人の男が乗り込んできました。どうやら酔っぱらっている様子で、一人座っている女性にしつこく話しかけています。女性は本を読みながら無視しますが、男たちはしつこく話しかけることをやめません。女性は本から目をそらしアーサーの方を見ました。すると、アーサーは笑いがこみ上げてきてしまいました。声を上げて笑うアーサー。男たちは一斉にアーサーに注目し始めます。その隙に女性は他の車両へ移動していきました。症状が出て笑いが止まらないアーサー。男たちの一人が「何がおもしろいんだ?」と言って近づいてきますが、アーサーは答えることができません。そのうち腹を立てた男3人が、アーサーを椅子から引きずり下ろして暴行を加え始めました。アーサーの手荷物を奪い、床に倒れたアーサーを踏みつけ、蹴り上げます。ドアの近くまで追い詰められたアーサー。既に笑いは収まっていましたが、男たちは暴行を止めません。すると次の瞬間、車内に銃声が鳴り響き、一人の男が倒れました。アーサーが持っていた拳銃を発砲したのです。一気に怯える他の二人。もう一人を撃ち抜いたアーサーは、立ち上がって残る一人を狙います。足に命中して隣の車両へ逃げる男。そのときに駅に停車し扉が開きました。男が車両から降りたのを見たアーサーは後ろから降り、急いで階段を上がろうとする男を背後から撃ち抜きました。階段に倒れる男。アーサーは近づきもう一発背中に打ち込むと、アーサーは急いで階段を上がり逃げ出しました。

 駅内を走り回り、外に出て公園のトイレに逃げ込んだアーサー。動揺していましたが、自分を落ち着かせるためにゆっくり踊り出しました。

 翌朝、アーサーはペニーとテレビを観ていました。まだウェインからの返信を待つペニーにアーサーは「忙しいんだ」と繰り返していました。すると、丁度ウェインがニュース番組の取材を受けていました。先日、地下鉄で射殺された3人の男性は、ウェイン社の社員であり、そのことについての取材でした。今回の殺人に対して、富豪ではない貧困層の物たちは、むしろ犯人を支持していると記者が質問すると、ウェインは「そうかもしれない。それを変えるために私は市長選に立候補したのだ」と語りました。自分が殺害した男たちがウェイン社の社員であったこと、まだ自分が犯人だとはバレていないことを知ったアーサーは笑い出しました。それを見たペニーは「笑うところじゃないわ」と言いました。

 エレベーターでソフィーと出会ったアーサーは、「今度コメディに出るんだ。観に来てくれないか」と言いました。ソフィーは快く承諾しました。

 いつもアーサーが勉強していたバー。いよいよ自分の初舞台が迫っていました。名前呼ばれて舞台に上がるアーサー。すると極度の緊張からか、症状が現れて笑い出してしまいました。ざわつき始める観客。アーサーは笑いを必死に抑えようとしながら、なんとかジョークを話し始めました。「子供の頃、学校が大嫌いだった。それを母に言うと、母はこう言った。『いずれは社会人になるのよ』しかし、僕は今コメディアンだ」あまり受けは良くありませんでしたが、アーサーが声を上げて笑っている姿を見て、次第に笑いが増えていきました。調子を出したアーサーは、ジョークを連発していきました。その様子をソフィーは笑顔で見つめていました。

 帰り道、楽しくソフィーと話していると、屋台で売っている新聞が目に入りました。地下鉄殺人のニュース。目撃情報から、犯人がピエロの仮面を被っていたとされていました。ソフィーは「どう思う?」と訊ねました。アーサーは「さあね」と答えました。ふとタクシーを見ると、後部座席にはピエロの仮面を被った男が乗っていました。それを見たアーサーは嬉しそうに笑みを浮かべました。

 ある時自宅で、ペニーは再びウェインに手紙を書いていました。「これポストに投函しておいてね」とアーサーに頼み、ペニーはベッドルームに向かいました。アーサーはそれを確認し、こっそり手紙を読み始めました。そこには生活の支援を頼む内容の文章が書かれており、「愛しのブルースへ」「あなたの愛する者の息子からの心からのお願いです」と綴られていました。そこでアーサーは、ペニーとトーマスがかつて交際していたこと、そして自分の父親はトーマスであるということを始めて知りました。浴室に逃げ込んだペニーを扉越しに問い詰めるアーサー。母親が手紙の内容は事実だと認めると、アーサーは家を飛び出していきました。

 たどり着いた場所は、ウェイン家の豪邸でした。敷地の入口の柵から中を覗くと少年が一人立っていました。アーサーはその少年を喜ばせようと、マジックをしたりピエロの鼻を着けて踊ったりしてみせますが、その少年は無表情のままです。するとその少年の後ろから「ブルース様!」と呼びながら走ってくる一人の男が見えました。胸元に「アルフレッド」と書いてある名札を付けたその男は、ブルースを自分の背後に隠れさせ、アーサーに「誰だお前は」と訊ねました。アーサーはアルフレッドに「自分はペニー・フレックの息子だ」と言いました。するとアルフレッドは「ペニーの?」と反応します。どうやらアルフレッドはペニーのことを覚えていたようです。それに気づいたアーサーは「トーマスに会いたい」と言いますが、アルフレッドはそれを拒否。「俺はその坊主と兄弟だ」ブルースを指さしながら訴えるアーサーをアルフレッドは無視してブルースと共に屋敷の中へ入っていきました。

 肩を落としながら自宅に戻ったアーサー。すると、マンションの下に救急車が止まっていました。近づいてみると、担架に乗せられていたのはペニーでした。アーサーは救急隊員に息子だと名乗り、救急車に同乗しました。

 入院したペニーは、ベッドの上で呼吸器を着けられたまま目を閉じています。そのベッドの横でソフィーと共に座るアーサー。ソフィーはアーサーを慰めた後、自宅に戻りました。アーサーも外へ出てタバコを吸っていると、そこへ警官が二人訪ねてきました。地下鉄でウェイン社の証券マン3人が射殺された事件の犯人としてアーサーの名前が挙がっているといいます。そして、アーサーが所属していたピエロ事務所も訪ね、ランドールがアーサーに拳銃を奪われたと供述したと言います。アーサーはそれを否定し、タバコを捨てて病院の中へ戻っていきました。

 病室に戻ったアーサーがテレビを観ていると、マレーのコメディショーが始まりました。母親にも聞かせようと音量を上げると、マレーは番組開始早々、ひとつの映像を紹介しました。そこに映し出されたのはアーサー。バーでの初舞台の映像が番組で流されたのです。その中でマレーはアーサーのことを「ジョーカー」と紹介しましたが、アーサーのジョークを引き合いに、「誰でもコメディアンになれる時代だ」と発言し、観客の笑いを誘っていました。それをアーサーの表情は、喜びの表情から一転、曇り始めました。

【結】- ジョーカーのあらすじ4

ジョーカーのシーン2  ウェイン社が運営するホールではパーティが行われていましたが、その前ではデモが発生していました。ピエロのお面を被ったものたちが押しかけていました。その騒ぎの中に紛れ込んだアーサーは、ホールの中に侵入。スタッフの制服に変装して、ようやくトーマスと対面しました。トーマスは始めは笑顔で対応していましたが、アーサーが自分がペニーの息子だということを明かした途端、険しい表情になりました。「あのイカれた女か。昨日アルフレッドが言っていた奴だな」と言うトーマス。アーサーは「僕はあんたの息子なんだ。恵んでくれよ。愛情がほしいんだ」と訴えますが、トーマスは「お前が?俺の息子だと?お前はアイツの養子だ。あの女は妄想が激しい病気なんだ。だからクビにしたんだ」と明かします。それを信じられないアーサーはまだトーマスに訴えますが、しびれを切らしたトーマスはアーサーの頬を殴り、立ち去っていきました。

 トーマスの言っていたことを信じることができないアーサーは、そのままマンションに戻り、ソフィーの家へ向かいました。鍵が開いていた玄関を開けてソフィー親子が暮らしている部屋に侵入。そこへ現れたソフィーは、驚き悲鳴を上げ、「娘がいるの。お願い、何もしないで」と訴えます。振り向いたアーサーにソフィーは「あなた、たしかアーサーでしょ?あなた部屋を間違えてる」と言い、怯えた表情のままです。それで、アーサーは全てを理解しました。それまでソフィーとデートをしたり、コメディを見に来てもらったり、ペニーを一緒に看病していたのは、全てがアーサーの妄想に過ぎなかったのです。

 後日、アーサーは精神病院を訪れました。そして、30年前の患者のリストを見せてほしいと頼みます。そこで目にした資料には、30年前にペニーが精神病を患い、自分の養子を虐待した罪で逮捕され、この病棟に入ってきたことを知ります。自分がペニーの養子であったこと、自分をペニーが虐待していたことを理解したアーサーは、そのままペニーが入院している病院に向かい、ペニーを絞殺していまいました。

 マンションに戻ったアーサーが部屋で佇んでいると、電話が鳴りました。それを無視していると、留守番電話に切り替わり、相手の話す音声が流れました。相手はテレビ局で、マレーのコメディショーのスタッフでした。以前放送したアーサーの映像が反響を呼んだため、ぜひスタジオに来てほしいと言う内容でした。それを聞いたアーサーは急いで受話器を取り、快諾しました。

 生放送の日まで、アーサーは自宅でシミュレーションを行いました。録画を再生しながら、ステージに登場する自分をイメージします。音楽に合わせて登場して、マレーと握手をしてゲスト席のソファーに座る。そしてマレーと少し話をした後、ジョークを言うように頼まれる。それを承諾したアーサーは、「ノック、ノック」と呟いた後、自分の顎に拳銃を当てて引き金を引く。そんなイメージを膨らませては、一人笑っていました。

 いよいよ生放送当日。アーサーは自宅で準備を始めます。音楽を流し、それに合わせて踊りながら髪の毛を緑色に染める。そして顔を白くペイントをして、目の辺りを黒く塗る。口元を赤く塗り、ピエロのメイクが完成しました。するとその時、玄関のベルが鳴りました。アーサーはハサミをポケットに忍ばせてから玄関を開けました。そこに立っていたのは、ランドールとゲイリーでした。アーサーは二人を迎え入れました。ピエロメイクのアーサーに驚く二人。ランドールは少し気を使いながらアーサーに話を切り出します。「アーサー。君のところに警察が行ったと思うけど、実は俺たちの所にも来たんだ。君、犯人じゃないよな?俺が銃をあげたこと言ってないか?」と言うランドールを無視して、アーサーは「今日テレビに出る。マレー・フランクリンのコメディ・ショーだ」と話します。ランドールが「あぁ、それは凄いね」と苦笑いをすると、アーサーはポケットからハサミを取り出してランドールの頭に突き刺しました。血しぶきが飛び散る中、ゲイリーは悲鳴を上げながら逃げ惑います。アーサーは息が細くなっているランドールの頭を掴み壁に何度も打ち付けます。ランドールが死亡したことを確認したアーサーは床に座り込んで笑いました。怯えるゲイリーにアーサーは「行っていい」と言いました。ゲイリーはゆっくりと玄関に向かいましたが、鍵がかかっていました。背が小さいゲイリーは届きません。怯えながらゲイリーは「アーサー。鍵を開けてくれないか」と頼みました。アーサーは本当にうっかりしていた様子で「あぁ、そうだね」と笑い、立ち上がり鍵を開けました。そしてゲイリーに「いつも優しくしてくれたのは君だけだよゲイリー」と言い、ドアを開けてあげました。ゲイリーは急いで逃げていきました。

 衣装を着て花を持ち、アーサーは家を出ました。途中、病院で会った警官二人に声をかけられました。急いで逃げるアーサーを警官二人は追いかけます。アーサーはそのまま駅に着き、地下鉄に乗り込みました。警官二人も地下鉄に乗り込みましたが、車両はピエロの仮面を着けた客で埋まっており、警官はアーサーを見失ってしまいました。

 アーサーは警官から逃れて地下鉄を降りました。テレビ局の楽屋に入ったアーサーがタバコを吸っていると、ドアがノックされました。ドアが開くとそこには番組のプロデューサーとマレー本人が立っていました。アーサーは二人と握手をして、マレーに憧れていることを伝えました。プロデューサーはアーサーに「そのメイクはどういうことだ」と聞かれました。今ゴッサムシティはまさに市民の多くがピエロのマスクを被りデモや暴動を起こしています。「今日もついさきほど、警官二人がピエロの大群に暴行を受けたところだ」と説明されたアーサーは、「私には政治的なメッセージを発する意図はない。これは自分のメイクなんだ」と説明しました。そしてマレーに「私を『ジョーカー』と紹介してくれませんか」と頼みました。

 生放送が始まりました。マレーが登場すると、大歓声が上がります。マレーがいつもの通りにジョークを連発した後に、ゲストの男性と女性を紹介してステージに招きます。そしてメインゲストのアーサーを呼び込みます。「皆様、お待ちかね。あの映像が大反響でした。アーサー改め、ジョーカーです!」アーサーはBGMに乗りながらゆっくり登場しました。歓声の中でマレーに近づいていったアーサーはゲストの女性にキスをした後、ソファーに座りました。マレーと一言二言会話を交わした後、マレーは「早速、ジョークを聞かせてもらおう」と言い、客は大盛り上がり。アーサーが頷き、メモを取り出すとマレーは「できれば覚えておいてほしかったが」と言いました。それを聞いた観客は笑います。アーサーがジョークを選び言い始めました。「警官が車に轢かれたんだ。運転手は酒を飲んでいた。警官は死んでしまったんだ」観客は一切笑いません。マレーは「それはいけない。笑えない」と注意しました。アーサーは笑いながら、「ごめん。間違えたよ」と言いました。そして、ジョークを選び始めましたが、マレーが「間違えた割には自信満々だったな」と言いました。それを聞いた観客はまた笑います。それを聞いてアーサーはジョークを選ぶことを止め、顔を上げて話始めました。「地下鉄で証券マン3人を殺した」と言うと、観客は驚きの声を上げました。マレーが「また笑えないジョークだ」と言うと、アーサーは間髪入れずに「ジョークじゃない」と返しました。騒然とするスタジオ。その中でアーサーは訴え始めます。「この世は不平等だ。誰も俺に注目しない。それで金持ちの奴らがもてはやされている」それを聞いたマレーが「それを私の番組で言いに来たのか。私は関係ないだろ」と言うと、アーサーは「関係ある」と言い、「俺を笑い者にしただろ」と言いました。「この番組で俺の映像を流したのも、俺を呼んだのも、俺を笑い者にするためだろ!」と叫び、「落ち着け」と宥め続けるマレーに対して「黙れ!」と叫び、隠し持っていた拳銃でマレーの頭を撃ち抜きました。混乱する観客。マレーの血しぶきが顔にかかったアーサーは、逃げ惑う観客を見て笑いをこらえられませんでした。アーサーはマレーの遺体にもう一発拳銃を撃ち、踊りながらカメラに近づき話そうとしたところで、放送の画面は切り替わりました。そして、その他のテレビ局では臨時ニュースが挟まりました。「人気司会者のマレー・ラングレーが生放送中に銃で撃たれ・・・」「頭を撃たれ死亡しました」

 パトカーで連行されるアーサー。窓から見えるゴッサムシティは、あらゆる場所で暴動が起き、車や建物が燃えていました。それを見てアーサーが笑っていると、運転している警察官が「お前が混乱を引き起こしたんだ」と言いました。次の瞬間、パトカーに車が突っ込んできました。

 しばらくしてアーサーが目を覚ますと、自分の周りをピエロ姿の男たちが囲んでいました。歓声を上げる男たちにアーサーは、自分の血で口元に笑った口を書きました。そして歓声に合わせて踊り始めました。

 劇場から路地裏に出たウェイン親子。そこへ、ピエロ姿の男が近寄り、トーマスとその妻を撃ちました。倒れた二人を眺めガラ、ブルースはただ立ち尽くしていました。

 
 何もないカウンセリング室。アーサーは入院着で手錠をかけられています。笑い出したアーサーに精神鑑定士は「どうしたの」と訊ねます。アーサーは「ちょっとジョークを思いついて」と言いました。鑑定士は「話して」と言いました。

 病院の廊下を歩くアーサー。アーサーが歩いた床には血の足跡がついています。アーサーは病院を抜け出し、ゴッサムの街に消えていきました。

みんなの感想

ライターの感想

ホアキン・フェニックスの狂気じみた演技が素晴らしかったです。

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